高野秀行のレビュー一覧

  • アジア新聞屋台村
    ひょんなことから多国籍新聞社の編集顧問に就任するという自伝的物語。

    アジアの雑多な屋台のような雰囲気で、面白い人のところに面白い人が集まってくる様子が可笑しく、ハチャメチャさが楽しい。
    夢を追う姿、仕事の取り組み方、お金の稼ぎ方、恋愛や結婚、どれをとっても国民性が顕著に表れていて、凝り固まった頭を...続きを読む
  • イスラム飲酒紀行
    『私は酒飲みである。休肝日はまだない。』
    著者の酒愛が生み出す唯一無二のイスラム圏の飲酒紀行。一般の旅行者では到底到達できない、原則飲酒禁止のイスラム圏で酒を求めてさまよう。酒を通して、その土地の風土や文化、イスラム教の教科書からは伺いしれないような肌身に感じる本質が描かれている。著者しか行けないよ...続きを読む
  • 未来国家ブータン
    ブータン見物記。

    知人の研究を医薬原料発見を手伝うため、ブータンにやってきたノンフィクション辺境ライターの著者が、雪男(ミゲ)を探しつつブータン各地を巡り人と交流する。この時点では人懐こい人たちがいる田舎を巡っている感じ。
  • 幻獣ムベンベを追え
    愚直だがエネルギーに溢れる作品で、高野氏の行動力の原点を垣間見た気がした。昭和の人達は本当に逞しい。私達の世代はやや省エネでスマートに事を運ぼうとする傾向があるが、結局何かを成し遂げるのはこのような人達のように思う。
  • 移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活
    西葛西のインド人コミュニティの話から気になって読んでみた。移民と言っても難民のような深刻な話ではなく、あくまで料理の話。食からいろいろと話が広がり、いろいろと楽しめた。
  • 怪談実話系/愛 書き下ろし怪談文芸競作集
    辻村深月さんの話は怪談だけど、ちょっとホッとする。
    香月日輪さん、初めて読んだ。人間がこわい。
    加門七海さん、福澤さんはさすがの貫禄。
    高野秀行さんのタイのピーの話。数年前も映画になっていたが、ピーがどういうものかよくわからなかった。ちょっとわかった気がする。
  • ワセダ三畳青春記
    古き良きバンカラをバブル時代にやっちゃうことの面白さ、世間とのズレのギャップがひたすらおもしろい。
    自分は普段この手の時代錯誤な感じはわりとバカにしているが、本書を読むと大学時代に一年くらいやっておいてもよかったなと思う。
    特に大学生活5年間の最後の一年は一人で閉じこもって本ばかり読んでいたので、そ...続きを読む
  • 【カラー版】ミャンマーの柳生一族
    以前同著者の「アヘン王国潜入記」を読み。
    この本も読みたいと思ってました!
    今回は作家船戸与一氏と取材旅行で入国。
    高野氏自身に危ない事も特になく、旅行は進んでいきます。
    ミャンマーの軍事政権を日本の江戸幕府のようだと、独自の視点を用いて、ユーモアたっぷりの文章で書かれています。ミャンマーの人は鎖国...続きを読む
  • 恋するソマリア
    高野さんの冒険や取材はいつだって物語的。
    愛おしい少しずつ変わった人物達とアクシデントを通して、まさに恋したワガママな女のようにソマリアを語っていた。
  • 【カラー版】辺境中毒!
    辺境作家・高野秀行さんのエッセイ集。
    まとまったテーマで一冊というわけではないので、どうしても話が短いけれど、そのどれもが面白い。
    あまり好きではない対談の掲載も楽しめた。
    加えて、後半に掲載されているブックガイドも期待できるあらすじが列記されていた。
    惜しむらくは、元本とタイトルが変わっていること...続きを読む
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)
    辺境作家と日本中世史学者とが奇跡的な噛み合いっぷりを見せる対談本。いろいろ「へえ」が多すぎていちいちメモできない。

    ハードボイルド室町時代から一転して、今の日本の原型が江戸時代に作られたとありますが、そのあたりは渡辺京二の『近世日本の起源』を読むとハラ落ちしますよ。
  • 未来国家ブータン
    ブータン。今行っとかなきゃ!と思わされたけど、そっとしておくべきなのかもな…とも思ったり。安定の高野節、たのしみました。
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)
    室町時代って、ホント歴史の中では掴みづらい時代だなって思ってた。お二人の異業種無差別格闘技みたいな、がっぷり四つに組むみたいな?議論が面白かった。分からない事はとことん調べる、ちゃんと知るって楽しい!という事を、実に楽しそうに伝えてくれる内容です。お二人とも今後もじゃんじゃか開拓して、私たちに色々伝...続きを読む
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦
    ノンフィクション作家(高野氏)と日本中世史を専門にする歴史家(清水氏)が、課題図書をテーマに好き放題に対談、そのやり取りを本にするという、不思議な趣向の本。課題図書になっているのは、どれも普通に本屋の本棚を眺めていたら辿り着けないようなものばかり。どう考えたって、一冊で5,000円を超える翻訳ものと...続きを読む
  • 西南シルクロードは密林に消える
    文章は読みやすく魅力がある
    西南シルクロードの謎を解き明かすという意味では不完全燃焼
    ゲリラたちの生活や政治情勢をさぐるってテーマのほうがしっくりくる
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦
    こんなにものすごく本を読んでいる人たちがいるんだなぁ、と感心する。将門記とか、大旅行記(いわゆる三大陸周遊記)とか、読みたくなったもの。とりあげられている本を実際に読んでみて、同じかそれ以上の楽しさを味わえるかどうかはわからない。これはやっぱり読書合戦として、著者ふたりの掛け合いが面白いというのも、...続きを読む
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦
    クレイジージャーニーにも出ていた、アヘンなどちょっとヤバ目のノンフィクションの多い作家、高野秀行さんと歴史家の清水克行さんが、オススメの本を紹介し合いながら語り合うという内容の本。
    紹介されている本は専門的であったり、かなりの長編であったりしてなかなか読む機会はなさそうだが、お二人の対談を読むことで...続きを読む
  • 恋するソマリア
    『謎の独立国家ソマリランド』の補記的な位置付けでしょうか?
    併せて一気に読むことをオススメします。
    色んな失敗やドラマがあり、著者のソマリア愛が爆発していて面白い。
  • 恋するソマリア
    異文化に出会うと自分の思ってる普通が普通じゃないことに気づかされる。この本は衝撃の連続。未知の世界を体験できる。
  • 【カラー版】巨流アマゾンを遡れ
    初期の高野秀行氏の面白さが出ています。旅行案内を発注されて何故か旅行記になってしまう辺り、大学卒業の為のフランス語の課題提出を、何故かフランス語のコンゴ文学の和訳で提出し紛糾した末に無事卒業を勝ち取ったエピソードを彷彿とさせます。
    顔見るとそんなに押し強そうに見えませんが、やはり知らない国に行ってバ...続きを読む