あらすじ
IWGPシリーズ初の文庫書き下ろし作品が登場! マコトの親友にして池袋の王様、タカシはいかにして「氷のキング」になったのか?
誰にだって忘れられない夏の一日があるよな――。高校時代のタカシにはたったひとりの兄、タケルがいた。スナイパーのような鋭く正確な拳をもつタケルは、みなからボスと慕われ、戦国状態の池袋をまとめていく。だが、そんな兄を悲劇が襲う。タカシが兄の仇を討ち、氷のキングになるまでを描いた特別長編。
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タカシがキングになるまでの物語。
マコトは本当に優しい。美しい。中途半端な不良をタカシと一緒にやってたけど、決めなきゃならいときが来た。 タカシはマコトが大好き。マコトはタカシを死ぬまでマトモでいさせないといけない。
マコトのおふくろが本当にいい。 タカシがシリーズで頭が上がらない理由が分かる。
タケルが簡単に死んでしまったのはシリーズに有用だったのだろうが悲しかったな。 タカシにはマコトがいるけれど、タケルも必要だよ。
このシリーズは一生読み続けます。
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タカシの過去を掘り下げた内容。
彼が池袋の王となった経緯やバックボーンが明らかとなる。また、学生時代の青っぽい姿も描かれており新鮮。とりあえず、キングファン必読。
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タカシが何故絶対王者になったのか、マコトが何故友達なのか、すごく良い作品。
個人的には巻末の辻村深月さんの解説も良かった。確かにこのシリーズはマコト目線で、軽やかで、痛快に描かれることが多い。シリアスで、怖くて、重い表現は極力減らされて(今回で言うと「おれは震えながら言った」とか。状況的に思うこと多そうだけど、それを1行で済ませてる。こういうの本当多い)、明るくて、くだらなくて、フワフワしてる部分に焦点を多く当ててる。マコトのキャラ設定のせいだと思ってたけど、やっぱり作者さんが描きたいことがあって、このキャラ設定にしたんだなぁと改めて納得しました。
物語+解説含めて満点です。
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「池袋ウエストゲートパーク」のマコトとタカシ(キング)の高校生時代。マコトの語りで描かれる最高傑作。
タカシの生い立ちが、衝撃的。タカシを思う兄・タケルの存在は大きく、兄弟、親子の絆に涙。
高校生のマコトとタカシの制服姿を想像するだけでも、かなり楽しめる。なんか、いいな。
悲しい物語だけど、それだけじゃない。男の友情をいちいちデコレーションして語らない。かっこつけないで語るマコトはかっこいい。
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石田衣良さんのIWGTはもはや造形美で、文体のシャープさ、現在の社会問題を取り上げるテーマ、登場人物の魅力(まこちゃんとキングのブクロ最高!)等で安定した面白さを誇っている。ムック本も買いましたよ。敬愛する辻村深月さんとの対談も最高でしたし、本作は辻村深月さんの解説がとにかく効いている。ずっと続いてほしいシリーズだ。
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池袋ウエストゲートパーク外伝
タカシが氷のキングになった理由、タカシの生い立ちや取り巻く沢山の人とのこと・家族のこと、マコトとの関係性など、いつものマコトの語り口調で進められるストーリーがとても良かった。
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タカシの兄・タケルと母のはなし。
そして、Gボーイズのキングが誕生するまでのストーリー。
本編とは切り離した、Gボーイズ結成までの組み立てが素晴らしい。マコトがGボーイズに入らない理由もわかり、スピンオフオブスピンオフ
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IWGPシリーズが好きならぜひ。
Gボーイズとキングタカシの誕生までのストーリー。
個人的にはマコトとタカシの掛け合いがしっかり高校生版になってるのが良い。
シリーズ読んだことなければつまらないと思うけど。
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いろいろと初期設定との矛盾などもあるようですが、とりあえず僕は面白かったです♪ただし、内容的には特に大した話では無かったので、あくまでこのシリーズが大好きだった人限定での星4つ。このシリーズを読んだ事が無い人はやっぱり初期の作品がオススメです☆
ちなみに、話の舞台はクラスの人気者・真島誠と「安藤の弟のほう」こと安藤崇が高校生だった頃の話。「おまえとは、その、なんていうか、ずっと友達でいたい。そのほうがいいんだ。うちにはきてくれるな」とか言ったりするタカシくんが居たりしてとっても楽しく読む事が出来ました♪
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IWGPシリーズ青春編。
タカシがどうやってGボーイズのキングになったのか!兄貴がいたなんて知らなかった。そしてマコトがGボーイズに入ってない理由がわかった。
母と兄を一度に亡くしたタカシは凄いショックであっただろう。今後もキングであり続けるタカシとマコトの活躍が楽しみです。
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池袋ウエストゲートパークシリーズの主人公マコトと双璧をなすもう一人の圧倒的なキャラクター、タカシ。
彼が氷のキングになるまでの経緯が、マコトの一人称によってスリリングに、生き生きと語られる。
ただ、欲を言えば、そこへ至るまでの感情の変遷をもう少し深くリリカルに描いてほしかった。
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キングがキングになる前、なる覚悟を決めた日、なった日の物語。
キングの母親、兄に対する愛情が溢れる言葉に思わず、涙。そして大事な友としてのマコトの存在。マコトに寄せる信頼の厚さ。
これらがない混ぜになった物語。
面白かった。
ストーリーとしては少し物足りないので、星4つ。
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池袋ウエストゲートパーク外伝。キングとなる前、高校時代の誠とタカシの冒険の話。
IWGPの読者にはクールでなにがあっても動じないキングの印象が強いが、まだ可愛い頃のタカシのギャップにびっくり。誠とじゃれあって冗談を言うところなんて普通のバカっぽい(失礼)高校生で微笑ましい。
高校時代の誠は現在とほぼギャップがないが、この頃から国語の成績はよくコラムニストの片鱗を覗かせている。懐かしのドーベルマン山井もちょこっと友情出演していて嬉しい。
しかし矛盾点もある。タカシには伝説的な兄がいたという設定だが、Gボーイズの先代って無認可ガーデンをやってるシンジさんじゃなかったの?とか、そんな凄い兄がいたのにシリーズ中一回も名前がでないどころか存在を匂わされてもないのはいくらなんでも不自然じゃ……とか、あれタカシおじさんの所に身を寄せたって言ってたよね、連絡する親戚がいないってどういうこと?とか、突っ込みどころは多い。
けれどタカシの貴重な高校時代や人間臭い側面、誠とタカシの青臭い友情など見所も多く、アンダーグラウンドのジュブナイルな青春要素で中和されてる。オレオレ詐欺やチーム同士の抗争など、犯罪や暴力描写も多いが、不思議と読後感が爽やか。
人の死や肉親との生き別れなど重いエピソードを扱いながら、湿っぽくなりすぎないバランス感覚は絶妙。
スピンオフと割り切り、本編との細かな矛盾点に目を瞑って流せばタカシの成長や誠(及びその母親)との絆により説得力がでる佳作なので読んでおいて損はない。
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タカシがキングになるまでの物語
タケルがいかに池袋をまとめて、Gボーイズをつくる
タケシの人間味あふれるところが描かれている。
文庫版の解説は辻村深月でいかに安藤崇が好きかというのが書かれていて面白い
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いつもながらに最後まで一気に読ませる展開が見事。若くて幼さまで感じさせる誕生当時のキングのキャラ立てもうまい。終わり方がちょっとあっさり過ぎの感があったので、星四つはちょっと甘いか。
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まさにタイトル通り、Gボーイズとキング・タカシの誕生ストーリー。
マコトとタカシが単なるイチ高校生だった頃の関係性が微笑ましく、後のシリーズ本編での不思議な連帯感の謎が解けた。
すっかりひと昔以上前の若者文化ななった感のあるカラーギャングだけど、この作品には今読んでも色褪せない魅力があります。
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キングの少年の頃なんて!
可愛い!
少年のキング可愛い!
IWGPファンにはたまらないキングの一面が存分に描かれていて良かった
キングのお兄さんやお母さんはキングになったタカシをどう思うんだろうな
お母さんは不安だろうに
マコトに頑張ってもらわないとなぁ
キングのお洒落理由もわかって良かった
また機会があればIWGPシリーズを最初から読みたいな
Posted by ブクログ
先日読んだ最新のIWGPの話の外伝とでもいいましょうか。
真島誠の親友、池袋Gボーイズのキング「タカシ」の物語です。
いつものように誠の語り口調で始まる物語ですが、
時代は今から遡ること20年ほど前にさかのぼります。
誠とタカシが高校2年生の頃のこと。
当時池袋の街をうろつく不良少年たちをとりまとめようと
紛争していたのは、タカシの兄タケルでした。
腕っ節も強く人望も厚かったタケルは、
徐々にその地位を確定的なものとし、
ライバルだった、新宿チームや埼玉チームとの抗争に備えていました。
そんなとき、タカシと誠が、
興味本位でのぞいた「オレオレ詐欺」の会社グループからねらわれ、
それを助けようとしたタケルの身に悲劇がおこります。
池袋のボスと言わずに、池袋のキングと呼ぶタカシ。
アラサーになっても、冷酷で非情といわれる存在ですが、
そうなるには、そうなるだけの理由があった、というわけです。
誠との友情もこのころから固く結ばれ、
「池袋ウエストゲートパーク」の根源はこのころにあったのだと、
深く深く納得する作品でした。
社会的な問題もストーリーの中に組み込まれ、
警察では対処できない、若者の心の傷も巧みに描かれていました。
10代の誠とアラサーの誠の社会を見る視線が
余り変わっていないのが気になりましたが・・・。
誠が早熟だったのか、成長していないのか、
どっちかなのでしょうね。(笑)
Posted by ブクログ
IWGPというだけで、懐かしくなってしまうのだが、今回は青春編でマコトとタカシの高校時代、しかも「キング誕生」ときた。これにはもう、書店で手に取ったときからどきどき…。好きな人の過去を、そっと覗き見るかのようなときめきを覚えた。
相変わらずのマコトの独特な語り口調、何が起こるのか最初に知らされてしまい、それはやめてよと思いつつ引き込まれていく。
氷のキングになる前のタカシには、確かに都立高校に通ういち男子生徒という、笑顔と泣き顔の時代があったのだ。ほとんどもう、子どもを見守る親の気持ちで読んでしまった。
余談になるが、作者はコピーライターをしていただけあって、タイトルや登場人物のたて方が上手い。中でもこのシリーズは、デビュー作のシリーズということもあり、どのキャラクターも際立っていて、愉快なほど生き生きと踊っている。作者自身も、楽しんで書いている様子がうかがえる。
Posted by ブクログ
【2024年81冊目】
池袋のガキの王様、安藤崇はいかにして氷のキングになったのか。東京と埼玉のギャングボーイたちの抗争に、おれおれ詐欺に、たった一人の兄の死。忘れられないひと夏が、タカシを孤高のキングに仕立てあげた。池袋ウエストゲートパークシリーズ青春編であり、番外編。
タカシって4代目くらいのキングじゃなかったっけ、あれ…?歴代キングの一人が過去作に出てなかったっけ…?と思いつつ、キング誕生の物語を読みました。どうだったっけ…また読み返さなきゃ。
さて、本編ですが、まずびっくりしたのがタカシの口調が違うこと。気弱!ボクシングなんかやらないみたいなことを言ってる上に死にたいみたいなことまで発言してる〜!誰?って思うほどのキャラの違い。なので、こんなに急にがらっと性格変わる?!って思いましたけど、母親と兄貴の死が立て続けば、いろいろと抜け落ちるのもそうかもしれないな…と。
あと、誠にはGボーイズに入らないで欲しいって言ってたけど本編では何回か勧誘してなかった?冗談?気が変わった?設定の細かなブレが気になってしまう。
2人の友情物語としては良いけど細かなところが腑に落ちなかったなぁ、私の記憶力がゴミなので、記憶違いなこともいろいろあるかもだけど。
Gボーイズの資金(いわゆる資本金)がそこから来たんか〜みたいなのはちょっと納得。そこから増やしてはいるのかな。
タカシがとても好きなのでちょっと期待しすぎてしまった部分もありますが、過去の話が知れたのは良かったです。
Posted by ブクログ
タケルのスゴさがあまり伝わらないなあ。
兄弟の人柄の違いはわかるけど。
仇討ちとキングになることの繋がりもいまいち。
タカシとマコトのキズナとそれぞれへの思いは感じた。
Posted by ブクログ
たまに読みたくなるIWGPの主人公マコトと主要キャラタカシの過去のお話。
いろいろと突っ込みどころはあるものの、いつもながらの読みやすい文体と安定のわかりやすい冒険譚で楽しく読めました。
Posted by ブクログ
もう一つの外伝の方を先に読もうと思っていたのですが、やっぱり語りがマコトじゃないとしっくりこない。
のでこちらはスイスイ読めました。
絶対零度の王様よりかは、まだ少し温かみがある感じのタカシと、良い意味で変わらないマコト。
最近では二人ともアラサーなんで、高校生とかすごく若く見えました。
今だとすっかり王様とフレンドリーな臣下って感じだけど、こっちの何者でも無く対等な友達っていう関係も良い。
Posted by ブクログ
IWGPシリーズ!しかもタカシとマコトが高校生!青春編!?うわ、久しぶり!と手に取った。
ふーむ、タカシくんは、こんな高校生だったのか…
美形に抜群の身体能力を持ち、池袋のストリートギャングたちのキングとして君臨する、氷のキング・タカシ。
兄の仇を取ったのは必然として、彼は、何を求めてGボーイズを続けてるのだろう?
いつものシリーズで、マコトに持ち込まれるトラブルの数々への対処は、クールだけど、汚さはない。なのに、な〜んでそんなにリッチなのか、どうもわからないんだけど….⁇
隙を見せられない立場になったタカシが、マコトをどれだけ別格の存在として認めているのか、伝わってくる。
高校時代は、中学生ほど子供ではなく、かなり人格が出来上がってきて、けれど心のガードの中にはまだ十分に柔らかいものがあって、特別な時期だと思う。
だから、青春時代…とまとめてしまうと小綺麗すぎて胡散臭く、こっぱずかしいけれど、そこにしかない魅力的な物語があるんだね。