大森望のレビュー一覧

  • ドゥームズデイ・ブック(下)

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    「オックスフォード史学部・シリーズ」1作目(下)。

    タイムトラベル物だけど、SFチックな部分にはあまり焦点が当たってない。
    ジェラシックパーク(映画)を見た時、現代に蘇った恐竜が生きて動いてるってどんな風だろうとワクワクしてたら、始まってすぐに恐竜から逃げ惑うばっかりになって、思ってたのと違ったのを思い出した。

    ダンワージー先生が迎えに来て、ドラマチックな感動と涙の再会とならないのがリアルだな。
    素晴らしい終わり方だったけれど、そこまでが随分長く苦しかったので、帰ってからの話も読んで、ゆっくり安心したい気持ちにもなった。

    コリンがMVP。

    ベイジンゲームどうしたー!!
    てっきり、「旅行

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    2025年09月19日
  • ドゥームズデイ・ブック(上)

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    『犬は勘定に入れません』を先に知ったが、シリーズの2作目だったので、まずは1作目を読むことにした。


    「オックスフォード史学部・シリーズ」の1作目。

    2054年のイギリスが舞台で、過去へのタイムトラベルが可能になった世界だ。
    意味が解らない単語も出てくるが、特に説明はされない。

    だれもかれもが話したい時にいないし、いても質問に答え(られ)ないから、物語が遅々として進まない。
    おかげで、ダンワージーのイライラや不安がよく分かった。

    「あらゆる予防措置をとったことはわたしが保証する」なんていえる人間は、必要な予防措置を思いつくことすらできてない。

    キヴリンは無事に中世から戻ってこられるか

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    2025年09月19日
  • 三体2 黒暗森林 下

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    読み終わるまでに時間かけすぎた!!!もう色々忘れてるから凄さがいまいちわかってない!!!ちゃんと味わいたいけど読み返す気力が私にあるのか!?

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    2025年09月14日
  • 三体2 黒暗森林 上

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    ワンミャオは?ワンミャオどこ行ったの!?
    この巻から新しい主人公に切り替わる。
    この主人公の妄想やらデート描写がやたら長く、「いったい何を見せられているのか」という感じ。
    また、急に世界の命運を背負わされた主人公にまず訪れる「イヤイヤ期」の描写もあり、さっさと話を進めてくれよ…という気持ちになった。
    きっとキャラクターの深掘りとして、必要だったとおもえる日が来ることを願う。

    二部の上巻の時点で、1000ページを超える文量を読んでるわけで、それだけ読ませるということは面白くないわけではない。でも、これを知り合いにおすすめ出来るかというと、話が長すぎ&一向に進まない点から躊躇してしまう。

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    2025年09月13日
  • 白亜紀往事

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    設定がSFだからこの感想はお門違いであることを承知しつつ、時代と地域が異なる恐竜が共演しているところが気になってしまった。でも、惹き込まれる風刺の効いた面白い作品。

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    2025年09月07日
  • 三体

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    ネタバレ

    総じて面白いが、傑作とは言えず意欲作といったところ。ストーリーの原動力が文革という歴史背景などの枠組み頼りで、それ以上ではない。登場人物もストーリーもプロットありきで個性が生きてこない。それが顕著なのはゲーム描写。主人公が主体的に進めたのは本当に1プロセスだけであとはただただゲームーオーバーまでのムービーを眺めてるだけなのに、彼はゲーム内で異常に持ち上げられ、そんなゲーム性をもまた異常に持ち上げ。「このゲームはとにかく面白くて難しいのである。」「そんな難しいゲームを解いたことになっている主人公はすごいのである」を飲み込めないものはエリートから除外される。
    続編で漂ってる死体を拾うほど人類の情報

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    2025年09月06日
  • 三体

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    久しぶりのSF。まあまあ面白かったです。

    興味が引かれたのは、この小説そのもの、というより、文化大革命の記述です。文革についてほとんど知らなかったので、この小説の前半も前半部分で、その様子が描かれていてとてもショックでした。読んでて怖かった!

    中国は、韓国同様、近くて歴史的にも繋がりのある国ですし、文化大革命についてちゃんと勉強すべきかも、と思っています。

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    2025年08月29日
  • NOVA1【完全版】

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    日本のSFでハードものを読んだことが無かったから、短編でもこれだけの本格SFがあるのだと知って驚いた。個人的にホラーや幻想よりのSFが好きなのだけど、古典ばかりではなく現代SFもいいなと

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    2025年08月23日
  • 三体

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    面白い。とは思うんだけど、助走が長い。

    この一巻の後半で漸く何の話か、前振りがつながり始めるんだけども、そこまで大体400ページくらいなんだかよく分からないゲームの話や、地球外生命とコンタクトするきっかけ作った人物の動機が延々と掘り下げられる。
    それを辛い、退屈と思う人には向かない。
    また高校から理系の大学で習う程度の科学知識、リテラシーがないと何のことやらついていけない気がする。特に三体世界の話。それらがあっても何のことやらって感じではあるけども。

    あとは中国人の名前が読んでいて覚えられず辛い。
    そのことを見越してか、文庫には登場人物のメモ書きみたいな紙がついている。…序盤で目を通してし

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    2025年08月20日
  • 人間以前 ディック短篇傑作選

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    久しぶりのFKD
    宇宙の死者(what the dead men say)が読みたくて購入

    ファンタジー色の強い短編集でしたが、粒揃いの良本
    シビュラの目も良かった

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    2025年08月17日
  • トータル・リコール

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    ネタバレ

    過去に何冊か読んだがあまり響かなかったようで、それっきりになっていた。映画『トータル・リコール』を再視聴しようとして序盤も序盤で気力が尽きたので、原作を読んでみることにした。

    この選集に掲載された作品はほぼすべて全面核戦争中ないし後を舞台にしている。全面核戦争をテーマにした作品は1950年代にはすでに存在したことになる。
    ゾーニングなどない喫煙がシーンに自然にまざっている。
    そんな時代の空気を感じながら。


    『トータル・リコール』△
    邦題『追憶売ります』で発表されたが映画の原作となったことで改題された。寺沢武一の『コブラ』第一話のモチーフとなっているらしいことは聞いていた。その通りかもしれ

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    2025年08月03日
  • 三体X 観想之宙

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    中国の厄介オタクが書いた大作SS

    流石にもう少し地球人向けに描いてもらえると読みやすかったと思う。
    少なくとも三体シリーズを家族に貸している状態で読むべきではなかった、手元に置いてもうちょっと振り返りたいかも。
    次はNetflix版でお会いしましょう

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    2025年07月13日
  • 三体3 死神永生 下

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    ネタバレ

    スケールが広く、慣れていない私にとって、分かりづらいところも多々あった。
    三体の存在はこれまでよりも薄く、タイトルも三体ではないような印象になった。死神永生っていうのは理解できたと思う。
    回帰運動声明の部分は、広げすぎた風呂敷を回収するにしては、主人公たちが素直に行動しすぎていて、何だか肩透かしな感じだった。
    三体はⅡが好きだなと思った。

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    2025年07月09日
  • 三体3 死神永生 下

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    圧倒的なスケール!!
    後半はSF ネタが強すぎてついていけなかった。
    セカイ系のような星と宇宙のプレゼントが、よかった

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    2025年07月04日
  • 三体0【ゼロ】 球状閃電

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    三体のエピソード0。本編とは別の、"球電 BALL LIGHTING"という現象にまつわる話。
    中盤がやや難解で苦戦しました。が、三体同様遠大な話ですが、大きく広げた風呂敷をストンと最後は収めたかな、と思います。

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    2025年06月29日
  • 超新星紀元

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    ネタバレ

    最初の設定は面白かったが、その後の流れについては正直「すごいAIがいるならこうはならないのでは……」という気持ちが強くてあまりのめり込むことができなかった。

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    2025年06月29日
  • 老神介護

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    ・劉慈欣「老神介護」(角川文庫)は「流浪地球」と同時に刊行された短編集である。5編を収め、「老神介護」と「扶養人類」、「彼女の眼を連れて」と「地球大砲」が関係あるらしき物語である。3編目の「白亜紀往時」だけは別の物語である。「彼女の眼」が1999年、他は2000年代の作である。習某下ではないからか、政治的な問題はなささうに見える。といふより、さういふことは気にせずに書いたのか もしれない。
    ・「白亜紀往時」は白亜紀の昔のこととでもいふ意味であらうか。竜蟻戦争の物語である。白亜紀はパンゲア大陸の分裂が進み、恐竜の闊歩した時代である。その代表がティラノザウル スであつた。ここで竜とは恐竜のティラノ

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    2025年06月28日
  • 三体3 死神永生 下

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    ネタバレ

    最初に雲天明の物語の解読から始まったが、そのあたりはあまり共感がなく、中盤あたりのウェイドのやり取りが個人的にしっくり来た。
    また、あい・AAのやり取りも好感が持てたが、やはり主人公の考え方はあまり馴染めず、ストーリーの中で疑問に感じてしまった。
    一番最後は、壮大すぎて想像力が追い付かない部分があったが、第3章で細かい章の部分を、誰がどういった背景で記載しているか、その部分は非常に面白かった。

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    2025年06月22日
  • 三体3 死神永生 上

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    ネタバレ

    第3部も第2部とは主人公が変わり、三体の脅威に最初にさらされた時代の人物(程心)である。
    細かい章に分かれていて、それぞれどういった目線で書いているのかが不明であったが、それぞれの人物のことを書いているため、特に気にせず読むことができた。
    「執剣者」という新しい考えが出て、それを巡る駆け引き、その結果起こる災難、それを開放した宇宙艦隊のやり取り、それぞれ面白く読むことが出来た。
    ただ、主人公程心の考え方があまり納得感がなく、その部分は合わないなと感じた。
    また、物語にして伝える、というのもよくわからなかった。

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    2025年06月22日
  • 三体3 死神永生 下

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    ネタバレ

    スケールの大きさに驚く!まさか太陽系が二次元に崩落して紙ペラになってしまうなんて誰が想像できるだろう?なぜこんなストーリーが思いつけるのか。作者の桁違いの想像力に敬意を表したい。
    特に好きなのは、童話に隠されたヒントを解読する場面と、プラネットブルーに着陸できず途方もない時間が経ってしまうシーンだ。全ての生き物たちと時の流れで隔たれてしまう切なさと言ったら....これがSFの醍醐味だと思う。
    ただ、程心のキャラクターは好きになれなかった。愛の象徴だとしても、一辺倒すぎるというか、人間らしい奥行きを感じられない。ウェイドの研究に迷いなく終止符を打つあたりはウェイドの言う通りもう少し考えるべきだっ

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    2025年06月20日