大森望のレビュー一覧

  • 金色昔日【こんじきせきじつ】 現代中国SFアンソロジー

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    全体的に見てやや分かりにくい作品が多い印象。『折りたたみ北京』の方が分かりやすく面白い。だからマストバイとは言いにくいのだけど、糖匪(タンフェイ)「壊れた星」の一編だけは怪奇SFとして至極の出来なのでぜひ読んで欲しい。お気に入りは「壊れた星」「金色昔日」「開光」。

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    2022年12月20日
  • 金色昔日【こんじきせきじつ】 現代中国SFアンソロジー

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    時間をテーマにした作品が目立つのが興味深かった。時の進み方は相対的なんだよ、と諭されてるようで。また、多次元宇宙というのは昨今の流行りなのかな。

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    2022年12月11日
  • ブラック・フォン

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    映画『ブラックフォン』が面白かったので原作も読んでみた。
    こちらは短編なので映画よりあっさり。後日談が収録されていたけれど、映画のラストのほうが好き。
    ホラーだけでなく、純文学系のストーリーもいくつか収録されていて、なかなか読み応えがあった。

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    2022年10月15日
  • クロストーク 下

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    ネタバレ

    自己中心的・独善的おしゃべりで押しの強い登場人物たちが
    倍増させるテレパシーをからめたドタバタ劇
    新型携帯電話(スマートフォン)開発競争をめぐる産業スパイモノ
    そしてほのかに漂い続けるロマンスの香りとそれを打ち消さんとする疑惑
    SF,ミステリー,ラブコメ が最終盤に向けて一気にクロストーク
    ポルシェ男は終始ガッカリくんで何で女性主人公が彼と繋がろうと思ったのか
    当初からさっぱりわからなかったが最後までわからなかった
    CBが終始好漢、ヒーロー過ぎて それを疑う女性主人公の思考を疑ったくらい
    カラッと明るく最終的にハッピーなSFチックコメディーエンターテインメント

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    2022年09月19日
  • 変種第二号

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    本を読んだ時の印象はその時の自分の置かれている状況や精神状態で変わるから面白い。
    組織に所属していて人間関係に悩んでいれば、信じられる人は誰なのか?といったことが常に気に掛かっているかと思えば、自然の中で働いていたり遊んだリしているときはその迫力に圧倒されて人間関係の悩みなんかは小さなものに思えてしまう。
    今は自然の中で働いているから、自然の迫力に圧倒されていてフィクションが作りもの染みて見えて魅力半減となるタイミングだ。そんな時にディックを読んでしまったから、かなり偏った感想にもなる。さすがのディックの問題提起も心に響きにくかったけれど、これは本の感想というより自己診断テストの結果だな。これ

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    2022年09月02日
  • クロストーク 上

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    感想は後半を読み終えてから
    ただ・・・他人の言うことを聞かず場や事情を無視
    狭まった視野で自分の言いたいことだけワーワー
    そういう人たちが多いのは他の作品と一緒

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    2022年08月11日
  • 小さな黒い箱 ディック短篇傑作選

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    不肖鴨、毎年春先はいつもディックを読んでいるような気がするヽ( ´ー`)ノ

    数多あるディックの短編の中でも、政治/社会/宗教をテーマにした作品を集めた短編集・・・と、なかなか重たそうですが、実際に読んでみるとメッセージ性が明快な作品が多く、後期のディック作品にしては比較的わかりやすい印象です。
    テーマの重さを中和するためか、ユーモラスで軽妙な筆致で描かれている作品が多いことも、特徴の一つ。実は守備範囲の広い”通俗”作家だったディックの一面が垣間見れます。登場人物がどいつもこいつも頭のネジが一本抜けている感じなのも、親近感アップに一役買ってますね。

    しかし、ラストの一作、「時間飛行士へのささ

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    2022年04月05日
  • トータル・リコール

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    ほんと、よく思いつくなぁと思ってしまう。映画の原作になるような面白さや設定の深さ、価値観の転換が短い短編の中にもふんだんに盛り込められている。

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    2022年03月31日
  • クロストーク 下

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    ネタバレ

    一気に読ませる描写は秀逸です。もうずっとハラハラさせられっぱなしです。
    最後はメイヴがいかに天才かがわかり、数年後にはテレパシー能力者が頭を悩ませていたことを全て解決してくれることでしょう。
    できたらその後のおまけ出来ないものがあったら嬉しいなぁと思うくらいすっきり終わってしまったのが少し残念です。

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    2022年03月02日
  • クロストーク 上

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    ネタバレ

    海外のイメージは自立していて過干渉のイメージがなかったのですが、ここまで親族が毎日のように関わってくるものなんでしょうか。家には普通に入りときには職場にも連絡し押しかけもし、プライバシーもへったくれもないです。会社のひとたちもパパラッチのようで生きづらい。そんな中周りの声が聴こえるようになって地獄の日々が増し増しに。さらに主人公がかわいそうになってきました。CBは根気強く寄り添ってくれて恋人より恋人らしいですね。下巻でどう落ち着くのか読むのは楽しみです。

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    2022年02月26日
  • 人みな眠りて

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    好きだったのは「ジェニー」と「ミスターZ」「ペテン師たち」かな。短編集であること、初期の作品の為か難解さもなく、素直な感じ。なんとなくカート・ヴォネガットって皮肉っぽいイメージがあったんだけど、そんなこともなく読みやすくて良かった

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    2022年02月24日
  • トータル・リコール

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    フィリップ・K・ディックの作品は映画原作が多い。
    「トータルリコール」火星を夢見る主人公が仮想記憶会社で旅行体験するが何故か不都合が。
    「マイノリティ・リポート」犯罪予知システムによる管理社会。

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    2022年11月14日
  • 犬は勘定に入れません(上) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    SFの世界を楽しむには、いや、なんというか真の意味で?楽しむにはまだ100年早い、と感じずにはいられないわけだけど。この本が有名な賞を受賞して、みたいなのを読んでもまぁへぁあぁそう、だけど。
    でもこのシリルとプリンセスはなかなか良い味を出していて、うん、そこだけは分かった。やっぱ動物が入り込んで、なおかつコミュニケーションできてると場が和みますわ。
    概ね説明とか難しすぎて頭に入ってこなかったけど、やり取りが楽しげで満足なので、とりあえず分かったふりだけする。

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    2022年02月13日
  • クロストーク 上

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    相変わらず登場人物が人の話を聞かない!笑
    煩わしさをこらえて読み進んで、終盤は少しロマンチックな展開に。
    当人はそうも言ってられないでしょうけど、ふたりきりの秘密みたいで素敵な雰囲気。
    下巻も楽しみ!

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    2022年01月14日
  • 銀河の壺なおし〔新訳版〕

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    「銀河の壺なおし」…なんだかあまりおもしろそうなタイトルではないなぁと思いつつ手に取りましたが、これがどうした、意外と楽しめました。

    そもそも壺なおしってなんだよ、というところから入りますが、主人公ファーンライトは陶器修理の職人家。しかしながら、陶器がプラスチックにとってかわられた昨今、陶器を修理するひとはどこにもいない。そんな彼のもとに待望の仕事が舞い込む。シリウス星系のグリマングからの巨額オファーは、海底に沈む大聖堂ヘルズカラを引き揚げるというもので…

    相変わらずな設定ですが、展開も明後日な方向に進みます。ただ、どこか象徴的な場面が多く、頭に映像として強く焼き付くシーンもちらほらと。個

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    2021年10月01日
  • 謎の放課後 学校の七不思議

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    面白そうなメンバーに惹かれて読みました。
    相沢沙呼の「フレンドシップ・シェイパー」がまさかのユリっぽい話で、小学校NGだった。あ、辻村深月のもダメか。怖くて面白かったけど。作中の「モモ」の使い方も良かった。これは世にも奇妙な物語で映像化されたそうです。七尾与史はテンポ良く楽しかったので、他の作品も読みたくなった。田丸雅智はもちろんショートショートで、その分野でダントツに面白い。短編集なのに同文量で3話も載るって、スゴいな。深緑野分は二作目だけど相性悪いかも。

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    2021年08月24日
  • 謎の放課後 学校の七不思議

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    相沢沙呼さんの話は甘酸っぱい雰囲気が学園ものらしさがあり良かった、七尾与史さんの話はキャラや設定が面白かった。特に良かったのは怪談と絡めて推理されていく展開が面白かった辻村深月さんの話だった。

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    2021年08月07日
  • 変種第二号

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    戦争物が多いが、
    オチが面白い作品が多かった。

    表題作品は、
    映画「スクリーマーズ」の原作ということもあり、
    映画と合わせて読んだら、
    さらによかった。

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    2021年05月08日
  • ドゥームズデイ・ブック(下)

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    後半、話のテンポは上がっていく。
    しかし、これにSF的な派手な展開を期待すると全く外れる。
    あくまでSF的な設定ではあっても、中世と現代とで疾病と戦かう物語として割り切って読めば実に緻密な描写で引き込まれるが、通常のSF(タイムワープ物)的な展開を期待すると全く外れる。

    誰も見たことも無い中世の世界を緻密に描きこみ、多彩な人物をリアルに配置し、二つの時代をまたがって物語を展開する手法は見事だし、後半のシビアな展開には驚く。

    しかしそれであっても、(全くストーリーに関係のない)不要な描写は読み疲れて、正直読むのに努力が必要だった。続編はどうしよう・・?

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    2021年05月04日
  • 人間以前 ディック短篇傑作選

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    表題を含む12篇のSF短編を収録した本。
    著者の他の作品と同様かそれ以上に、独特な世界観が繰り広げられている。

    個人的には、8番目の『新世代』が皮肉たっぷりで話の落としどころも意外で面白かった。
    子どもの人格が歪むのは全て親の養育が関係しているため、18歳まではロボットに人間の子どもを育てさせようという社会の話。
    親の身勝手さへの風刺、全て親の養育に原因があるとする理論への風刺、見方によってはどちらとも取れると思われる。

    また、最終作の『シビュラの目』は、最後、
    著者の、自国への祈りにも似た愛が感じられて胸を打った。

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    2021年04月10日