石田衣良のレビュー一覧

  • 北斗 ある殺人者の回心

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    やっと読み終えて、ホットしたのが実感です。北斗君の心がようやく見えてきた最終章、彼の将来が見えて良かった。
    トラウマと言うことばがありますが、この物語を通じて、そのことばは甘く感じます。
    内面に閉じこめられた親からの虐待は、決して消えることがないことは、1人の親として悲しい現実と思います。

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    2024年09月28日
  • ブルータワー

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    脳腫瘍に冒された主人公が200年後の世界に意識だけタイムスリップする。そこは殺人インフルエンザが猛威を振る舞い、人々は高さ2000mの塔で生活していた。塔の中は階層社会になっており、弱者は塔にすら入れない。高層階の住人で特権階級にありながら、そんな差別を無くそうとする解放同盟の味方となる主人公。9.11から発想を得て、刊行されたのはコロナ流行前の2004年。

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    2024年06月02日
  • 炎上フェニックス 池袋ウエストゲートパーク17

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    もう、知り合いが書いているブログのように感じる。
    事件も昔より穏やかになったし。
    だけどマコトって、こんなに事件が起こるのを待ち望んでたっけ?

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    2024年05月29日
  • コンカツ?

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    智香と似た立場にいることもあり、共感できる部分も多かった。
    女性の心情について詳細過ぎるくらい描かれていることが不思議。
    今の時代と比べると婚活の仕方は少し古い印象だが、本質的な所は変わってないのかなーと思ったり。

    あえてそうしていると思うが、漢字で表現したら良いところをひらがなで表記していて読みにくいと感じてしまった。

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    2024年05月19日
  • 美丘

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    人間の弱さ、強さがしっかりと表現されてた。悲しい結末を想像しながら読んでいたけど、美丘はずっと元気な女の子だ。性描写は多いけど下品さは無く、むしろそれが二人の生きた証としてとても印象に残る。


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    2024年05月18日
  • 6TEEN

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    直木賞受賞「4TEEN」の14才少年達の2年後「6TEEN」を描いた作品。中学生から高校生に成長しているが、内容はそれほど進化していない。相変わらず性への関心が強く青臭い。赤裸々過ぎて恥ずかしくなってくる。あの時代はみんなが通る道なのかも知れない。
    若者の生態が瑞々しく描かれる「池袋ウェストゲートパーク」シリーズの方が落ち着いて読めると思ってしまう。

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    2024年05月07日
  • 夜の桃

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    ネタバレ

    妻と不倫相手との間を行き来しているビジネス成功者の男性が、運命の女性と出会ってしまい凋落していく話。一人称視点でセックスへの礼賛や敬意のような価値観をベースに話が進んで行ったけれど、最終盤に語り手はセックスについてのそれ、書き手は女性に対してのそれを見ていたことが分かる。石田衣良さんの根本ってそこなのかと思う。
    面白かったけど普通に大セックス話だから知人に勧められるかといったらまた別の話。

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    2024年05月04日
  • 世界一ポップな国際ニュースの授業

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    国際政治学者の藤原氏と小説家の石田氏の対談をとおして主に現在の世界情勢を知ることができる。その分野の知見をもってすれば、世のなかで起きていることはわりと説明がつくんだなあという印象。
    横暴に思えるロシアにしても中国にしても、根っこでは被害者意識に立った対外的な態度なのだというような見方は目からウロコのようでいて納得いく。どこの国も、そしてたぶん人間にしたって多くが被害者意識でいるんだよね、きっと。日本だって原爆落とされたことは声高に主張するけど、朝鮮半島や満州などで何をやってきたのかと言われれば途端に頑なになるじゃない。強気じゃなくて弱気や怖れやトラウマ的なものが横暴や頑なさを招くのだろう。

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    2024年04月27日
  • 七つの試練 池袋ウエストゲートパークXIV

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    2.75
    IWGPのシリーズの中で1番内容が薄く感じられた
    物凄く読みやすいけど、満足は出来なかった

    依頼されてから解決させるまでの過程が意外性やワクワク感がなかった

    IWGPを読むとこの時代に何が流行り、起こったのかわかるのが面白いし、この年まで来たかと思って一緒にその時を過ごしてる感覚になる

    正直こーゆー小説は好きです

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    2024年04月22日
  • 絶望スクール 池袋ウエストゲートパーク15

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    【2024年95冊目】
    キャットキラーとヴィーガン高校生、学童擁護員とひき逃げ犯、引きこもりと悪徳自立支援会社、絶望の日本人学校。池袋ウエストゲートパークシリーズ第十五弾。

    もう第十五弾…!今回も社会の問題に切り込んだ作品が多く、するすると読めてしまいました。見ようとしていないだけで、きっとそこかしこに闇はあるんでしょうね。

    タカシが相変わらずの格好良さ!手が冷たい人は心が暖かいとか言いますが、タカシの場合は冷たい声音の人は…なのでしょうか。

    今作も楽しく読めました。

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    2024年04月21日
  • 清く貧しく美しく(新潮文庫)

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    生きるなかで決断をする時は多々あるのだけど、どんな決断をしても一緒にいてくれるような尊い存在が近くにいるということだけで幸せなのかな。
    下した決断に対して、主人公たちが幸せならそれでいいんだろうなと思う。
    小さな幸せを当たり前と思わずに大切にしていきたいなと思った。

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    2024年04月19日
  • 七つの試練 池袋ウエストゲートパークXIV

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    【2024年88冊目】
    セックススキャンダルと若手俳優、首絞め男の再来、億ションと龍神様、いいねのための命を懸けた試練。池袋ウエストゲートパークシリーズ第十四弾。

    さすがにそろそろネタギレなのではと思いながら読んでますが、ネタ…切れない!ついには「いいね」まで飛び出して、キャラクターと共に同じ世界に生きているような気持ちにもなってきます(池袋にギャングはいなさそうですが)

    気になるのは誠とタカシの年齢。そろそろいい歳なのでは…?回を重ねるに連れ、おふくろさんが、結婚について口うるさくなってるのがその証拠かも。

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    2024年04月17日
  • 裏切りのホワイトカード 池袋ウエストゲートパークXIII

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    【2024年85冊目】
    礼儀正しいドライバーと児童虐待、シングルマザーと覚醒剤、スピリチュアルとインチキ心霊商法、ホワイトカードと財団の跡継ぎ。池袋ウエストゲートパークシリーズ第十三弾。

    相も変わらず池袋の街は忙しいですね。今回も多様な話が詰まってて、誠と崇のコンビネーションを楽しみながら読みました。巻末には朝井リョウさんとの対談も収録されていて、石田衣良さんの作家としての姿勢とかがわかったのも面白かったです。

    やっぱり次々と手を出して読んじゃうシリーズ。次はどんな事件が起きるのだろうと、わくわくせずにはいられません。

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    2024年04月14日
  • 憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI

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    【2024年83冊目】
    スモークタワーと少女の願い、ギャンブル狂いの嘘つき男、ノマドワーカーとツインデビル、憎悪まみれの反中デモ。池袋ウエストゲートパークシリーズ第二章開幕、第十一弾。

    どんどんとトラブルシューター誠が扱う事件が大きくなっていっているような気もしつつ、時には町のチンピラが絡んできては池袋という舞台の話だということを再認識する、絶妙なバランス。

    社会問題を小説の中に織り込んで、身近な話として落とし込む手腕が相変わらず素晴らしい。解説にもこれは小説の中だけの話ではないとありましたが、本当にどこで起こっててもおかしくはない話、ただしそこには誠もタカシもいないから、解決されないこと

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    2024年04月12日
  • キング誕生 池袋ウエストゲートパーク青春篇

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    ネタバレ

    【2024年81冊目】
    池袋のガキの王様、安藤崇はいかにして氷のキングになったのか。東京と埼玉のギャングボーイたちの抗争に、おれおれ詐欺に、たった一人の兄の死。忘れられないひと夏が、タカシを孤高のキングに仕立てあげた。池袋ウエストゲートパークシリーズ青春編であり、番外編。

    タカシって4代目くらいのキングじゃなかったっけ、あれ…?歴代キングの一人が過去作に出てなかったっけ…?と思いつつ、キング誕生の物語を読みました。どうだったっけ…また読み返さなきゃ。

    さて、本編ですが、まずびっくりしたのがタカシの口調が違うこと。気弱!ボクシングなんかやらないみたいなことを言ってる上に死にたいみたいなことま

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    2024年04月09日
  • PRIDE―プライド 池袋ウエストゲートパークX

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    【2024年80冊目】
    スマホを落としただけなのに、自転車接触事故と王の恋、地下アイドルと警備員、ワンボックスレイプ集団とホームレス自立支援組織。池袋ウエストゲートパークシリーズ第十弾。

    第一部の最終作。さすがに10作ともなるとちょっとマンネリ化も否めないかなとか、思ったりもしつつ、駆け抜けて行ったな〜と思った一作でした。しかしこれまで、氷の王だったタカシの恋に一作中で二度も触れられるなんてちょっと意外でした。

    続いて外伝を読んでから第二部に入っていこうと思います。トラブル→誠が解決、の黄金の流れは水戸黄門のようですが、読み続けたい魅力があるシリーズです。

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    2024年04月09日
  • ドラゴン・ティアーズ―龍涙 池袋ウエストゲートパークIX

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    【2024年78冊目】
    オネエの化粧品詐欺師、ホームレスとあぶれ手帳、出会い系マンションでの純愛、技能実習生とエリート組合員。池袋ウエストゲートパーク第九弾。

    今回も労働の話がキーワードでしたね。働くことは生きること。池袋にいる国籍年齢性別とさまざまな人達が、いろいろな仕事に従事していて、そこには何かとトラブルが起きているのを、誠が頭を悩ませながらトラブルをシュートしていきます。

    キャラクターは変わらず、こんなにも次々といろんな話が綴られるのがすごい。もちろん、最後には誠が解決するところはお約束なのですが、それでも飽きさせずに、次の事件について読みたくなるのですから、うーん、やはりすごいシ

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    2024年04月08日
  • 非正規レジスタンス 池袋ウエストゲートパークVIII

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    【2024年77冊目】
    非正規雇用のシングルマザー、無償のごみ拾いと誘拐事件、M気質の警察官の娘、正社員を夢見るフリーター。池袋ウエストゲートパーク第八弾。

    今回は仕事が軸になるお話が多かったですね。特に最後のお話は、現実に即していて、誠と同じように信じられない気持ちになると同時にそうなのかもしれないという恐ろしさを感じました。私も日雇い業をしていた経験がありますが、両親というバリアーがあったので、足を伸ばして寝られていたわけです…。

    ついに、社会問題にも深く切り込むようになったのか〜。楽しいだけの読書体験ではなく、考えさせられる読書体験をもたらしてくれるシリーズですね。

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    2024年04月07日
  • 4TEEN

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    ずっと読み続けている『池袋ウェストゲートパーク』と近い、若者達の生態を瑞々しく描いた小説。
    主人公達は14歳の中学生4人。早老病と言う難病が冒頭に出てきて面食らうが、他にも拒食症の同級生、酒依存症の父親の死なども出てくる。中学生達の性や異性への目覚めが懐かしくも気恥ずかしくも感じる。エロ本収集、ストリップ小屋への潜入など···
    過剰な性表現や歳上女性との不倫関係、父親殺しなども有り、これで直木賞を受賞できたことに驚く。

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    2024年04月05日
  • 灰色のピーターパン 池袋ウエストゲートパークVI

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    【2024年75冊目】
    盗撮画像を売りさばく小学生、兄の代わりに復讐を誓った妹、ロリコンの疑いをかけられた非認可保育園の保育士、善も悪も全てを焼き尽くすフェニックス。池袋ウエストゲートパーク第六弾。

    今回もあっと驚くような展開のお話が多くて面白かった〜そして、相変わらずタカシがかっこよすぎる。どこで身につけたんだその受け答えと挙動。「キング誕生」を読むのも楽しみ…!

    風俗の一斉検挙って、確かに外部からすると街の浄化って感じがするけれど、実際にはそこに人の血が通ってるんだよなぁということを思わされました。風俗を完全になくすのは、多分全ての人間から生殖機能が失われた時じゃないかしら…なんて思っ

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    2024年04月04日