高野秀行のレビュー一覧
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高野秀行さんの最新作。
『イラク水滸伝』に引き続き、「世界で最も川を旅した男」山田隊長との川下り冒険譚。ティグリス=ユーフラテス川河口の湿地帯を旅した前回から場所を変え、今回は川の源流を巡る旅路。アナクロでアナログでアナーキーな“トリアーナ“コンビに現地ガイドを加えた三人男。高野さんのユニークな文章と山田隊長の絵心溢れる挿し絵のおかげで、日本にいながら異国の地に想いを馳せ、旅をしている気分になった。仔羊肉に米や野菜を詰めた料理「カブルガ」がとても美味しそう。一度でいいから食べてみたい。
山田隊長がまた好漢で、マリリン・モンローのくだりには思わず吹き出してしまった。一方で、プレートテクトニクス理論から川の方向と緩急の関係性を説き、ティグリス=ユーフラテス川流域の三日月地帯がなぜ肥沃なのか?のメカニズムを語る博識さも持ち合わせている。
紀元前9600年〜前8200年に建てられたT字型石柱が配置された遺跡・ギョベクリテペ。世界最古とされたメソポタミア文明・シュメールの遺跡より5千年古くピラミッドより7千年古い「人類が作った最古の遺跡」。気が遠くなる…
川の源流といえば、私の故郷・熊本の白川水源を思い出す。水が湧き出している様はとても幻想的で、眺めているだけで心穏やかになる。今夏は震災の影響で帰省を見送った。一日も早く復興することを祈っている。
印象的なフレーズ
「上善水の如し。水は善く万物を利して、しかも争わず、衆人の悪むところにおる。故に道に近し」 -
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ネタバレ2005〜2008年に書かれたエッセイがメイン。約20年前ということになるので多少は時代を感じる部分もあるけれど、著者は今もずっと辺境への熱量を保ち続けているんだと思うとすごい。
「アヘン王国脱出記」はアツい内容だった。『アヘン王国潜入記』(集英社文庫、2007年)が素晴らしいルポだったので、潜入を終えて帰国するのにも苦労があったことを知れて面白かった。弟さんの結婚式出席の話も大変そう、かつ面白かった。国内でも知らない儀式はたくさんあるのだな。
2007年ミャンマーで起きた僧侶によるデモが軍によって武力弾圧されたという一連の話のなかで、かつてゲリラの長老が語ったという、ゲリラも犠牲者を出すくらい戦闘しないと国際社会が目を向けてくれないと悲しんだ話にこちらも悲しくなった。世界的な無関心が、遠くの誰かを死に追いやっているかもしれないのだ。ショーとしてすぐ忘れ去るのではなく幕間を見てほしいと著者は言っている。著者が時々こうやって真剣に語るところに好感を持っている。 -
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現在約200万以上の海外由来の方が住んでいるが、日本の各地に多種多様のそれぞれの場所に大きなコミュニティを作り過ごしている。
タイ、イラン、フィリピン、フランス、中国、ムスリムの人々、ブラジル、インド、ロシア、朝鮮、スーダンの方の食をテーマにあげて、ルポをされている。
今までになかった視点であり、彼らが意外と日本に馴染み、日本食も好きになって高頻度で食べているのが興味深かった。
東北で震災を経験されて、亡くなってしまった方もけっこういる。
また、帰国していく人が多い中、日本に残り、逞しく生きている様子も書かれていた。
最近話題になっているムスリムのハラル食だが、血抜きの方法も上手く、かなり美味しいらしい。
全国にムスクは100箇所以上あるが、群馬の館林は在日ムスリムの中心地だというのは知らなかった。
そこにロヒンギャの方が150人以上も住んでいることも。
読んでいて、まだまだ知らない事がたくさんあるなと感じる。
日本もそもそも元からいた縄文人にインドからのドラヴィダ人や徐福率いる中国人や朝鮮人、海洋民族ラピタ人など多種多様が入り混じり今の日本人ができているので、また混ざり融合していくのかもしれないとも思った。
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まさかのエチオピアでもカートを噛みまくる高野さんがいい。本書に出てくる食べ物と飲み物すべてが美味しそうに思えないのも面白い。コンソもデラシャも、あらゆる虫に咬まれながらほぼ外のような環境で寝泊まりしているのだから、日本人とは桁違いの免疫力の高さを持っていそうだ。
お酒を主食にする民族と聞くと、最初に頭に浮かぶのはビールだが、実際に摂取しているのはチャガやパルショータという聞き慣れないものだった。高野さんはWHOのアルコールへの警告や健康懸念も取り上げていたので、私も気になって調べた。
まずパルショータと一般的なお酒は役目が違う。パルショータは発酵した主食を液体で摂っている。お酒の場合はあくまでも嗜好品。パルショータのアルコール成分は発酵時の副産物で、主役ではない。栄養の主成分は穀物でカロリーの大半はデンプン由来。お酒はカロリーはあるが栄養価がかなり低い。同じ量のアルコールでも、体づくりの支えになるかどうかが違う。また、パルショータは1日中ちびちび飲むのに対して、お酒は短時間に集中して飲むため血中アルコールが急上昇し肝臓に負担がかかる。「アルコール」が含まれていて多少の酔いは感じることから同じ飲み物だと思いがちたが、パルショータは穀物ベースの発酵食品であり、体への入り方が全然違うことがわかった。さらに、彼らの場合は遺伝だけでなく、運動量も腸内細菌も異なるだろうから、健康な理由は複合的な可能性が考えられる。
とにかく本書で一番印象的だったのは、アルマズさんが良い子だということ。気遣いができるのは、観察力や洞察力が優れている証拠。アルマズさんは相手の立場に立つ想像力も持っている。学びたい、外へ出たいという意欲があり、集合写真の中でも一際目立っていた。知性を感じる眼差しで、笑顔もかわいらしい。高野さんとD岩木さんだけでなく私までアルマズさんが好きになった。この先、彼女が英語を取得し、高野さんのガイド兼助手として共にエチオピアを旅する話をぜひ楽しみに待っている。 -
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日本以外にも納豆ってあるの!?と驚きから読み始めたが、なかなかボリューミーな本なので
・シャン州界隈の納豆の作り方、はいはい、あぁさっきのと同じだ、わかりますよ…
・そりゃ納豆あるよね、お酒がいろんな地域で作られるのと同じだよねなんか納豆は日本のものと思ってたごめんなさい…
と、気づかないうちにコペルニクス的転回を迎えていて、第10章以降は集中して読めず終了しました。
※おもしろくないわけじゃないです
著者も納豆をめぐる旅の中で価値観が変わっていて、「日本の納豆って、納豆なの?」っておそろしい疑問がわくとこまでいくのがおもしろく、すごい。
また、日本の納豆の歴史も探究するにあたり出てきた精進魚類物語(室町時代)、あんぱんまんみたいなものだったらしくてとても気になる。
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ネタバレ酒を主食とする人々
エチオピアの科学的秘境を旅する
著者:高野秀行
発行:2025年4月7日
本の雑誌社
タイトルは比喩表現ではない。主食のように酒をよく飲む人々、ではなくて、本当に1日3食以上、食事として酒を飲んで生きている人々がエチオピア南部にいる。今回は二つの少数民族が住む村を訪ねるのだが、どちらも小さな子供から老人まで、食事として酒を飲む。ソルガムというイネ科モロコシ属(日本ではコーリャン、モロコシ、カカキビとも)の穀物(世界五大穀物の一つ)を発酵させた酒を飲む。固形物としては、ソルガムで作った団子(みたらし団子ほどの大きさ)と豆を食べるだけ。
早稲田大探検部出身のノンフィクション作家である著者は、生態人類学者・砂野唯の研究書を読んで前々から行きたいと思っていたものの、独特な文化習慣を持つ少数民族の村を個人で訪れるのはハードルが高かった。今回は、TBSの番組から誘われた。ただし、テレビ番組のリポーター役やコーディネーター(スタッフ)としての参加ではなく、作家・高野秀行が訪れるところをカメラが追うという設定でということだった。そのため「では、今から○○に入ります」とかいうリポートしゃべりの類いもない。なお、ガイドなど旅の手配はTBSがしてくれた。
訪れて滞在したのは、南エチオピア州にあるコンソ特別自治区と、その北隣にあるデラシェ特別自治区(ごく最近「ガルドゥラ自治区」に編入)。本命はデラシェだが、その前に〝前菜〟としてコンソ人の村へ。
コンソ人が飲むのは「チャガ」という酒
デラシャ人(地名はデラシェ)は「パルショータ」
どちらもソルガムを発酵させて作るが、製法が違い、前者は3日で出来るのに対し、後者は1月ぐらいかける。
事前の調べでは、
コンソ人は平均で1日2リットル
デラシャ人は5リットルの酒を飲む
チャガの度数は4~5度(ビール並み)、パルショータは最初に出されたものは9~10度ぐらいあるように思えたが、その後出されたものは4~5度の感じ。出す相手や状況によって原酒に加える水の量を変えるようだった。
最初に訪れたコンソ民族の村。朝から晩まで家で酒(チャガ)を飲んでいるのに、外でも飲む。チャガバーでチャガ。同じもの。そして、帰るとまたチャガを家飲みするのだった。
●コンソ人たちが住むマチャロ村へ
ガマイダ家に二泊三日の滞在。
父親の年齢は70歳、母親が55歳だが、どちらも推定であり、本人たちもよく覚えていないという。
子供は22歳の長女、20歳の次女、13歳の三女の3人だと思っていたが、他に男子が3人。独立して別居しているわけではないが、畑の作業小屋に寝て直接畑に行くなどして、あまり家には帰ってこない様子。他の家族も同様。娘たちも父親とはあまり一緒にいたくないような雰囲気。
著者達にとって初めてのチャガタイムは昼食だった。家族はもうとっくに済ませている様子。チャガと一緒に出てきたのは、ソルガムの粉を団子状にこねて、モリンガの葉と一緒に煮込んだ「ダマ」と呼ばれる食べ物。モリンガは、ワサビノキ科で「ワサビノキ」という和名を持つが、アブラナ科のわさびとは無関係。ビタミン、カルシウム、たんぱく質が非常に豊富で、近年は日本でも「スーパーフード」として話題になっている。
案内してくれたチュチュによると、チャガは朝1~2杯、昼1~2杯、夜3~4杯飲むという。1杯で500ミリリットルは優にありそうだから、1日2.5リットル~5リットルの計算になる。
ヒョウタンの上部(細くなったところ)を切った容器に入れ、それを回し飲みする。各人がどれだけ飲んでいるのかよく分からない。
味はすっぱい。ディレクターは「腐ったヨーグルト」の味だと表現。
子供には2~4歳で少しずつ慣れさせていき、12~13歳で主食としてチャガを飲むようになる。それまではマラダというノンアルコールのソルガムドリンクを飲む。
夕食の準備を始めたが、母親は豆を茹でながら2種類の塩を入れる。長女はダマ(ソルガム団子)を作る。
なお、朝はコーヒーの葉で出した〝コーヒー茶〟も飲む。
チュチュにチャガバーに行かないかと誘われた。朝から晩まで家で飲んでいるのに、バーまで行って飲むのか?男たちは外で飲みたがるという。村のあちこちにチャガバーがある。飲んでみると、味が違う。より酸っぱい。そして、一般の酒場のようにみんな酔っ払って盛り上がるという雰囲気でもない。
バーから戻ると、夕食だった。ソルガム団子、小豆、そしてチャガ。また飲むのか!とう思い。日本でいうなら、さんざん家でビールを飲み、ビアガーデンへ行って飲み、帰ってまた家でビール、という感じ。
滞在も終わりに近い頃、チャガバー以外のバーがあることに気づいた。長女のアルマズに案内された飲食店には、蜂蜜酒とアラーケという蒸留酒があった。飲んだ感じは、度数が40度ぐらいありそう。客は全員が男性で、アルマズもアラーケは飲まないという。チャガバーとこのバーは、完全に別種のバー。チャガを飲んでいる時にはあれだけ穏やかで礼儀正し人たちが、「一杯おごれ」「俺にも」と騒ぎ出した。
●デラシャ人の村へ
デラシャ人の住むデラシェ自治区へ。
酒を主食とする人たちの本命だが、グローバリゼーションが進み、パルショータではなくチャガを飲む人が増えたという情報などもあり、不安を抱えての移動。自分たちはツーリストではない、普通のデラシャの人たちの生活が見たいと強くリクエストしておいた。それがとんでもない事態を招く。
連れられて行ったのは、ホルテ村のクンバラ家だった。
通訳と称する男性がいて(通訳1)、その友達だという男性は通訳その2。しかし、どちらもあまり英語が話せない。通訳1の父だという男と、その妻がいるが、家にいるその他の人たちは、どういう関係なのかよく分からない。親族でもなさそう。母親はなにか不機嫌。
水はここでも貴重だが、水源までくみにいくのに、女たちが重い土器を背負っていく。ついていこうとすると、止められる。父、母、息子の名前が違う。ニブレットという「できる長女」っぽい人がいるが、孫でここから遠く離れた村に住んでいる、警察官をしているとも言う。もしかして監視している?
パルショータもヒョウタンに入り、朝、昼、午後、晩に1~2杯飲むから、1日に4杯、多いときは6杯飲むと、ここへ連れてきてくれた町役場のアナトフが説明していた。ヒョウタンは1リットルぐらいありあそう。最初飲んだ時は、8~9%ぐらいアルコール度数がありそうだった。
ソルガム団子はコンソのソルガム団子「ダマ」にそっくりだったが、バルバレというタレ(唐辛子と生姜とニンニクを混ぜたもの)があり、これをつけると旨い。
水くみ場に行ってやっと分かった。他の人々はみんな土器ではなくプラスティック製品で水を運んでいる。まんまとやられた。著者達は民俗資料館に住まわされていたのだった。実はこの村はもっと近代的だった。自分たちがいる敷地内だけ19世紀以前のアフリカであり、日光江戸村みたいなものだった。デラシャ人の普通の生活が見たいというリクエストに対し、民俗資料館を住まいに変え、芝居をする人たちを集めて演じさせていたのだった(本物の役者かどうかは書かれていない)。
ニブレットが住む、アルガイ村へ移動することになった。タファセ家。ニブレットはそこの三女(22歳)だった。父は58歳、母は55歳。長男38歳と妻33歳、そしてその子供たちは同居しているが、長男の弟たちや結婚している妹たちは別居。ニブレットは同居だった。
透明な焼酎「アラーケ」は、客人向けで家の者は飲まない。パルシュータは食事でアラーケは酒という扱い?
こちらでは、小学校低学年ぐらいまで「カララ」というノンアルを飲んでいる。ソルガム粉からつくる甘酒的なもの、度数は1~2%。ただ、5歳の子(ティアン、長男の子)がおいしそうにヒョウタンから酒(パルシュータ?)をごくごくと飲んではいる。
ずっと酒を主食にしていると、固形物を口にしたくてしょうがなくなる。団子だけではいけない。しかし、そこはじっと我慢。通訳のヨハネスにランチに誘われ、ニブレットとともに飲食店に入った。彼らは平気で肉の炒め物とビール。しかし、著者は我慢、ビールだけにしておいた。一口だけつまんだ炒め物がどれだけ美味しかったか!ニブレットは、家に戻るとパルシュータを口にする。パルシュータを飲まないと食事した感じがしない、と驚かせた。
長男のダンナベは、朝、日が昇ってから夜に日が沈むまで、息子と一緒にずっとソルガムとトウモロコシの畑にいるという。荷物はポリタンク一つと、水が入った2リットルのペットボトル2本、そしてヒョウタンの器だけ。ヒョウタンにパルシュータを注ぎ、水で薄めて飲む。朝から晩まで、パルシュータだけ飲んでいるという。他にはなにも食事を用意していない。
著者はコンソ入りしてから通算して約10日となった時、体調がすばらしくいいと感じた。ここ10年でいちばんと言っていいほど調子がいい。
デラシャ地区で最も大きな病院を訪ね、肝臓や高血圧、糖尿病といった多飲酒の影響について聞いた。院長はアルコールが与えると一般に言われている医学的影響はもちろん知った上で、デラシャ人の健康状態は他よりも良好です、と言った。何も問題ありません、と。著者は、デラシャ人は背が高くて肉厚な人々ばかりだと感じていた。院長は「デラシャの人たちは周辺の民族より体格がいい、筋肉量も多い」と言う。
デラシャの飲酒には何も問題はない、と言い切る博士号を持つ院長と専門医の2人。むしろ、最近になって、グローバリゼーションにより、肉や脂を撮る生活になってから悪化しているという。
もちろん、院長本人もパルショータを飲んでいる、「子供の頃から」とのこと。「生まれたときからですよ」と笑う。
さらに驚いたことに、入院患者の全員がパラショータを病室で飲み、すぐにでも生まれそうなお腹をした妊婦までも飲んでいる。へその緒を伝って胎児にいくのでは?これは生まれる前から飲んでいるのだ、と著者。
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(読書メモ)
パルショータ:ソルガムから作る濁り酒。エチオピア南部のデラシャという民族は栄養の大部分をこの酒から得ている。
ソルガム:イネ科モロコシ属。カカキビ、モロコシ、コーリャンとも。稲、小麦、大麦、トウモロコシと並ぶ世界五大穀物。
テフ(穀物)で作ったインジェラ。エチオピア料理。一般的な食べ物。
コンソ人、デラシャ人:コンソ人は平均で1日2リットル、デラシャ人は5リットルの酒を飲む
コンソの酒は「チャガ」:ソルガムから作るが製法はパルショータと異なる、度数は4~5度
デラシャの酒は「パルショータ」
<まずはコンソへ>
コンソのガイドはチュチュという人物
この人物の出身地でもあるマチャロ村に入る
*高野秀行は世界遺産とか絶景とかいったものに一切興味がない(83P)
(ガマイダ家)
ガマイダ:父、70歳(推定)
グレタ:母、55歳(推定)
アルマズ:長女、22歳
ガサワ:次女、20歳
ネタネット:三女、13歳
他に兄弟が計3人(何処かで寝て直接畑へ行く)
コンソでは子供は2~4歳で少しずつ慣れさせていき、12、3歳で主食としてチャガを飲むようになる。それまではマラダというノンアルコールのソルガムドリンクを飲む
<デラシャ人エリアへ>
民族名はデラシャ、土地はデラシェという。
「デラシェ特別自治区」(ごく最近「ガルドゥラ自治区」に編入)はコンソ自治区の北隣
ギドレの町(村が大きくなった程度の町)へ。町役場に行く。
滞在するところは、ホルテ村。
アナトフ:ギドレ町役場の職員、ホテルや滞在家庭を手配してくれた。
パルショータもヒョウタンに入り、朝、昼、午後、晩に1~2杯飲むから、1日に4杯、多いときは6杯飲むとアナトフの説明。ヒョウタンは1リットルぐらいありあそう。
最初飲んだ時は、8~9%ぐらいアルコール度数がありそう。
(クンバラ家) ホルテ村
ニブレット:女性、賢い、「できる長女」っぽい雰囲気、警察官だという。この家の夫婦の孫だと言うが後にそれも嘘だと判明、アルガイ村に住む
ティグレ・ティナイダ:男性、(英語)通訳1号、この家の息子というが嘘だった
トルネット:男性、(英語)通訳2号、ティグレの友達で別の村の出身と紹介されるが実は娘のイトコだった(娘は裏に住んでいる)
クンバラ・リゼ:ティグレの父とのこと、60代後半~70歳前後?
母:同じぐらいの年齢、実際にはこの父母だけこの家の人だった
キト・キタンボ:女性、大阪のおばちゃん的、著者より20キロぐらい重そう
パリトゥ:女性、小柄でせっせと立ち働く
アディス:30代男性、どこの誰だか不明、親族ではなさそう
ソルガム団子はコンソのソルガム団子「ダマ」にそっくりだったが、バルバレというタレ(唐辛子と生姜とニンニクを混ぜたもの)があり、これをつけると旨い。
土器で水を運ぶなんてと思っていたら、水場では他の人々はみんなプラスティック製品で水を運んでいる。まんまとやられた。著者達は民俗資料館に住まわされていた。実はもっと近代的だった。自分たちがいる敷地内だけ19世紀以前のアフリカであり、日光江戸村みたいなものだった。
(タファセ家) アルガイ村
タファセ・デファルシャ:父、58歳
ソイガ・ダムテ:母、55歳
ダンナベ:長男、38歳
ケトナ:長男の妻、33歳
・ベテルヘム:長男夫妻の長男16歳
・マゼル:次子14歳
・マハレット:次々子12歳
・ティアン:娘5歳 ほか3人(計7人)
アシェブル:次男、35歳、子供3人、教師、別居
タレケン:三男、30歳、独身、軍隊、別居
アヤリン:四男、29歳、子供3人、農業、別居
ゼブシ:長女、28歳、既婚、子供2人、別居
シャワレム:次女、25歳、既婚、子供2人、別居
ニブレット:三女、22歳
ムダヤネシ:四女、15歳
ウレタネシ:五女、13歳
プズナシ・プルブラ:父タファセのイトコ、女性、50歳過ぎ、未婚
透明な焼酎「アラーケ」:客人向けで家の者は飲まない。パルシュータは食事でアラーケは酒という扱い?
小学校低学年ぐらいまで「カララ」というノンアルを飲んでいる。ソルガム粉からつくる甘酒的なもの、度数は1~2%。
5歳の子(ティアン)がおいしそうにヒョウタンから酒(パルシュータ?)をごくごくと飲む。
パルショータ:ソルガムから作る濁り酒。エチオピア南部のデラシャという民族は栄養の大部分をこの酒から得ている。
ソルガム:イネ科モロコシ属。カカキビ、モロコシ、コーリャンとも。稲、小麦、大麦、トウモロコシと並ぶ世界五大穀物。
テフ(穀物)で作ったインジェラ。エチオピア料理。
コンソ人、デラシャ人:コンソ人は平均で1日2リットル、デラシャ人は5リットルの酒を飲む
コンソの酒は「チャガ」:ソルガムから作るが製法はパルショータと異なる、度数は4~5度
デラシャの酒は「パルショータ」 -
世界の納豆をめぐる探検
- カート
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試し読み
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外国人から見ると、見慣れた東京の街が異国の「トーキョー」だった。辺境を旅する作家•高野秀行さんがこれまで出会った外国人との邂逅を綴ったエッセイ。
フランス語を教えてくれたシルヴィ先生は『語学の天才まで1億光年』に、盲目のスーダン人マフディさんは『移民の宴』にも登場していた(あちらではアブディンさん)。マフディさんの有能ぶりには舌を巻く。目が見えないハンデの中で、異国の地で暮らす苦労は想像を絶するけど、それを感じさせない明るく陽気なキャラクターで微笑ましい。
「どうして日本人はこんなに英語ができないのか」
「日本人はわかりもしないのにイエスと言う」
先週まで北米出張に出かけていた私には刺さる。
また中国人が日本企業に見切りをつけて外資系企業に転職する「日本離れ」のエピソードも印象に残った。日本も外国人から“選ばれる”国にならないと、豊かにならないのではなかろうか。そんなことを思った。 -
世界の納豆をめぐる探検
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
ミャンマーの辺境•ワ州に世界で初めて長期滞在した経験を持つ辺境ノンフィクション作家の高野秀行さん。その経験を買われたのか、今回は冒険小説作家の船戸与一さんの付き添いとして“合法的に”ミャンマーを訪問。二人は早大探検部の先輩後輩という関係だったのは驚き。
高野さんらしくユーモラスなエンタメ系ノンフィクションに仕上がっている。ミャンマーを江戸時代の日本に見立て、国軍と情報部を徳川幕府と柳生一族と対比して描いているところは、わかりやすくて面白い。アウンサンスーチーは千姫かよ(笑)
こういった例えは後に『謎の独立国家ソマリランド』や『イラク水滸伝』でも用いられ、いまや高野さん流の表現手法として定着している。
また、奔放で豪快な先輩•船戸与一を若干ディスりながらイジっているのも笑える。取材メモなど一切とらずに、「タイトルさえ閃いたら小説書ける」と宣う船戸さんもやはり大作家なんだなぁと。ホームズが好きという高野さんの意外な趣向も知れてよかった。多様な民族と宗教、そして読書好きな人が多いという意外な一面もあるミャンマー。歴史や国民性など勉強になった。
本書と合わせて読みたい作品達↓
『ビルマ•アヘン王国潜入記』高野秀行
『西南シルクロードは密林に消える』高野秀行
『河畔に標なく』船戸与一
『マヌサーリー』ミンテインカ