高野秀行のレビュー一覧
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辺境作家 高野秀行が東京で会った外国人の話。やはりこの人の外向的さは特異だ。出てくる人は、舞踏家のフランス人、ザイール人、小説家の兄ともつながったコンゴ人、スペイン人、違法入国のペルー人、お父さんがお世話になった教師の中国人、プロ野球広島ファンの盲目のスーダン人(これは本当にすごい)など多様だ。著者が近づく理由は語学(フランス語、リンガラ語、スペイン語)の習得が主だったりするのだが、こうやって日本に在住して著者に言葉を教えるような人は個性的な人が多い。そして、東京はトーキョーになり、日本にいながらにして、海外につながるのだと。そういったエピソードが山盛られている。
自らを振り返れば、こんな自 -
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辺境作家 高野秀行の処女作。早稲田大学探検部に所属していた高野さんが、コンゴ共和国(当時)のテレ湖に棲むという幻の生物「モケーレ・ムベンベ」を探しに行く顛末を描いた本。いないかもしれない、という至極真っ当な疑問を抱きながら、同時にその存在を切に信じて調査団を編成して冒険の旅に出る。
学生の身分であるのに(学生だからこそ?)、機材の調達のためにキャノンやソニーなどの大企業から支援を募り、コンゴ政府や原住民と交渉をしてサポートを得て、大規模な調査団を率いて1ヶ月以上にもわたる調査を行った。怪獣に関する目立った成果はなくとも、その行動力自体に脱帽する。自分が学生時代の発想を思うと、全く想像すらでき -
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ブータンと聞いて思い浮かべるのは昨年国王夫妻が来日し民主党の馬鹿な大臣が欠席した話やGDPならぬGNH(国民総幸福度)などだろう。GNHそのものは経済的な発展をいらないと言ってるのではもちろんなく、持続可能かつ公正な社会経済的発展、環境の保全と持続的な利用、文化の保護と促進、良い統治が中心だそうだ。そしてそこにブータンでは仏教的な思想として欲望の抑制や殺生の禁止が含まれているようなのだがこの本に出てくるブータン人たちは仏教とGNHはそもそも成り立ちが違うと言う。また経済的な面では例えばブータンでは国のどこでも携帯がつながり、テレビが見れるようにと言った事業を進めている。反西洋文明みたいなイメー
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高野秀行さんのような生き方は本当にかっこあいと思う。高野さんの本を始めて読んだのは、「ワセダ三畳青春記」で、これはもう抱腹絶倒、大爆笑間違いなしの 絶品です。笑いたい方は、ぜひ。高野さんの本に惹かれる理由は、高野さん自身が、型破りな人というのもあるんだけど、その型破りな人の周りにいる人がこれまた型破り!高野さんの本を読んでいると、社会常識とか基準って言葉が本当に無意味だなって思う。せっかく生まれてきたのだもの。自分のいきたいようにいけばいいんだって。僕は人と違う道を、歩こう歩こうとする。安定とかそういうのは、あまりないけど、やっぱり波乱万丈なほうが人生楽しい!
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バイオベンチャーの代表、二村氏からブータンの生物資源探索のミッションを受けた高野氏。最初はあまり乗り気ではなかったが、ブータンにはイエティ(雪男)というUMAがいるとの情報で色めき立つ。
ノープランで現地に入り、道中、おばちゃんの猛烈なお酒の接待に二日酔い。高山病で死にかけるが、ブータンのあまりの桃源郷さに天国を感じ、死を受け入れ始める。
これほどブータン人に世話になる人はいないのだろうが、これこそ高野氏の為せる術。
インドと中国に境を接しながら、未だに半鎖国的国家なるブータン。
西洋医学と伝統療法。国家主導の経済発展と鎖国的体制。ダブルバインドな要素を持つ国家でありながら、登場するブータ -
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ミャンマー北部で政府から事実上独立しているワ州の村に半年以上滞在したルポ。
ケシ栽培の作業に参加し、体調不良になったことをきっかけに自らも生アヘンの虜になったという、身を挺した一作。
といってもこれは20世紀末の、「ゴールデントライアングル」という語が生々しかった頃の作品である。
いまでは情勢は大きく変わっており、過去の出来事である。
それでも「ゴールデントライアングル」最盛期(末期)の実情を伝えるもので、歴史的な意義が生まれているようにも見える。
高野氏の他の作品(といっても私が読んだのは一部だが)と比べると真面目である。
真面目というか、「個人的な体験記」にとどまらず「客観的なレポート