大森望のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ自己中心的・独善的おしゃべりで押しの強い登場人物たちが
倍増させるテレパシーをからめたドタバタ劇
新型携帯電話(スマートフォン)開発競争をめぐる産業スパイモノ
そしてほのかに漂い続けるロマンスの香りとそれを打ち消さんとする疑惑
SF,ミステリー,ラブコメ が最終盤に向けて一気にクロストーク
ポルシェ男は終始ガッカリくんで何で女性主人公が彼と繋がろうと思ったのか
当初からさっぱりわからなかったが最後までわからなかった
CBが終始好漢、ヒーロー過ぎて それを疑う女性主人公の思考を疑ったくらい
カラッと明るく最終的にハッピーなSFチックコメディーエンターテインメント -
Posted by ブクログ
本を読んだ時の印象はその時の自分の置かれている状況や精神状態で変わるから面白い。
組織に所属していて人間関係に悩んでいれば、信じられる人は誰なのか?といったことが常に気に掛かっているかと思えば、自然の中で働いていたり遊んだリしているときはその迫力に圧倒されて人間関係の悩みなんかは小さなものに思えてしまう。
今は自然の中で働いているから、自然の迫力に圧倒されていてフィクションが作りもの染みて見えて魅力半減となるタイミングだ。そんな時にディックを読んでしまったから、かなり偏った感想にもなる。さすがのディックの問題提起も心に響きにくかったけれど、これは本の感想というより自己診断テストの結果だな。これ -
Posted by ブクログ
不肖鴨、毎年春先はいつもディックを読んでいるような気がするヽ( ´ー`)ノ
数多あるディックの短編の中でも、政治/社会/宗教をテーマにした作品を集めた短編集・・・と、なかなか重たそうですが、実際に読んでみるとメッセージ性が明快な作品が多く、後期のディック作品にしては比較的わかりやすい印象です。
テーマの重さを中和するためか、ユーモラスで軽妙な筆致で描かれている作品が多いことも、特徴の一つ。実は守備範囲の広い”通俗”作家だったディックの一面が垣間見れます。登場人物がどいつもこいつも頭のネジが一本抜けている感じなのも、親近感アップに一役買ってますね。
しかし、ラストの一作、「時間飛行士へのささ -
Posted by ブクログ
「銀河の壺なおし」…なんだかあまりおもしろそうなタイトルではないなぁと思いつつ手に取りましたが、これがどうした、意外と楽しめました。
そもそも壺なおしってなんだよ、というところから入りますが、主人公ファーンライトは陶器修理の職人家。しかしながら、陶器がプラスチックにとってかわられた昨今、陶器を修理するひとはどこにもいない。そんな彼のもとに待望の仕事が舞い込む。シリウス星系のグリマングからの巨額オファーは、海底に沈む大聖堂ヘルズカラを引き揚げるというもので…
相変わらずな設定ですが、展開も明後日な方向に進みます。ただ、どこか象徴的な場面が多く、頭に映像として強く焼き付くシーンもちらほらと。個 -
Posted by ブクログ
後半、話のテンポは上がっていく。
しかし、これにSF的な派手な展開を期待すると全く外れる。
あくまでSF的な設定ではあっても、中世と現代とで疾病と戦かう物語として割り切って読めば実に緻密な描写で引き込まれるが、通常のSF(タイムワープ物)的な展開を期待すると全く外れる。
誰も見たことも無い中世の世界を緻密に描きこみ、多彩な人物をリアルに配置し、二つの時代をまたがって物語を展開する手法は見事だし、後半のシビアな展開には驚く。
しかしそれであっても、(全くストーリーに関係のない)不要な描写は読み疲れて、正直読むのに努力が必要だった。続編はどうしよう・・? -