高野秀行のレビュー一覧
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昨年、腰骨を骨折して、今も完全には痛みが消えていない読書好きの義母が”腰痛”というキーワードから興味を持って読んだところ、腰痛が治る治らないということより笑っちゃうから読んで、とのことで。
著者の高野秀行さんはずっと以前に『ワセダ三畳青春記』を読んだことがあり、文章のおもしろさはお墨付き。
そもそも探検家なんだし、あんなにアクティブに世界中を動き回ることがお仕事なのだから、腰痛と言ってもたかが知れているのではと思って読み始めたら、著者の腰痛は思っていたより重症。なのに、申し訳ないけどとにかく笑っちゃう。
藁にもすがる思いで訪ねていく治療現場の先々で、その効果や洗脳的な心理描写がおもしろおかし -
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高野秀行(1966年~)氏は、早大第一文学部仏文科卒。早大で探検部に所属し、大学在学中に探検部での活動をまとめた『幻の怪獣・ムベンベを追え』で作家デビュー。その後も多数のノンフィクション作品を執筆し、2013年に『謎の独立国ソマリランド』で講談社ノンフィクション賞、2024年に植村直己冒険賞を受賞(探検家・山田高司と共同)。
私はノンフィクション物を好み、冒険家・探検家が自らの体験を記録したノンフィクション作品もしばしば読む。具体的には、古くはスコットの南極探検を描いたガラードの『世界最悪の旅』から、植村直己、角幡雄介、石川直樹等の著書までだが、高野秀行に関しては、気にはなっていながら、著書を -
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文章には人柄が出るということがわかった。それぞれの作者(何人かの本は読んだことがあるけど)の素性は一切わからないけど、質問に答えていく回答文自体が自己紹介をしているようだった。
そして、私が普段よく思っていることが、忠実に言語化されていて勝手に爽快な自分を味わった。
個人的には、「人と人とが関係を結ぶときは、もしかしたら美点によってかもしれない。けれどその関係を深めていくのは、美点ではなく欠点なのではなかろうか。また、私たちが人間くささを感じるのは、どういうわけだか美点ではなく欠点である。」
「私は今現在『早めに終わらせ、夏休み最後まで何度も見直す派』なのだが、もちろんそんなことは言わな -
- カート
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試し読み
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ネタバレ「およそ真実の探索者は、塵芥より控え目でなくてはならない。」 (ガンジー 『ガンジー自伝』)
読み終わると冒頭のこの一節が本当にその通りだなと痛感する。
これまで生きていた中でなんとなく"常識"として自分の中に埋め込まれてきたことが一歩外に出ると全然そうでなくて、ソマリアの人はソマリアの仕組みで生きてる。だからこそ外から介入があるとその仕組みは維持できなくなる恐れがある。そんな中で自分たちで上手く築き上げてきた奇跡のような国(認められてないが)がソマリランド。
ソマリランドとして平和を維持できているのが、農業や産業が盛んな南部ではなく、"何もない"北 -
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日本が世界に誇る、と言っても過言ではないと個人的には思っているノンフィクション・ライターの高野秀行がその初期に記して高い評価を得たルポルタージュ。
なんと言ってもミャンマー北部、アヘンの密生地として知られる”ゴールデン・トライアングル”に潜入するという本書の面白さは、やはりその旅の中でのあまりにもスリリングな出来事の連続と、そんな中でも魅力的な現地の人々との邂逅にある。
かなりの作品数がありながらも、高野秀行の作品に駄作はなく、常に読者を驚かせてワクワクさせるような作品ばかりだが、本書もご多分に漏れず、次に何が起きるのかとワクワクしながらページを繰り続けた。 -
Posted by ブクログ
おもしろかった!
自分では知りえない世界を垣間見えた。
ときどき外国の方で、ルールを破ろうとする人がいる。例えば空港の荷物検査で、持ち込み禁止されたものを取り上げられて食い下がる人たちをテレビで見たことがある。彼らは自分の事情を延々と話し、情に訴えて説き伏せようとする。
理屈を訴えるならわかるけど、そんな事情話したってなにも変わらないのに、と彼らのことを思っていた。図々しいとさえ思っていた。
でもこの本で、公園での焼肉パーティーを怒られたスーダンの人たちの描写を読んで、ああそうか、と腑に落ちた。
「スーダンでは独裁政権がいろんなことを禁止したり強制したりするから、僕らの方も言い訳をしたり、あ