大森望のレビュー一覧

  • 金色昔日【こんじきせきじつ】 現代中国SFアンソロジー

    Posted by ブクログ

    近年スマッシュ・ヒットを飛ばし続けている現代中国SFのアンソロジー、2019年に発売された「折りたたみ北京」に続く第二弾が満を侍して発売。SF者の期待感を表すかのような分厚さ。「折りたたみ北京」の1.5倍ぐらいになっている・・・(^_^; 早川書房さん、紙の文庫本は上下巻に分かれても構いませんので一冊あたりの厚みを抑えていただけないものでしょうかね〜。紙の文庫本にとって、「携帯性」ってとても重要なポイントだと思うんですけどね〜〜。

    閑話休題。
    一通り読んでみて、「折りたたみ北京」を読んだ時ほどの衝撃は、正直感じませんでした。読むこちら側の期待値の違いかもしれません。「よーし、面白いSF読むぞ

    0
    2023年01月29日
  • トータル・リコール

    Posted by ブクログ

    短編集だけどひとつひとつのスケールがすごくて、ちゃんと面白い。いくつか映画化されてるけど全部やれそう。

    0
    2023年02月13日
  • 人間以前 ディック短篇傑作選

    Posted by ブクログ

    いくつかのファンタジー短編のあと、SF短編が続く。
    SF初期の空気が感じられて面白い。
    個人的には、表題作の「人間以前」が凄いと感じた。
    確かに、突き詰めれば、そういうことだよな。

    0
    2023年01月18日
  • ブラック・フォン

    Posted by ブクログ

    洋風世にも奇妙な物語詰め合わせ短編集。
    きついホラーは無い。(なんなら表紙がいちばん怖い)

    17編あった中で1番のお気に入りは、
    純文学系の「ポップアート」。
    これは勿論、他にも何個か
    読み返したいのがあるので売らずに持っておく。
    (マイナーすぎて重版見込めないだろうし)

    心揺さぶられたりするほどの感動はないけど、
    ふとした時に読みたくなる予感がする。

    0
    2023年01月01日
  • 変数人間

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     フィリップ・K・ディックを読むのはこの本がはじめて。ディックと言えば『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の思弁系SFのイメージがあったけれど、この短編集には、軽いユーモアSFや超能力を題材とした正統派のSFが主に収められている。『パーキー・パットの日々』と表題作『変数人間』が印象に残った。

    『パーキー・パットの日々』

    “父親がつぶやいた。「あのオークランドの連中。あのゲーム、あの特別な人形、それがあの連中になにかを教えたんだよ。コニーは成長しなくちゃならない。それで、あの連中も彼女と一緒に成長するしかなくなったんだ。ピノールのまぐれものは、そのことをまなばなかった。パーキー・パットから

    0
    2022年12月15日
  • 金色昔日【こんじきせきじつ】 現代中国SFアンソロジー

    Posted by ブクログ

    明記はされていないようだが(迂生は見つけられなかった)、訳者の顔ぶれからしておそらく英文からの重訳。そのせいか英米SFの翻訳を読んでいるような手触り。ローカリズムを売りにしているわけではないから当然かも知れない。収録作品のレベルは文句なく高いが、(編者が宣言しているように)アラが目立つ作もあるし、文化の違いか、一読して隔靴掻痒の感を覚える作もある。それも味かも知れない。

    0
    2022年11月29日
  • ドゥームズデイ・ブック(下)

    Posted by ブクログ

    アメリカの作家「コニー・ウィリス」の長篇SF作品『ドゥームズデイ・ブック(原題:Doomsday Book)』を読みました。

    「ヒュー・ハウイー」の『ダスト』に続きSF作品です。

    -----story-------------
    〈上〉
    歴史研究者の長年の夢がついに実現した。
    過去への時間旅行が可能となり、研究者は専門とする時代を直接観察することができるようになったのだ。
    オックスフォード大学史学部の女子学生「キヴリン」は、実習の一環として前人未踏の14世紀に送られた。
    だが、彼女は中世に到着すると同時に病に倒れてしまった…はたして彼女は未来に無事に帰還できるのか?
    ヒューゴー賞・ネビュラ賞

    0
    2022年11月04日
  • ドゥームズデイ・ブック(上)

    Posted by ブクログ

    アメリカの作家「コニー・ウィリス」の長篇SF作品『ドゥームズデイ・ブック(原題:Doomsday Book)』を読みました。

    「ヒュー・ハウイー」の『ダスト』に続きSF作品です。

    -----story-------------
    〈上〉
    歴史研究者の長年の夢がついに実現した。
    過去への時間旅行が可能となり、研究者は専門とする時代を直接観察することができるようになったのだ。
    オックスフォード大学史学部の女子学生「キヴリン」は、実習の一環として前人未踏の14世紀に送られた。
    だが、彼女は中世に到着すると同時に病に倒れてしまった…はたして彼女は未来に無事に帰還できるのか?
    ヒューゴー賞・ネビュラ賞

    0
    2022年11月04日
  • ブラック・フォン

    Posted by ブクログ

    2022-07-30
    旧版が出た時読みたいなと思ってて読み損ねていた。
    なるほど、噂にたがわぬ粒ぞろい。意外と非ホラーの作品(怖くない訳では無い)が多かった印象。
    気に入ったのは、「ポップ・アート」「ボビー・コンロイ、死者の国より帰る」「マント」あたりかな。野球小三部作は、やっぱりよくわかんないや。(ブラック・フォンにも野球にまつわることがあるらしいけどよくわからなかった)

    0
    2022年07月31日
  • 銀河の壺なおし〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    SF。
    ディックはけっこう苦手で、長編を読むのは初めて。
    個人的なディックに対するイメージと違って、意外とユニークでコミカルな作品。
    シュールな雰囲気とコミカルな雰囲気が混在し、独特の読み心地。
    訳者あとがきにもある通り、ラスト一行が色々と解釈出来て、読後感まで不思議な感じ。

    0
    2022年05月05日
  • リメイク

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ハリウッドのドラッグと嘘と虚栄に満ち満ちた近未来SF。
    コニーウィリスの章初めに引用する手法がこれでもかと使われて、冒頭ドタバタするもハッピーエンドまで落とし込むところもさすが。
    ただ、男の子主役の荒っぽさややさぐれ感はちょっといただけないとこもあり、最後アリスとうまく行ったのは奇跡やと思う。
    今回特に感銘を受けたのは、訳者の登場した映画をほぼ観て巻末に注釈を入れてくれてるところ。
    単に翻訳するだけではなく、膨大な作品を見まくって、少しでも映画不慣れな読者の補完をしようと努力されてるのはすごすぎる。この仕事こそまさにプロでしょ。

    0
    2022年01月18日
  • 航路(下)

    Posted by ブクログ

    臨死体験をめぐる医学SF。読み終えた直後の率直な感想は、「あ〜長かった」のひとことにつきるかな。医学、文学、映画、そして遭難事故などに関する情報量とディティールはすごいが、それが面白さにつながっているのかは微妙。とにかくすべてが冗長に感じられる長ったらしい文体、これを楽しめるかどうか。第二部のラストで仰天させられ、ようやく面白くなってきた時点で残り4分の1。医学的にどこまでが実在の話なのかはわからないが、ミステリの謎解きのようになるほどと納得のできる着地はする。その過程を楽しめるかどうか。正直自分にはいまひとつ、合わなかったようだ。
    キャラクターは魅力的だが、臨死というテーマの深刻さをユーモア

    0
    2021年12月04日
  • vN

    Posted by ブクログ

    登場するアンドロイドの設定が面白いです。作ったのが宗教団体だったり、自己複製ができてそっくりなのに親子関係があったりとか。

    0
    2021年11月18日
  • 変数人間

    Posted by ブクログ

    超能力者の話が多いですね。表題作も良いのですが、最初の「パーキーパットの日々」が良かった。終末戦争後の荒廃した世界で、大人たちは平和だった過去に執着し、あるゲームに興じています。執着のしかたが異常なのでちょっと怖いです。

    0
    2021年11月18日
  • タイタンのゲーム・プレーヤー

    Posted by ブクログ

    ディック作品初挑戦。
    中盤から話がくるくると変わってきて、はてなマークが浮かんだ。段々と、とっ散らかるのは作者の特徴らしい。勢いに乗って読んだら、最後までたどり着いてた。機械達のおしゃべりが愛おしい。

    次は高い城の男を読んでみよう。


    0
    2021年10月14日
  • 航路(上)

    Posted by ブクログ

    自分初のコニー・ウィリス。各所で圧倒的な評価を得ているので手を出してみた。しかしこれ……いつ面白くなるの?文章自体は読みやすく、登場人物も効果的に配置されているのはわかるが、いかんせん長い。ドッタンバッタンのコメディチックな展開が多くて物語がなかなか進まず、ようやく核心にせまるのか?というところで「思い出せそうで思い出せない」だけで延々と引っ張る。何度も中断してしまい、上巻だけで読み切るのに数ヶ月かかってしまった。しかし「臨死体験SF」というテーマは興味深く、結末は気になる。下巻に期待。

    0
    2021年09月30日
  • タイタンのゲーム・プレーヤー

    Posted by ブクログ

    登場人物がどんなゲームをしているのか最後の方までほとんどわからなかったが訳者あとがきと解説で納得(笑)たしかに流れに乗って読み飛ばしちゃうくらいが心地よい一冊だ。舞台設定はディックらしい荒廃した未来。スチームパンクな香りのする街で機械が車がいい味出してる。女性たちの三者三様な役割が何かを象徴してそう。ディック好きなら面白いと思います。

    0
    2021年02月17日
  • 銀河の壺なおし〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    タイトルから受ける印象通りの、へんてこりんな世界観。序盤こそディストピア的な管理社会を描いているが、仕事を受けて地球を飛び出し、未知の星へ降り立った後から始まる冒険はSFというよりファンタジー。これは好みが分かれそう。自分はストーリーについては今一つ楽しめなかったものの、部分部分で興味をひかれる要素がちらばっており、全体としては面白かったと思う。
    特に面白いのは、英語の小説や映画のタイトルを外国のコンピュータに音声入力して外国語に翻訳させ、それをもう一度コンピュータ英訳したフレーズから、もとのタイトルを当てるゲームが登場すること。少し前までネットの自動翻訳で面白い訳を目にしていた我々の世代には

    0
    2021年02月10日
  • 小さな黒い箱 ディック短篇傑作選

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『ブレードランナー』として映画化された『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』が有名なフィリップ・K・ディックの短篇傑作選の第5集。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の元(創作のきっかけ)となった作品が表題の「小さな黒い箱」です。全11作品。

    今回はじめて読んだフィリップ・K・ディックなのですが、彼の作品には映画『ブレードランナー』しか触れたことがなく、ゆえにディックはもっとハードボイルドなSF作家かとイメージしていました。どっこい、その作風にはユーモアとウイットがふんだんに感じられました。

    SF作家をプレコグ(予知能力者)とみなす短編があって、舞台となる未来世界から時間旅行をした未来人

    0
    2021年02月07日
  • はい、チーズ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一つのジャンルに限定できない短編集。好きなものをいくつか。

    「FUBAR」…「かわいそうな自分が大好きで、それを変えるようなことはしたくないなら」プールに飛び込もう!

    「エド・ルービーの会員制クラブ」…この短編集の中では長めの話。悪者退治は手術室で。気持ちよく読み終えられる。

    「この宇宙の王と女王」…世間知らずの青年と少女が現実の一面を見て大人になる話。二人が宇宙の王と女王なら、カルピンスキーは宇宙の救世主。

    0
    2020年11月08日