高野秀行のレビュー一覧

  • 将棋[観る将になれるかな]会議

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     将棋の読み物系。棋譜を細かく追うといった本ではなく、棋士の性格を表すような棋譜をいくつか紹介していておもしろい。将棋棋風チャートの棋士似顔絵がすごく似てる。

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    2019年08月15日
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)

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    この本の面白いところは、高野秀行、清水克行、まったく違う分野の二人がそれぞれにお互いの話を超・面白がっているところ。たぶん、読者の存在なんて忘れて、ああ言えばこう言う、そのネタ出せばこのネタ出す、相手の気づきが自分の気づきに、お互いに目から鱗が落ちまくっている興奮が伝わってくる本です。EテレのSWITCHインタビュー 達人たち、と似た形式ですが、得てして、強引に共通項探したり、なんとなくのプロフェッショナル的な姿勢を褒め合ったり、みたいな感じになるのに対して、この二人は圧倒的にディテール攻撃の応酬で、そこから大きな歴史観と社会観が浮かび上がってきます。「おわりに」のページで、清水克行が『「ジャ

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    2019年08月08日
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)

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    「五代将軍徳川綱吉の犬を殺すな、捨て子をするなという政策は、都市治安対策、人心教科策として、ある程度成功した。秀吉のできなかった銃規制もやっている。」「平安時代あたりから、ミニ中華帝国化をあきらめて、中国との程よい距離感によって、文明から切り離され、中華文明圏の辺境になっていく。」「信長の規律化への志向は変。信長、秀吉、家康の力の論理による支配は、長く続かないので、論理や法による支配を考えないといけない。北条泰時の『御成敗式目』や綱吉の朱子学をベースにしたイデオロギーは、中世的な殺伐とした空気を断ち切った。」「中世から近世にかけては、炊くと増え方が大きい古米のほうが新米より高かった。タイ、ミャ

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    2019年07月06日
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦

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    いろいろな怪書、驚書を対談で紹介している。「ゾミア」文明から逃げて文字も歴史も捨てた人々「世界史の中の戦国日本」日本の辺境地の海のネットワーク「大旅行記」イブン・バットュータという変なすごいやつ「将門記」土地を奪うのではなく相手方の生産手段と労働力を喪失させる戦い「ギケイキ」武士とヤクザは一体「ピダハン」数もなく左右もなく抽象概念もなく神もない幸せな人々「列島創成期」認知考古学のホントかよ強引じゃねという解釈「日本語スタンダードの歴史」標準語は室町からできたのだし山の手にスタンダード日本語の人々がやってきて住み着いたーどれもこれも今まで信じていたことがひっくり返される本ばかり。

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    2019年06月28日
  • 恋するソマリア

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    ソマリアへの恋から生まれる体を張った取材力は圧巻。とにかく面白いのに、ソマリアに対する不幸な先入観が払拭される(もちろんそれもソマリアの事実ではあるが。)。人はこんなにも逞しくて強いのだと清々しい勇気をもらえる。

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    2019年06月17日
  • 恋するソマリア

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    異国を知る上で大事なのは言語、音楽、料理。
    胸に刻みます。

    客人を最大限にもてなすソマリア人。
    客人で無くなる時に最大の喜びを感じるのでした。
    高野さんのソマリアへの熱い恋が伝わってきた。

    頑張れ、ハムディ!!!

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    2019年06月12日
  • 異国トーキョー漂流記

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    異国の人と一緒に過ごし、慣れた東京が異国トーキョーを見える

    高野さんが80~90年代に東京で出会った、外国人との交流を書いた本作は、およそ普通の人は誰一人出てこないが
    きっと彼らからは日本や日本人のことを変わった国や変な人と思われたりする事もあるのだろうと思う
    日本人にとって日本は普通の国だけど、世界から見ればそうではないということに気づいた

    高野さんのように新しい事に恐れずに挑戦できるようになってみたい

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    2019年06月23日
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦

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    以前から気になっていた本。この手の本は好きだな。紹介されている本では、「ゾミア」と「ピダハン」を読んでみたい。

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    2019年05月04日
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦

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    その人がどんな人であるのかは
    その人の本棚を眺めてみると良い

    ここに紹介されたのは
    八冊の「怪書」「驚書」ですが
    そこにいたるまでの
    お二人の驚異的な「読んできた本」の
    歴史と考察が見事に
    お二人の丁々発止の対談に
    自ずと現れているのが
    なんとも興味深い

    「世界の辺境とハードボイルド室町時代」
    に優るとも劣らずの秀逸本

    やっぱり 第三弾を
    期待してしまいます

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    2019年04月19日
  • 【カラー版】未来国家ブータン

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    下痢で悩まされたり、二日酔いで苦しんだり、なかなか話が聞けなかったり、実際はとんでもなく大変であろう旅程の描写がいちいち面白い。

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    2019年04月14日
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦

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    非常に面白かった。元々高野秀行さんの著書が面白かったので期待していたが、期待以上だった。選ばれている本がどれも興味深そうな面白そうな選書で、それを紹介するお二人の読み込みの深さ、お持ちの知識の広さから、読書会での内容が広がる広がる。結構選ばれている本は分厚く重い(質量も内容も)ハードは選書なのに、これは読まなければ!と思わされてしまう。

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    2019年03月31日
  • 西南シルクロードは密林に消える

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    中国四川省からミャンマー北部のカチン軍支配地域、そしてインドナガランドへ、反政府ゲリラを頼って、幻の西南シルクロードを辿る旅の記録。高野秀行氏と言えばソマリランドやミャンマーのアヘン村潜入記での現地事情を手際よく説明する技術に関心することも多いのだが、本書ではその点には不満も残る。なにしろカバーする地域が広いし、情勢も複雑を極めている。だが、それにも増して、冒険への初期衝動という意味では、西南シルクロードを辿るという目的のために中国からミャンマー、ミャンマーからインドと2度の密入国と反政府ゲリラと行動を共にしてジャングルを数か月徒歩とゾウ、車とボートで走破するという行動がぶっとんでおり、頁を繰

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    2019年03月02日
  • 恋するソマリア

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    ネタバレ

    2018年に読んだ本BEST10
    (発行年が2018年というわけではない)

    第10位 : 『恋するソマリア / 高野秀行』

    ・ジャーナリスト高野秀行氏による、アフリカ大陸東部の国「ソマリア」を取材したノンフィクション。

    ・ソマリアという国は、内戦状態の「南部ソマリア」と、平和な地域「ソマリランド」(国際的には未承認でソマリア連邦共和国の一部)など、独立した地域から構成される。描かれるのは、民主化のために言論で戦うジャーナリストたち、南部ソマリアで命の危険にさらされながらも平然と暮らす市民、それとは対照的に、ソマリランドの平和な家族の食卓など。混乱と平和の隣り合わせ、そのギャップに読み手側

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    2019年01月06日
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦

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    "聞いたこともないような本、読んだことがない本について、二人の専門家が語る奥深い本になっている。「謎の国家ソマリランド」を書いたノンフィクション作家の高橋秀行さんと歴史家である清水克行さんがお互い本を紹介し、一方はその本を読んだうえでの対談となっているようだ。
    中には全8巻ある大書もあるので、この対談への準備は並大抵のものではなかったはず。地政学、歴史、文化、言語など様々な考察があり好奇心をくすぐられる。
    テーマとなっている書物は以下
    「ゾミア」ジェームズ・C・スコット
    「世界史のなかの戦国日本」村井章介
    「大旅行記」全八巻 イブン・バットゥータ
    「将門記」作者不明
    「ギケイキ」町田

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    2018年11月25日
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)

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    星を見ると言うことは、同時に過去(の星の姿)を見ることであるように、現在の『辺境』(ソマリアやミャンマー)を見ることで日本の過去の社会への理解が進むというのは、不思議なようでいて、全く不思議じゃないようで。同じ人間なんだな。
    そして、歴史学者とノンフィクション作家の対談のはずが、読んでいるうちにどっちの発言かわからなくなることが多々あって、その辺りもとても面白かった。しかし、話題がどれだけ変化してもお互いにボールに食らいついていけるのは凄い!
    この二人の著作を読みたくなった。

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    2018年10月14日
  • 恋するソマリア

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    最高に面白い本だった

    世界的に破滅国家として認識されているソマリア。その北部にある自力で政府樹立を果たすも未だ国際社会に認められないソマリランド。筆者がその生活に深く立ち入り、得られた貴重な経験がまとめられている。

    ニュースは悪いことしか取り上げない。そのため、我々はアフリカ、その中でもソマリアなどはついついこの世の地獄であるかのような想像をしてしまう。しかし、日本のように衛生的で快適ではないものの、そこには幸せな生活があり、小粋なジョークを飛ばす人々がいる。そんな当たり前なことを深く再認識させてくれる。

    また、欧米諸国の力によらず、自力で政府樹立の大きな1つの要因となった氏族文化も非常

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    2018年10月12日
  • 【電子特別カラー版】恋するソマリア

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    なにこれ、抜群に面白い!!
    この夏のクリーンヒットです。
    これを読んで「ソマリアに行きたい」とは全く思わないけど、世界の広さを感じさせてくれる、視野を広げさせてくれる逸品です。

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    2018年09月21日
  • 【電子特別カラー版】恋するソマリア

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    おろしれー。これ読んだらソマリア行きたくなる人8割。カートやりたくなる人5割。けど、やっぱり行く勇気無いなの人が9割9分でしょうね。
    高野さんじゃないと無理だよ… 人間性、楽天性、語学力、文化への好奇心
    ソマリアと言えば、アフリカの角、海賊、くらいのイメージしかなかったけど、自主的な民主化とかできたとは全く知りませんでした。(たぶんみんな、知らない)
    ソマリランドでの一種牧歌的な生活から一変、南部ソマリアでの取材(ある意味軟禁?)はおもしれー、と読んでたら帰り道で一変して命の危険にも晒されるんだけど、なんかそれも面白く感じてしまう。
    そして、ハムディを日本に呼ぼうとしたら… のオチもスケールが

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    2018年09月02日
  • 恋するソマリア

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    台風13号が接近し、通過しようとする日に読み終えた。既刊『謎の独立国家ソマリランド』は、本書で何回目かのソマリ旅の間も完成してはいなかったのだ。と言うことは、もしもモガディショからアル・シャバーブが潜む最前線で命を落としていたら……本書と合わせて無事出版、文庫化されて良かった! ソマリアへの恋心全開で執筆されて、ちょっと引いてしまう面も否めないが、著者の辺境での活動には脱帽だ。

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    2018年08月10日
  • 地図のない場所で眠りたい

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    早稲田大学探検部OBで作家のお二人による対談集。
    高野さんの本は好きで、よく読んでいるので気になって読みました。

    探検部時代の話から、作家としての考え方や苦労、そしてお互いの作品について語り合うコーナーなど盛りだくさん。探検部時代の話をOB同士で語り合っているのがとても楽しいです。
    途中途中で面白そうな本も多々紹介されて、また読みたくなりました。お二人の本ももっと読み進めたいです。

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    2018年07月24日