高野秀行のレビュー一覧

  • 間違う力

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    いやいや高野さん、何やってるんですか…。
    辺境作家と言うからには、「過去異国で危ない体験いっぱいされてるだろうな~」とは思ってだけど、想像を軽く越えてた。
    正直「こんなことまで書ちゃっていいの!?」って思いました。

    よくある自己啓発本とは違う、高野節とでも言いましょうか。高野さんならではの考え方や体験談は読んでておもしろい。
    思ってたより論理的だったのがちょっと意外だったし、時々「ほお~」と頷いてしまった。
    内容については下記から想像して欲しい。

    *1章「他人のやらないことは無意味でもやる」
    *2章「長期スパンで物事を考えない」
    *3章「合理的に奇跡を追う」
    *4章「他人の非常識な言い分を

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    2023年04月11日
  • ワセダ三畳青春記

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    こら面白い。
    アパート3畳間の青春期。
    住人の奇人変人もさることながら、大家のお婆ちゃんがいい。
    素晴らしすぎる。

    高野サンの本は2冊めだが、一気にファンになってしまった。
    他も読まにゃなるまい。
    オススメ。

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    2023年04月11日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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     どの質問も簡単に「こう言うものだ!」と、キッパリ言い切ってしまう事も出来るのだが、どの回答者も心から真摯に向き合ってくれています。
    社会のままならなさ、白黒で割り切れない所を知った上で一生懸命経験を交えて説いてくれています。
     こう言う類いのおしゃべりは好きです。例え親子であっても子どもの質問にこんな風に向き合ってあげたいな。と思います。

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    2023年03月29日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    津村喜久子さんが好きなので、読んでみた。

    津村さんの他にも6名の回答者(皆文筆家さん)がいるのだが、どの方もいわゆる優等生的な回答、教科書的な回答ではなく、「だよねぇ」と思えるような回答をしてくれている。
    だからといって質問者に寄り添った(質問はズバッと短文で質問者の名前もないので質問者の存在感はゼロだが)感じではなく、みなさんの実感からの回答なので、スッと入ってくるものが多い。

    子供向けだと思うけど、悩んでいる時に読むと少し気が晴れるかも。

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    2023年03月19日
  • ワセダ三畳青春記

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    以前働いていた職場で私のことを娘のように良くしてくれていた部長が突然、「これおもしろいよ」と言って貸してくれた一冊。入社した時は、まさか会社の部長と本の貸し借りをする未来があるなんて想像もしていなかった。実際に読むと本当に面白かったし、「あ〜、部長好きそうだなー」と思った。ボロボロになっていたカバーがどんなに読んでいたかを物語っていた。
    その部長は本当に運悪く、コロナが流行り始める前に次の職場も決めず退職することに。私が定期面談で「仕事が楽しいと思えないんです」と悩みを打ち明けた時に「分かる、俺もなんだよね」と共感していた部長は私にとって貴重な味方で、第2の父のようだった。
    しばらくは連絡が取

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    2023年02月10日
  • 移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活

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    自分の国に文化を異にする人が暮らしている風景って、とっても豊かで。
    そして、とっても楽しいことなんだなぁーと思ってしまった一冊(^^ゞ

    一時期、アイリッシュパブによく行ってたことがあるんだけど、それは、客のほとんどが外国の人で。日本人があまりいないその空間に、なんとも言えない開放感があったからだった。
    隣にいる人(外国人)とおしゃべりを始めて。お互いの感覚の違いを笑ったり、逆に意外に同じな感覚に驚いたり。
    そういえば、中国人と京都に遊びに行った時も、やっぱりそんな感じだったし。
    また、自分が海外に行った時は、文化や生活水準が全然違うのに、そこで出会う心象風景が不思議と日本そっくりなことに驚い

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    2023年01月29日
  • ワセダ三畳青春記

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    早稲田にある家賃1万円強のアパートでの11年での生活を振り返った本。
    今の自分は、このアパートを出た時の高野さんよりもついに年を重ねているのだと思うと、しみじみ。。

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    2023年01月19日
  • 幻獣ムベンベを追え

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    1988年。”辺境作家”として確固たる地位(?)を築いている著者。この時点でそうなることは本人でも予想してなかっただろう。35年経つ。バブルがはじけ、就職氷河期を経て、コロナ禍でバイトがなく退学する学生も出た。3月~5月の3か月におよぶアフリカ探検。バイトも学業も止まる。この時代だからこそできたのだろう。泥にはまって、ワニ、トカゲ、サルを食らい、毒虫の恐怖に怯える。そこで見出したのは世紀の発見か?現地の国事情、当時の学術事情、村人の人間事情。残したものはそれなりに大きかった。今でも楽しめるのがその証。

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    2023年01月18日
  • 腰痛探検家

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    腰痛持ちの方からしたら笑いごとではないのだろうが、藁にも縋る思いで頼った主治医たちに翻弄されている高野さんの様子はやはり笑いを誘う。彼の苦悩っぷりを見ていると、腰痛の悩みを吐露する人には優しく接しようと思わずにはいられない。診る人の専門領域や流派によって診断結果や治療方針が異なるとなれば、主治医選びの難易度も上がる。そして高野さんが辿り着いた結論は、実にシンプルで納得のゆくものであった。

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    2023年01月08日
  • 【電子特別カラー版】恋するソマリア

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    “謎の独立国家ソマリランド”の続編の位置付け。
    前作は、氏族の詳細説明など複雑で中々頭に入ってこない部分も多かったが、今回は冒険譚として読みやすかった。
    ソマリ女子とやりとりしながら家庭料理を体験する場面ではほっこり。イスラム過激派が跋扈する“南部ソマリア”の旅路では、危険な場面と抱腹絶倒場面の、緊張と緩和の落差が半端ない。
    著者の行動力と表現力にはただ感服するばかり。

    “ハムディ”のその後が気になるなぁ
    続編を期待!

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    2023年01月05日
  • 世にも奇妙なマラソン大会

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    こりゃ面白い。
    エッセイというか、ノンフィクションというか
    面白おかしくまとめている短編の逸品。

    マラソンはもとより、その他の話もいい。
    今まで読んだ体験談の中ではトップの面白さ。
    オススメ。

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    2022年12月26日
  • 幻獣ムベンベを追え

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     早稲田出身の知り合いは、割と真面目な方が多いので、まさかこんな人達がいるなんて思わなかった。いや、こういう人達が、学研のムーやら川口浩探検隊やらを支えているんだろうなと思った。
     解説で宮部みゆきさんが、
     「知恵と体力を振り絞り、自分たちの目で事実を
     確かめようと、テレ湖までムベンベを追いかけて 
     いった探検部のメンバーに心から敬意を表しま
     す」
    と書いていらしたが、言語を理解する能力があって、行動力があって、周囲の理解と援助があって、それでも子どもの頃の憧れを忘れないメンバーがいたから、今こうして私が読書を楽しめるのだろうと思う。昔読んだ、『洞窟の女王』や『ソロモン王の宝窟』や『類

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    2022年12月14日
  • 移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活

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    日本に住む外国人達は普段何を食べているのか?という素朴な疑問を解き明かすために、各外国人コミューンの食事会に参加させてもらう、という潜入?ルポ、というとなんかカッコいい感じがしますが、楽しい食事会エッセイでもあり、でもやっぱり日本のあり方などを考えさせられたりもして、楽しくも真面目な、でも面白い内容でした。外国人が日本に住んで感じたことや、震災の時どうしていたかなど、ハッとさせられることもしばしば。

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    2022年12月13日
  • 腰痛探検家

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    腰痛探検家。笑笑

    ホントに腰痛に彷徨い、ひたすら腰痛を治すために前進、、、また戻り、また前進、絶望感、虚脱、希望!期待!
    裏切られる

    そんな一部始終を見られます。笑笑

    また、腰痛を乙女の恋に例え、盲信的に医者を信じて、絶対良くなる、絶対良くなるんだ!とひたすら1人の医者を信じたかと思えば、他の治療に浮気したい気持ちもあったり、かと言って他人に自分の医者を否定されると必死に抗弁するという、ダメ男にハマる女の図がぴったり当てはまるという乙女の恋パターンに陥る患者。

    笑笑

    これ、腰痛じゃなくても結構多いよね。笑笑

    わたしはめまいが酷かったから、まさに一瞬めまいジャングルに身を投げかけたが

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    2022年11月28日
  • アジア新聞屋台村

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    私はかつて、新大久保でほぼ中国人だけの企業に勤めたことがある。その時は随分、なんじゃこりゃ!?な経験があったのでこの本もどこかで、そうだろう。と思って読み始めた。読み始めたら私がその会社で遭遇したことはまだ可愛い方で、著者の働いていたエイジアンはその何倍もなんじゃこりゃ!?で、斜め上を行きまくっててカオスだった(笑)読みながら私も何度、椅子から転げ落ちそうになったことか(笑)

    日本社会、ひいては日本企業で通じることはいっさい通じない、ルールも何もあったもんじゃない。なのに成り立つのだから、ひぇー!!!である(笑)
    だけど、読み進めていくうちにそこで働いている多国籍なメンバーが自分勝手というよ

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    2022年11月27日
  • あの棋士はどれだけすごいの?会議

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    高野秀行六段、さくらはな。さんたちの将棋鼎談の3冊目。升田・大山時代から現在に至るまでの一流棋士の名手解説や人となりなど、盛り沢山。収録されている漫画も面白かった。

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    2022年11月04日
  • ワセダ三畳青春記

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    貧乏青春物語

    友人に恵まれており満たされ感がある。
    (変人ばかりだけど、それも若さで乗り切ってる

    そんな暮らしで20代をまるまる

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    2022年11月01日
  • 【カラー版】ミャンマーの柳生一族

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    「高野秀行」の面白おかしいノンフィクション作品『ミャンマーの柳生一族』を読みました。

    紀行は、昨年11月に読んだ「村上春樹」の『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』以来ですね。

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    旅行ガイドは軍情報部!?
    爆笑必至の珍道中記。

    探検部の先輩「船戸与一」と取材旅行に出かけたミャンマーは武家社会だった!
    二人の南蛮人に疑いを抱いたミャンマー幕府は監視役にあの「柳生一族」を送り込んだ。
    しかし意外にも彼らは人懐こくて、へなちょこ。
    作家二人と怪しの一族が繰り広げる過激で牧歌的な戦いはどこへ…。
    手に汗握り、笑い炸裂。
    「椎名誠」氏が「快怪作」

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    2022年10月26日
  • あの棋士はどれだけすごいの?会議

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    マンガのキャラクターを誰が強い?って熱く語るのに似て、とても面白かった

    棋士の棋風の個性がわかるほど将棋を知らないが、それでも面白い

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    2022年10月16日
  • 世にも奇妙なマラソン大会

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    高野秀行さんの著書、これが4冊目となる。
    相変わらず面白い。経験している出来事が図抜けて破天荒ということは言うまでもないが、やはり伝える力が素晴らしいのだろうといつも感心するばかりである。
    冒頭にあった「私には”間違える力”がある」という言葉。高野さんの本を何冊も読んでいる人であればなるほどなと思う。確かに間違えている、驚くくらいに。
    でも何でも突き抜けてしまうとそう感じないから不思議である。それでいて、間違いに途中気付くことがあっても「私には途中でやめるという機能が備わっていない」と言い放ち、更にやりすぎてしまうというからすごい。。
    表題作である「世にも奇妙なマラソン大会」他、今回もたくさん

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    2022年10月15日