高野秀行のレビュー一覧
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未確認動物探索家と聞くと世界の果てまでイッテQというテレビ番組を連想するが、まさに、その活字版という雰囲気の旅番組もとい紀行文。高野秀行の良い感じに肩の力を抜いた現地体験と、しかし、実はゾンカ語を習得せんとする努力と体当たりの行動力が、一緒に旅しているかのような臨場感を与えてくれる。で、ミステリーハンターの今回のターゲットはブータンの雪男である。
雪男に会えるかどうかは感想には書かないが、この雪男はブータンではミゲと呼ばれているらしく、インターネットで検索しても、この高野秀行の本に辿り着く位で広がりが無い。つまり、ミゲを日本に詳しく伝えた第一人者(正確には違うが)のようで、まさに冒険家の本分 -
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高野秀行の自伝的小説である『ワセダ三畳青春記』や『異国トーキョー漂流記』が面白かったので、3作品目も読んだ。
『ワセダ三畳青春記』では個人的な出来事、『異国トーキョー漂流記』では個人的な人との交流がテーマとなっていたが、この作品は組織における人との交流がテーマになっていると思う。
作品のテーマが個人→組織へと規模が大きくなっているのだ。
この作品を読んで、日本にエイジアンのような面白い組織があったことに驚く。
一般的な日本の会社とは全く異なる組織だ。
私は今まで一般的な日本の会社しか会社を想像できなかった。いい加減なシステムでも崩壊しない会社を想像できなかった。
組織は意外と生命力に溢れて -
Posted by ブクログ
高野秀行さんの著書、これが3作目。
「ワセダ三畳青春期」がとてもおもしろかったので、それ以来良く読んでいる。
今回は、主人公である著者が、ひょんなことから「エイジアン」という新聞社の編集顧問になってしまったというお話。
劉さんという台湾人の社長を筆頭に、その新聞社には様々なアジア圏の国籍の方が働いているが、とにかく皆が皆ぶっ飛んでいる。日本人の感覚からしたらまともなことなど何一つ存在しない。
序盤は次々と起こるハチャメチャストーリーが紹介されている。
しかし、さすがのハチャメチャぶりに次第に不満を募らせる著者。そんな著者の葛藤と、まさかのラブストーリー的展開で読者を引き込む。
終盤になり、改め -
Posted by ブクログ
「未来国家」というよりは「ロストワールド」ブータンだ、とつくづく思う。実際、高野秀行は今回の旅を称して「これは遠野物語的だ」と何度も言い放っている。「遠野」の人たちは昔話をするつもりで話したのではなかった。みんな「現実(リアリティ)」として喋ったのである。だから、みんな実在の地名と名前で喋っている。ブータンでも例えば「そういえば、つい2日前神隠しに遭った女の子が帰ってきた」という話が普通にドンドン出てくる。普通の民俗学者がこれを読んだら、「もう明日にでもブータンに行きたい!」と思うはずだ。私が未だ大学の常民文化研究会に居た若い20代ならば、きっとそう思ったはずだ。何故ならば、100年前の日本に