石田衣良のレビュー一覧

  • 6TEEN

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    石田衣良の直木賞受賞作『4TEEN』の続編。16歳になった4人の少年の日々が描かれる。正直なところ『4TEEN』を楽しく読んだのは10年以上前なので忘却の彼方だったんだけど、読んでいるうちに空気感がよみがえってきた。
    少年たちは輝いている、少女たちよりも。それはたぶん、自分が女性よりも男性のほうが主体的に生きていると思っているから。14歳であっても16歳であっても少年(男性)ならそうだし、将来が未知だからこその希望を抱え、その一方で周りのことを考えたりウジウジ気にしたりしている。この小説ではそんなアンバランスな世代特有の輝きが美しく描かれている。
    中の中くらいに自分を評している主人公のテツローだけど、友達からも女の子からも一目置かれる存在だし、いろいろ変化がある日々を送っている。自分が16歳の頃って、いまとなっては何をしていたのか記憶にないような思い出す気にもならないようなどーでもいい日々だった気がするんだけど、それとは大違いでうらやましい。
    エンタメ小説だし、しかも口当たりのいい小説がお得意な石田衣良の手によるものだからすいすい読める。東京育ちだからか石田衣良が投影されているのか、テツローはそつがなくスマート(過ぎ)である意味クール(過ぎ)。現実世界のアイテムが文中に散りばめられているんだけど、このスマートさがフィクションっぽさを醸している。現実にこんな都内在住の16歳の少年なんていないよね、きっと。

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    2019年05月31日
  • 40 翼ふたたび

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    人生いろいろ、改めてそう思わせてくれる一冊。
    人生うまくいかないことが多いけど、それをどれだけ楽しめるか、幸せの形は一つではないということを再認識させられる一冊。
    最後は、各ショートストーリーを纏め上げる感じでハッピーエンド。
    さらっと読める感じでした。

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    2019年05月26日
  • シューカツ!

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    シューカツを乗り越えるため7人で結成したチームが助け合いながら現実の社会に乗り込んでいく。ちょっと設定が古くなってしまった感が否めないが、各人の悩みは今も昔も変わらない。

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    2019年05月19日
  • 余命1年のスタリオン(下)

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    当馬が持つ2つの夢は波乱がありながらも叶うんだろうなと思いつつ、そこへ至るまでの心理や行動の変化、周囲の人たちの同情し過ぎない気遣いの描写などは流石でした。
    読みながら自分の人生についていろいろ考えてしまったな。
    最後をあの状態で締めたのも良かったと思います。

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    2019年04月29日
  • 余命1年のスタリオン(上)

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    見るだけである程度結末に予想がつくようなタイトルなので、あとはその結論まで飽きさせずにどう持っていくかが腕の見せ所。
    少なくとも前半は持ちこたえています。

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    2019年04月29日
  • アキハバラ@DEEP

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    どこかしら社会適応にネックを抱えるメンバーが、それぞれの個性を生かして大企業と戦う、明るく楽しいテロリズム。
    再読なのだが、覚えていた(と思っていた)話と全然違った。2004年、まさにアキバやオタクが市民権を得ようとしていた時代の作品だなぁと思う。今ではオタクのカミングアウトも普通になったが、当時はやはり特殊だと見られがちだった。ボックス強くなりすぎ!ってところはあるが、熱い青春万歳!

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    2019年04月07日
  • MILK

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    セックスをテーマにした短編集。

    セックスレスが多いけど、レスられる側だけではくレスする側の視点にも立って欲しかった。

    フィルター越しのような距離を置いて描こうとして、でも視点が偏っているから不安定さを感じた。

    至高なものとして、行為のエロスではなく、シチュエーションでのエロスを表現している。
    もっとどうしようもなく廃退的な駄目なセックスも描いて欲しい。

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    2019年01月29日
  • 1ポンドの悲しみ

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    悲恋の話がなくてよかったです。「スローグッドバイ」よりもこちらのほうが好きです。あらすじを読んだ時にドキドキしていたけれど、想像していたものと違ってよかったです。

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    2019年01月27日
  • 眠れぬ真珠

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    新年ですのでね、殺しのなさそうなやつ第2弾ですw

    はい、はい。殺しはなかったけど〜、これは現実的にもかなり、ないんじゃね?w
    17歳年下の男性に恋心を抱くことはありましょう…しかーし!それがハッピーエンドで終わることは、類い稀なわけで……。

    え?やっかみじゃないですよ?
    いや、やっかんでなんかいないんだってば!!!w

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    2019年01月06日
  • 1ポンドの悲しみ

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    読まず嫌いの石田衣良さん。これは恋愛短編集で、普通に読み易い。悪くはないと思うけど、どの話もこれといったオチがないから、正直途中で退屈してきた...。あえてお気に入りを挙げるなら、猫をめぐる同棲カップルの『ふたりの名前』と、主婦に恋の予感!?の『11月のつぼみ』は結構好き。

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    2019年01月04日
  • 波のうえの魔術師

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    石田衣良さんの、若者と手ほどきの年長者コンビ&裏事情を知ったような気になれる&最後は希望を持って終わる、という構成、いつも安心できる。今回はジジィに教わる株式投資教室。読むと、題名の比喩がわかる。
    そんなにうまくいくかいな、個人投資家が何をできるんだ、と思うけれども、なんとなくわかった気がして良い。
    下町の描写もリアルで、まさに町屋にいるような気がするから地に足がついて現実味がある。

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    2019年01月02日
  • REVERSE リバース

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    まぁ、こう行った展開はもうすでに新しくは感じないかな。
    でも、登場人物に魅力はあった。
    マッキーが可愛い。

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    2018年12月28日
  • 水を抱く

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    ある種の心の闇を綴った作品。
    自分は体験も出会ったことま無いけれど、徹底的に己を責める負のエネルギーには大きな魅力があるのかもしれない。
    たぶん自分は耐えられる強さを持っていないと思うので、未知であることを悔やむより感謝したい。

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    2018年11月23日
  • 再生

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    短編集で、とても読みやすかったです。
    実話がベースになっているからなのか、どの話も身近に感じました。

    疲れている時や、あまり元気が出ない時にも無理なく読める話が多かったです。

    私は、焚き火の話が1番好きでした。
    読み終わった今、焚き火がしたくてたまりません!
    同じような場所が近くにあったらいいのになぁと、つい探してしまいました。

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    2018年11月19日
  • マタニティ・グレイ

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    石田衣良さんの想像力創造力ってすごい。。。男性が書いたと思えぬこのお話。どうやったら、ここまで詳細なリアル妊婦が描けるのだろうか。

    ただ、どうでも良いところかもしれないけれど気になったのは、カフェイン摂取をとても気にしているような人が妊娠中に果たしてお祝いとかの場でも飲酒を何回もするのだろうか、、、。なんで、その描写必要だったのかなぁ、、、。カフェインレス云々の表現がなければ気にならなかったのかもしれないけれど、、、。

    話の始めにここまで子供が欲しくないと言っていた人物が本当にここまで心境を変える事が出来るのだろうか(誰もが思うかもしれないが、始めの主人公はやたらイライラさせられるレベルに子供を嫌っている)。ただ、妊婦と一言で言っても人によって千差万別、こういう人も実際にいるのかもしれない。
    主人公以外にも不妊治療をしている人や、流産など、妊娠出産とは切り離せない問題をスルーせず描かれていて良かったと思う。

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    2018年11月17日
  • 約束

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    石田衣良の短編集。短編集はあまり読まなかった。一つの話を長く深く読みたいから。
    しかし、最近忙しくちょっとした隙間に読むことができる短編集がとても良い。当たり前のことだが、自分の時間によって読みたい本も変わる。
    石田衣良の本は読んだことはなかった。
    読んでいて思ったのは情景の描写がとても繊細であること。
    主人公が、子供から大人まで様々な状況なので読む年齢や状況によってどの話が好きか分かれそうである。

    好きな作品はこの3つ。

    私が最も涙腺を緩くしたものはハートストーンだ。ありがちな展開でもあるが、そこがいい。大どんでん返しがないからこそ、小説の少しのリアルに胸を締め付けられる。

    青いエグジットも良かった。リアルに近い感じがする。五体満足で一生を終える人ばかりではない、出世街道まっしぐらの人ばかりではない、そんな誰にでも起こりうる人生の事柄。マイナスに感じることの中でそれが交互に組み合わさり人の原動力にもなるんだと思わされた。
    この父謙太郎はリストラ研修にいかされているが、人間性はとても立派で覚悟のある人と感じた。

    天国のベルはリアルからは遠いところがある。ありえないファンタジーはあまり好きではないが、この作品はそうだといいなと思わされた。夫の不倫事故で夫を失った主人公と夫と離婚協議中の2人は学生時代なら仲良くなってなかったかもしれない。人の縁は不思議なもので、決して善の感情ばかりで仲良くなるわけではないし、負の感情で結びついて関係性を築くこともあるなと思った。

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    2018年11月09日
  • REVERSE リバース

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    性別を偽ったメールのやり取りが初読では少しややこしかった。何度か読み返したら違うんだろうなあと思ったし、購入本だったらそうしたかったかも。秀紀にがっかりしてきつくなる千晶にはがっかりしてしまった。厳しさを異常なほどと表現されていることにほっとしたり、その上で咎めない目線で描かれていることに、著者は優しいなあと思ったりした。反面、女性は多感で面倒臭いのかなあと思ったりもした。最後まで読み終えたら少しすっきり出来て良かった。

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    2018年10月17日
  • 5年3組リョウタ組

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    雰囲気がすき。全然特別じゃないっていう良太のキャラクターも軽やかで嫌味がなくて良い。最後の章の狡ささえ人間ぽさとして嫌悪感には傾かなかった。先生達を主体にしているところも新鮮だった。でも脱走する生徒に教師の不登校に正しさの強要と、それぞれの問題の解決法や考え方が微妙にしっくり来なかったことが残念だった。みんなが迎えに来てくれて嬉しいっていう生徒の感覚も、そこだけ抜き出してしまって共感出来なかった。あとがきの、子どもたちも学校もきっとだいじょうぶって言葉も相俟って、全体的に安易に感じられる部分があった。

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    2018年10月17日
  • スローグッドバイ

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    恋愛短編集。
    普通の人たちの恋の始まりだったり終わりだったり。

    ドラマのようなストーリーではないので、想像しやすく感情移入しやすく。
    男女のすれ違いとか、恋が始まりそうな予感とか。
    個人的には『ローマンホリデイ』が好きでした。

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    2018年10月15日
  • 西一番街ブラックバイト 池袋ウエストゲートパークXII

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    長編だと思って購入したが、短編集であった。
    本文よりも、巻末の「追い詰められる若者たち」に心が痛んだ。学生時代にはその時代にしか出来ない事をして欲しい。

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    2018年10月13日