高野秀行のレビュー一覧

  • 謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―(新潮文庫)
    とても面白く興味深いが、長かった。500pページもあるのに、15-20ページ読むと気が散ったり、眠くなったりして読むのに時間がかかった。でも途中でやめようとは思わない魅力がある本。

    大人の自由研究だなぁと思いながら読んでいたら、あとがきに「夏休みの自由研究のような内容」と書かれていた。

    長かった...続きを読む
  • 間違う力
    回り道してもいい、間違いは誰にでもあるものだ。
    それでも人生なんとかなるものだ。
    辺境の地を旅する著者が、単行本には書かれていなかった旅のエピソードを交えながら、自身の半生を綴ったエッセイ。
  • 異国トーキョー漂流記
    高野さんが東京で出会う外国人との交流。

    本当に日本の話?と思うほど、
    高野さんが色々な人種の人と、濃かったりそうでもなかったたりの様々な出会いをして、助けたり助けられたり、野球を観たり、バイト先を紹介したりというごく普通の日本人の私からすると目が回るような接触をしている。

    恩人の息子さんから言わ...続きを読む
  • 【カラー版】アヘン王国潜入記
    登場人物の名前が似ていて覚えにくく、ところどころ誰か分からないまま読んだが、とても充実した内容だった。
    アヘンべったりの内容かと思っていたが、住民との関わりや情勢などそれ以外のことも多く書かれていて、実際ムイレ村に住んでいる人々もアヘンべったりの生活ではないのだなと思った。
    著者自身もうワ州に入るこ...続きを読む
  • 【カラー版】ミャンマーの柳生一族
    『世界の辺境とハードボイルド室町時代』の中で紹介されていたので読んでみた。テンポよくスルスルとあっという間に楽しく読め、ミャンマーの地理と民主化以前の国情をザックリ掴むのに役立つ。民主化が後退しつつある今、ミャンマーの今後について考えるために読んで損はない。
  • 移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活
    『辺境メシ』と内容が少し似ているのではないか、と思っていたご、こちらはめちゃめちゃ美味しそうで自分で料理を作りたくなった。
    日本でもこの本で紹介されているようなコミュニティやお店があるのにはわくわくした。
    全部の章が印象に残った。
  • 謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―(新潮文庫)
    「納豆」を巡る探検談。日本を含むアジア各地における「納豆」文化について、現地の人々の生活や会話、また著者の仮説と有識者の見解など様々な方向性から垣間見ることができた。未知をテーマに活動を続ける著者と、日本人には馴染みの深い「納豆」という最初は異色に見えたコンビが、本を読み終えた後はとてもしっくりくる...続きを読む
  • ワセダ三畳青春記
    いつもの辺境ライターの著者の本とは違ったテイストであるが、充分に楽しめる一冊である。小説好きの人も楽しめる一冊になっいるので是非読んでほしい。
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)
    ソマリランドで知られるノンフィクション作家の高野さんと、日本中世史を専門とする歴史学者の清水さんの対談。異色の組み合わせではあるが、これが見事な化学反応を起こし、とても面白い内容となっている。

    時間と空間の違いこそあれ、ソマリ社会も中世日本も、現代日本から見ればどちらも遠い異文化世界。むしろソマリ...続きを読む
  • アジア未知動物紀行 ベトナム・奄美・アフガニスタン
    ベトナム、奄美大島、アフガニスタン。三ヶ所の土地への発作的な旅と、未知動物の調査について。
    奄美大島の集落で聞いた不思議な話がオカルトめいていて、好奇心をくすぐられた。こういう話をずっと聞いていたい。
    土地に赴き人に出会うことの温かみ、そして別れのしんみりとした味わい。相棒のカメラマン森清氏の写真が...続きを読む
  • 未来国家ブータン
    よく言われている幸福の国、という点から踏み込むのではなく、普通に接しているところが良いなと思った
    それにしても人口70万人で今はテレビも携帯電話も普及してしまって、農村はやっていけてるのかと心配になる
  • 幻のアフリカ納豆を追え!―そして現れた〈サピエンス納豆〉―
    本書の書評を見て読みたくなったため、前著の「謎のアジア納豆」を読み、ようやくアフリカ納豆に到達しました。足掛け7年の超大作。体当たり取材というか、納豆が好き、というだけでここまで情熱をかけられるのが凄い。
    読書の醍醐味は、”追体験”であることを改めて感じた本です。
    著者らしく、前半というか7割は取材...続きを読む
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)

    面白い。ノンフィクション作家の高野氏が世間に発見されかけている?

    世界の辺境に赴き、現代日本とは異なる感覚で生きている彼らを紹介してきた高野氏と、室町時代の学者が話す事で生まれるケミストリーが凄い。
    高野氏には前々から目をつけて、いつかもっと良い仕事をしてくれると思っていた。高野氏の性格なのだろ...続きを読む
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦
    面白い。だが前作よりかは1弾落ちる。本書の中で紹介したイブンバットゥータや日本語スタンダードの歴史なんかは読んでみたいと思った。
    軽く読める読み物。
  • 謎の独立国家ソマリランド
    最初手に取った時、予想よりも分厚くて驚いた。
    でもするすると読み進められてしまった。この本でソマリアがもはやひとつの国ではないことを初めて知った。ソマリアにプントランド、南部ソマリア。なかなか事情がややこしかったが、筆者の体験に沿って得られる驚きはまるでミステリを読んでるようだった。
    氏族文化や、ソ...続きを読む
  • 未来国家ブータン
    高野さんお得意のあちこち行く話より、最後のまとめが印象深かった。
    職業選択の自由、消費の自由、移動の自由、結婚するしないの自由もか…幸せのベースになるはずの自由がなくて、悩まなくてすむ幸せもあるのだなあと。日日食べられて村社会で平和に暮せれば。
  • 世にも奇妙なマラソン大会
    事実は小説よりも奇なり。

    深夜のテンションで砂漠のフルマラソンに挑戦し、民族独立運動に思いを馳せる。謎のおじさんに優しくされ、男性と女性について考える。名前を変えるためにあらゆる手を尽くし、名前という制度に物申す。

    表題作の「世にも奇妙なマラソン大会」は西サハラでおこなわれるマラソン大会。動きが...続きを読む
  • 将棋[初段になれるかな]大会議
    将棋ウォーズ初段です。
    ほとんど既知で理解していた内容を復習の意味で読めたのは良かった。
    「おすすめの棋書」の紹介と肝に銘じておきたいテクニック格言を列挙しておく。

    「おすすめ棋書」
    3手詰めハンドブック(浦野真彦著)
    5手詰めハンドブック(浦野真彦著)
    寄せの手筋200(金子タカシ著)
    駒落ちの...続きを読む
  • 【カラー版】アヘン王国潜入記
    村人との別れのシーンは何故か感動した。体当たりのルポルタージュ。面白かった。

    欲望の器はどんどん大きくなり、同じ刺激では満足できなくなる。
    一方で筆者の摂取体験においては、欲望の器を小さくすることによって充足感を得た、とのことだった。
  • 【カラー版】ミャンマーの柳生一族
    ーーアウン・サン・スー・チーをどう思う?オレは、彼女が政権をとっても国を運営することはできないと思うんだけど。(p.140)
    ーー民衆がスー・チー千姫を熱狂的に支持している理由は……彼女がアウン・サン家康の娘だからだ。……このように幕府対倒幕派は……「お家騒動」の側面もあるのだ。そして、そのいちばん...続きを読む