高野秀行のレビュー一覧

  • イスラム飲酒紀行
    一般に飲酒がタブーであるイスラム教国で、酒を求めて徘徊する紀行文。酒好き、旅好きとしては「イスタンブールのゴールデン街」、「ムスリムの造る幻の銘酒を求めて」といった章題を追っていくだけでもわくわくする。

    訪れる国はプロローグも含めて、カタール、パキスタン、アフガニスタン、チュニジア、イラン、マレー...続きを読む
  • イスラム飲酒紀行
    私は酒飲みである。休肝日はまだない。

    すてき!!あたしこの著者と旅したいーー!!
    イスラム圏やインドにいたとき、酒が容易に手に入らないところでは「我慢する」という手段しか知らんかったわ…まだまだ甘いな。
    高野さんの執念に敬意を覚える。
    どんなところでも人がいるところに酒はあることを学びました。

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  • 【カラー版】ミャンマーの柳生一族
    著者本で唯一途中棄権したことのある本である。ビルマの政治状況を徳川幕府と柳生に例える手法にどうしても馴染めずなかった。ところで個人的には『アヘン王国潜入記』と『西南シルクロードは密林に消える 』が著者のベストだと思う。本書を合わせて“ビルマ三部作”ということになっているのでいつか再挑戦せねばと思って...続きを読む
  • イスラム飲酒紀行
    なぜか感想をアップしていなかったことに気づき、この機会に再読。高野さん、飲み過ぎでしょ!と突っ込みつつ、やっぱり笑ってしまう。ほんと、酒飲みってこうだよなあ。お酒のため、とりわけうまいお酒のためなら、いそいそと大抵のことは面倒に思わない。他のことにはズボラでも。

    表向き飲酒が禁じられているイスラム...続きを読む
  • 【カラー版】未来国家ブータン
    ●「ブータン方式とは、国民の自発性を尊重しつつ明確に指導すること、もう一つは巧みな保管システム」
    企業にも当てはまる。こんな組織を作りたいな~
    ●未来国家ブータン 私たちがそうなったかもしれない未来
  • 【カラー版】未来国家ブータン
    『謎の独立国家ソマリランド』が非常に面白かったので、そこで「似てる!」と高野氏が評していたブータンを書いた本書にも挑戦。

    相変わらず面白い!
    今回は自らの疑問を確かめに、というのではなく、仕事として依頼を受けての旅だったようだ。え~、なになに、生物資源調査…?医薬品や食品を作るための研究開発と。政...続きを読む
  • 【カラー版】怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道
    古本で購入。
    高野作品3冊目。

    自身のブログに寄せられた
    「インドの『謎の怪魚 ウモッカ』を探してください!」
    というコメントをきっかけに、怪魚ウモッカ調査計画が動き出す!

    それは確か。間違いない。
    でもこの本のすごいところはそこじゃない。

    それは…
    ウモッカ目撃地たる「ウモッカタウン」にたど...続きを読む
  • イスラム飲酒紀行
    『酒』を切り口に、イスラム文化圏の国々のムスリムの人々の生活を面白おかしく伝えてくれる。旅につきものの失敗や事故も、実に楽しくつたえてくれる。本人は機嫌が悪いとか、怒っているとか言っているが、文章をとおしては、それ自体が面白く感じられたりする。高野氏が幾多の旅で関わってきた人間の多用さ、それによって...続きを読む
  • 【カラー版】ミャンマーの柳生一族
    面白かった!ミャンマーの情勢(10年前ですが)を江戸時代に例えてわかりやすく、おかしみを加えつつ描き出してます。タッチは軽いけどこれを読んで考えることは多かったです。
  • 【カラー版】未来国家ブータン
    いや~面白かったです。

    ブータンという国のイメージは、あの震災後に日本に来てくれたワンチュク国王の凛とした様子、また龍の国であるという話しなどなどから、大変尊い素晴らしき桃源郷のような国であろうというように思っていた。

    そうしたら、高野さん、人口はだいたい八王子と一緒くらいときた。雲の上の素晴ら...続きを読む
  • 【カラー版】怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道
    やっぱりこれは空前絶後。だって、未知動物探しに「行ってない」のにこんなに面白く読ませるんだものね。普通なら失敗として葬り去られそうなものだが、転んでも(思いっきりすってーんと転んでる)タダでは起きない、というより、転び方こそが素晴らしい。

    とにかくインドに行くまでの準備が周到ですごい。現地の言葉を...続きを読む
  • 【カラー版】神に頼って走れ! 自転車爆走日本南下旅日記
    東京から沖縄まで、インド再入国を神様に祈願しながら自転車で走破した旅を、日記と写真でつづったもの。まあ、高野さんにとっては軽めのトライではあるけれど、結構なペースで走ってるんだよね。ムベンベ探索を共にした野々山さんの言葉「俺は好きなことしかしないけど、好きなことは必ずしも楽なことじゃない」は実に名言...続きを読む
  • アジア新聞屋台村
    てんこ盛りのドタバタなエピソードは読んでて楽しい。それにしても、このアジアの人たちのバイタリティはどうだ。屋台は鍋ひとつで始めれる。思い立ったが吉日。すぐ行動。やっぱり、それいいわ。
  • 世界のシワに夢を見ろ!(小学館文庫)
    著者自ら「最高の『バカ度』を誇る」「バカ最長不倒距離」という本書。文庫版あとがきの「今後これを上回るバカな本は書けないだろう。少なくとも、そう願いたいところだ」に笑ってしまった。

    ついに朝日読書欄にも登場し、認知度がぐっと高まった高野さん。我が事のようにヨロコバシイ気持ちになりながらも、こんな変な...続きを読む
  • 【カラー版】辺境中毒!
    「辺境の旅はゾウにかぎる」の文庫版。文庫化にあたって編集し直されているというので読むことにした。うんうん、やっぱり面白い。高野さんの書くものを好きになった人は、さかのぼって色々読みたくなるだろうから、文庫になって読みやすくなるのはとてもいい。

    デビュー作「幻獣ムベンベを追え!」が最近増刷になったそ...続きを読む
  • 【カラー版】未来国家ブータン
    国土の津々浦々まで足を運び民の話しを聞く現場主義の国王。純真な瞳と素敵な笑みを絶やさない官僚たち。選択の自由を尊重されつつ迷う場面には明確な指導を受ける国民。民主主義というより専制君主国家のようだけど、それが高いGNHを生むしくみならそれでもいいのかも。古き良き時代を失わず独立を守るため世界に認めら...続きを読む
  • 腰痛探検家
    【韓国語版】私小説は日本の伝統かも知れないが個人的興味はない。ましてや腰痛闘病記?実は私も高3の卒業登山でギックリ腰になり大学の山岳系同好会に属しながら山が地獄のように思えた1年がある。だから共感はできる。但、韓国語多読という目的がなければ一生読まなかった類の本だ。だがだが!これが実に面白い。日本語...続きを読む
  • 腰痛探検家
    腰痛持ちの身としては,治療体験は興味津津.
    かなり重症な筆者があらゆる治療を試しながら抱く,いろいろな妄想?。
    腰痛持ちにはお勧め.
  • 怪獣記
    UMA(未確認動物)探索を語るのは難しい。その歴史と分類を小辞典風に纏めたものならJバルロワの『幻の動物たち』等の秀作がある。フィクションなら作家の想像力次第では如何なる世界でも紡ぎ出せる。但、自らが関わった探査行を描く場合、発見できなかったという事実が先にあるのが普通である。万が一発見されていたら...続きを読む
  • 腰痛探検家
    あははは、おもしろーい!高野さんは何を書いても面白いなあ。自身の腰痛体験をつづった「腰砕け巨編」、まさにこれは高野さんが目指しているという「誰も書かない本」だよね。

    読み終えて思ったのは、高野さんって本当にまじめなんだなあということ。よい治療を求めて東奔西走、いくつもの整形外科や整体、整骨院、果て...続きを読む