高野秀行のレビュー一覧
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辺境作家 高野秀行の処女作。早稲田大学探検部に所属していた高野さんが、コンゴ共和国(当時)のテレ湖に棲むという幻の生物「モケーレ・ムベンベ」を探しに行く顛末を描いた本。いないかもしれない、という至極真っ当な疑問を抱きながら、同時にその存在を切に信じて調査団を編成して冒険の旅に出る。
学生の身分であるのに(学生だからこそ?)、機材の調達のためにキャノンやソニーなどの大企業から支援を募り、コンゴ政府や原住民と交渉をしてサポートを得て、大規模な調査団を率いて1ヶ月以上にもわたる調査を行った。怪獣に関する目立った成果はなくとも、その行動力自体に脱帽する。自分が学生時代の発想を思うと、全く想像すらでき -
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ブータンと聞いて思い浮かべるのは昨年国王夫妻が来日し民主党の馬鹿な大臣が欠席した話やGDPならぬGNH(国民総幸福度)などだろう。GNHそのものは経済的な発展をいらないと言ってるのではもちろんなく、持続可能かつ公正な社会経済的発展、環境の保全と持続的な利用、文化の保護と促進、良い統治が中心だそうだ。そしてそこにブータンでは仏教的な思想として欲望の抑制や殺生の禁止が含まれているようなのだがこの本に出てくるブータン人たちは仏教とGNHはそもそも成り立ちが違うと言う。また経済的な面では例えばブータンでは国のどこでも携帯がつながり、テレビが見れるようにと言った事業を進めている。反西洋文明みたいなイメー
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バイオベンチャーの代表、二村氏からブータンの生物資源探索のミッションを受けた高野氏。最初はあまり乗り気ではなかったが、ブータンにはイエティ(雪男)というUMAがいるとの情報で色めき立つ。
ノープランで現地に入り、道中、おばちゃんの猛烈なお酒の接待に二日酔い。高山病で死にかけるが、ブータンのあまりの桃源郷さに天国を感じ、死を受け入れ始める。
これほどブータン人に世話になる人はいないのだろうが、これこそ高野氏の為せる術。
インドと中国に境を接しながら、未だに半鎖国的国家なるブータン。
西洋医学と伝統療法。国家主導の経済発展と鎖国的体制。ダブルバインドな要素を持つ国家でありながら、登場するブータ -
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単行本から文庫本発行まで、何故6年もかかったのか分からなかったが、待望の高野秀行納豆本の決定版が遂に発売された。(地域本屋には配架されなかったので)取り寄せ熟読させて貰った。先に、本書と「謎のアジア納豆」の合併解説本と思われた、絵本「世界の納豆をめぐる探検」を読んだ。よって結論を知っていると思っていたが、大きな間違いだった。「納豆世界同時多発説」「納豆=内陸地域の食べ物説」は、確かに詳しく述べられているけど、それだけではなかった。
高野さんは、アフリカ納豆を調べるためにイスラム過激派を避けながら3回も取材しているし、お隣の韓国納豆の謎を究めるために3回も取材を敢行している。最後には、それぞれ -
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す…すげーとしか言いようがない。まず、私は暑いのが大嫌い、不衛生なのも無理、自然は好きだけどなるべく楽して体感したい…という体たらくのため、筆者たちのような旅は不可能だ。
筆者の高野さんなんて、お腹を下しているのに川下りをしちゃうんだから。下痢→川でパンツ洗う→ボート→下痢というサイクルなのに悲壮感が全くない。
旅(しかも文明の利器が程遠い地)に慣れている高野さんと山田隊長の格好良いことよ。
ちなみに『三人男』の3人目は現地のガイドで、こいつ(レザン)が曲者。
必死にボート漕いでる2人の写真を適当に撮って自分は優雅に水煙草タイムとは。だがそのいい加減さが日本人にはない感じで新鮮だ。高野さんも -
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高野秀行氏は翻訳の才も優れていた!!
日本で1996年に刊行され、先月めでたく文庫化された『世界が生まれた朝に』。著者ご本人から「(日本に留学していた)弟に」と渡された本書の原本を帰りのフライトで夢中になって読み、帰国後は熱に浮かされたように翻訳されたという。
他者宛の本を勝手に読むところなんかは高野氏らしいが、翻訳スキルは本当に大したものだった。
ワードチョイスは美しく(星空の描写では眼前に大パノラマが広がったり…)、文章表現にはなんの違和感もない!
本当にあの高野氏が訳したの?(普通に失礼) 彼のネームバリューに釣られ取り寄せたのに、読書中は私の知っている高野氏の面影を一切感じ取れなかっ