石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「常盤台ヤングケアラー」
昔の大家族制が良かったとは言わないけれども、核家族化で実際問題手が足りないと起きる問題だよなぁなんて思いました。老いて人格が変わってしまうのは何よりもつらいだろうな。それにしても15歳の少女の逃げ道が夜の街にしかないのもつらい話。結局はおばあちゃんが亡くなるまで状況はほとんど改善されないというのも現実的でつらい話だなぁ。
「神様のポケット」
この頃は電子マネーが主流っぽいので、お賽銭とかもどうなってるんだろう。そういう話ではないのだろうけれども。根っこにある外国人差別とかの話もリアルだなぁと思いました。
「魂マッチング」
ゼロワンが恋?というお話。問題解決後は円満破局というのもなんからしいなぁという感じ。登場人物も時世で色々考えているんだなぁと思いました。
「ペットショップ無惨」
保健所で処分される犬の描写は心がえぐられる。つらいなぁ。ペットが飼いきれなくなったのなら、貰い手を探すか最後の手段としては、せめて安楽死ぐらいさせるぐらいの心構えを飼い主は持たないといけないのかもしれない。自分の都合で、生きている動物の命を奪うという。人に任せて知らん顔はいけないよな。つらい。在庫過多になった動物の処分とか考えただけでぞっとするし、ブリーダーというのもきちんとした制度で取り締まるべきなんだろうなって思う。本当に。 -
Posted by ブクログ
“現代の社会は、性的に解放されているのかもしれない。誰もがセックスはお手軽で、ほんものの恋愛の方が困難だと思っている。だが、心などより、もっと微妙なのは身体のほうではないだろうか。心など見えないもので、いくらでもごまかしがきく。けれど、身体は別である。ふれた瞬間に誰でもわかるのだ。この肌が違う、この指が違う、この汗のにおいも、性器のにおいも違う。富や知識や教養は抜け落ちて、ただ裸の身体にもどる時間。文化やテクノロジーにがんじがらめにされた人間が、最後の野性にもどるのが性の局面ではないだようか。“
“男という野蛮な生きものが天上の国に至るには、女性の手を借りるしかないのかもしれない。いくら仕事や地位や金で飾っても、最後に残るのはたるみ始めた裸の肉体と虚な心だけだ。生きることに意味はない。きっと快楽にも意味などないのだろう。だが、それが神が仕組んだ生殖の罠だとしても、ひととき肉のよろのびに狂えばいいのではないか。いつか、この身体からもみずみずしさは失われていくだろう。心からは欲望が消え、骨からは肉が離れるときが必ずやってくる。セックスのなかに、生の終わりを見る。それが中年期を迎えた男の性なのかもしれなかった。“
“ひとりの女と別れることは、ひとつの世界を失うことだった。“
“人を愛する力を失えば、人間などただの機械と変わらなかった。“ -
Posted by ブクログ
ペットショップ無惨
このタイトル
知りたくない事が書かれてる
でも知りたい
ペットと共に生きる私は知っておかなくてはならない事。
想像してたけど、
それを超える無惨。
小説だから事実でないかも知れないけど
現実もほぼ同じだろうと…。
私にできる事はなんだろう…。
動物に携わる人々は、
本当に動物が好きな人、
動物の立場になって行動できる人、
であってほしい。
池袋ウエストゲートパークのシリーズ初めて読みました。
池袋に住んでいるので知ってる地名が出てくるし場所もわかる。
身近な事件、本当にありそうな事件ばかりで、軽く楽しめました。
favorite sentence
・光源氏の昔から、日本人は未成熟を愛する文化をもっている。
・おれたちはあの頃、いつだって腹をすかせていたんだ。 -
Posted by ブクログ
投資家の純一は何者かによってころされ幽霊として目が覚める。幽体として生活していくうちに真実を知りたくなり調べていくうちに不可解なお金の流れに辿り着く。
自分がころされて幽体となった後幽体生活を楽しみながら自分の事件の真相を知りたくなって動き出すSF &ミステリー小説で暗い話しなのかと思ったが、それだけじゃなくて後半に連れて小説の世界観に引き込まれていった。
何より主人公がいい、生まれながらの障害に親に捨てられて人間不信な純一、不器用で臆病だから信じた人に対してどうやっても悪になれないお人好しだけどその人間らしさがとても好感がもてました。
小説を通して純一の生涯を見てきたからかラストはわかってた。純一が選択することもその選択に一生懸命悩むところもそういう人だよね仕方がないなぁと読みながら苦笑いして見送るような気持ちで読み切りました。
序盤は状況の説明が多く読み進めにくいため読書初心者向けではない。さらに登場人物たちの行動や考えにうまく溶け込めないところもあるので人によって苦手と感じる部分はある。だけど最後まで読んでみれば引き込まれる小説なので本好きは一度読んで欲しいと思った