【感想・ネタバレ】波のうえの魔術師のレビュー

あらすじ

あの銀行を撃ち落とせ! 謎の老投資家が選んだ復讐のパートナーはフリーターの<おれ>だった。寂れた下町の一角で、マーケットのAtoZを叩きこまれた青年と老人のコンビが挑むのは、預金量第三位の大都市銀行。知力の限りを尽くした「秋のディール」とは? そのゆくえは……。新世代の経済クライムサスペンスにして、「ビッグマネー!」のタイトルでドラマ化された話題作。地道な生活者を破綻させた金融界の残虐性と世界を揺るがす市場の「波」を、精緻に痛快に描き切る!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

石田衣良さんのPodcast番組でこの作品のタイトルを耳にしたので読みました。
主人公は普通の大学を5年かけて卒業し、パチンコをしながら就職浪人をしていたチャランポラン。
何故かトレードのプロである老人に見初められてトレードのイロハを教わる。
老人はある銀行に恨みがあり、復讐するための右腕が欲しかった。
イリーガルな仕手戦を企てて銀行に挑む。開戦までの過程が読んでいて楽しかったです。
知らない言葉が多く、調べながら読んだので勉強になりました。

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2024年05月26日

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立花隆さんの近著に出てきた小説。この著者の本は、これまでほとんど読まなかった。先週から立て続けに2冊読んだ。いずれも面白かった。で、この小説もでたらめにおもしろかった。

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2020年02月05日

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ドラマ「ビッグマネー!」の原作本。ドラマがずっと記憶の中にあって、ここからあのドラマが作られたと思うと、ドラマのキャラやストーリーのアレンジも凄かったと思い知らされる。
小塚さんの残した言葉は、作者の思いもあったのだろうか。タンス預金の多かった時代へのメッセージだと感じた。

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2025年09月12日

Posted by ブクログ

他の本で紹介されていた。

大学を卒業したばかりの無職の男性が、なぜか謎の投資家にスカウトされて、株投資を教わって始めるが、目的は素人を苦しめた銀行に復讐することだった、という内容。

2001年の出版だったので、株価や取引の仕方とか今とは全然違う。20代の早いうちに株取引の面白さを知り、知識経験を身に付けておけば、人生全然違っていただろうな。サイドストーリーの恋愛ネタも興味深かった。

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2024年05月13日

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株式投資と銀行を舞台とした物語。前半は株式投資に出会って成功と失敗を繰り返しながら成長していく所にリアリティがあって面白い。後半はリテラシーの無い人に金融商品を売りつける銀行の闇の部分を暴く所が痛快で面白い。体験に裏付けられた投資格言がたくさん出てくるのも見どころ。『株は海水と同じ、喉が乾くと海水でもどんどん飲みたくなるけど、飲みすぎると死に至る』と言う言葉が刺さる。

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2023年06月12日

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自分が若かった頃読んだ本の再読ブームが来ている。
当然ながら昔と受ける印象はかなり違うと感じた。

最初に読んだときはくすぶっている若者の成長譚、あるいは悪事を働いた巨大な銀行を知恵とスキルで手玉にとるクライムサスペンスとして楽しんだものだった。

同じ小説でも時を経て読んでみると依然面白いのだが、なんともやりきれない感じが残った。
「罪と罰の非対称性」とでも云うべきか。

確かこの小説が原作のドラマ「ビッグマネー」では融資つき変額保険を作った張本人(確か原田泰造さんが演じてた気がする)が罰を受けた記憶がある。それがテレビの大衆性ってことなんだろうが、現実はそうは行かない。

大体罪を犯す者と罰せられる人間は別である。
白戸もその辺りは理解していて、今の行員に同情はしているが、まつば銀行をはめるディールの手を緩めることはしない。
またディールの成果を得るのも一部の人間であるし、失われた命が戻ることもない。

資本主義が続く限り我々に逃げ場はなく、否応なくプレイヤーにさせられる。

せめて我が身と、手の届く範囲の人位は守れるようにしたいものだ。

これ聴きながら読んだ
ELLEGARDEN『Fire Cracker』

併せて読みたい
伊坂幸太郎『SOSの猿』

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2023年03月19日

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銀行株を空売りして、株価誘導をして儲ける話

面白かった、石田衣良さんはこんなのも書けるんだな。いろいろうらやましいなーと思う場面もあったけど、最後はちゃんと現実的な終わり方で、それも良かった!

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2022年02月19日

Posted by ブクログ

パチンコ通いのヨレヨレスウェットを着ていた就職浪人が、株の世界に足を踏み入れ、オーダーメイドスーツなんか着ちゃってみるみるかっこよくなっていく様を想像して、ドラマ化するなら誰かなぁなんて楽しんでいたら、ドラマ化してたんですね、白戸くんは長瀬智也か。
あと小塚老人の黒いガラス玉のような冷たい目が気になる。怖いよね。(ドラマ版小塚老人は植木等)
株の知識はなくても楽しめた。
マーケットとは巨大な生き物とはよく言うけれど、ほんとそれ。
ドヤ(宿の逆さ)ね。よく言うドヤ街ってそういうことね。山谷とかね。
最後は小塚老人に裏切られた白戸君だけど、気持ちのいい終わり方でした。
石田衣良って、こんな経済の話書くんですね!池井戸潤かと思うわね。

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2021年11月30日

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分からない用語が多々あり、調べつつ読んでいたけれど話のテンポ感が良くてスラスラと読めた。
最後のどんでん返しが面白い。

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2021年06月12日

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バブル期の融資つき変額保険をテーマに巨大銀行に立ち向かう。個人投資家のお爺ちゃんとその弟子のお話。

正義を胸に悪どい金融機関と闘う構図は痛快で、『半沢直樹』みたい。20年ほど前にこの本は出版されているので、人の興味関心や世の中の流れは大きなうねりとなって繰り返されるんだなーと感じる。

羨ましいような師弟関係も読み応えあるし、世の中の裏側も垣間見えた気がして、読んでみてよかった石田衣良作品。


【メモ】
・献血をして闇金にお金を返すため、骨が血を作るのに間に合わず死んでゆくなど
・ドヤ
・保険を売りつけた行員は異動でもういない。後始末をする銀行員のやるせなさ。→今も銀行はこうなのか?

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2021年01月24日

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ドラマ「ビックマネー!」程の爽快感は無いものの、小塚さんと白戸の男気には胸を打たれるものがあります。闘う(大袈裟な言い方をすると)相手にもよりますが、まず自分がどんな武器を持っているか?知らないと…かな?

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2020年12月28日

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何度読み返してみても、爽快感あふれる読後の気持ち。

なんていうか、マーケットという世界の荒波をこうやって乗り越えていくってのがいかにスリルあふれる冒険なのか、という感覚を疑似体験させてくれるような読書体験だ。

数字を右から左に動かすだけの金儲けがえげつない商売である、という感覚がもはや石器時代の古い古い考え方で、今やネット上で億の金が瞬間的に消えたり生まれたり、まさに方丈記の泡沫のごとく現れては来ているこの時代に、何を時代錯誤なことを言ってるんだ、ということなのだろう。


例によってクラシック音楽に造詣のある若者が主人公、ってのが石田衣良さんらしいよね。

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2020年08月21日

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石田衣良らしいテンポの良さと洒落た文章で、市場の事など分からなくてもスリルと達成感、人間の持って生まれた価値などを読み取ることができた。自分とは縁遠い世界と思いつつこれからの才能あふれた日本のディーラーを期待したくなる。お金ってなんだろうな…。

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2020年08月13日

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とても勇気づけられる作品。
ひとりきり孤独に貧しいものは、まだ金をつくっていない金もちにすぎない。という言葉がなぜか最後まで頭に残っていた。その上で徐々に成長していく主人公を見ていると胸にくるものがありました。

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2020年07月12日

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就職浪人し、毎日パチンコばかり過ごしている青年に、ある日老人が声をかけてきた。それは、今まで縁もゆかりもなかった「マーケット」という世界への入り口だった…。


投資・株・値動き・売り・買い…と、経済用語がいっぱい出てきます。
でも不思議なもので、本来なら眠くなってしまうような内容でも、
この人が書くと自然とそういう経済用語も物語を創る重要な要素になってきます。
いや、すごいなぁ。。。

最後まで飽きさせないし、なんとなく投資に親近感が湧いてしまう一冊です。

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2020年05月13日

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石田衣良と思って期待していたら、とても良い意味で期待を裏切られる金融小説だった。
老人と出会った若者が、マーケットのいろはを教えられ、ビッグディールに巻き込まれるーーー。
お金を稼ぐことはいけないことなのか?
法に触れることは本当にしてはいけないのか?法内ならば何をしてもいいのか?
そんなことを考えたくなる作品。

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2019年08月27日

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ネタバレ

石田衣良作品は初めて読んだが、分かりやすく盛り上げたり落としたりしていて読みやすかった。株や経済について少し知識を持っていたから読めたが、そういったものを一切知らない状態で読むのであれば難しい表現や用語が多い気がした。主人公と老人の掛け合いや行動を通してお金についての考えが伝わってきて、また久々にFXをやってみようかなと思えた。「まだ金をつくっていない金持ち」という表現がとても気に入ったし、お金についての価値観が見直された。
石田衣良の他の作品も読んでみようと思う。

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2019年03月21日

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ネタバレ

魔術師から1から100までの株式投資のいろはを学んだ主人公。最後は、騙されていたことにはなるがしかし、彼もまた若くに騙されたクチ。そこから学ぶもの、作っていくこともあることを主人公と私に教えてくれた。

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2018年05月30日

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あまりのめり込めなかったと言う感触
相場操作に繋がっていくストーリーだが、石田衣良のテイストはあまり無く、展開もまあまあに終始してました
ちょい残念

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2025年10月25日

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石田衣良さんの経済のお話が面白かったので、こちらを読んでみた。
単行本が発売されたのは2001年とあり、四半世紀前の小説だが、日本人の資産形成に対する意識はまだ発展途上といったところだろうか。

雰囲気としては「きみのお金は誰のため」をブラックにした感じ。
終盤の展開は予想できず面白かった。

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2025年03月14日

Posted by ブクログ

何にも考えずタイトルに惹かれてジャケ買いしたもの。
銀行や株投資の話か…。
むむむ。これは苦手分野かも。

と思ったけど、あまり難しさを感じず、スラスラと読めてしまった。
いや、わからなくても伝わるような書き方だったと言うべきかな。
このあたりが、石田衣良さんの凄さなのかも。

本作は20年に刊行されているため、時代設定はバブル崩壊よりちょっと後くらい。

作品紹介で言うほど知略の限りが尽くされてる感じはなかったが、なんとなく『ぼくらの七日間戦争』を読んでるような爽快感で面白かった。
しっかり作品紹介に引っ張られた感想w
いや、もしかしたら寄せてる?

単なる就職浪人でパチ屋に通いまくるところから、毎日株価書いてるだけで才能開花する主人公がまじで羨ましい。
それを開花させた黒いガラス玉のような冷たい目を持つ魔術師はもっとすごいな。

政治経済が本当に苦手すぎる俺には無理だ。
いや、諦めるのはダメだ。俺も頑張ろう。
多分やらない。

最近はNISAやらiDeCoやらでだいぶ資産運用の波ができてきてるが、この話を読むとバブル崩壊あたりで投資推奨してたらほとんどの人が失敗して、より投資後進国になってたんじゃないかな。

いや、むしろこれが原因だったのか?

今でも『株で失敗した』『あれはギャンブル』『営業に騙された』くらいのフレーズしか聞かないし、学校教育としてもやってこなかったし。

『投資に成功した!』って言う人が、YouTuberか怪しい詐欺師くらいしかいない現実。
流石にそれは言い過ぎか。

今後は「資産形成」って授業が高校で必修になるらしいが、どうなんでしょうね。
森永卓郎さんは国が教えることは、国にとって都合いいことしか教えないから、変なことを植え付けるものにしか思えない、みたいなこと言ってた気がするが…。

有意義な読書タイムをありがとうございました
この読後感を噛み締めつつ

石田衣良さんの作品は「娼年」、「コンカツ」、そして本作と読んできたが、どれも毛色が違いすぎて面白いと思った。
他の作品も読んでみたいので、おすすめの作品あったら教えてください。

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2024年10月31日

Posted by ブクログ

石田衣良さんのファンとして、投資の知識ゼロで読み始めました。

ストーリーラインはいつもの衣良さん節といった風情。
さらりとした文体と情景描写が心地よく、主要キャラクターもわかりやすい。

ただ、本書の良さである『取引のスリル感』は、私の知識不足であまり味わえず...
わからない用語を調べつつ読み進めたものの、どうしてもお金関係の知識に興味が湧かずじまいでした。
しかしながら、ラストの伏線回収やあっと言わせるにくい演出はさすがの切れ味!気持ちのいい読後感です。

刊行から20年経った今でも違和感のないお話なので、投資や取引に興味のある方へ(ふだん石田衣良さんの作品を読まない層の方にも)おすすめしたい一冊。

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2024年08月14日

Posted by ブクログ

株に疎いので
なるほど~
へ~って感じで読み進めました。
途中、誰の本を読んでるのかな?
池井戸さん?いやいや
石田さんだった
っと思う程でした。

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2023年08月22日

Posted by ブクログ

しばらく本を読んでなかったので、久しぶりに読んだら夢中になった。
ちょうど資産運用に興味がある時期だったので、よりのめり込んで読めた。

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2022年07月15日

Posted by ブクログ

就職浪人中の白戸は、謎の老人が声をかけられ、月給30万で秘書になるように依頼される。仕事は、新聞の経済欄を毎日チェックすることと、口座を持つまつば銀行の株価を調べること。そのうち、株の値動きがなんとなくわかっていくようになるのだが…。

少し前に読んだ、宇宙人が株価を云々という話と、話の導入部分がほぼ同じ(変な少女が出てこないけど)で、素人株小説って、みんな似たりよったりのプロットになるのだろうか。さすがに年季が違うだけあり、結構読める内容になっているのが、あちらとの違い。

まつば銀行の株を調べ上げていくことで、何かを企んでいるし、企んでいることを隠さないため、起こることを予想したりはできるが、文章の積み上げが丁寧なため、理解がしやすい。

一方で、ヤクザなどの「飛び道具」が使われている割にはあまり効果的ではなかったのが残念。必要だったのかなあ。

最後はまたこう、カタルシスを用意してあるので、単純に株の話で終わらせなかったのは好感。

ただ、石田衣良の作品にありがちな、登場人物が薄っぺらく、感情移入がしにくいのも事実で、主人公格が2人に絞られているため散漫ではないが、相変わらずのめり込めないのだな。

最終的に、起伏の少ない読みやすい話だったなあという薄い感想しか残っていない。割と頑張って書かれているはずなんだがなあ。もったいない。

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2020年12月24日

Posted by ブクログ

面白かったですが、株とか素人なので途中からちょっと仕組みが理解できなかったです。
少し知識があった方が楽しめそうです。

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2020年08月31日

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石田衣良さんの、若者と手ほどきの年長者コンビ&裏事情を知ったような気になれる&最後は希望を持って終わる、という構成、いつも安心できる。今回はジジィに教わる株式投資教室。読むと、題名の比喩がわかる。
そんなにうまくいくかいな、個人投資家が何をできるんだ、と思うけれども、なんとなくわかった気がして良い。
下町の描写もリアルで、まさに町屋にいるような気がするから地に足がついて現実味がある。

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2019年01月02日

Posted by ブクログ

面白かったけど、まあ普通。
主人公の白戸君をかっこよく描きすぎじゃないかと。ちょっと白々しくなるような個所が多々ありました。だって、部屋に入って流れてるクラシックが、まあブラームスだとか曲名や作曲者が何だとか分かるとしても、聞いただけで指揮者(かな)が目の前に浮かんだり、初対面の人がきてるスーツを「XXXXの上下を着て」みたいなそんなわかるかって、なんか人間味ないというかかっこよすぎてしらじらしいというか、しょっぱい感じがして、こういうのは好きじゃない。

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2017年12月13日

Posted by ブクログ

とんとん拍子に話が進みすぎる。主人公が反撃に合うことがないので、スリルがない。
毎日、株価を書き写してると、株取引の感覚が磨かれるらしい。やってみるか。

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2017年08月26日

Posted by ブクログ

これ読んだら株に詳しくなれるかなとの淡い期待は完全に外れでした。

でも小説としてはとても面白かったです。


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2017年08月15日

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