大森望のレビュー一覧
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長い話かと思ってたら短編集。
SFを基本読まないので新鮮に感じて面白かった!
何話がつながりがあったりしておお…となりつつ悲しいような何とも言えない気持ちになった。
個人的には扶養人類が好き。けど1人の人間の残酷さにびっくりする。
白亜紀故事も面白かった!
壮大な童話のような感じがして正直一番読みやすかったかも。
彼女の眼を連れて、はめちゃくちゃ地中の息苦しさを感じて、前らへんの広々とした美しい風景の対比で読んでるだけで苦しかった。
最後の地球大砲もうわ…となったけど沈淵はそんなに悪いことしてるのかわかんなかった。投資した方が普通に悪いのでは…としか思えなかったな。
最初お父さん可哀想だと思ったけど意外と猟奇的な部分があって悲しい…
難しい話なのに結構スルスル読めてびっくり。
科学わからんすぎてさっくり読み流してるだけかも…
他の短編集も気になるな〜
三体いつか観たい -
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ネタバレ重厚なsfとページ数の多さに読むのを尻込みしていたが、最初の「商人と錬金術師の門」が面白くてその後一気に読み進めた。
けど面白かったのはそれだけで、あとはハマらなかった。科学の知識が豊富なだけあって意外な知識も得られたけど、後半の短編になるにつれて、小説より解説書とかで出した方がいいんじゃないの?となった。
あと文化圏の違いだからか、理解も共感もできなかった価値観や表現が多々あった。主よ、とか。自分は主に選ばれた人間、とか。それは度し難かった。
あとカウンセラーの質問とかあったけどいやカウンセラーそんな質問しないし、なんでカウンセラーがクライエントが出してない言葉を出して決めつけてるんや……とか、なんやその二者択一の質問となぜなぜの質問の多さは……詭弁にならんかそれ……と後半に連れてツッコミが多くなって、そこは単純につまらないと思った。 -
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ディック読もう!となって、初めはやはり「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」かと思ったところだが念のためネットで見ていたところ、どうやら短編集があるらしいと。そしてそっちのがディックを読み始めるには良いかもとの意見もあったのでこちらを。
トータル・リコール、マイノリティ・リポート…聞いたことあるなーと思ったら映画化した作品だったんですね!映画も観ます!(シュワちゃんだし、トムクルーズだし)
もともとSF 読みてーってところから手に取ろうと思ったのでSF欲の満足度は十分でした。どれも表現は難解だけどスルスル読める。
どれも設定や描写が丁寧であるわけでないが読み進めるうちに自分の中で世界観が構築されてくのが気持ち良い。話の結末の手放し具合がめちゃ良い。
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謎の発光体、球電によって両親を奪われた主人公は取り憑かれた様に球電を追い求めるようになる。やがて球電の兵器利用を目論む軍部との接触をきっかけとして、その驚くべき正体が明らかになっていく...
「三体」の前日譚とは誇大広告もいいところだが、このタイトルでなければ読んでいないのも確かなので、まんまと命名者である大森望の術中にはまっていると言える。
主人公の感傷的すぎる一人称や終盤の悲劇的な展開はあまり好みではないが、大暴走の果てにとんでもないことになった「三体」3部作に比べて、一冊できちんと完結しているのは高評価。とはいえ球電の正体、捕獲、兵器化、そして量子状態など、今作も十分とんでもないことになっている。
個人的には世界が一変するような結末だったら最高だった。 -
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ネタバレ「オックスフォード史学部・シリーズ」1作目(下)。
タイムトラベル物だけど、SFチックな部分にはあまり焦点が当たってない。
ジェラシックパーク(映画)を見た時、現代に蘇った恐竜が生きて動いてるってどんな風だろうとワクワクしてたら、始まってすぐに恐竜から逃げ惑うばっかりになって、思ってたのと違ったのを思い出した。
ダンワージー先生が迎えに来て、ドラマチックな感動と涙の再会とならないのがリアルだな。
素晴らしい終わり方だったけれど、そこまでが随分長く苦しかったので、帰ってからの話も読んで、ゆっくり安心したい気持ちにもなった。
コリンがMVP。
ベイジンゲームどうしたー!!
てっきり、「旅行に出た先で発症&意識不明、身元不明で連絡取れず」みたいなことだったんだよーとか言って、終わったころに出てくるかと思ったのに。 -
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ネタバレ『犬は勘定に入れません』を先に知ったが、シリーズの2作目だったので、まずは1作目を読むことにした。
「オックスフォード史学部・シリーズ」の1作目。
2054年のイギリスが舞台で、過去へのタイムトラベルが可能になった世界だ。
意味が解らない単語も出てくるが、特に説明はされない。
だれもかれもが話したい時にいないし、いても質問に答え(られ)ないから、物語が遅々として進まない。
おかげで、ダンワージーのイライラや不安がよく分かった。
「あらゆる予防措置をとったことはわたしが保証する」なんていえる人間は、必要な予防措置を思いつくことすらできてない。
キヴリンは無事に中世から戻ってこられるかな。
不穏のまま、下巻へ。
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オックスフォード大学のクライスト・チャーチは、「ハリーポッター(映画)」に出てくるホグワーツ魔法学校の食堂のモデルでもあるそうだ。 -
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ネタバレ過去に何冊か読んだがあまり響かなかったようで、それっきりになっていた。映画『トータル・リコール』を再視聴しようとして序盤も序盤で気力が尽きたので、原作を読んでみることにした。
この選集に掲載された作品はほぼすべて全面核戦争中ないし後を舞台にしている。全面核戦争をテーマにした作品は1950年代にはすでに存在したことになる。
ゾーニングなどない喫煙がシーンに自然にまざっている。
そんな時代の空気を感じながら。
『トータル・リコール』△
邦題『追憶売ります』で発表されたが映画の原作となったことで改題された。寺沢武一の『コブラ』第一話のモチーフとなっているらしいことは聞いていた。その通りかもしれない。しかし、映画にせよコブラにせよ、引用した側が真摯であるように見えるのに比べて、原作はどこかおちょくってる感じがする。その由縁たる物語のマトリョーシカ構造も、ほうぼうで模倣されているように思う。
『地球防衛軍』◎
これは、以後のさまざまな創作の種本になったのではないか。
歴史のゴール。「われわれ」を示すものがひとつになること。アークナイツで繰り返し語られていること。
『訪問者』△
冒頭の防護服と酸素ボンベのイメージは、ボトムズを想起させるものがある。
ひょっとしたらナウシカにインスピレーションを与えたかもしれない。
『ミスタ・スペースシップ』✕
『歌う船』以前の頭脳船、R-TYPEの元ネタだろうか。
このオチはなんだ。反戦という主題が頭でっかちになりすぎたか。
『非0』✕
C爆、コバルト爆弾。1950年にレオ・シラードが想定した核戦争の最悪のシナリオの中に登場する。
共感能力を全くもたないとされる人々の集団が、なにかをなしとげるために協力しあえるのだろうか。
『フード・メーカー』△
『超人ロック』は超能力者への迫害が通底している。初期はおもにテレパシー能力由来だったように記憶している。特に重要なキャラでもないのに意味ありげに少女を連絡員や工作員として登場させたりとか。
ここに語られているティープすなわちテレパスは、現実の現在における利権にくいこむ人々を彷彿とさせる。当時からそのような人々は存在したのであろう。
"「だれか特定の人間が人類を導くべきじゃない。人類を導くべきは人類自身です」" p.323
超人ロックが信条とする「人類を導くのは英雄やシステムではない」に、一番似た言葉かもしれない。
『マイノリティ・レポート』◯
p.391 “閉じた時間の輪の中”
MAGIシステムの祖型が。タカシ、キヨコ、マサルの3人組は、ひょっとすると3人のプレコグ(予知能力者)から来てたりするのかな。男女比は一致する。
時間線という表現。
対中戦争。1950年代半ばにそういう想定があったのだろうか。
タイムループものではないが、それ系の用語が登場する。未来予知の話であるから。 -
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・劉慈欣「老神介護」(角川文庫)は「流浪地球」と同時に刊行された短編集である。5編を収め、「老神介護」と「扶養人類」、「彼女の眼を連れて」と「地球大砲」が関係あるらしき物語である。3編目の「白亜紀往時」だけは別の物語である。「彼女の眼」が1999年、他は2000年代の作である。習某下ではないからか、政治的な問題はなささうに見える。といふより、さういふことは気にせずに書いたのか もしれない。
・「白亜紀往時」は白亜紀の昔のこととでもいふ意味であらうか。竜蟻戦争の物語である。白亜紀はパンゲア大陸の分裂が進み、恐竜の闊歩した時代である。その代表がティラノザウル スであつた。ここで竜とは恐竜のティラノザウルスを指す。蟻はもちろんアリである。かくも大きさの違ふ生き物が戦ふのである。これほどの差で戦へるのかといふと、これがきちんと戦へるのである。物語はいかなる時代であるのか。もちろん白亜紀であるが、竜蟻は大量絶滅時代を生き延びたのであらうか。竜蟻が協力して文明を作り上げたのである。時は竜蟻情報化時代であつた。「恐竜は各大陸に巨大都市を建設した。」 (128頁)高層ビルは一万 メートルの高さである。「車はわたしたちの一軒家くらいのサ イズで」(同前)あり、PCの 「キーボードはひとつのキーがわたしたちのコンピュータ・ ディスプレイくらい大き」(同 前)いのだから、ディスプレイの大きさは推して知るべしであ つた。これに対してアリのコン ピュータは「米粒サイズの丸い粒で(中略)すべての計算は複雑な有機化学反応によって行われる。」(129頁)しかも 「蟻のコンピュータにディスプレイはなく、計算結果をにおい物質で化学的に出力する。非常に複雑で繊細なそのにおいを識別できるのは蟻だけ」(同前)だといふから、恐竜とは大違ひであつた。それでも竜蟻は「相互依存関係」(同前)を保つてゐた。ところが竜蟻戦争である。「恐竜の大工業が生んだ環境汚染の毒がまわって死ぬか、 ゴンドワナとローラシア、二つの恐竜大国間の核戦争で完全に滅亡するか!」(136頁)それを蟻が阻止するための戦争である。だからやるかやられるかであつた。結局、いろいろあつたが、最後は、「いつか世界がまたあたたかくなったら、ほかの動物がまた驚異の時代を築く だろうか?」(182頁)となる。「環境汚染の毒」とか「大 国間の核戦争」などどいふのは、特に環境汚染などは中国の 現状にリンクしさうだが、まだそこまではいつてゐなかつたのであらうか。あるいは「ああ。 しかし、そんな驚くべき動物が現れるだろうか?」「現れるさ。時間はかぎりないんだ。どんなことでも起こる可能性がある。」(同前)といふあたりに救ひがあるのであらうか。こんなことがクレバーな配慮になるとも思へないのだが、そのあたりは私には分からない。無事に日本語に訳されて私達が読むことができてゐる。これは僥倖といふべきであらう。古市雅子「訳者あとがき」には、(大衆文化の反対の)「『小衆文化』 らしいストーリー。こんな設定を書ききる作家のパワーは驚嘆に値する。」(273〜274 頁)とある。もしかしたら劉慈欣の想像力が当局の監視を上回つたのであらうか、などと考へてみるのだが、これはまちがつ てもありさうにない。やはりこれは安全圏の物語なのであらう。劉慈欣といふ作家、「三体」の冒頭が問題になりさうなのに、それもくぐり抜けてきた。 映画化で問題になつたのは監督のせゐであらう。やはり中国でこれだけ売れて、世界でもこれだけ有名になれるというのは並み大抵ではない。これも作家の才能である。想像力だけが才能ではないのだと、勝手に、思ふ。 -
Posted by ブクログ
監視社会を描いたディストピア小説。序盤は退屈ですが、中盤以降は読むスピードがあがって引き込まれました。しかし、初期作品のせいか、らしさこそあれ雑な仕上がりに感じた作品でした。
あらすじ:
2114年、スレイター大佐による道徳再生運動(モレク)の結果、世界は小型ロボットの監視のみならず、住民が相互に監視しあう管理社会となっていた。人々は道徳的規範を強制され、それに反する言動や行動をすれば、住民集会の名の下に権利が剥奪されるてしまいます。ある日、モラルを促す立場である調査代理店経営のアレン・パーセルは、会社の備品を使って大佐の銅像に”いたずら”をしてしまう。しかもそのときの記憶が欠落しており、何故そんなことをしたのか明確に思い出すことができない。途方に暮れるアレンの前に、グレッチェンと名乗る女性が現れて、その兄であるドクター・マルパルトを訪ねます……。
と、行動を監視された世界での話しですが、パラダイスのような逃げ道があるため、有名なディストピア小説たちのような暗さはありません。社会的ステータスのためだけに、人々は躍起になって監視社会の一員に帰属しているみたいです。考えようによっては、何かしら見栄を張って生きることの滑稽さを、著者によって風刺されてるようですが、そこから村八分のように賃借権を剥奪された後について、もう少し細かい描写が欲しいところ。ただ、その村八分のような決定を下す、毎週開かれる集会については、誰が発言しているかわからないSNSのようなやりとりで、こんなところにもディックの未来志向が見てとれて興味深かったです。
主人公については、ラストまで読むと、意外とその生真面目さと責任感のある人柄がわかります。しかし、それだけに”いたずら”の内容や、それをしてしまう深層心理の表出が、自身の立場を破壊しかねない行動になっていたのが滑稽でしたね。ただですね、グレッチェンはどうなったんだろうとか、大人しすぎる奥さんにハテナだったりと、いろいろ雑な感じもしました。11章や13章なんかは、まさにディック・ワールドという感じで面白かっただけに、少し残念ですね。