石田衣良のレビュー一覧
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IWGPシリーズの番外編で、本編でも登場するサルこと斉藤富士男が準主役を務める長編作品です。
映像ディレクターの小峰渉は、ギャンブルで首が回らなくなり、村瀬勝也という男たちと協力して、カジノ・バー「セブンライブス」の売上金をうばう計画にくわわることになります。ところが、仲間の一人である鈴木と名乗る男の裏切りにより、村瀬は命を落とし、小峰もカジノの元締めである氷高組に身柄を拘束されてしまいます。小峰は、氷高組のサルの協力を得て、一か月の猶予期間のあいだに鈴木という男のゆくえを突きとめ、金をとり返すことを約束します。
本編よりも闇社会に半歩ほど深く踏み込んだ内容といえそうですが、ハードボイルド -
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「東口ラーメンライン」は、Gボーイズのツインタワーが経営するラーメン店が、何者かによる嫌がらせの被害を受け、マコトが犯人をさがし出す話。
「ワルツフォーベビー」は、五年前に息子を殺した犯人について調べてほしいという父親の依頼をマコトが引き受ける話。息子の南条利洋は、かつて上野のチーム「アポロ」のリーダーを務めていましたが、マコトが話を聞きに行くと、当時の仲間たちはことばを濁します。その後、利洋の妻であった晴海とその関係者から、利洋が仲間たちに向けていた顔と、意外な事実が判明していくことになります。
「黒いフードの夜」は、ビルマ人の少年のサヤーの物語。彼の父親は、民主化運動にコミットしながら -
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「西一番街テイクアウト」は、街で熱を出して倒れてしまった桜田香緒という少女を、マコトが助けるところから物語がはじまります。香緒の母親のヒロコは、娘をそだてるために連れ出しパブで働いていますが、そこは中国系・韓国系の店の縄張りで、ヒロコは妨害を受けていました。マコトは、彼女たちの複雑な事情に立ち入ることなく、二人が安全に暮らすことのできることを願います。そんなマコトの願いを実現したのは、彼の母親を中心とする、地域の女性たちのネットワークでした。
「西口ミッドサマー狂乱」は、マコトがタカシにさそわれて、御厨ソウメイが主催するレイヴの会場に出かけて、会場で危険なドラッグを売っている「ウロボロス」と -
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表題作の「少年計数機」は、マコトが新宿西口公園で出会った、多田広樹という少年が誘拐されるという事件をえがいています。ヒロキの母親のシャロン吉村は芸能人、父親は新宿の風俗街をとりしきっている男で、誘拐犯はヒロキの兄の秀人という、人間関係が絡みあう厄介な事件にマコトが足を突っ込むことになるのですが、ヒロキに対するマコトの優しさが印象にのこっています。
「銀十字」は、ひったくり犯を見つけ出してほしいという、喜代治と鉄という二人の老人の依頼をマコトが引き受ける話です。口を開けばエロ話しかしない銀のキャラクターが強烈ですが、彼のおかげもあって、本巻のなかでは比較的コミカルな性格の強い一話となっています -
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池袋を舞台に、若者たちが引き起こすさまざまな事件にかかわるトラブル・シューターの役目を演じる真島誠という青年が主人公を務める連作短編シリーズです。
第一話「池袋ウエストゲートパーク」は、いつものように新宿西口公園にすることもなく集っていたマコトが、ヒカルとリカという二人の少女と出会います。その後、身体を売っていたリカが、客の男性に首を締められて殺害されたらしいことをマコトは知り、その犯人をさがし出そうとします。
そのほか、マコトの友人で「Gボーイズ」というチームのリーダーを務め、池袋の少年たちの「王様」である安藤崇や、やはりマコトのかつての同級生で、暴力団に入った「サル」こと斉藤富士男、引 -
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石田衣良さんの作品はLGBTQについて触れていたり、「性」を広く扱った作品が多く、中学生の頃に『sex』*という本を読んでからたびたび読む作家さんになった。
*『sex』はタイトルにあるように【性】をテーマに扱った短編集で、中学生の性事情からアブノーマルな性まで広く扱った作品です。興味があれば是非。
『reverse』単行本の出版は2007年。そのため、本作のネットで男女が出会うという設定は今っぽいのだけれど、ところどころ2000年代初期を彷彿とさせる表現がある。
例えば、冒頭のノートパソコンを立ち上げながら、朝食の準備をするというシーン。2022年現在はノートパソコンの立ち上げに10秒 -
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ネタバレ文庫本発売当時の2005年くらいに一度読み、本棚に眠っていたものを再読。
真珠のコップとローマンホリディがすき。
スローグッバイもよかったけれど、これをよいと言うと、石田衣良さんはしてやったり顔だろうと思い、なんだか悔しくて素直によいと言えない笑
十五分はいったい私は何を読まされてるんだ…wという気分になった。
ハートレスと線のよろこびは起承転結の「起」だけ丁寧に描かれ、のこりが全速力のドタバタ走りで終わってしまった感じが残念。
当時のリアルを鮮明に描写しているせいか、今現在(2022年)の大学生とかが読んでもちょいちょい単語に詰まり、ストーリーに入り込めなそう。iモードや着メロとかならま -
Posted by ブクログ
女性ばかり夢やキャリアを諦めないといけないような社会で、女性にばかり母親という理想像を求め押し付けられ、本当に生きづらい!!!主人公の気持ちは痛いほど分かります。
ただ妊娠期間を通して母親になっていく姿や、仕事を諦めず自分だからできることをやっていく姿は勇気づけられるものでした。パートナーとの関係を築いていく様子も良かったです。
作者の方をてっきり女性かと思っていましたが、男性と知り驚き。細かい描写や心情なんかがとても丁寧に描かれていて圧巻でした!
男女ランダムで妊娠するような世界だったらもっと色々と平等になるんじゃないだろうか。神様早くアップデートよろしくお願いいたします!!