大森望のレビュー一覧

  • 犬は勘定に入れません(上) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    2057年イギリスのオックスフォード大学が舞台。
    過去へのタイムトラベルが可能になり、歴史を学ぶ学生は過去に潜入して研究していた。

    最初は読みにくかったけど後半になるに連れてどんどん引き込まれる展開に。
    過去の時代の風習に戸惑ったり、強烈な個性の人に振り回されたり読みながら笑える場面が多いです。

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    2017年12月31日
  • 銀河の壺なおし〔新訳版〕

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    質問や命令に対して「ウィリス○○しろ」
    というルールを頑なに守ろうとしながら
    人間(状況)に合わせて、苛立ちながら妥協したり、
    実は□□になる夢を持っていたり、脇役ながら光る。
    まさにいま「OKグーグル」で反応する世界を予言。
    葛藤があるあたり、当時は違ったかもしれないが
    現在からすると風刺・パロディーの様でクスリとする。

    で、物語自体は、色とりどりだが
    ぶっ飛んだところも少なく、薄味な印象。
    何もすることはなく、体制に生かされているだけの
    どん底の人間が、何かに必要とされ、そのなかで
    他人が敷いたレール:予言に抗い、
    自分を見つめなおした先にある再生が
    結局のところラスト一文の今回の日本語

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    2017年12月27日
  • 銀河の壺なおし〔新訳版〕

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    楽しい!ある意味ナンセンス。
    Wikipediaを見ようとして通信制限にかかるとか、機械翻訳の再翻訳誤謬ゲームもそうだし、OK, Googleって言わないと反応しないAIみたいなのとかなんで’60年代に思いつくのか。しかもそのチョイスが微妙すぎる。

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    2017年12月27日
  • 犬は勘定に入れません(下) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    ドゥームズデイ・ブックと比べると感動がない
    表紙   6点松尾 たいこ   大森 望訳
    展開   6点1998年著作
    文章   7点
    内容 700点
    合計 719点

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    2017年11月29日
  • 犬は勘定に入れません(上) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    ドゥームズデイ・ブックと比べると感動がない
    表紙   6点松尾 たいこ   大森 望訳
    展開   6点1998年著作
    文章   7点
    内容 700点
    合計 719点

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    2017年11月29日
  • ゴッド・ガン

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    秀逸の一言に尽きる。

    ドラマが展開して心揺さぶられるSF、ヴェールに包まれた全体が明かされるまで、波乱に満ちた仰々しい物語が徐々に進んでいくSFなどもあるが、これは特大のアイディア1発で真っ向からガツンと殴られるような、そんなSF。表題作『ゴッド・ガン』なんぞ出オチもいいトコの超短編なのだが、それ故に「ベイリーが合うか合わないか」の判定としては非常に優れている。これが1作目に配置されてるのは面白い。

    特に惹かれたのは『地底潜艦〈インタースティス〉』の見事なオチ、『邪悪の種子』の完成度の高さ。

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    2017年11月27日
  • 銀河の壺なおし〔新訳版〕

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    おー、確かにセリフが違うぞ。
    旧訳より読みやすく感じたのは、既にストーリーが頭に入っていたからか、自分が年取ったせいなのか、訳者の優劣かは謎。

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    2017年10月27日
  • 航路(上)

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    臨死体験がテーマのSF。認知心理学者のジョアンナは、神経内科医のリチャードに誘われて臨死体験の研究プロジェクトに着手する。人工的に臨死体験をひきおこし、その謎を科学的に証明しようとするが、被験者不足でジョアンナは自らプロジェクトの被験者となり、ほかの人の臨死体験や自らの体験から、すこしずつ臨死体験の謎を解明していく。

    上下巻でそれぞれ650ページずつくらいの大長編。上巻の前半くらいまでは、なかなか話もすすまず医学研究の小難しい話が多かったり、話をやめない登場人物ばかりでほんとうにこの物語自体が「引き延ばしの天才」。でも、ジョアンナが「潜り」はじめてからは、一歩一歩着実に真相に近づいていき、ど

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    2017年08月18日
  • 航路(下)

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    臨死体験がテーマのSF。認知心理学者ジョアンナは自ら臨死体験の研究プロジェクトの被験者となり、すこしずつ臨死体験の謎を解明していく。

    上下巻でそれぞれ650ページずつくらいの大長編だけど、ジョアンナが「潜り」はじめてからは、一歩一歩着実に真相に近づいていき、どんどん先が気になってくる。臨死体験の謎が、予想もしてないようなことにつながっていき、展開がよめない。真相にたどりつきそうでなかなかたどりつかない様子が、舞台の病院が改装工事や通行止めばかりだったり、登場人物たちが留守電やポケベルの行き違いなどでなかなか連絡がとれなかったりする描写と重なり、いろんな意味でこちらももどかしい。

    第2部の終

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    2017年08月18日
  • 人間以前 ディック短篇傑作選

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    これまで読んだフィリップ・K・ディック作品とは少し毛色が違うものが多かったような印象を受けます。
    「妖精の王」はファンタジー要素が強く、珍しくしっかりとハッピーエンド!
    「欠陥ビーバー」はビーバーが主人公の作品だし、「父さんもどき」は子供たちが主人公(私の頭の中ではスタンドバイミー的な雰囲気でした。いや、内容は全く違いますが)です。
    ほかはいつものPKD作品ぽい、不思議な終わり方やディストピア的作品です。
    個人的には「宇宙の死者」が面白かった。
    「フォスター、お前はもう死んでいるぞ」は命を金で買う的な時代。主人公はいささか過敏というか過激な気もするが、周りの状況と自分の置かれた環境を考えるとあ

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    2017年07月04日
  • 村上春樹「騎士団長殺し」メッタ斬り!

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    小説なんて、自分が読んで感じるままでよいのだろうが、他人の見解も気にならないわけではない。こういう本を買うのは、いかにも興味本位っぽくて、自分に自信がなさそうで、ちょっと恥ずかしかったが、好奇心が勝った。
    村上春樹を読み込んでいる人は、なるほど、こういう風に読むのかといった参考になる部分もあったし、自分の思ったことは他人も同じように思っているのかと納得できるところもあった。まあ、読んでよかった。
    本書は、騎士団長殺しだけでなく、過去に行われた批評として、「田崎つくる」や「1Q84」も取り上げられている。本書の後半を読むために、未読だった「1Q84 BOOK3」を読むという本末転倒的なこともやっ

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    2017年05月13日
  • カエアンの聖衣〔新訳版〕

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    相当変、だけど好き、な世界観。いいのか「服」で、まさか「服」が、と戸惑う私を力ずくで持っていく剛腕。この無茶苦茶で風呂敷広げすぎな世界を大いに真剣に不真面目に書く、この世界観、何かに似てると思ったら、かつて大ファンだった劇団★新感線の作家中島かずき氏が解説してた。やっぱり(笑)。何でか宇宙で全裸の集団率いるヤクーサ・ポンズ、ジャドパーとマストの交渉の場面、ふざけすぎて逆に意味があるのかと思ってしまったし、ザイオードの秘密結社の秘儀の場面の描写とか、もう新感線でした。アマラとエストルーとウィルス船長のトリオも味があるな…。後半やや失速した(というか、カストールと蠅の惑星の場面がさすがにきつくてそ

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    2017年04月02日
  • ゴッド・ガン

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    な ん じ ゃ こ り ゃ(爆)

    奇想のSF作家・ベイリーの面目躍如と言うべきか、良くも悪くもベイリー節満載。SF初心者は近づくな危険!(笑)
    同じくベイリーの短編集「シティ5からの脱出」を読んだときとほぼ同じ感想なんですけど、ワン・アイディアを徹底的に突き詰めた、非常に純度の高いSence of Wonderが詰まっています。ただし、SFとしての純度の高さと、物語としての完成度は、別物です。物語の完成度を求めてはいけませんヽ( ´ー`)ノ「うひゃー」とか「どひゃー」とか言いながら、○○の一歩手前ギリギリまで暴投しまくるベイリーの奇想に気持ちよく酔いしれつつ読み進めるのが、ベイリー作品の楽し

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    2017年03月13日
  • ゴッド・ガン

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    SF。短編集。
    こういう刺激的な短編小説、大好きです!
    「大きな音」「ブレイン・レース」「蟹は試してみなきゃいけない」「邪悪の種子」が好き。
    なかでも、「ブレイン・レース」がベスト。異星人メディカルSFだけで終わらず、ホラーとしても面白い。

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    2017年01月31日
  • リメイク

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    新作映画をつくらなくなった21世紀のハリウッドが舞台です。映画ツウ度を試される「細かすぎて伝わらない」小ネタがてんこ盛りになっています。ロマンチックなボーイ・ミーツ・ガール風の近未来SFですね。

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    2017年01月30日
  • 航路(下)

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    ネタバレ

    無意識下って不思議。
    いつ誰が何に対して何を思って、それが様々なメタファーになってあらわれるか
    本人にもわからない。
    人それぞれにNDEのビジョンがあるなら楽しいな。

    登場人物、物語に流れる空気感が心地よかった。
    病院で職務に従事する人たち、すごく素敵でした。
    あとやっぱり、ドクター・ライトがチャーミング。すき。

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    2017年01月29日
  • ゴッド・ガン

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    英国の奇才バリントン・J・ベイリーの日本オリジナル短篇集は全10篇収録です。単行本初収録の作品ばかりなだけに、SF好きには待ちに待った一冊なのかもしれません。

    解説曰く、「ワン・アイデアを極限まで拡大し、それを古いSFの設定に落としこむところがベイリー短篇の真骨頂」とのことで、常人においては到底考え付かないような奇抜な考えに溢れた短篇集でした。まさに「奇想、爆発」な一冊。
    そんな奇想天外な10篇のなかでも、「空間の海に帆をかける船」(表題みたときに、コードウェイナー・スミスのあの作品を思い出しましたが、少しばかり似ているだけですね…)は、空間を高次の海と捉えたアイデアが刺激的で、アイデア傾注

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    2017年01月09日
  • 航路(下)

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    ネタバレ

    ジョアンナは薄皮を1枚1枚剥がすみたいに臨死体験の真相に近付いていく。迷路のような病院の構造に伝言ゲームみたいな留守電とポケベルでのやり取りが、あと少しで真相に手が届きそうで届かない状態と相まって読んでいるこちらも非常にもどかしい。そして、二部の終わりでの驚きの出来事の後は、結末が気になり読書をやめることができなくなりました。海外の作品は苦手という人も多いし、上下巻合わせると1300ページという長編なので誰にでもお勧めという訳には行きませんが、どちらも平気という方には是非読んでみて!と勧めたい作品です。

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    2016年12月06日
  • 謎の放課後 学校の七不思議

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    マツリカは暴走しすぎてついていけなくなった。七尾さんのSIA面白かった。シリーズになってるのかな?田丸さん辻村さんは再読だけど面白かった。

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    2016年12月02日
  • 書き下ろし日本SFコレクション NOVA+ 屍者たちの帝国

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    一つの世界観を、さまざまな作者がかくと、こういう風に変わるのか、という点がまず、興味深い本でした。
    表現とかは多少、直接的な部分があるので、好き嫌いがあるかもしれませんが、伊藤計かくの雰囲気が好きな僕にはちょうどよい感じでした。
    おおむね面白かったですが、多少あわない作品もありました。それはまあ、いろんな作者が書いた本の宿命かなと思えれば、よい本かなと思います。

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    2016年10月02日