無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
〈ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞受賞〉14世紀にタイムトラベルしたオックスフォード大学の史学生キヴリンを待ちうける恐るべき試練とは?
歴史研究者の長年の夢がついに実現した。過去への時間旅行が可能となり、研究者は専門とする時代をじかに観察することができるようになったのだ。オックスフォード大学史学部の史学生キヴリンは実習の一環として前人未踏の14世紀に送られた。だが、彼女は中世に到着すると同時に病に倒れてしまった……はたして彼女は未来に無事に帰還できるのか? ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞した、タイムトラベルSF /掲出の書影は底本のものです
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
※こちらの作品はブックライブ for Android、ブックライブ PLUS for Android、ブラウザビューアではダウンロードおよびオフラインでの閲覧ができません。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
2054年のオックスフォード大学では、開発されたタイムトラベル技術を歴史研究に利用している。女子学生キヴリンは現地調査のため、飢餓と疾病が蔓延する14世紀にタイムトラベルするが、キヴリンを現地に送り届けた技術者が未知の病に倒れ、キヴリンが無事現地に到着したか確認できなくなってしまう。キヴリンの非公式指導教授のダンワージーは、彼女の安否を確認すべく奮闘するが、未知の病が次第にオックスフォードを覆ってしまい… 一方、キヴリンは14世紀に到着するも原因不明の病に倒れてしまう。現地人の看護により一命を取り留めた彼女は、もとの時代に戻るために出現地点を目指すが…
全2巻。終盤までは、物語は遅々として進みません。張り巡らされた問題は何一つ解決しないまま、ただいたずらに時が過ぎるばかりで、とにかくもどかしい気持ちでいっぱいになります。とはいえ、退屈というわけではありません。なんといっても「ひとの話をきかない登場人物」の多いこと多いこと。読中、何度も殴ってやりたい衝動にかられるぐらいで、こういった憤りやキヴリンと現地人の交流を微笑ましく思いつつ、読み楽しんでいきました。
終盤以降は、これまでの鬱屈を爆発させるかのような怒涛の展開をみせ、一気にクライマックスまで突き進みます。ただ、この怒涛の展開は決して気分が晴れ晴れするものではないのです。ダンワージー側は悲惨さの割りにお気楽な展開でしたが(メアリが可哀相だ)、キヴリン側は違います。14世紀を襲った黒死病を目の当たりにし、現地人を助けるべくあがき苦しむも訪れるのは歴史の惨劇のみ。読んでいるこちらが悪寒を感じる展開で、彼女がのこした記録(ドゥームズデイ・ブック)の淡々とした描写が悲惨さを助長させました。歴史は変えられないというのが、この世界の鉄則であるだけに、「みんなとっくに死んでるんだ。そう考えても、とても信じられなかった」「どうかロズムンドを死なせないでください。どうかアグネスを感染させないでください」といったキヴリンの言葉が胸を刺します。
先日読んだ著者の短編集がコミカルな内容だっただけに、落差が激しかった… 過去も未来もパンデミックが発生しており、時代の危険度合いは普遍的であるのかもしれませんが、それでもキヴリン側の描かれ方が悲惨かつ迫真であっただけに、歴史の冷酷さを感じる物語でした。
Posted by ブクログ
まず、一言。
ハヤカワさん、この表紙は手に取りにくいです(汗)
少女マンガ?
コニー・ウィリスの仕掛けるタイムパラドクスシリーズの第一弾、
今作ですが、プロットといい、ストーリー展開といい、
作品の裏に流れる思想といい、
あらゆる点で秀逸の作品です。
時は未来。
その時代、考古学の研究は、
時間をさかのぼり、その時代に実際に赴き、
現場で調査をする方法へと進化しています。
オックスフォード大学の女学生キブリンは、
中世のイギリスへと調査に出るのですが、
その直後、エンジニアが高熱に倒れ、
キブリン自身も到着した中世の世界で、
高熱に倒れます。
果たして彼女は、現代へと帰ってこれるのか!
という、タイムパラドクスでありがちな始まりなんですが、
いやいや、それがそんなに浅くないんです。
「なにが浅くないのか」を言ってしまうと、
ほぼネタバレとなってしまうので、
気になった方は、読んでみることをお勧めします。
決して損はさせません。
芯が強く、決してあきらめないキブリンも魅力的なんですが、
キブリンを現代に戻す手立てを必死に探しまわるダンワージー教授も、
とても魅力的な人物です。
コニー・ウィリス自身は、ダンワージーは、
ハリソン・フォードを思い描きながら書いたと言ってましたが、
そうやって想像して読むと、またこれがうまくはまるんです(笑)
ぜひぜひ一読を。
それにしても、当たり前のことですが、
中世イギリスで話されていた英語と、
現代の英語はまったく違うんですねぇ。
Posted by ブクログ
おもしろかった〜〜〜。タイムトラベルとかきくと、げげっと思うほどSFは苦手なのに、ぜんぜん違和感がなく、すごく楽しめた。歴史家がタイムトラベルで過去に行って研究するのが普通になっている未来の話。前半までは、ユーモアたっぷりに描かれる未来と、情緒的な中世をのほほんと楽しみ、でも、後半からはタイムトラベルで向かった中世の、疫病の、恐怖をたっぷり味わって。本当にこわかった。ラストに近づくにつれてどんどん人が死に、すさまじい場面に読むのがつらかった。でも、どうなるんだろう、と読むのをやめられない。そして、そんな地獄のなかにひとすじの光を見るような、なんというか、すがすがしさ、高貴さ、を感じるような。作者の、希望を捨てちゃいけない。あきらめちゃいけない。っていう、そんな人生観のようなものが感じられて。コニ・ウィリス、大好きかもしれない、と思いました。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
※こちらの作品はブックライブ for Android、ブックライブ PLUS for Android、ブラウザビューアではダウンロードおよびオフラインでの閲覧ができません。