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Posted by ブクログ
2018年47冊目。
これまでで一番好きな短編集になった。毎晩一つお話を読むのが楽しみだった。
特に「セルマに捧げる歌」は至福の23ページ。ユーモア溢れる展開から、音まで聴こえてきそうなクライマックスの盛り上がり、そして「...ジャンッ!!」という感じの完璧な終え方。にやけが止まらなかった。
ブラックな作品も少なくはないけど、基本的に終え方が本当に優しい。長編『タイタンの幼女』でもそうだったけど、終盤の一言にすっと救われる。
ヴォネガットの魅力にすっかりはまってしまった。来週から、全4巻の短編全集が発売するということで、絶対に買って読もうと思っている。長編作品も全部読みたい。
村上春樹さんも強く影響を受けている作家のようで、確かにどことなくその感じを受けた。
Posted by ブクログ
カート・ヴォネガットの初期の短編集。着想はどれも面白いものの、大きな物語が始まる前に終わったという印象が強く、インパクトはやや薄めである。一番よかったのは冒頭の「耳の中の親友」で、補聴器が人間の内面を暴き、語りかけてくるという、siriやSNS時代を予見させるかのような一遍でアイディアは面白かったのだが、そこから何かが起こるわけでなく、日常の異分子で片付けられたのが個人的には乗り切れなかった。あとがきでスケールよりも寓意性を取った短編であると書かれていて、それには納得したものの、その機械が蔓延る未来への恐怖感とそれを見たい願望のほうが勝ってしまったので肩透かしというのが正直な感想である。基本的にはヒューマニズムに溢れており、バッドエンドは少なく、ハッピーエンドが多かったのもそれに拍車をかけたのかもしれない。悪くはないしクオリティも高いが好みではなかった。
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