高野秀行のレビュー一覧
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UMA(未確認動物)探索を語るのは難しい。その歴史と分類を小辞典風に纏めたものならJバルロワの『幻の動物たち』等の秀作がある。フィクションなら作家の想像力次第では如何なる世界でも紡ぎ出せる。但、自らが関わった探査行を描く場合、発見できなかったという事実が先にあるのが普通である。万が一発見されていたら当然大ニュースになっている筈。発見のない探検を如何に描くか?『幻獣ムベンベを追え』は眩いばかりの青春群像だった。『怪魚ウモッカ~』ではカフカの城的不条理な手法を使った。本作では?何と筆者は未知と遭遇してしまう!
『さていよいよ出発だ。勝負だ。本年四十歳の私は、Tシャツにビニール袋をまきつけ、下は -
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あははは、おもしろーい!高野さんは何を書いても面白いなあ。自身の腰痛体験をつづった「腰砕け巨編」、まさにこれは高野さんが目指しているという「誰も書かない本」だよね。
読み終えて思ったのは、高野さんって本当にまじめなんだなあということ。よい治療を求めて東奔西走、いくつもの整形外科や整体、整骨院、果ては心療内科まで渡り歩き、その都度そこの腰痛への考え方をとことん知ろうとし、感化され(そこがおかしい)カラダについて、ついには人生についてあれこれ考える。あとがきで高野さん自身が書いているように、腰痛に執着し、とりつかれている。
でもそこはそれ高野さんのこと、サービス精神満点で、いつものように笑わせ -
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ブータンに存在するといわれる雪男を探しに行くという名目でブータンを巡り、その時の旅を通して著者が感じたブータンという国、ブータン人について書かれています。
著者の本の魅力は、面白可笑しく軽いタッチでコミカルに書いている文章の中に、はっと気がつかされることが必ずある事。
例えはブータンの殺傷感の件、
「ブータン人にとって、大きくても小さくても命は命」
「体の大小より命の数」
日本人(のみならず欧米人)は「可愛い」という理由で判断しがちだけどブータン人は違う。外見がどうであれ、命の重みは同じ。
ブータンというこの小さな国から学ぶべきことがまだまだ多くあるのではないかと著書を読んで思いました。 -
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「あぁ、旅行記が読みたい」と思ったところ、書店で見つけた「イスラム」×「飲酒」のタイトル。宗教や世界情勢に詳しくない自分でも、「イスラム教では飲酒禁止」という意識があったので惹かれた。
最初のあたりで見覚えのある、けれどTVスペシャルでも「ムー」でも聞いたことのないUMAの名前が出てきた時点でハッと気付いた。あとがきを見ると例のサークル名。というわけで、高野秀行氏が著作であることが分かった。
酒と料理に関する旅行記は大好物なので、2回にわけで一気に読んだ。2回に分けたのは酒が入ってしまったから。こういう酒が飲みたくなる酒に関する本は素晴らしい。そして何やら酒飲みの自分が許された気分になるか -
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ネタバレ高野 秀行 『怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道』
(2007年9月・集英社文庫)
探し物中毒の著者は、ある日、インドの謎の怪魚ウモッカの情報を入手、「捕獲すれば世紀の大発見!」と勇み立つ。ルール無し、時間制限無しの戦いが始まった。
次々と立ちふさがる困難を砕き、著者は進む。
地元漁民の協力を仰ぐための現地語学習、捕獲した時の移送ルートや鑑定できる学者の確保。
ついに怪魚探しの秘密兵器を手にインドへ。
しかしそこには予想を超えた展開が!奇想爆走ノンフィクション。(裏表紙より)
ああ、また出会ってしまった・・・。
今年の運命の出会いは万城目さんで間違いないと思っていたのに、これだからツ -
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酒飲み冒険者が「禁酒」の地、イスラーム諸国で酒を求めて右往左往するルポ。
行き先はパキスタン、アフガニスタン、チュニジア、トルコ、マレーシア、シリア、バングラデシュなどなど。
なんともすごい行動力です。たいてい男2人ってのが機動力の源でしょうか。付いて行ってみたい。
そんなこったろうと思ってましたが、やっぱり全く飲めない国というのはないのです。
ただ、酒を飲もうとすればするほど、地元民と隔たってホテルのバーや高級料理店に行かざるを得ない(表面上)という二律背反はおもしろい。
文章はツボを押さえ厚みがありながらも平易で、すぐに読めてしまいます。酒を意味する「アラク」という言葉の伝播と変遷な -
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ネタバレ本当に、誰もやらないようなことをやって
面白可笑しく文章を書くという
ご自身で仰っているとおりで、非常に面白い。
この本は、酒が公に認められていないエリアで
普通なら無理だと我慢しそうなところを
様々な苦労もしくは取り越し苦労をして
酒を手に入れたり入れなかったり
兎に角イスラムでの飲酒をテーマにまとめられている。
酒好きの自分ですら、もう今日は諦めればいいのに、と思ってしまうほどの苦難の道のり続き
ここまでの酒への情熱に、ついには感動すら覚えるほど。
確かに酒さえ飲めれば良いのならアル中かもしれないが
地元の人と外で和やかに飲むのが楽しいというのは成る程立派な酒飲みである。
そうするこ