石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ人の欲望の形には、たくさんのバリエーションがあって、欲望は死ぬまで消えることがない。
このシリーズでは、セックスという欲望に焦点が当たっているので、仕方のないことなのかもしれないけれども、結局のところ、リョウのセックスはいつも近親相姦だった。
御堂静香への想いは、母を求める気持ちと同じもので、突然の別れを余儀なくされた母の代わりに、死を目前にした御堂静香とセックスをして、繋ぎとめようとするかのようだ。
でも、愛の表現方法は、セックスだけではない。
エイズを発症した状態で、危険を冒してまでセックスをしなければいけなかったのか、私には分からない。
ただ、人はやったことよりもやらなかったことを後 -
Posted by ブクログ
石田衣良さんのファンとして、投資の知識ゼロで読み始めました。
ストーリーラインはいつもの衣良さん節といった風情。
さらりとした文体と情景描写が心地よく、主要キャラクターもわかりやすい。
ただ、本書の良さである『取引のスリル感』は、私の知識不足であまり味わえず...
わからない用語を調べつつ読み進めたものの、どうしてもお金関係の知識に興味が湧かずじまいでした。
しかしながら、ラストの伏線回収やあっと言わせるにくい演出はさすがの切れ味!気持ちのいい読後感です。
刊行から20年経った今でも違和感のないお話なので、投資や取引に興味のある方へ(ふだん石田衣良さんの作品を読まない層の方にも)おすすめ -
Posted by ブクログ
国際政治学者の藤原氏と小説家の石田氏の対談をとおして主に現在の世界情勢を知ることができる。その分野の知見をもってすれば、世のなかで起きていることはわりと説明がつくんだなあという印象。
横暴に思えるロシアにしても中国にしても、根っこでは被害者意識に立った対外的な態度なのだというような見方は目からウロコのようでいて納得いく。どこの国も、そしてたぶん人間にしたって多くが被害者意識でいるんだよね、きっと。日本だって原爆落とされたことは声高に主張するけど、朝鮮半島や満州などで何をやってきたのかと言われれば途端に頑なになるじゃない。強気じゃなくて弱気や怖れやトラウマ的なものが横暴や頑なさを招くのだろう。