大森望のレビュー一覧

  • 犬は勘定に入れません(上) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    「ブラックアウト」「オールクリア」「ドゥームズデイブック」の順で読んで、本作。思いっきりドタバタコメディ。「ブラックアウト」の出だしもこんな調子だったな。後半物凄くシリアスになったけど、本作は徹頭徹尾この調子みたい。どっちもコニーウィリスの持ち味なんだね。
    「ドゥームズデイブック」の姉妹編との謳い文句だから、またまた泣けるのかと思ったらトンデモナイ。大森望先生のあとがきの如く『ヴィクトリア朝タイムトラベル、スチャラカラブコメ大作戦!!』 下巻に続く!

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    2013年10月08日
  • 新編 SF翻訳講座

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    翻訳関連の書籍は大量にあるみたいだけど、読んでいて楽しいと思えるのが本書の特徴。

    気楽な語り口で、翻訳で参考にした書籍や、実際に翻訳したときの話、自身がSF翻訳者になるまでの道のり、執筆当時のSF・翻訳業界のこと、翻訳権のあれこれ、など翻訳に関して幅広い話題を語っている。

    個人的に、翻訳するときのキャラをどう描くかという話題で、現実だけじゃなく既存の小説作品のキャラをイメージしたりするというのが、なるほどと思った(『犬は勘定に入れません』のテレンスのイメージが、偉そうじゃない榎木津礼二郎とか)。

    気楽に読めて、参考にもなる一冊。

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    2013年09月07日
  • オール・クリア1

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    焦らす、焦らす。
    引っ張る、引っ張る。
    焦らされる、焦らされる。

    2010 年 ネビュラ賞長編小説部門受賞作品(ブラックアウト/オール・クリア)。
    2011 年 ヒューゴー賞長編小説部門受賞作品(ブラックアウト/オール・クリア)。
    2011 年 ローカス賞 SF 長篇部門受賞作品(ブラックアウト/オールアウト)。

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    2013年08月29日
  • ブラックアウト

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    「犬は勘定に入れません」を既読なので、
    すんなりと入って行けた。
    いやー、面白い。
    分厚いが面白い。
    タイムトラベルものだが、
    小難しい理論は一切無いので、
    人間ドラマを描いた冒険小説として楽しめる。
    まだ続きが 2 冊ある。
    リアルタイム読者は 8 ヶ月以上待たされることになる。

    2010 年 ネビュラ賞長編小説部門受賞作品(ブラックアウト / オール・クリア)。
    2011 年 ヒューゴー賞長編小説部門受賞作品(ブラックアウト / オール・クリア)。
    2011 年 ローカス賞 SF 長篇部門受賞作品(ブラックアウト / オール・クリア)。

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    2013年08月27日
  • 文学賞メッタ斬り!

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    本文、補足共に盛り沢山で読んでない本、内容を忘れた本が殆どだったにも関わらず、面白かった。2人が褒めている本は是非読もうと思う。作家のキャリアに関わらず、納得がいかなければはっきりけなす所も正にメッタ斬りで良かった。最後の文学賞バクチ化計画にはわらってしまった。私も選考委員に選ばれて、まとめ役の偉い作家先生に「文章が長くて、漢字が多いので書いてある事の意味が分かりませんでした。」とか言ってみたい(笑)

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    2013年08月24日
  • 航路(下)

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    正直,上巻の方は微妙な感じだったけど下巻に入ってからがすごい.あと,しんみりと怖い.この感じはだいぶ久しぶり.

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    2018年10月07日
  • ブラックアウト

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    超大作。オールクリア上下巻に続く。
    そりゃ作者の気も狂うわ。

    史学生のタイムトラベル。
    ロンドン大空襲。
    戻れなくなった三人の史学生。
    すれ違いもの。じれじれする。
    確かにいらないところは多いかも。
    つまらない訳じゃないけど、続きが気になって少し読み飛ばしたくなる。

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    2013年08月09日
  • オール・クリア2

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    ネタバレ

    前二巻からの袋小路状態が続いて「まとめられるのか?」と心配になったころに、話が一気に動きはじめる。最後はじんわり来る。しかし二巻でも良かったんじゃないか?長くて途中でくじけそうになったぞ。。
    登場人物ではサー・ゴドフリーが渋くてかっこいい。『十二夜』を読んでみたくなった。

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    2013年08月03日
  • オール・クリア2

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    確かに面白い。でも長過ぎ。長かったゆえに読み終えた時の達成感はあるが、それとこれとは別だろう。後半は飛ばし読み。それでも十分楽しめた。



    ここから先はネタバレに近い。




    この構成力には驚かされる。よく考え抜かれている、の一言で終わらせるのは失礼。素晴らしい。そこに感動する。
    でもいわゆる叙述トリック。このトリックに気が付けば、面白さは半分。

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    2013年07月23日
  • オール・クリア2

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    コニーちょっと書きすぎ.
    第二次大戦下の英国が舞台のタイムトラベルSF.
    ヒューゴー、ネヴィル、ローカス三賞を総なめにした傑作大長編の完結編.
    人物、場面があちこちに飛びまくるので、ついていくだけで精一杯.
    でもSFの枠に収まらない、不屈の人間ドラマは静かな余韻を、どこかに残していくのでした.

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    2013年07月21日
  • オール・クリア2

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    ネタバレ

    後半一気にきました!

    さすが女王!さすが大森訳!
    コリン良かったね!と思うも、ダーンワージ先生がなにか「ドゥームズディブック」の仕切りのよさの片鱗もなく・・・頑張って欲しいです。

    都合3冊。面白かったー!

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    2013年06月29日
  • ブラックアウト

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    オックスフォード大学史学部タイムトラベル・シリーズの第3作。例のごとくトラブルに巻き込まれ未来に帰れなくなった3人の史学生の右往左往っぷりが、時にシリアス、時にコミカルに描かれる。それにしてもいい所で終わるなあ。ということで、一気に『オール・クリア1』ヘ

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    2013年06月28日
  • ドゥームズデイ・ブック(下)

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    長い物語だったが、後半から結末への収束は畳み掛けるような勢いがあって決して冗長ではないと思う。
    文量の割にシンプルなプロットで、それゆえ分かりやすいストーリーであるし、キャラクターの描写がとてもしっかりと描かれているので、小難しさがなく意外と取っつきやすい小説だ。
    海外ドラマを見ているような気分で読める良作エンタメSFといったところ。

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    2013年06月28日
  • オール・クリア2

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    やっと完結・・・。待ち遠しかった・・・。
    長編は読みごたえがあってとてもうれしいのだけれど、待つのはつらかった!ブラックアウト、オールクリア1、と、もう、なんでここで終わる~~、というかんじだったので。
    でも、待ったかいがありました。やっぱり面白かった!
    読み始める時は、こんな長いの読めるだろうか・・・という不安があるのですが、読み始めるともう止まりません!!
    後半は、これまでの謎がどんどんと明らかになってゆくので、ノンストップで一気読み!
    「ドゥームズデイ・ブック」「犬は勘定に入れません」ときて、このシリーズの中では一番のめりこんだし、登場人物もみんな好きでした。楽しくて切なくて、読み終わっ

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    2013年06月19日
  • オール・クリア2

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    アイリーンちゃんが終わり間近でいうセリフで涙腺決壊。その前にもダダ漏れでしたが。
    古典的解釈のタイムトラベルもののスペックをフルに使い切って書かれた物語。

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    2013年06月16日
  • アジャストメント ディック短篇傑作選

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    ブラックユーモアの本場
    サイエンスフィクションと古典文学の風潮とアメリカ現代社会の英語の潮流、社会的風潮、、、潮?
    『人間とアンドロイドと機械』…SF作家のユニークな考え方、隠れた名著、小論文に

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    2013年06月02日
  • ブラックアウト

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    半年前から積ん読なのを連休で一気読みした。引き込まれたとこで分冊だとわかったけど下巻が発売されていてラッキー自分と思い早速購入。下巻は更に分冊だった( ̄(工) ̄)ハヤカワに弄ばれてる〜

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    2013年04月30日
  • オール・クリア1

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    うー、くどいよ。でもこのくどさがコニー・ウィリスの一つの持ち味。じりじりしながらも、来たるべき怒濤の展開に胸を高鳴らせる。

    ダンワージー先生が大変なことに! ってことは「ブラックアウト」の最後のほうで登場した「彼」はあの子か?やっぱり彼がまたもやみんなを救うのだろうか?

    あーもう、2の発売が六月だなんて、待ちきれない!

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    2013年04月16日
  • NOVA1【完全版】

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    短編SFのアンソロジー。新人作家よりも癖があって尖ったのが多い。というか遊んでる。

    良かったのは飛浩隆「自生の夢」くらい。あとは藤田雅矢「エンゼルフレンチ」、山本弘「七歩跳んだ男」と斉藤直子「ゴルコンダ」が普通に読めたくらいで、残りはご勝手にという感じ(ただし伊藤計劃「屍者の帝国」冒頭は除外)。

    「自生の夢」は、多くの殺人を犯して収監されていた間宮潤堂と、高度情報社会に生じた事件”忌字禍”をめぐる物語。ややとっつきにくいけれど、比較的理解しやすい。拡散していく展開と、間宮と”インタビュアー”との緊迫したやり取りに気を取られている間に、ふっと足をすくわれて言語の世界へと引きこまれてしまう。想

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    2013年03月31日
  • ブラックアウト

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    ネタバレ

    2060年のオックスフォード大学史学部では、タイムトラベルが頻繁に行われ、その予定が少しずつ混乱しつつあった。そんな中、三人の史学生が第二次世界大戦の現地調査に向かった。しかし、元の時代に戻ることができなくなってしまう。

    「ドゥームズデイ・ブック」から読み始めた史学部シリーズもこれで三作目。語り口はいつも通りの軽妙さで楽しい。気になるのは1945年、1944年のパートを語る二人。彼らはいったい誰なのか?セントポール大聖堂の姿に、前作「犬は~」のコヴェントリー大聖堂が被って見える。

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    2013年03月26日