高野秀行のレビュー一覧
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500ページ弱のボリュームにちょっと引きましたが、面白かった。
ティグリス・ユーフラテス川の合流地点に湿地帯があるのは知らなかったし、その地域が古代メソポタミアの時代からフセイン政権前後を通じてアナーキーな存在だったとは!そのアフワール=湿地帯に住む人が次々に出て来るがみんな面白い(高野氏の表現が秀逸なのだろうけど)。船づくりの話も面白かったけど、冒頭の船を漕ぐ船頭の姿はかっこいいです。謎の刺繍布を追う旅では古代都市ウルクも訪れるし、鯉の円盤焼きも一度は食べてみたいけど(何度もは....飽きてきつそう)、実際に行くのは高野さんに任せて、本で読んで楽しませてもらいました。 -
世界の納豆をめぐる探検
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試し読み
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ネタバレ納豆が日本だけの食材じゃないなんて!
えっ本当?!と思う日本人が多いのではないかな。
韓国、中国、アフリカなど世界各地で、そして日本では、説によると稲作が始まった弥生時代から食べられているようです。
納豆ワールドが想像より古くて広いことに驚きます。
まあ正直なところ、納豆について深く考えたことはなかったですが。
私の好きな納豆は『山わさび納豆』。
ここ1,2年はこれしか買っていません。本当に美味しいです。
好きな納豆料理は「納豆揚げ」。
子供達が保育園の給食で食べて気に入り、レシピを聞いて家でも作っています。
ボリュームもあり、ねっとり、さっぱり(ポン酢で)、とても気に入って、子供達より私の方がよく食べています。
本を閉じたあとは、冷蔵庫の納豆の在庫確認です。
残り1パックだったので、明日買いに行きます! -
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著者は早稲田大学探検部当時に書いた『幻獣ムベンベを追え』でデビュー。本書は同部先輩の船戸与一が小説の題材旅行でミャンマーを訪れることになり、案内役として高野氏に同行を依頼し、その道中を面白可笑しく書き綴っている。
タイに隣接する反軍事政権のゲリラ地区を何度も訪れ、ヘロイン栽培にも手を染めた著者、その内容を書籍にもして一部は英訳されていることから、ミャンマー入国許可は降りないと心配していたが、すんなりビザが発行された。逆に船戸氏にはなかなかビザが発行されない。理由は氏の書籍が反政府軍事団体に好意的な内容が多いこと。高野氏に、ちょっぴり不貞腐れる。
トヨタランドクルーザーで各地を巡るが、必ず謎のミャンマー人が同乗する(ドライバー、ライフル携行の兵士ではない)。彼らは謎の人物達を軍事政権(幕府)の隠密柳生一族と呼び警戒するが、一緒に旅を続けていくうちに、彼らが愛すべきお間抜け軍情報部と目に映るようになってくる。流石に中国国境付近の山中では、反政府民族ゲリラ「シャン州軍」が出没する危険がある。シャン人はシャン州からマンダレーに来るとき「ビルマ(ミャンマー)へ行く」と言う。シャン州軍は仙台伊達藩の反乱軍、カチン独立軍は加賀前田藩、ワ州連合軍は蝦夷松前藩と高野氏は例える。
実は家元もほぼ同じ時期の年末年始にミャンマーを訪れ、ヤンゴン、ニャウンシュエ(インレー湖)、マンダレーなどに立ち寄った、エーヤワディー川沿いのゲストハウスでは、現地の筒スカートロンジーを着用してタナカーを顔に施しデジカメで写真を撮ってもらった(家元、まず自身の姿を写真には撮らない、テロリストなので、笑)。 -
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500ページ近くにもなる長大なノンフィクション。ちょびちょび読んでいたので少々時間がかかりましたが読み終わりました。面白かった!
元々、古代文明好きなのでイラクには興味津々だったのですが昨今の情勢不安の中こんなフリーで行ってしまえる著者先生方の行動力と逞しさにただただ脱帽です。
「イラク」と「水滸伝(読んだことないですが中国のお話だと言う程度の知識はあり)」って一体なんの関係が??と首を捻りつつ読み始めたのですが、水滸伝的な世界がイラクの湿地帯に存在するって話なんですね。水滸伝を知らないわたしでも十分楽しめましたが、読んで知ってたらまた別の楽しみがあったのかな?機会があったら「水滸伝」読んでみたいと思います。
全8章から成りますが、最初はアフワール(イラクの湿地帯のこと)にどうやって入るのか(気軽にツーリストが行ける場所ではない)その過程が書いてあって読んでてジリジリしてたのですが、第5章の舟造りのあたりからめちゃくちゃ楽しくなってきました。ここから読んでもよかったのではないかとも一瞬思いましたが、ここまでで主要な登場人物やその人となり、イラクの人たちの気質が丁寧に描かれてて、それが頭に入ってこその楽しさな気がします。無駄なことは一つもないですね。
アフワールの方のブリコラージュな姿勢が見ててとても楽しかったです。我々から見ると無計画に見えても、返って変化や突発的な状況にも対応できるのだな…と感心します。我々は計画的に物事を進めようとするあまり、返って難しく考え過ぎてしまうようになっているのではないか。そんな気がしました。まさに「やった者はやらない者より常にえらい」ですね。こないだ読んだばかりの「凍てつく太陽」の農耕民の文明とは対極にいる方たちのような気がします。
著者の高野先生は他にも辺境を回られた話を書かれているそうなので機会を見つけてまた何か読んでみたいと思います。 -
謎の独立国家ソマリランド
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試し読み
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いやあ面白かった!麻薬をバリバリと食って現地の人びとになじんでしまう高野さんのパワーはいつものことながら、今回はアルシャバーブが跋扈するモガディシュにまで行ってしまうのだから心配になるが、そういうことだったのか!と膝打ちまくり。わかりにくい氏族の関係を日本の武家に変換しちゃうなど、真面目な学術書では禁じ手をやってみせるのがまた驚くほどわかりやすいのである。高野さんが伝えるソマリランドや、もとソマリアの中の独立国のありかたは、国際社会の「常識」から大きく外れているが、驚きつつ読むうちに、しだいに自分の信じていた「常識」そのものを大きく揺さぶられているのに気づく。日本いや世界最高のジャーナリストのひとりだろう。
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ムベンベとかソマリランドとか、とんでもないものを追いかけるノンフィクション作家、高野秀行さんの新著。
分厚い本。分厚すぎる。もしかしたら今回は小説なのか?と思って読み始める。
いや違った。ドキュメンタリー、ノンフィクションだった。
高野さん自身がイラクに行って、船で湿地帯を進む。
船を作る。食事をもてなされる、、、
最初はその国民性の意外性など興味深かった。
・・・でも正直だんだん飽きてきてしまった。
人間のパターンもいろいろあるけど、なんだかんだイラク人、だんだん慣れる。
写真はそれなりにあるが、そんなにイメージを膨らませることができない。
文章だけだとどうしても、、、
後半は惰性。長すぎたのでは? 旅はそれだけ長かったのだろうけど、、、
第1章 バグダード、カオスの洗礼
第2章 イラン国境の水滸伝
第3章 新世紀梁山泊チバーイシュ
第4章 イラク水滸伝六千年 脳内タイムマシンの旅
第5章 「エデンの園」の舟造り
第6章 呪われた水滸伝の旅
第7章 謎のマーシュアラブ布を追え!
第8章 古代より甦りし舟は行く -
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ビルマのワ州に潜入し、ケシの種まきから収穫までを体験し、アヘン中毒になるという体験は高野さんの中でも最も辺境ポイントの高い作品だろう。
その奇抜さ故に学術的価値も生じているのだが、あまりにも辺境すぎる。
言語の壁だけでなく文明の壁があまりにも高く、訳の分からないことが起こりすぎていて、高野作品にしては楽しさが劣る。
他の作品では高野さんと現地人がもっと深いところで通じ合っていて爆笑を掻っ攫うシーンも多いのだが、ワ人との間ではそういう場面が少なかった。(アヘン中毒者同士の奇妙な心の通じ方も興味深くはあるのだが)
あとがきに「ワ州と日本の間に接点がなさすぎる」という理由で出版に苦労したとあったが、皮肉にもリアルタイムではオンライン詐欺犯罪で注目されている事態だ。
ミャンマー北部が世界規模の犯罪が蔓延る地帯であり、そこには政府から抑圧を受ける少数民族がいることを頭に入れておこう。 -
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高野秀行デビュー作。
幻の怪獣ムベンベを探すというのが主旨であるが、途中からそんなことよりもマラリア、飢餓、ハント、人の交流・対立といった他のわけのわからない事象が次々と襲い掛かってくる。
ゾンビをまともに相手にしなくなったウォーキング・デッドの終盤みたいだ。
登場人物の多さがネックで、誰が誰だかよく分からないまま読み進めた。
それを反省してか、後の高野作品では水滸伝や源平合戦に準えてあだ名をつけるようにしてくれて読みやすい。
人の多さは悪いことだけではなくて、冒険に対する視点の多さが面白さも生んでいる。
マラリアでずっと倒れていただけの隊員の考えていたことなんて凄まじかった。
大学生という危険を顧みない集団の異常行動の数々を楽しむことができ、それは冒険の達人・高野さんの中でも最も無謀な冒険作品であると言えそうだ。 -
世界の納豆をめぐる探検
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試し読み
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高野秀行さんの納豆関係の本を探してたことが、出会い。
あ、絵本だ。でもこれ、大人が読んでも面白い!
最初に日本の納豆。
工場でも伝統的な作り方でも、簡単で難しい。
納豆汁は郷土食の本にもあったので、最近食べたばかり。
身体が温まって美味しいんだなぁ。
世界の納豆は、アジアではミャンマー、ネパール、
中国ミャオ族、韓国など。
アフリカではナイジェリア、ブルキナファソなど。
大豆だけでないことが興味深かった。バオバブの種とか~。
そして納豆の起源。ツルマメでの縄文納豆作りが楽しかった。
分かり易い文章で、写真を上手く融合させた絵も美味しそう。
納豆は幸せと平和の中にある。
ちなみにうちでは、キムチ納豆を毎朝食べています。 -
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なかなかアヘンを吸わない。歴史である。まずは歴史の話しである。ビルマの、あるいはミャンマーの、ワ州の。そしてそれは必要な話しだった。
村に入る、住む、暮らす。そしてアヘン(ケシ)の種をまく。
あとは草むしり、来る日も来る日も。
早くアヘンを吸え、そう思うがまだ吸わない。
村人たちが登場するのだ。それは普通の人たちで普通の暮らしをしている。
それが日本人からは妙で、近づきがたいが近づけばファニーで、温かく、受け入れられる。
この村人たちとの会話や、エピソードが楽しく、ときに物悲しく。
前半に説明された、このワ州をとりまく戦争の歴史が背景にあるのが、ここできいてくる。
著者がようやくアヘンを吸う頃には村人の一員になっており、村人たちとの関係も密だ。
村人との別れがクライマックスかも。
今は、今のミャンマーが、この村人たちが、気になってしょうがない。