石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレもし、ワクワクドキドキするようなストーリーや精緻な人物描写を期待しているのなら、おすすめはしない。
「男遊びの多い女と、それに翻弄される幼馴染」と言ってしまえばそれまでかもしれない。
ただ、それはあくまでこの小説の表層的な部分でしかない、と思う。
この小説の面白さは、男女関係における新しい関係性を提示している部分にある。
男女間の友情は成立するのか。
思春期に多くの人が悩んだことがあるであろうテーマ。
その究極的な実現を描いているのではないだろうか、と私は読む。
ここまでの「誠実さ」を持って関われる相手を持つことは幸せなことかもしれない。
それと同時に、この「誠実さ」は、まっすぐであるがゆ -
Posted by ブクログ
ネタバレ端的に言うと良かった。
全ての作品に女性への優しさ、リスペクトがあるから好き。
中には共感出来ない作品もあったけれど今後の人生を色々考える時間になったな。
特に好きな作品は『落ち葉焚き』。世代でもないのに泣きそうになった。娘さんと同じ立場になったら絶対受け入れようと思った。
『魔法の寝室』も好き。
1冊の中で一番刺さった言葉は『愛がいない部屋』の「あなたはずっとわがままなんていってないんでしょう。女はそれじゃあ、ダメよ。」本当にそう思う。そう思っていた中でこの一文を見つけてやっぱりな、と寂しくも嬉しくなった。私も変わらなきゃな、と思えた。 -
Posted by ブクログ
久々に石田衣良で読みやすかった。こう深くないし跡が引かないから短編くらいに気軽に読めるので、入り込まなくても楽しめるのは石田衣良のいいとこかなー?
ただ、がっつり読みたいときは物足りないが、、
今回は就活の話だったので、大手就職希望はそんなに大変なんだ!と、改めて思ったが、もう時代も変わったのかな、、、?
少子高齢化でむしろ働く若い人が少なくなるから、今後こんなことはなくなるんだろうけど、大変だなぁ。と、読み進める都度思ってしまいました。
こういうのを読むとやっぱり苦労は買ってでもした方がいいというのも分かる気がする。
私もしてみたかったな、、とか安易に思ってしまう青春の一ページでした