大森望のレビュー一覧

  • 変数人間

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    超能力者の話が多いですね。表題作も良いのですが、最初の「パーキーパットの日々」が良かった。終末戦争後の荒廃した世界で、大人たちは平和だった過去に執着し、あるゲームに興じています。執着のしかたが異常なのでちょっと怖いです。

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    2021年11月18日
  • タイタンのゲーム・プレーヤー

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    ディック作品初挑戦。
    中盤から話がくるくると変わってきて、はてなマークが浮かんだ。段々と、とっ散らかるのは作者の特徴らしい。勢いに乗って読んだら、最後までたどり着いてた。機械達のおしゃべりが愛おしい。

    次は高い城の男を読んでみよう。


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    2021年10月14日
  • 航路(上)

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    自分初のコニー・ウィリス。各所で圧倒的な評価を得ているので手を出してみた。しかしこれ……いつ面白くなるの?文章自体は読みやすく、登場人物も効果的に配置されているのはわかるが、いかんせん長い。ドッタンバッタンのコメディチックな展開が多くて物語がなかなか進まず、ようやく核心にせまるのか?というところで「思い出せそうで思い出せない」だけで延々と引っ張る。何度も中断してしまい、上巻だけで読み切るのに数ヶ月かかってしまった。しかし「臨死体験SF」というテーマは興味深く、結末は気になる。下巻に期待。

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    2021年09月30日
  • タイタンのゲーム・プレーヤー

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    登場人物がどんなゲームをしているのか最後の方までほとんどわからなかったが訳者あとがきと解説で納得(笑)たしかに流れに乗って読み飛ばしちゃうくらいが心地よい一冊だ。舞台設定はディックらしい荒廃した未来。スチームパンクな香りのする街で機械が車がいい味出してる。女性たちの三者三様な役割が何かを象徴してそう。ディック好きなら面白いと思います。

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    2021年02月17日
  • 銀河の壺なおし〔新訳版〕

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    タイトルから受ける印象通りの、へんてこりんな世界観。序盤こそディストピア的な管理社会を描いているが、仕事を受けて地球を飛び出し、未知の星へ降り立った後から始まる冒険はSFというよりファンタジー。これは好みが分かれそう。自分はストーリーについては今一つ楽しめなかったものの、部分部分で興味をひかれる要素がちらばっており、全体としては面白かったと思う。
    特に面白いのは、英語の小説や映画のタイトルを外国のコンピュータに音声入力して外国語に翻訳させ、それをもう一度コンピュータ英訳したフレーズから、もとのタイトルを当てるゲームが登場すること。少し前までネットの自動翻訳で面白い訳を目にしていた我々の世代には既視感があるが、これを1960年代に考えていたディックの先見性たるや。

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    2021年02月10日
  • 小さな黒い箱 ディック短篇傑作選

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    『ブレードランナー』として映画化された『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』が有名なフィリップ・K・ディックの短篇傑作選の第5集。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の元(創作のきっかけ)となった作品が表題の「小さな黒い箱」です。全11作品。

    今回はじめて読んだフィリップ・K・ディックなのですが、彼の作品には映画『ブレードランナー』しか触れたことがなく、ゆえにディックはもっとハードボイルドなSF作家かとイメージしていました。どっこい、その作風にはユーモアとウイットがふんだんに感じられました。

    SF作家をプレコグ(予知能力者)とみなす短編があって、舞台となる未来世界から時間旅行をした未来人が1950年代のSF作家の集まりにまじるのだけれど、レイ・ブラッドベリがでてきたり、アシモフを探したり、そこでの主要人物で未来に連れ去られるのが実在のSF作家だったり、ずいぶんくだけたことをやってるなと思いました。ノリはもはや同人誌です。

    SF作家をプレコグとみる、なんていうのは、たとえば最近、IT企業が未来予測のためにSF作家を雇うなんてのが実際、現実にあったんじゃなかったでしたっけ? となると、ディックのイマジネーションと論理力、それら自体がまさにプレコグ的であり、自分でそれに気付いて「SF作家=プレコグ短編」を書いたようなもので、なんだかおもしろい。自己言及性が生じていますから。

    またモノレール交通システムがよくでてきます。1950年代のアルヴェーグ式モノレール(ゴムタイヤモノレール)の登場で、それ以降はモノレール交通システムが普及していくと見られていたようですから、この近くの年代のSF小説作品での未来世界ではモノレールが走っていたりするのでしょう。アニメ化や実写映画化された漫画『映像研には手を出すな!』の舞台となる未来世界でモノレール交通システムが普及しているのは、そんな昔のSFへのオマージュなんだなあと納得しました。昔の時代に思い描かれていた未来世界の断片的実現を、創作世界で何十年もたった今やっているのでした。オマージュは、愛ですね。

    特に好みの作品を挙げるとすると、次の二つになります。「ラウタヴァーラ事件」と「時間飛行士へのささやかな贈物」。二つとも、生から死への直線的な道理からはずれている作品です。前者はエイリアンによる蘇生が呼んだ過去の追体験が物語られていますし、後者は閉じた時間の輪のなかにいる者たちが自分たちの葬儀に参列するなどの奇妙な時間の送り方が描かれている。こういった死生観みたいなものを、ほとんど考えたことのないような分解の仕方をして再構築して物語ってみせるようなのものは、どうやら僕はおもしろいと感じやすいのかもしれません。不意をつかれるのに似てもいます。

    SFは、現代物理学はもちろんそうですが、いろいろな理工系の知識に明るくなければ本格モノって書けないような印象があります。そればかりか、哲学や精神医学にも並大抵以上の知識をもって物語を構築していくようなイメージがあります。僕なんかはSF始めは「SF=すこしふしぎ」の藤子F先生で、藤子っ子としてSFに触れていますし、その後に手塚作品で『火の鳥』を手始めとして子どもの頃にいろいろ読んだものでした。そういった漫画作品と、『スターウォーズ』『スタートレック』といった映像作品が土台にあります。でも、SF好きのひとって、そういう子どもの頃の刷り込みを超えて、柔軟にいろいろと新たなSFにも対応できるような頭をしている気がします。少なくとも僕自身はそういうタイプだと思うんです。まあ、面白いですよね。

    世の中には、こういったSFという世界も豊饒なものとして存在しているわけで、まだその片鱗しか知らないような僕にとっては、わくわくしてきますし、楽しくうれしい気分になります。

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    2021年02月07日
  • はい、チーズ

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    ネタバレ

    一つのジャンルに限定できない短編集。好きなものをいくつか。

    「FUBAR」…「かわいそうな自分が大好きで、それを変えるようなことはしたくないなら」プールに飛び込もう!

    「エド・ルービーの会員制クラブ」…この短編集の中では長めの話。悪者退治は手術室で。気持ちよく読み終えられる。

    「この宇宙の王と女王」…世間知らずの青年と少女が現実の一面を見て大人になる話。二人が宇宙の王と女王なら、カルピンスキーは宇宙の救世主。

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    2020年11月08日
  • NOVA1【完全版】

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    田中啓文氏、「ガラスの地球を救え!」の超絶エキセントリック友愛ファンタジアにやられてしまった。偉大な出落ち感。

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    2020年07月19日
  • 銀河の壺なおし〔新訳版〕

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     話としては少し古さは感じるものの、のびのびしたSFって感じがして楽しめた。
     ただ、ディックの原文が問題なのか大森さんの訳なのか、今ひとつのめり込めない話だった。勿論、あくまで僕には合わなかった、という話だけど。
     説の引きは凄く上手いのに、数日に分けてちびちび読めるくらい(本当に気に入った本は、勿体ないからと脇に置いても、気になってすぐに続きを読み始めてしまう)にしか惹かれなかった。ただ半ば過ぎた辺りからは、一息に読んだので、面白く感じたんだろうと思う。
     展開的には凄く盛り上がってるはずだし、ビジュアルも結構浮かぶんだけど、なんだかこう身に迫ってこない感じ。ただ、話が本格的に動き出すまでが遅くて、ちゃんと完結するのか不安に思っていたら、後半ぐいぐいと話をまとめあげていたところは好きだった。その辺の話とか展開としては好きなんだけど、やっぱり読んでいて興奮とかはしなかったんだよなぁ。
     現実との繋がりを感じさせるタイプのSFではなくて、全体的に話の規模は大きく、小さなものに着目している場合でも、そこから哲学的な方向に話が発展していく。そういう話を中心として展開し始める辺りから、ぐんぐん面白くなってはいった。ガジェットや世界設定でなく、テーマとしてアンドロイドが好きなら、気にいるかも。
     のめり込めなかった原因の一つが会話文で、お互いの話を聞こうとしていないのか、かなりの箇所で、唐突だったり噛み合っていない印象を受けた。

     それから、訳者も指摘しているけど、現行の技術を彷彿とさせる設定が登場するのには、非常に感銘を受けた。読んでいて、これってあれっぽいな、と思う技術が結構出て来る。また、描かれる地球の設定も、はっきりとは見えてこないものの、どことなく退廃的で、好きな人は好きかも。


     感想を書いていて思ったのは、作中の設定を地の文で詳らかにするってことを、ディックはあんまりやってないのかも、ていうこと。アンドロイド、高い城を読んだのは随分前になるし、漠然と思ったので実際は的外れなのかも知れないけれど、冒頭の地球の生活とかは特に、出てきた事象については作中におけるシチュエーションでしか知ることができず、その全容をあんまり掴むことができない気がした。語り手が、その状況に置かれた一個人であると言う前提からするとそれは凄く正しい書き方なんだと思うけど、なんだか個人的にはもやもやした。

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    2020年06月20日
  • 書き下ろし日本SFコレクション NOVA+ 屍者たちの帝国

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    ネタバレ

    藤井太洋「従卒トム」★★★★
    高野史緒「小ねずみと童貞と復活した女」★★★★
    仁木稔「神の御名は黙して唱えよ」★★★
    北原尚彦「屍者狩り大佐」★★★
    津原泰水「エリス、聞えるか?」★★★
    山田正紀「石に漱ぎて滅びなば」★★
    坂永雄一「ジャングルの物語、その他の物語」★★
    宮部みゆき「海神の裔」★★★★

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    2020年07月03日
  • アジャストメント ディック短篇傑作選

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    ネタバレ

    「アジャストメント」★★★
    「ルーグ」★★★
    「ウーブ身重く横たわる」★★★
    「にせもの」★★★
    「くずれてしまえ」
    「消耗員」
    「おお!ブローベルとなりて」
    「ぶざまなオルフェウス」
    「父祖の信仰」
    「電気蟻」
    「凍った旅」
    「さよなら、ヴィンセント」
    「人間とアンドロイドと機械」

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    2019年12月28日
  • 銀河の壺なおし〔新訳版〕

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     翻訳ミステリ札幌読書会に初めて参加させて頂く機会を得たのだが、最初の課題本が何とこれ。ミステリでもなければ、ディックの代表作品でもなく、どちらかと言えばゲテモノ扱いされる異色作。

     初めて会う方ばかりだったが、ぼくのテーブルにはロバート・クレイスの翻訳者である高橋恭美子さんや、ヒギンズの大ファン氏でありながら何故かディックにも詳しい方がおひとりいて、この作品の位置づけを教えて頂けた。

     どちらかと言えば、傑作を二つ三つものにした後の疲労回復のために肩の力を抜いて書いた作者のお遊び的作品なのではないか、という辺りで、多くの読者の感覚は落ち着いたのだが、まさに自由気ままに浮かび上がるイマジネーションを主人公である壺なおしのジョー・ファーンライトを軸に、展開して遊び抜いた、一言でいえばおもちゃ箱のような一冊である。

     しかしディックのことだから、ともすれば深淵な意味合いが込められた奥行きのある哲学的書物であるということも考えられなくはない、という見方もあながち空想的と言い切れない。どうも怪しげなスタンスに立つ難物の作品であるようである、少なくともディックの研究家にとっては。

     しかし、ぼく自身SFから十代で足を洗い、その後現実や歴史に即した人間の内部に迫る小説を好んで読んできた経緯もあって、ディック作品も初である。映画『ブレイドランナー』信者ではあるが、あれの原作者がディックということくらいしか持ち合わせない知識で、あの映画自体もぼくはハードボイルドとして観たという主観が強く、本作のような銀河の果てに出かける冒険譚というのは、極めて異色の読書経験なのである。

     前段が極端な管理社会の中で生きる意味を失うジョーの虚無的な日々が描かれる。思考まで他人に読み取られ、歩行速度まで監視され警告される、度の超えた管理社会。そこは2046年のクリーブランド。作品が書かれたのが1969年だから、77年後の想像された地球である。

     そこから自分の生きる意味を見つける冒険の機会を得て、壺なおしという極めて専門的な技術を持つ職人のジョーは、地球を後にして遥かな星の海洋から神殿を引き揚げるという大作業に集められた者たちと行動を共にする。異星では、仲間となる異質な生命体たちや、ロボット、雇用主たる巨大な変容体生命グリマングなどと出会ってゆく。

     ロボットとの奇妙で滑稽な会話や、仲間のクールで奇妙な女性との恋愛、仲間たちとの対立や迷いなどの末に、大団円を迎える大冒険の果てに待つのは、何と……。

     SFというジャンル故に産み出せる、とても奇妙な小説。これが半世紀ぶりに読むSF作品として相応しいか否かはともかく、ここまであらゆる理解を拒む、あるいはあらゆる自由理解を受容する作品を選んだ読書会主催者の発想にこそ拍手を送りたい。

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    2019年07月08日
  • はい、チーズ

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    カート・ヴォネガットの初期の短編集。着想はどれも面白いものの、大きな物語が始まる前に終わったという印象が強く、インパクトはやや薄めである。一番よかったのは冒頭の「耳の中の親友」で、補聴器が人間の内面を暴き、語りかけてくるという、siriやSNS時代を予見させるかのような一遍でアイディアは面白かったのだが、そこから何かが起こるわけでなく、日常の異分子で片付けられたのが個人的には乗り切れなかった。あとがきでスケールよりも寓意性を取った短編であると書かれていて、それには納得したものの、その機械が蔓延る未来への恐怖感とそれを見たい願望のほうが勝ってしまったので肩透かしというのが正直な感想である。基本的にはヒューマニズムに溢れており、バッドエンドは少なく、ハッピーエンドが多かったのもそれに拍車をかけたのかもしれない。悪くはないしクオリティも高いが好みではなかった。

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    2019年05月30日
  • ドゥームズデイ・ブック(下)

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    ネタバレ

    特定の人物をペスト流行の時代に学生を送り込んだ黒幕と疑って下巻を読み始めたが、それは浅はかなものだった。上手く騙されて気持ちいいくらいだ。それは置いといて、物語は酸鼻を極める。特に中世パートはこれでもかとペストの悲劇を投入してくる。現代パートも同じくらいウィルス感染の悲惨な現場となる。絶望を極限まで経験することになるが、そこから逆転するのがエンタメ小説である。最後の方は感動で泣けてくる。人の狂気を感じるし、それ以上に人の強さを感じる。

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    2019年08月12日
  • 村上春樹「騎士団長殺し」メッタ斬り!

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    メッタ斬りコンビはどちらも好き。というか信頼している。
    特に短編のよさを訴える豊崎さんの思いが溢れ、その一方で長編は、うーん……という愛憎半ばの様子が聞いていて(読んでいて)面白い。

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    2019年04月15日
  • 犬は勘定に入れません(上) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎

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    文章と相性がよくないのか、独特のコメディ要素にいまいち乗り切れていないせいか、あまり楽しめていない。話の大きな流れの先が気になるので読んでいるという感じ。

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    2019年02月09日
  • ゴッド・ガン

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    奇想の SF 短編集。
    ほの暗い印象を受ける話が多かったですね。
    好みは「地底戦艦〜」「ブレイン・レース」あたり。
    ファンタジーと行った方が良い短編もいくつか入っていますが、SF の論理に沿った話がちゃんと科学っぽくて良かったです。

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    2019年01月19日
  • いたずらの問題

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    ディックの作品ということで、なるほど管理社会の悪夢を描いています。

    機械による監視や道徳の規制。それらは本書が出版された当時を考えると、戦後アメリカ国内の赤狩りに見られるような隣人に対する不信感を反映した作品とも読めるでしょう。

    そうした解釈は措いとくとして、いまひとつ本書にのめりこめなかったのは、訳文によるところが少なくないです。こなれていない訳語が目につき、いったん目につき出すと、なかなか内容に入っていくことができませんでした。単なる一読者との相性の問題と思いたいのですが......。

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    2018年12月24日
  • いたずらの問題

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    本屋で「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」と並んで平積みに。表紙のデザインが同じ感じだ。中身も、どうしてこんな社会になってしまっているんだ? という暗黒感は同じだ。

    未来社会、道徳再生運動が行われ、住民は自治会集団の集会で不道徳な行いについて訴追されることになっている。主人公アレンは広告会社を経営していたが、何かの衝動にかられ、この道徳再生運動の創始者の石像を壊してしまう。ここからアレンは安定した暮らしを失っていく。

    「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」が一体救いはあるのか?といったどろどろの世界なのに対し、こちらの主人公アレンは理解ある妻がいて、最後は希望が持てそうな終わり。


    2018.11.9購入

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    2018年12月21日
  • 文学賞メッタ斬り!

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    文学賞の解説としては大変にわかりやすくて良かったです。
    ま、所詮は選者の趣味が反映されるだけですが、書店的には本を売るためのいい宣伝になるということで、重要な仕組みなのでしょう。
    大賞が出ないと売り上げが上がらないようですしね。
    メフィスト賞とファンタジーノベル大賞が褒められていて一安心。
    一応、この二つの賞だけはフォローしているので。(^^;

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    2018年11月12日