高野秀行のレビュー一覧

  • 間違う力

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    ソマリランドやアジア納豆の研究で著名な高野秀行さんの本。ソマリランドの研究をしつつ、納豆の研究もする、という事に対して割と疑問だったんだけど、この本を読んでかなり謎が解けた気がする。
    要は、高野さん自身の生存戦略の結果、このような事になった、という事なんだよね。
    本の名前や章タイトルは割とショッキングな物が多い。まねすると危険な物もあれば、まねすると良いこともあり、劇薬と言えば劇薬な本ではあるけど、きちんと使い訳ができる分別のある人は、まねをしてみると良いと思う。高野さんの本は個人的に非常に波長が合うので、他の本も読んでみたいな、とそんなことを思ったり。

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    2018年05月28日
  • 世にも奇妙なマラソン大会

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    読友さんにお借りした旅エッセイ。真夜中のラブレターのごとき意味のわからないテンションで申し込んでしまった西サハラのマラソン大会、ブルガリアで岩のようなおじさんから優しくされ女性の気持ちになったこと、インドへの再入国のために改名を目論む話、などなど、全部おもしろかった。こんなに失敗してる話なのに、読むと何だか旅はいいなあ、マラソン大会気になるなあ、とか思ってしまう。

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    2018年05月15日
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦

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    とりあげられている本はどれも読んでいないし、もともと歴史苦手だし、で、けっこう難しかった。やっぱりとり上げられている本を読んでないとぴんとこないのかも。でも、「ギケイキ」(これ、なんとなくタイトルはきいたことあったけど、まさか「義経記」のことだとはぜんっぜん考えもしなかった)をすごく読んでみたくなった。(「ピダハン」もおもしろそうだけど、高いなあ……。)

    いやでも高野さん本当に頭よさそうだし、めちゃめちゃ本も読んでいて教養あると思うんだが。お相手の清水氏は教授だから当然だろうけど。
    高野さんのあとがきの、教養が大切なのだっていう話になんだか感動した。この本でふたり読書会のようなことをして、体

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    2018年05月06日
  • 【電子特別カラー版】恋するソマリア

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    その昔、映画ブラックホークダウンでこの国の事を知り、それ以来なんだか気になってた。

    入ってくる情報としては、海賊とか未だ無政府状態なんていう危ない情報ばかりだったが、その内面の一部を垣間見ることができた。


    一番の感想としては、人間逞しいという事。
    先頭が未だ続いているものの、そこに人が日常生活を送っているという当たり前の事を改めて認識させられた。
    本著は作者の書き様から(というよりは性格?)日本では考えられない様な世界ながら、明るい面にスポットが当たってるのでとても読み易い。
    読みながらクスッとする場面も多々。

    カート(麻薬?)、氏姓制度など普段馴染みの無い世界観も著者の正に身を呈した

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    2018年04月22日
  • 世にも奇妙なマラソン大会

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    ちょっと日常に疲れて休憩したい時、著者高野さんの本以上にうってつけの本は無いのでは。そんな思いを新たにした本でした。面白くて読みやすい文章ですし、中篇3つ+短編いくつかと、ボリュームも手頃です。

    表題作は、誰しもがやっている?夜中のネットサーフィンで「アフリカ・中東 マラソン」と検索したコトをきっかけに、15km以上走ったコトのない著者がサハラ砂漠のマラソン大会に出場する、というとんでもない話。
    しかも「西サハラ」からの難民キャンプで行われ、参加者もボランティアの位置づけとなると、凄い大会になるのでは…と思うのですが、著者はライターとして、どうやって西サハラ(隣国モロッコから弾圧を受けて難民

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    2018年04月15日
  • 間違う力

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    高野さんの本なので面白いことは面白いんだけど、やはり散発的だし人生訓も高野さんにしては常識的過ぎる。

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    2018年04月02日
  • 【カラー版】巨流アマゾンを遡れ

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    ネタバレ

    軽妙な語り口で楽しく読み進められた。
    「つくづく旅というのは、何もその人が行った場所の時間的連続性だけではなく、その土地の歴史とその旅行者自身の歴史が縦横無尽に織りなしたものである」「肝心なのは、いかにその土地を自分が通りすぎ、いかに自分の中をその土地が通りすぎていったか」とある通り、行き先で起こる独特な人々との出会いはこの著者でなければ起きなかったことだろうと思う。あとがきにあったが探検のために言葉をマスターしていくとは……自分も見習わなければ。
    南米一の大道芸人サッソンの話とピラルクの話が好き。

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    2020年01月24日
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)

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    多岐に渡る興味深い話題満載でとても面白かったです。清水氏の著作は読んだことがないので、今度読もうと思います。

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    2018年01月15日
  • 移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活

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    日本に移り住んだ外国人の生活や考え方、その中でも特に食事に焦点をあてた移住者ルポ。
    外国人の方々はすっかり日本の日常に溶け込んでいるにも関わらず、いざ生活の姿となると急にモヤがかかったように想像が難しくなります。
    日本に住む彼らがどこに集い、どんなものを食べ、どのような考えを持ちながら日本で生活しているか、興味深い世界を覗き見させてもらいました。

    成田に鎮座するタイの巨大寺院でお坊さんへのタンブンに勤しむ人々、南三陸で被災者への炊き出しを振る舞う底抜けに明るいフィリピン女性たちなど。
    印象的だったのはイランの女性です。イラン人の女性は著者へ、仕込みに17時間を要する絶品の家庭料理を振る舞いま

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    2017年12月30日
  • 【カラー版】辺境中毒!

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    僕の1990年代と2000年代は野田知佑氏と供にありました。どれが名作とかではなく存在が自分にとって重要な人物でした。2010年代は野田知佑氏も老境に差し掛かりあまり書籍が出なくて寂しい思いをしておりました。誰か心しびれさせてくれる冒険野郎は居ないものだろうかと思っていたら、知らないうちに完全に心を鷲掴みされた人物。それこそが高野秀行氏です。
    かなりの冊数を読んだので大分残り少なくなってきて寂しくなってきましたが、まだ50才とお若いのであと20年は頑張って頂けるのではないかと期待しています。
    いつもいつも思いもよらないテーマで面白おかしく書きつつも、意外と学術的価値もあったりと油断のならない作

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    2017年11月20日
  • 謎の独立国家ソマリランド

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    今までこうゆう本をあまり読まなかったけど、面白かった。情勢がころころと変わる場所なのだろうから、時々、ソマリランドはいまどうなってるのだろうと思いながら読んだ。

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    2017年11月05日
  • 【カラー版】ミャンマーの柳生一族

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    ミャンマーに興味を持った人が最初に読む本としてお薦め。
    世界の秘境ハンターとしてすっかり有名になった著書が、船戸与一の取材旅行の案内にとしてミャンマーに向かう。
    タイトルがいかにも怪しげなのはいつもの癖。軍事政権下で鎖国政策を取る、ってことは開国前の日本とそっくりじゃないかということで、ミャンマーを江戸期日本に見立てて説明していくのがこの本の趣向。
    取材は10数年前のこと、ジャーナリストビザはなんとか貰えた、ただし条件として軍情報部の旅行会社のお膳立てに従うこと。情報部の元締めキン・ニュンは首相でもある。彼のような人物を日本で探すと、江戸初期の柳生但馬守が一番しっくりくる、小説やドラマの中では

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    2017年10月28日
  • 地図のない場所で眠りたい

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    辺境作家高野さんと、早稲田大学探検部後輩の角幡さんの対談本。彼らの本をぼほすべて読んでいる身としては、過去に読んだ彼らの紀行文をなぞるエピソードがたくさんでできて、読書メモリーが刺激された。

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    2017年09月23日
  • 謎の独立国家ソマリランド

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    本当は「ハードボイルド室町時代」の方を読みたかったのだが、さすがにその前にこっちの有名本読んでないとまずいかなと。
    異文化モノにカテゴライズしたけど「アフリカのこんな辺境にはこんな珍しい風習が…」といった世界ビックリ列伝みたいのではない。読んで、コミュニティデザインの参考書みたいと思った。この手の本ではよく、どこかの自治体のささやかな成功事例などを紹介してるが、こっちの本は共感や理解には程遠い気がするアフリカの、さらになんかヤバそうなソマリランドが舞台。ソマリ人社会は確かに日本人と全然違うのだが、にも関わらず、彼らの国の動かし方を知ると「ウチでも取り入れた方が」とか「こっちのやり方の方がいいん

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    2017年08月28日
  • 【カラー版】神に頼って走れ! 自転車爆走日本南下旅日記

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    遥かなるインドを想って自転車で西へ遍路旅。集英社文庫HPで連載された自転車旅を文庫化したため、申し訳ないが中身が薄い。『怪魚ウモッカ格闘記』の姉妹編なので連続して読んだが、どうもインドからだんだん遠くなっていく。伊勢、四国、高千穂など自分が旅した場所が出てくるし、薄いといっても文章自体は面白く、こんな旅をしてみたいと羨ましくなった。

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    2017年08月23日
  • 移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活

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    在日外国人の食生活を通して外国人達のリアルな現状を描いた取材記。
    タイやイラン、ロシア…様々な在日外国人を追いかける高野さん。

    一番驚いたことは多くの外国人曰く「日本食は作るのが簡単でいい」ということ。
    取材した国の人達の料理は、下準備等に時間と手間をかけて作るから非常に面倒らしい。
    でも日本と違って一度作った料理を何日もかけて食べる。
    確かに日本はほぼ毎日違うものを作って食べる。

    思いがけず嬉しかったのは『異国トーキョー漂流記』に登場した盲目の野球好きの彼の後日談が読めたこと。
    相変わらず飄々としてマイペースな彼だったけれど幸せに暮らしていて良かった!

    東日本大震災で被災した外国人達。

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    2017年08月17日
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)

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    今までの常識をひっくり返すような興味深い話がドンドン出て来て一気に読んだ。外国人がイスラム過激派に襲われる本当の理由は、逃げ込んだ客人は誰であっても守るイスラム社会において、外国人は政府側の客で殺されたらメンツが潰れるから!刀と槍の関係はピストルと自動小銃のそれと同じ。比叡山延暦寺は今の東大、アカディズムの最高峰。中世は復讐が横行していて寺社がアジールだった。綱吉は実は名君で、生類憐みの令は平和な社会に未だ適応できない傾奇者対策だった。それを知ればその社会がよく理解できるエピソードに溢れている。

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    2017年08月13日
  • 【電子特別カラー版】恋するソマリア

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    ネタバレ

    よくこんな所に潜り込めたな〜という感想がまず出てくる。
    ソマリの伝統を前に、現地の人々の暮らしを間近に知ることは今回は出来ないのかなと思っていたら、その強固な扉をスルッと抜けて、気付いたら寝室にまで入り込んでいたのにはニヤリとしてしまった。ドルが通じない所まで行ってしまったことも、いよいよ本領発揮といった感じで面白かった。
    無茶苦茶だけど爆走する車で帰るクレイジーな仲間たち、ちょっとカッコいいなと思ってしまった。こういう人がよく事件に巻き込まれるんだろうな〜と思っていたら本当に狙われていて、よく死者が出なかったなと。
    頼もしいジャーナリスト、ハムディが22歳ということに驚きを隠せない。そして彼

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    2017年08月03日
  • 【電子特別カラー版】恋するソマリア

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    アフリカの角とよばれる地域にあるソマリアは南ソマリアと北のソマリランドに分断されており南ソマリアは現在も内戦が激しい地域である。
    その非常に治安の悪い地域に単身で乗り込み、現地の文化に触れ現地ソマリ人たちとの交流や取材内容がリアルにレポートされていてとても面白かった。
    著者はその国の「言語・音楽・料理」を大切にしており、実際今回の旅でもその3つを知ろうすることでどんどん現地の人たちと溶け込んでいく様子も楽しく読むことができた。
    自分で行こうとは到底思えない危険な地域のことを、こうして本で読むことで少し触れられた気がした。
    ソマリアは自分が住んでんいる世界とはかけ離れていて、世界には様々な価値観

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    2017年08月02日
  • 怪獣記

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    とても冒険心をくすぐられる。
    情報が繋がっていく時の興奮が手に取るように分かり、世界のミステリーを暴くテレビ番組を見ているような気持ちになる。
    クルドのグルメがとても美味しそう。こういう普通の旅の記述が時々入ってくるのが良い。フッとその土地の良さを感じる瞬間だ。高野氏の著書に登場する現地の人たちはとても人間味を感じて好きだ。その部分だけを上手く抽出して読ませてくれているのかもしれない。ワン湖の周囲の美しさや土地の空気感を、出会う人々から感じる。映画でも見ているようだ。
    教科書通りではない現場の宗教に触れることができるのも面白い。こういう時に日本との違いを強く感じる。
    実際有り合わせの装備で湖を

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    2017年07月18日