大森望のレビュー一覧
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ネタバレ人類が宇宙の星々へ飛び出し、新たな文明を切り開いた時代の話。カアエン人という服飾文化を奉る人々がいた。彼らの存在を異端および脅威とみなしたザイオード星団の人間は、カエアン人を仮想敵とみなし、弱点を探るべく調査団を送る。そのいっぽうで、高価格で闇取引されるカエアン製の衣装を密輸するザイオード人の悪党。彼らの陰謀に巻き込まれ、さらにカエアン製の衣装の秘密にせまることになるひとりの「服飾家」。
衣装が人を操るという発想だけでも面白いのに、さらに踏み込んで衣装の材料となるとある植物に知性があって、彼らが人類の制覇を狙っているという設定がぶっ飛びすぎている。
アイデアの面白さはそれだけではない。カエ -
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「ブラックアウト」の続き。続篇の「オールクリア2」まででひとつの物語になる。本書は物語の途中なので、中弛みを感じてしまうが、第二次世界大戦中の英国で3人が元の時代に戻れなくて奮闘するのに興奮してしまう。3人が予定通りのタイムトラベルができなかった理由は徐々に明らかにされていく。もしかしたらどんでん返しがあるのかもしれないが、ラストに向けて怒濤の展開を期待せざるをえない。そもそも時空で迷子になった3人は元に戻れるのだろうか。戦時中の一般市民の情景をリアルに表現したこの物語は、長いけれどそれほど無駄はないストーリーだ。これからどのようにまとめられるのか楽しみである。
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映画の公開に合わせて出版されたアンソロジー。伊藤計劃さんが書いたエピローグに円城氏が長編作品として仕上げた「屍者の帝国」。この作品をもとにしたシェアード・ワールドものである。屍者が登場するのはすべての作品で共通しているが、役割や生者との関わりが異なる。この作品集を読んで、改めて「屍者の帝国」を読みたくなった。円城氏のインタビューも屍者の帝国を読む上で役に立つだろう。面白かったのは、「小ねずみと童貞と復活した女」「屍者狩り大佐」「海神の裔」。
以下、個別作品の感想。
◎従卒トム(藤井 太洋)
江戸城無血開城とアンクル・トムと屍者を絡めた物語。奴隷だったトムであるが、屍者になってしまっても元主 -
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相沢沙呼「フレンドシップ・シェイパー」あるあるネタですね!まあ登場人物も少ないしすぐ予想はついたけども、正直百合百合筆ペンプレイが気になってそれどころではなかった。
七尾与史「学園諜報部SIA」これは…ミステリではないですね、情報が後出しすぎるし。チューヤさんはなかなかいいキャラだと思った。
深緑野分「血塗られていない赤文字」多分これが初深緑さん。キャラクターがいいなあ。シリーズ化してるのか、ちょっと読みたい。
田丸雅智「E高生の奇妙な日常」
「自転車に乗って」「E高テニス部の序列」「友人Iの勉強法」の三本。おお、これは…なんだか懐かしい。清く正しいショートショートの香りがする。特に、めちゃく -
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フォンノイマンと聞いてときめく人にはたまらないであろうSF。
ヒトとは異なるアンドロイドの在り方が描かれていて楽しい。
とりあえずエイミー萌えで読んでおけばよいような気がする。たぶん。
女性作家が書いている割に、男性作家の理想のような乙女だよね。体は大人で心は少女っていう。
エイミーはかわいいのだけれども、なんというか、少女漫画のヒロインポジに居る。本人の努力無しに特異な力を得て、様々なトラブルに巻き込まれるのだけれども、何かを切り捨てること無く、優しきエイミーのままで皆から愛される。
これが女性の憧れる女性のロールモデルなのかと思うと、ちょっと怖い。
ただ、その愛情はフェイルセ -
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いきなり登場人物が当然のように動き出すので
シリーズの続編かと思っていたら、これが初めですか。
14世紀へのタイムトラベル(なにかがおかしい)と
21世紀のパンデミックの混乱が並行で描かれ、
どちらも何が起こって、どうなってしまうのか
気になるのだが、21世紀は周りが自分勝手、非協力的で
かきまぜられて話が進んでいかないし、
14世紀は、時代の隔たりがもたらす
絶望的なほどの違いに、一歩間違えば命を失いかねない
文字通り孤立無援な中、なんの手がかりもなく
当然、進展はゆっくりと時間をかけて。
21世紀は突然の未知の恐怖へ必死にならなければ
ならないはずなのに、個人の主張で
なぜかコミカルにうつ