大森望のレビュー一覧

  • 犬は勘定に入れません(上) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    上/下巻 気になってはいたけれど、タイトルと表紙を見る限りどうも踏み切れずに本屋さんに行く度に手に取っては戻し、手に取っては戻しを繰り返し結局買ってみた作品。あまり期待してなかったけど結構面白かった。タイムトラベルもののSFだがそれだけではなくミステリーの要素もあり歴史も絡んでてんやわんやな感じ。
    今どこに誰がいて、何をしなきゃいけなくて、など時間軸と場所と行動の絡みが面白い。もう猫一匹で大騒ぎです。

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    2012年09月23日
  • 犬は勘定に入れません(下) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    タイトルに惹かれて手に取りました。

    序盤=参った。読むのしんどい・・・。→長らく積読
    中盤=ちょっと面白くなってきたかも
    後半=一気読み

    という感じでした。

    SFなのかミステリなのか。
    タイムパラドクスの解釈が面白かったです。

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    2012年08月27日
  • NOVA1【完全版】

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    SFの書き下ろし短編集。
    田中哲弥目当てで読んだけど、他にも面白いのがあった。
    ちなみに田中哲弥は「隣人」って短編を書き下ろしてた。最高。はた迷惑な一家が隣に引っ越して来るという不条理系で、現実の認識が交錯していく筒井的な表現方法。

    他では、山本弘の「七歩跳んだ男」、斉藤直子「ゴルコンダ」、飛浩隆「自生の夢」、小林泰三「忘却の侵略」が面白かった。
    「七歩跳んだ男」は、月面での殺人事件を取り扱ったミステリー。トンデモ系かと思ったら、本格派SFでビックリした。ミステリーとしても良く出来てる。
    「ゴルコンダ」は、妻が11人に増えるというドタバタコメディ。主人公の軽さが、軽快さを演出していて面白い。

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    2012年06月20日
  • NOVA1【完全版】

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     書き下ろしのSF短編集であり、現在日本のSFの第一線にいる方々の作品を収録。なんと言っても目玉は、故伊藤計劃さんの「屍者の帝国」の遺稿。未完ではあるが、スチームパンク風のイギリスを舞台に、ワトスンが語り手となる本作は、ホームズシリーズの読者ならにやりと来る事請け合い。
     あと印象に残ったのは、悪い意味では田中啓文さんの「ガラスの地球を救え!」。良い意味では円城塔さんの「Beaver Weaver」と飛浩隆さんの「自生の夢」
     ガラスの地球はとにかく汚い(ゲロ的な意味で)。あと、これでもかというほどパロディで埋め尽くされている。訴えられないかと心配になるほどに。
     「Beaver Weaver

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    2012年05月19日
  • ドゥームズデイ・ブック(下)

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    それ以前がのほほんと見える程、後半1/2が盛り上がって面白い。が、やはりそれまでが長い。
    それでも上巻に比べると現代パートが短めですっきりしていて読みやすい。もっとも、現代パートはキャラでもたせてるとしか思えないが(そして、何者なんだウィリアム)。

    固まった吐瀉物とかが平気で出てくるあたり、キレイなだけではない、作者の意思を感じる。

    救いはコリンにある。そして、コリンのちょろまかさを表現している大森望がいい仕事をしている。

    ダンワージーは確実に自分を責めすぎである。

    最後、キヴリンが口数が少なく、ちょっと怖い感じで終わるが、もっとゆったり語って終わって欲しかった。最後だけいきなり早送り

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    2012年04月10日
  • 文学賞メッタ斬り!

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    80点。国内小説賞がこんなにあったのに驚き。ほとんどの小説を読んでいない自分でも最後まで読めたのは作品の話題だけではなく作品「賞」の話題がむしろ多かったからというのと、文学作品をあまり読まない人でも置いてけぼりにならないように註釈がとても丁寧でためになったからだと思う。
    芥川賞の選評に対する突っ込みには心から共感したし、何かと宮本輝がネタとして引き合いに出されるのが笑えた。

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    2011年12月04日
  • ドゥームズデイ・ブック(上)

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    ネタバレ

    出だしが読みづらくて、一度挫折。
    でも今回は途中から一気読み。近未来と中世、どちらも臨場感あってハラハラする。
    中世に流行したのあの病気は、こんなのだったのねって初めて知った。

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    2011年12月02日
  • ドゥームズデイ・ブック(下)

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    SFでいっぱい賞を取った名作。中世史を研究する女性がタイムマシンで、1320年にいくはずが、手違いでペストの流行する年へ。現代の方も疫病が流行し、助けにいけないという話。
    SFというより、文芸作品という感じ。死を前にした時の、神の沈黙と人間の尊厳は、遠藤周作の「沈黙」につながるものを感じた。
    また、主人公の女性が思う、「イエスキリストもタイムマシンでやってきたが、送り出した側が座標を特定できなくなり、迎えにいけなくなった。それでキリストが見捨てたのか、と叫んだ」という想像は、なんか真実味がありました。

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    2011年11月28日
  • 犬は勘定に入れません(下) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    2057年。タイムトラベルが可能になった未来で、一匹の猫の命を救ったことからはじまるドタバタ劇。

    タイムトラベルにより時差ボケならぬ時代ボケ(タイムラグ)で、疲労困憊したネッド・ヘンリーの描写から物語は始まります。
    そもそも主人公のネッドが冒頭から朦朧としているので、読んでいるこっちも何がどうなってるんだか分かりにくい始まりでした。
    「主教の鳥株」がタイトルにある花瓶なんだろうなぁ、ネッドはこれを過去まで行って探してるんだろうなぁ、という曖昧な認識のまま読み進めていきましたが、ネッドの意識がしっかりしていき事態が見えてくるにつれて、こちらも物語にのめりこんでいきます。

    イギリス文学の引用が

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    2011年11月07日
  • 文学賞メッタ斬り!

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    物書きとして、そして小説を愛してる自分にはすごく勉強になった一冊。
    うんうん、と頷けたり
    え、そこまで言うかと思ったり。

    なかなかおもしろい。

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    2011年11月03日
  • アジャストメント ディック短篇傑作選

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     初ディック(正確には、『きょうも上天気』で一編読んだのが最初)。映画『アジャストメント』を観たことをきっかけに手に取ってみましたが、すごく読み応えがありました。とはいえ、表題作「アジャストメント(「調整班」改題)」は、映画にとってはほとんど原案程度みたいですね。

     特におもしろかったのは「ウーブ身重く横たわる」、「にせもの」、「ぶざまなオルフェウス」です。
     「ウーブ…」は高度な知性を持った宇宙豚の話。人間てどうしてこんなバカなことするんだろう…という落ち込みから一ひねりあるラストにぞくっとしました。
     「にせもの」は自分という存在や記憶のあやふやさ、それを証明することの難しさがテーマ。す

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    2011年07月02日
  • アジャストメント ディック短篇傑作選

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    〈私〉という存在は何か魂みたいなものがあって、生まれた時から存在するものではない。生まれてからの経験や思考を記憶として積み重ねていく、その積み上がった現在までの記憶の総体が〈私〉として認識されているだけなのだ。
    とすると、自分の記憶は本物の記憶なのかという疑問は、〈私〉の存在自体をおびやかす疑問で、本作に収録されている「にせもの」や「電気蟻」は〈にせものの記憶〉がテーマになっていて読み終わっても、う~んと考え込んでしまって答えは出ないんだけど、その考え込むという行為を誘発させる読書というのは非常に贅沢。他にも「父祖の信仰」での共産主義の描き方はなるほどと思えるものがあるし、「凍った旅」は非情な

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    2011年05月16日
  • NOVA1【完全版】

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    大森望さんが編集したSFアンソロジー集。笑いあり、ホラーあり、スペースオペラあり、SFミステリありと多種多様。お気に入りは山本弘「七歩跳んだ男」、斉藤直子「ゴルコンダ」、伊藤計劃「屍者の帝国」。「七歩跳んだ男」はこう来るかというどんでん返しで見事にだまされました。「ゴルコンダ」は癒し系のドタバタコメディ。是非とも梓さん1人ほしいです。「屍者の帝国」、この先どのような展開が待っていたのでしょうか。亡くなられたことが惜しまれる序章です。

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    2011年04月18日
  • NOVA1【完全版】

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    難解な作品がいくつかありましたが、総じて面白かった。
    読んだことのない作家さんの文章にも触れられてよかったです。次に誰の本を読むかの指針にもなりました。

    しかし、屍者の帝国面白かったなー……

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    2011年04月11日
  • NOVA1【完全版】

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    ほとんど面白い。
    特に牧野修「黎明コンビニ血祭り実話SP」~円城塔「Beaver Weaver」~飛浩隆「自生の夢」と続く編集者いわく「微妙にシンクロしている」かのような文学でしか表現できないタイプの作品がすごかった。
    田中哲弥「隣人」は幻想的な描写になっていくSFというよりもマジックリアリズムのような作品で、この人を知れたのは収穫。

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    2011年03月15日
  • 犬は勘定に入れません(上) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    読み始めは、物語を把握するのに苦労した。
    主人公が、タイムトラベルによるタイムラグ(時差ぼけ)で、状況認識が曖昧な状況が随分続く。
    歴史に関するコネタが続くので、知識があればより楽しめる作品。
    知識が無くても、登場人物が皆個性的で、人間関係を追うだけでも楽しめた。
    歴史のズレが起こった謎と、主教の鳥株の行方を絡めた推理もの・・・の体だが、物語の中のタイムトラベルに関するルールが明かされるのが後半過ぎて、推理を楽しむのは難しい。

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    2011年03月03日
  • 文学賞メッタ斬り!

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    よく知らなかった色々な賞の事が書かれていて、勉強になった。そして読みたい本がとても増えた・・・
    めちゃくちゃに褒められてる本はもちろん、めちゃめちゃ貶されている本も読んでみたい(笑)

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    2019年01月16日
  • 犬は勘定に入れません(下) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    名作ドゥームズデイ・ブックの続編(?)。
    今回はドタバタ劇に終始しており、その分読み終わっての感動等はないが、予定調和の世界で安心感があり、読んでいてとくにかく楽しい。

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    2010年10月09日
  • 文学賞メッタ斬り!

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    <業界騒然!読書家待望! 小説が100倍楽しくなる痛快文学賞ガイド
    文学賞ってなによ? 芥川賞・直木賞から、話題のホラー小説大賞、メフィスト賞、ファンタジーノベル大賞まで、50を越える国内小説賞について、稀代の読書家大森望・豊崎由美の二人がアンタッチャブル徹底討論!WEBマガジン「エキサイトブックス」で一大センセーションを巻き起こした掟破りの言いたい放題がさらにパワーアップ。最新受賞作全採点「文学賞の値うち」付き。読む前に、読むべし!>大変興味深く、勉強になった。読みたい本もいくつかできて楽しめた。文学賞のありがたみはちょっと減っちゃったかもだけど(笑)

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    2010年10月06日
  • 犬は勘定に入れません(下) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    前述のとおり。
    文庫本なので上下二冊の分冊になっています。
    が、二冊とも購入したほうがハードカバー一冊よりも安いはず。

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    2009年10月04日