高野秀行のレビュー一覧
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試し読み
Posted by ブクログ
本当は「ハードボイルド室町時代」の方を読みたかったのだが、さすがにその前にこっちの有名本読んでないとまずいかなと。
異文化モノにカテゴライズしたけど「アフリカのこんな辺境にはこんな珍しい風習が…」といった世界ビックリ列伝みたいのではない。読んで、コミュニティデザインの参考書みたいと思った。この手の本ではよく、どこかの自治体のささやかな成功事例などを紹介してるが、こっちの本は共感や理解には程遠い気がするアフリカの、さらになんかヤバそうなソマリランドが舞台。ソマリ人社会は確かに日本人と全然違うのだが、にも関わらず、彼らの国の動かし方を知ると「ウチでも取り入れた方が」とか「こっちのやり方の方がいいん -
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ネタバレ在日外国人の食生活を通して外国人達のリアルな現状を描いた取材記。
タイやイラン、ロシア…様々な在日外国人を追いかける高野さん。
一番驚いたことは多くの外国人曰く「日本食は作るのが簡単でいい」ということ。
取材した国の人達の料理は、下準備等に時間と手間をかけて作るから非常に面倒らしい。
でも日本と違って一度作った料理を何日もかけて食べる。
確かに日本はほぼ毎日違うものを作って食べる。
思いがけず嬉しかったのは『異国トーキョー漂流記』に登場した盲目の野球好きの彼の後日談が読めたこと。
相変わらず飄々としてマイペースな彼だったけれど幸せに暮らしていて良かった!
東日本大震災で被災した外国人達。 -
Posted by ブクログ
ネタバレよくこんな所に潜り込めたな〜という感想がまず出てくる。
ソマリの伝統を前に、現地の人々の暮らしを間近に知ることは今回は出来ないのかなと思っていたら、その強固な扉をスルッと抜けて、気付いたら寝室にまで入り込んでいたのにはニヤリとしてしまった。ドルが通じない所まで行ってしまったことも、いよいよ本領発揮といった感じで面白かった。
無茶苦茶だけど爆走する車で帰るクレイジーな仲間たち、ちょっとカッコいいなと思ってしまった。こういう人がよく事件に巻き込まれるんだろうな〜と思っていたら本当に狙われていて、よく死者が出なかったなと。
頼もしいジャーナリスト、ハムディが22歳ということに驚きを隠せない。そして彼 -
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アフリカの角とよばれる地域にあるソマリアは南ソマリアと北のソマリランドに分断されており南ソマリアは現在も内戦が激しい地域である。
その非常に治安の悪い地域に単身で乗り込み、現地の文化に触れ現地ソマリ人たちとの交流や取材内容がリアルにレポートされていてとても面白かった。
著者はその国の「言語・音楽・料理」を大切にしており、実際今回の旅でもその3つを知ろうすることでどんどん現地の人たちと溶け込んでいく様子も楽しく読むことができた。
自分で行こうとは到底思えない危険な地域のことを、こうして本で読むことで少し触れられた気がした。
ソマリアは自分が住んでんいる世界とはかけ離れていて、世界には様々な価値観 -
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ネタバレとても冒険心をくすぐられる。
情報が繋がっていく時の興奮が手に取るように分かり、世界のミステリーを暴くテレビ番組を見ているような気持ちになる。
クルドのグルメがとても美味しそう。こういう普通の旅の記述が時々入ってくるのが良い。フッとその土地の良さを感じる瞬間だ。高野氏の著書に登場する現地の人たちはとても人間味を感じて好きだ。その部分だけを上手く抽出して読ませてくれているのかもしれない。ワン湖の周囲の美しさや土地の空気感を、出会う人々から感じる。映画でも見ているようだ。
教科書通りではない現場の宗教に触れることができるのも面白い。こういう時に日本との違いを強く感じる。
実際有り合わせの装備で湖を -
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『怪魚ウモッカ格闘記』で無念の帰国をした高野さんは自転車で沖縄までお遍路旅へと出発する。挫折をバネに本一冊書くのだから転んでもただでは起きない人なのだな。道中で出会う神様仏様にインドへ行かせて下さいとお願いする旅、しかも愛車(自転車)キタ2号でっていう発想がおかしい。全国にいる知人を訪ねるタカリ旅が成立するのは人たらしの高野さんだからできることでしょう。二か月近い旅の終わりにゴールの波照間島で青い水平線見ながら『あー、どこか遠くへ行きたいなあ』って呟くんだから半端じゃない。内容も写真についている注釈も面白かったけど、日記形式でさらっと読め過ぎてしまう点が物足りなかった。
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試し読み
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ソマリランドというとそういや一時話題になってた。ソマリアとソマリランドじゃ全然違うんだとか、アグネス・チャンが行ったとかなんとか。まぁでも総じて、あそこヤベーって感じな煽りがメインで、でもなんか写真もないし、皆さん又聞きっぽいし、話半分って感じではあったけど、実際のところどうなんか、ってのはあった。まぁそんな深く考えて気にしてはなかったけど、こうやって読んでみると、とりあえずこのおっさんおもろいな、と。ソマリランドとか周辺のことが何となく分かるけど、結局のところはそれを楽しく読ませなきゃしょうがないんであって。文字で読む分には、ふーん、てとこだけど、実際に体験したら大変だったって次元じゃないな
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内容(「BOOK」データベースより)
探検部の先輩・船戸与一と取材旅行に出かけたミャンマーは武家社会だった!二人の南蛮人に疑いを抱いたミャンマー幕府は監視役にあの柳生一族を送り込んだ。しかし意外にも彼らは人懐こくて、へなちょこ。作家二人と怪しの一族が繰り広げる過激で牧歌的な戦いはどこへ…。手に汗握り、笑い炸裂。椎名誠氏が「快怪作」(解説)と唸り仰天した、辺境面白珍道中記。
今僕が一番偏愛している高野さんは、とにかく色々な冒険をしているのですが、場所がとか世界情勢がという以前に、現地の人達に対する愛情がほとばしり出ていて、笑いながらもとってもジンとくる文章を書くお方です。今回も行動を共にした政 -
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似てると思われ括られて対談することになったが、アプローチから何から違うので似てないのだけれど、という2人。とはいっても、読み手としてはそれがいいんだけれどね。お互いの特徴とか考え方とかどっちもが面白い。たくさんあるエピソードから取捨選択されパッケージされてると思うといろんな本もう一度読みたくなる。冒険探検にまつわる本も紹介されてて2人が、「これ本当なんですかねー?」とかいってて面白い。2人の本読んでて感じる「どうやってるんやろ」がめいっぱい解説されてて、この対談本を入り口にいろいろ読むのもいいけど、たくさん読んだ上で対談で疑問の答え合わせするほうがオススメかも。
高野さんの文章が軽すぎる?じゃ -
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ネタバレ「謎の独立国ソマリランド」の続編
ソマリをより深く知ろうという著者の情熱はつきない。
美人ジャーナリスト ハムディーへ恋慕の念もつきない。
カートを食べて、ソマリランド人と和みたい。
ソマリランドに対する熱情が 意味もなく高野さんを突き動かす。
行ったことのない地方もみる。できるだけ現地の生活を
体感する 料理をならう。など
なんとかこじ開けて 入り込んでいく。
その執念が実り 最後は テロの標的に・・・・
なんとも 凄まじい異文化体験。
全くちがう 文化でも 同じような考えがあったり
なかったりで、納得したり、驚いたり、恥じ入ったりしながら
高野さんは 人類の営みについて