高野秀行のレビュー一覧
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初期の高野秀行氏の面白さが出ています。旅行案内を発注されて何故か旅行記になってしまう辺り、大学卒業の為のフランス語の課題提出を、何故かフランス語のコンゴ文学の和訳で提出し紛糾した末に無事卒業を勝ち取ったエピソードを彷彿とさせます。
顔見るとそんなに押し強そうに見えませんが、やはり知らない国に行ってバンバン突き進める行動力からすると、相当の粘り腰なんでしょう。
旅行案内なのに麻薬の売人とのやり取りを書いていたりして、全く役に立たない案内本だと思います。でもこれが読み物としては最高に面白いです。後年の「西南シルクロード」のような大冒険ではありませんが、そこはやはり高野氏の筆の力がぐいぐいと魅力を振 -
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ネタバレ前著「謎の独立国家ソマリランド」に続き読んだ。前著でラクダ・キャラバンを匂わせていたが、そうではなく、今回は主に南部ソマリアへの旅である。日本に来ているソマリ人留学生と現地南部ソマリアが繋がる様が妙である。著者のお遣いがなんといっても心にくい。
前著同様に著者の行動力には脱帽するが、現地の情勢や人の動向のめまぐるしい変化にも驚く。
ホーン・ケーブルTVの剛腕ジャーナリスト ハムディがあっさり、大学で勉強して母国で政治家として貢献したいという思いで、難民としてノルウェーに行ってしまう行動力にも感服する。若い力を感じるうえに、世界はこんなにも動いているんだ、と感じた。
人間模様が興味深く、 -
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とにかく面白い。全くバカげてる。
ジャングルでの生活が生々しく伝わってくる。
特に狩で捕まえた様々な動物を解体して調理して食べなければ行けなかったりや、マラリヤにかかっても、治療薬もたいして効かず苦しまなければいけないなど都会での生活では想像も出来ないことだらけだ。
それでも、この体験をした何人かは今だに同じような事をしているという。このような異常な経験はクセになってしまうのだろうか。
自分ではとてもこのような探検ができるとは(というよりしようとも)思わないが、だからこそ、このような本でその「バカげた探検」を通しての貴重な体験を伝えてくれる人たちには感謝したい。 -
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辺境作家の高野さんと、日本中世史研究者の清水さんによる、読書会対談。二人の対談はとても面白く、紹介されている本はどれも読んでみたくなります。対談中の用語の多くに脚注が付いているのですが、個人的にはところどころ脚注がツボにはまった。例えば「ピンポンダッシュ」に脚注が付いていたり。高野さんが「おわりに」に書いているのですが、辺境と歴史っていうのは、空間軸・時間軸として自分の立ち位置から離れたところを知ることで、逆に自分が今どこにいるのかを知るために重要な知識なんだということが分かった。それこそが教養。我々は何処から来て何処へ向かうのか、それを考えるために必要なことが教養なんだな。
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『謎の独立国家ソマリランド』の続編、ということになるだろうか。前作では手始めにソマリアの現状について書かれていたが、本書では更に踏み込んで著者の見たソマリア人ならではのものの考え方や文化について触れている。
面白い点の一つとして、日本と比較したソマリの人々の気質に関する著者の解釈。国の気質、文化の違いがどうやって形成されてゆくのか、それを鏡として自分達のそれはどうやって形成されてゆくのかが見えてきて面白い。
「――ソマリの知識人は、漱石や鷗外とは異なり「近代的自我」などには全然悩んでいない。――「イスラム教徒は自分がヨーロッパ人より上だと思っているところがあるからね」とのことだ。イスラム -
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最近はクレイジージャーニーでおなじみ高野秀行氏の、『謎の独立国家ソマリランド』に続く第二弾。前作で色々とお世話になった、地元TV局のワイヤップやハムディも登場する珍道中である。
今回も北部のソマリランドや南部ソマリアへ渡航しているのだが、前作とは違い一般の家庭を訪問したり、TV局の職員にソマリアの家庭料理を習うなど、高野氏のソマリア愛がどんどん深まって行く様子が非常に面白かった。
ソマリアといえば戦争と海賊のイメージしかなかったが、このシリーズ作品のおかげですっかり身近な存在になってしまった、今後もぜひ定期的にレポートしていただきたい。 -
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他国の人と関わる事がとても少なくなりました。世間的にはグローバル化が滅法進んでいますが、僕の生活ではより一層日本人としか接さないのであります。
そういえば昔はバイト先に外国の方が沢山居たのでいじられたり、一緒にサッカーしたりで結構楽しかったし、友達の奥さんがフィリピン人だったので、友達のフィリピン人たちとみんなで海に行ったりしてとっても楽しかったです。誰も彼も心の垣根が異常に低いのですぐ仲良くなれたのが印象的でした。周囲の人間とと上手くやれなかった頃だったので、とても癒されたのを思い出します。
食べ物は日本向けにアレンジされた物しか食べたことが無いので、きっと口に合わないんだろうなあと漠然と思 -
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読書の魅力のひとつというのが、様々な考え方の人間がいることを知ること、と思っているが、まさにこの本はその魅力を煌々と放っている。
教科書的な異文化理解でなく、そこにいる人たちに密に関わり、筆者が学びながら綴ったこの本は、まさに異文化恋慕とでもいうべきものである。筆者の努力、苦心が感じられ、ソマリの日常に触れられたときには、その苦労が報われたな、と感動すら覚えた。そうして汗をかき、実際に体験しながら書かれた内容なので、生の感想が伝わってきて面白い。
しかし、自分が行ってみるのはどうか?と言われれば、やはり怖いので遠慮させていただきたい(笑) -
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本書はノンフィクション作家の高野秀行氏と中世史家の清水克行氏の読書対談第2弾。高野氏は以前に「間違う力」を手に取って以来、気になる作家ではあったが、まさかこれほどの教養をお持ちになっているとは思わなかった。高野氏の場合は、(あくまで想像だが)経験が先行しその後に読書によって知識を得ることで教養を身に付けていったと思われ、その経験から得られた教養が見事に歴史の事実と一致していることは驚きの一言に尽きる。本書で紹介されている作品は、お二人の対談を読んでいると、本書で紹介されているどの作品も読んでみたくなるが、どれも読みごたえがあって尻込みしてしまう。まずは手軽な「世界史のなかの戦国日本」あたりを読
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高野氏の作品はかなり読んだ、どれもハズレが無く非常に面白い。なぜなら絶対に誰も選ばないテーマを、異常なくらい真面目に探究し、そしてわかりやすく伝えてくれるからである。そんな高野作品誕生の裏側を少し垣間見ることが出来た。
本作にも記されていたが、事前に周到な準備を行うのが、日本人に多いタイプなのかもしれないが、高野氏の場合はあまり先々を考えずに、怪しい人にはどんどんついて行き、何度も痛い目に遭いながら、結果的に作品として成立してしまう。そんな彼の真剣に間違う姿に、僕等読者は中毒的なワクワク感を覚えてしまうのだ。
でもきっと作品の中で、誰よりもワクワクしているのは高野氏本人なのだと思う。高野作 -
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先に「辺境の怪書 歴史の驚書 ハードボイルド読書合戦」という同じ著者同士の対談の本を読んで、それがあまりにも面白かったので第一弾のこの「世界の辺境とハードボイルド室町時代」を手に取った。そもそものきっかけは、ちょうど出版されたばかりの「辺境の怪書〜」が話題の本のランキングの中にあって装丁がその中で断トツにかっこよくて目を引いたからだった。それプラス高野秀行さんをTBSの「グレートジャーニー」で観て興味が湧いたので読むことにした。本文の中で場所や人種などは全く関係なく人間が進化?変化?する過程で多くの共通点があるというのはとても興味深かった。人間が自ら変わっていくのではなく自然にあるいは必然的に