高野秀行のレビュー一覧

  • 【電子特別カラー版】恋するソマリア

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「謎の独立国家ソマリランド」に続く、高野さんのソマリア本第2弾。
     「内戦が続いているソマリアで平和な独立国家があるってどういうことなん???」という色んな謎や疑問点、そして今まで映画「ブラックホーク・ダウン」と「何か海賊?がおって日本の石油とか積んだ船が通られへんらしいで?」というイメージしかなかったソマリアという国が少しづつ明かされて行く過程が面白かった前作とは違い、今回はソマリアに関する知識がそこそこある状態で読み始めたので、インパクトはトーンダウンしてるんやけど、ワイヤッブやハムディの後日談として楽しく読めたと同時に、日々変わりゆく情勢を見るに少し寂しい読後感もありました。

     高野さ

    0
    2016年02月14日
  • 怪獣記

    Posted by ブクログ

    この作品は他のUMA追っかけ記録と違って、現地の目撃情報や本人達の体験が含まれているので特におもしろかったです。正体は何だかわからないですが、現象だとしてもドキドキします。

    0
    2016年01月05日
  • 腰痛探検家

    Posted by ブクログ

    辺境作家高野さんの腰痛との闘いというか、オブセッションの記録。1回6,000円の治療院に通い詰めることができるとは三畳の部屋に一人で住んでいるころから比べるとかなり羽振りがよくなったなあ、とはじめのエピソードを読んでまず思った。結婚もしているし。

    実はそれは手始めで、その後の高野さんの腰痛治療の道はあちらに行きこちらに行き行先も定まらないまま迷走を続ける。最後は、心療治療にまで行き着き、うつ病の薬を処方されるまでになってしまう。薬の服用は睡眠にまで影響して明らかにおかしいのだが、高野さんは何かをやらないと不安なのかそれでも薬を飲み続ける。アヘンもカートも中毒になるくらいやっていたので薬に抵抗

    0
    2015年12月14日
  • 【カラー版】怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道

    Posted by ブクログ

    ウモッカってなにかと思ったら架空の魚なのね。
    しかもインドへ行く話かと思ったら本人空港で入国拒否くらってるしほんとうける笑

    0
    2015年12月09日
  • アジア新聞屋台村

    Posted by ブクログ

    高野秀行のフィクションは、基本的に体験に基づくもので、取材して書いたものではないと思う。勿論このままではなく、色んな体験を合わせて一つの物語にしたのだろう。だからフィクションだけど語り手は高野秀行なのね。
    『またやぶけの夕焼け』は少年期の物語で、あれも良かったが、青春期の物語はほろ苦さと切なさがいい。朴さんとの恋愛未満の関係は、今どきの青春ものにはない上品な哀感がある。
    アジア人の魅力、日本人の特徴もよくわかって、若者に積極的に薦めたくなる。ろくに外国に行ったこともなければ、外国人と深く関わったこともない奴に限って、近隣アジア人を貶めるようなことを言う。そんなつまらない、嫌な大人になる前に、高

    0
    2015年11月01日
  • 世界のシワに夢を見ろ!(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    冒険家のエッセイとしてはとてもユニークで面白く読める。筆者自身も同意見だと思うけれど、冒険活動そのものに何か大義のようなものを求めている訳ではないのだ。だから、特に感動を覚えるような内容では全くない。しかし、ボクはこういう活動をする人は単純に凄いなと思う。

    0
    2015年09月27日
  • またやぶけの夕焼け

    Posted by ブクログ

    自分たちで考えたバカバカしい遊び、グループ内の規律、親や同級生との関係…、小学生の高学年で出会う諸々の出来事が描かれる。
    確実に年代が違うのだが、とても懐かしく感じる。ラストには小学生時代に遊んでいた近所の仲間が、進学とともに疎遠になっていく姿が描かれる。大人になる通過儀礼のようなものだ。自分も経験したからだが、やはり少し切なくなる。
    これがどの年代まで共感できるものかはわからないが、「あの頃」を思い出すために読んでほしい一冊だ。

    0
    2015年08月16日
  • 【カラー版】辺境中毒!

    Posted by ブクログ

    高野秀行のエッセイ、対談、書評などを納めた本作。性質上、どうしても散漫になるものの、やっぱり面白い!

    特に大槻ケンヂとのムー対談と書評が良かった。
    ムーはわかる人には鉄板だと思う。
    また、書評はどれもわかりやすく興味をそそられるもので、読みたい本がだいぶ増えてしまった。
    空いた時間にパラパラ読むのに最適な一冊だと思う。

    0
    2015年05月31日
  • 【カラー版】神に頼って走れ! 自転車爆走日本南下旅日記

    Posted by ブクログ

    高野さんが、わざわざ一番寒い時期に自転車で日本を横断します。
    神頼みの巡拝のようですが、宗教不問、体系なし、気まぐれでお参りするので、とてもファジーで緩い本でした。
    高野さんはUMAに興味があるようですが、僕としては本作のあちこちで現れた探検隊OBという恐るべき種族の生態の解明を待ちたいところ。

    0
    2015年02月02日
  • アジア新聞屋台村

    Posted by ブクログ

    感想:ワセダ三畳で有名な高野さんの本。多国籍新聞社ASIANでの日々を綴った濃密な内容。
    まず、この多国籍新聞社そのものが魅力的。タイ、台湾、ミャンマー、マレーシアの新聞を発行しているけど、内容はめちゃくちゃ杜撰。システム化なんかされてなくて編集会議すらやらない。でも、毎月ちゃんと発行されて、利益も出ている。
    そこで働いてる人達もかなり個性的。子犬的姫的社長の龍さん、敏腕だけど乙女チックな朴さん、インドネシアの大富豪バンバンさんなど、個性豊かな登場人物がたくさん登場する。
    その個性的な題材を高野さんの個性的な文章で料理しているのだから、面白くないわけがない。

    高野さんの作品に共通することだが

    0
    2014年12月21日
  • 怪しいシンドバッド

    Posted by ブクログ

    UMA冒険譚ではなく、エッセイ集。これはこれでユーモアいっぱいで楽しい。というか、かなり危ない橋を渡っているのに驚く。海外で強制退去の恐怖にかられるというのは経験したくないもんだ。

    0
    2014年11月16日
  • アジア未知動物紀行 ベトナム・奄美・アフガニスタン

    Posted by ブクログ

    表題にもあるように、著者の天職ともいうべきUMAものである。しかし、今回は少し味付けが違う。目撃者や伝承者の話など分析して、かなり民俗学的なアプローチでその正体に迫ろうという内容になっている。勿論アプローチがそうだというだけで、学問的な分析が行われているわけではないのだが、単なるドタバタ紀行ではなく、興味深い仮説がなされていて面白いと思った。

    0
    2014年11月09日
  • アジア新聞屋台村

    Posted by ブクログ

    台湾人社長が経営する新聞社を舞台に繰り広げられる半自伝的書籍。日本人との気質の違いが垣間見えると同時に、ベンチャー企業も創成期はこうだよなと思えます。立ち上げ時の話や資金繰りの苦労なども少しあり。

    0
    2014年09月03日
  • 【カラー版】未来国家ブータン

    Posted by ブクログ

    決して地理的、エネルギー資源的に恵まれている訳でもないのに国民が幸福であるという。
    本書では、その幸福の理由が国王にあるとらしいと指摘している。全国行脚を行い、国民から絶大な信頼を得ているブータン国王にリーダーシップのあり方を学ぶべきかも知れない。

    まず置かれた状況が幸福であるというところからスタートしているのがポイントだろうか。そして目指すビジョンを先進国とは別の軸で定義している。非常にビジョナリーなリーダーだと思う。

    また、ブータン国王同様に著者の高野氏も幸福な考え方を持っている様に感じる。どんな辺境に行っても現地の人と交わり、状況を受け入れる姿勢が素晴らしいと感じる。

    もしかして、

    0
    2014年07月13日
  • 【カラー版】辺境中毒!

    Posted by ブクログ

    世界各国の辺境の地を好んで旅する著者のエッセイ、対談などをまとめた一冊です。著者の旅する場所は、もちろん観光地などではなく、危険すぎてあまり外国人が近づきたがらない土地ばかり。ゲリラに同行したり、アヘン中毒になったり、違法に国境を越えたりと、一般常識を逸脱することもしばしば。こんなことしていて、よく生きて帰ってこられるなぁと感心してしまいます。けれどご本人は、旅をすこぶる楽しんでいらっしゃる。タイトルに〝中毒〟とあるとおり、もはや普通の旅では満足できないのでしょうネ。旅には憧れるけれど、できればのんびり温泉にでも浸かっていたいという自分のような凡人には、とてもまねのできないことです。こうした読

    0
    2014年05月29日
  • イスラム飲酒紀行

    Posted by ブクログ

    作者はとてもユニークな人で。
    辺境大好き高野秀行。
    このほかにも様々なユニークな本を出版している。

    本来、酒を禁じられているイスラムの人々とお酒との謎。ほぼアル中の作者とお酒。

    合わせて、「謎の独立国家ソマリランド」も読みたくなった。

    0
    2014年05月04日
  • アジア新聞屋台村

    Posted by ブクログ

    "そして、最後に気づいのだ。
    誰かに必要とされるから何かをやるというのはエイジアン的ではない、と。

    中略

    他人のために仕事をするのではなく、
    自分のために仕事をする。
    もうエイジアンにしがみついてはいけない。
    居場所なんか人に与えられてはいけない。
    自分で作るのだ。"

    0
    2014年04月12日
  • 怪談実話系/愛 書き下ろし怪談文芸競作集

    Posted by ブクログ

    今回のテーマは「愛」。
    うすぐら~い印象になりますね、怪談のテーマが愛だと。そういう印象持つのは、愛っていうハッピーなイメージと同じぐらいに、どろどろした憎しみのイメージがあるからでしょうね。

    そんな恋愛したことないですが。

    全話通じて、過ぎたるは及ばざるが如し、っていうのが思い浮かびます。なんかもう、気持ち悪いさが酷い。
    怪談って、怖さなんだけども、今回は気持ち悪さです。
    そういうお話になるきっかけの心の動き自体は、理解できないものではなかったりするので、余計に。
    行き過ぎた愛欲の気持ち悪さ。異性・同性・家族・他人問わず。

    「犬小屋のこと」が一番怖く。
    「ある姉妹」「隣のベッド」で人の

    0
    2014年04月10日
  • 【カラー版】辺境中毒!

    Posted by ブクログ

    「辺境」をこよなく愛する。先進国という「出来上がった場所」にはない意外性と、想像もつかない非常識に出会うワクワク感。ミャンマーのアヘン栽培三角地帯からタイへの帰還後。「ターミナルのそばにはセブン-イレブンがあり、つい2週間前ほど前までは世界の果てみたいなところにいた私は、その過剰としか思えない豊かさに呆然とした。」。そう。そうやねん。日本も、過剰やねんよなー、あまりみんなそう思ってないみたいやけど。

     探検部つながり秘境つながりの作家との対談。
    また、辺境ノンフィクション本の書評。短い文章から著者の視点の独自性と読ませる力が伝わってくる。次は長編を読んでみよう。

    0
    2014年02月12日
  • イスラム飲酒紀行

    Posted by ブクログ

    私は、酒飲みだ から始まるイスラム圏を旅する著者の酔いどれエッセイ。こういう人が、いるということは、ダメ人間たちにとってはとても心強い。本来、人間はこれほど自由に生きて旅できるんだと、思う。特に、厳格なイスラム世界がふとした時に見せる怠惰さや、女性優位の部分など、研究者やマスコミ報道では分からない部分の生の描写がいい。そして、この著者が表現したいのがまさにこの部分だ。行ってみな、それぞれのとらえ方で、世界はこんなに違うんだぜ、という自己都合・自己完結主義なのだ。世界は、究極自分である。そのことに気がつけば人生はもっと楽しいはず。

    0
    2014年01月10日