【感想・ネタバレ】七つの試練 池袋ウエストゲートパークXIVのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2021年01月24日

この世界もひとつのバカでかいクラスルームみたいなものじゃないだろうか。ひどく生真面目なやつ、いつもふざけてるやつ、こずるいことをするやつ、要領のよくないやつ。美人もそうでないのも、賢いのもそうでないのも、どんなやつだってクラスにはいたはずだ。ただそれが拡大されて、こんなばかばかしく愛すべき世界が出来...続きを読む上がる。

あんたが今いるクラスの最低のやつだって、この世界には生きる場所がきちんとある。そいつはあんただって変わらない。
なにせ世界は大きなひとつのクラスルームにすぎないんだからね。

0

Posted by ブクログ 2020年11月06日

例によって4篇が一冊に収められている体裁になっている。そして4篇各々が面白い。

「スキャンダル」と「バッシング」というような問題…異常な欲望を発散させる人物を懲らしめる一件…「怪現象?」と思われた事柄に向き合って明かされた意外な事実…そして「ネット上」の「賞賛」という何か訳の判らないことのために無...続きを読む理をする事象を食い止めようとする一件…そんな4篇である。

「どうしてこういう時代になった?」、「本当にこういう感じで人々は幸せか?」、「こういう様子が“正しい”のか?“正しくない”でも構わないかもしれないが、納得し悪い?」というような、「人生を見詰める材料」というのか「“材料”になり得るかもしれない何か」を供してくれるような気もするという辺りが、酷く気に入っているシリーズだが、そういう味わいは本作でも変わらない。殊に最初の篇と最後の篇は、酷くそういうことを考えた。

眼に留まったモノから順にドンドン読み進めているが、本作の主人公であるマコトとの付き合いは更に続きそうだ…

0

Posted by ブクログ 2020年09月09日

単行本を読んでるので、再読。
シリーズ第14弾。
芸能人のスキャンダルに首締め男、幽霊に死へ繋がるゲームと池袋の街で起こるトラブルに今日もマコトは奔走する。
金儲けではなく、誰かを救うために頭を使い、トラブルを解決する主人公マコトの姿に惹かれる。
そして、トラブルを引き受ける基準が実にマコトらしい。...続きを読む
「高校生は大人ですよ。この話、受けるか受けないかは、こいつと話してみなくちゃ決められない」

0

Posted by ブクログ 2023年10月01日

いつも通りの4編収録

・泥だらけの星
・鏡のむこうのストラングラー
・幽霊ペントハウス
・七つの試練


・泥だらけの星
芸能人の不倫・浮気スキャンダルのお話

他の本を読んだ感想でも書いたことあるけど
同じ芸能人でも不倫の発覚がダメージになる人と然程影響がない人がいる不思議
クリーンなイメージを...続きを読む持たれている人ほど世間は容赦なく叩く傾向がある

個人的には、不倫は民事の問題であって、当事者以外に関係はないし
嫌なら見ないという方法で抗議すればいいだけと思っている

その一方で、他人事だからと無関係でいる事の危うさについても一定の理解はあるかな
不倫は他所の家庭のことだからと、あまり公にならず、公然の事実として普遍的に広まるのもまた危ういと思う
世間の倫理観は社会全体で培っているものなので、一家庭の問題と言えど、社会的な大前提の確認という意味で広く知らしめる意義はあるのかもとも思うようになったかな

でもまぁ、世間は騒ぎすぎだし、暇人が多いのだなと思う


・鏡の向こうのストラングラー
出会い系カフェでの首絞め魔が現れたお話
ストラングラーはIWGPシリーズの原初の存在ではあるけど、今回のは全く関係のない新たな変態が現れたもの
今回の犯人は殺人までは至らず、失神させるまで

古参の読者としては、ストラングラーと聞くと「おっ」と身構えるけど
一冊の中で2番目のエピソードなので、ストーリーにそんなに深みがない
でもまぁ、マコトとタカシ達の事件解決までの手順がスマートになったという印象
ま、犯人が雑というのもあるのだろうけど
そして制裁までのすんなり

もう、この展開が定番となっている安心感すらあるね

似顔絵かきが得意なシュンが再登場
ちゃんと自分の道を歩んでいるようでよかったなぁ

シリーズも長くなると、既存の登場人物はその後に変化があるのに、マコトの周囲はそんなに変わっていないという時空の歪みを感じるんだよなぁw


・幽霊ペントハウス
高層マンションの最上階で、天井から妙な音がするという依頼

IWGPなだけに、本物の幽霊とは思わなかったけど
まさかそっちの方向の真相とはね
因習村のホラー展開かよ……

親からのネグレクトよりも酷いし、宗教二世とも違った社会亭な恐怖を感じる


・七つの試練
承認欲求を満たすために、徐々に過激な試練になっていくゲームに参加する子供達のお話

「いいね」のために見を危険に晒す子供達
うーん、私からしてみれば「で?」という感じではあるんだけど
今どきの若い子にとっては「いいね」の数はそれなりの力を持つのでしょうね
その割にはいいねの数が数百くらいなのがしょぼい
誇れるのは精々万バズくらいからじゃないですかね?と身も蓋もない事を思ったり

主催者の情報を探るマコトが頼りにする人と言えば一人しかいねぇ
北東京一のハッカーであるゼロワン
そっか、ゼロワンでもオニオンルーティングは無理か
ゼロワンならもしかしたらと思ったんだけどね……
そう言えば、Torという名前が普通にニュースに出るようになったのって何の事件がきっかけだっけ?



リアルタイム性が売りの一つであるIWGPシリーズだけど
文庫化するまで数年かかる
でも、数年前の事件なのに今でも類似の事件や問題が思い当たるのって、世の中は本質的に進歩がゆっくりなんだと改めて思う

0

Posted by ブクログ 2023年07月29日

幽霊ペントハウスは少しオカルトぽさも感じられながら楽しく読めた。マコトが色んな人とのコミュニケーションとりながら真相に辿り着く過程が面白い。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月29日

目次
・泥だらけの星
・鏡のむこうのストラングラー
・幽霊ペントハウス
・七つの試練

似顔絵かきのシュンとか、天才ハッカーのゼロワンとか、懐かしいメンバーも出てきてちょっと嬉しい巻。

未成年との飲酒&淫行問題で俳優活動を脅かされているイッキを救う(泥だらけの星)
出会いカフェを利用した連続首絞め...続きを読む犯を探す(鏡の向こうのストラングラー)
高級億ションの最上階の天井裏からの異音の謎を解く(幽霊ペントハウス)
SNS上の「いいね」をエサに危険行為に若者を誘導する(七つの試練)

この中で時代性が一番強く出ているのが表題作。
「もっと」「もっと」と親から尻を叩かれ、敷かれたレースのうえを走らされる子どもたちには、ネット上の無責任な「いいね」にすら縋らずを得ないのかもしれない。
「たまには子どもを褒めてやってくれ」というマコトのセリフに気づかされる。
単純に承認欲求の塊と切り捨ててしまうのは、安易に過ぎたなと反省。

少し前に『ミステリと言う勿れ』を読み返したばかりなので、ここで傷ついている子どもたちのそばに整くんがいればいいのにと思ってしまった。
「人間が作ったルールなんて、その時の都合で決めたものなんだから、破ったっていいんですよ」
何をしてもいいということではなく、ルールのために自分を殺さなくていいのだ、と。
自分が変わるか、環境を変えるか、何ができるかを一緒に考えてくれる人が傍にいれば、といつも思ってしまう。

0

Posted by ブクログ 2022年01月09日

七つの試練、ここ数年の作品の中で一番好きかも。マコトが悩めば悩むほど面白くなるんだよねえ。ワクワクしっぱなしだった。

ITの発達でゼロワンの出番が多いのも、ストラングラーの懲らしめ方が初期より優しくなったのも、今の実情を表しているよう。読み遅れがちだけど…こんなに読み続けられる本も少ないので次作が...続きを読む楽しみ!

0

Posted by ブクログ 2021年03月29日

シリーズを重ねるごとに現代に合わせた題材を使っていてつねに面白くなっていくこのシリーズから目が離せない。

0

Posted by ブクログ 2021年02月20日

相変わらず、タカシ、キング、ゼロワン等
かっこよくて大好きなキャラが活躍してくれます。タイトルの「七つの試練」が1番好き。

0

Posted by ブクログ 2021年01月23日

久々に面白かったです。表題作は「Blue Whale」の事件かなぁ。ストロングラーも1巻のリバイバル上映みたいでよかった。

0

Posted by ブクログ 2021年01月05日



シリーズ14作目。
SNS時代。いいね。承認欲求が行き過ぎた果て。
あっと言う間に忘れ去られるが、時にニュースなんかでも散見する視聴回数を上げるために奇行に走るユーチューバー。
人の死すらも視聴回数のネタに。
もはやスナッフムービーとさして変わらない。
今回も色濃い社会ネタでした。

0

Posted by ブクログ 2020年11月05日

時代をうまくとらえて、エンターテイメントにしているなあと感心させられるシリーズです。久しぶりのゼロワン登場。大好きなシリーズです。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年09月26日

ゼロワン、パンケーキ食べてみたかったのか!そして神の声の存在に疑念を持つようになるとは、時の流れを感じる。ゼロワンですら変わるほどに。西口公園もリニューアル。マコトたちの気配が薄くならなければよいなとニュース記事で知ったときには思ったものだ。

0

Posted by ブクログ 2020年09月18日

泥だらけの星/鏡のむこうのストラングラー
幽霊ペントハウス/七つの試練

今どきな嫌なこと、不思議なこと。ほっとけないマコト、キングもだと思うんだけど……

0

Posted by ブクログ 2020年09月13日

アニメ化おめでとうございます。

昔のドラマに負けないように。
楽しみにしてます。

ゼロワンも出るのかな?

本作からは、表題作の「七つの試練」とかが選ばれるのかな?

0

Posted by ブクログ 2024年04月22日

2.75
IWGPのシリーズの中で1番内容が薄く感じられた
物凄く読みやすいけど、満足は出来なかった

依頼されてから解決させるまでの過程が意外性やワクワク感がなかった

IWGPを読むとこの時代に何が流行り、起こったのかわかるのが面白いし、この年まで来たかと思って一緒にその時を過ごしてる感覚になる...続きを読む

正直こーゆー小説は好きです

0

Posted by ブクログ 2024年04月17日

【2024年88冊目】
セックススキャンダルと若手俳優、首絞め男の再来、億ションと龍神様、いいねのための命を懸けた試練。池袋ウエストゲートパークシリーズ第十四弾。

さすがにそろそろネタギレなのではと思いながら読んでますが、ネタ…切れない!ついには「いいね」まで飛び出して、キャラクターと共に同じ世界...続きを読むに生きているような気持ちにもなってきます(池袋にギャングはいなさそうですが)

気になるのは誠とタカシの年齢。そろそろいい歳なのでは…?回を重ねるに連れ、おふくろさんが、結婚について口うるさくなってるのがその証拠かも。

0

Posted by ブクログ 2022年09月21日

14シリーズ目、もう20年以上、長瀬や窪塚も44歳なのに、今だに二人のイメージは剥がれない。すごい作品。映像化されてないのに、いつまでもイメージで映像化できる。もうどんなテーマでも対応可能。あの当時映像化を考えた人がすごいのか。年月関係なく上書きされない作品。すごすぎやろ〜

0

Posted by ブクログ 2022年04月14日

ちょっと前に買って読んでなかった。前半はなんか切れ味なくなったと感じたけど、後半はやっぱり面白かった気がした。

0

Posted by ブクログ 2021年06月19日

毎年、秋の彼岸花が咲く時期に出る新刊を読んでいたこのシリーズだが、中古本で読むようになってからは入手時期も思うに任せず、前作はひと月遅れで済んだが、この本は今頃になってしまった。

今回は、俳優のスキャンダルを巡るマスコミを使った攻防、出会いカフェを舞台にした犯罪捜査、オカルトチックに仕上げた監禁事...続きを読む件、ネットで広がるデスゲームが題材。
もはや安定のシリーズは、マコトとタカシ&Gボーイズに任せておけば全て解決(3話目に珍しくマコトだけの話もあったが)だが、ネット社会、格差社会でやっつけるべき敵の姿が見えにくい中、行き着くまでの知恵の絞り出しは結構大変である一方、表面的には『芸能事務所のスケベ社長を尾行して、子もちのグラビアモデルと話をしただけ』で終わってしまうなど、相手を絞めてくたばらせる爽快さが得にくく、物語としての山谷作る難しさを感じるところ。

0

Posted by ブクログ 2020年12月16日

相変わらず、自分には全く御縁が無さそうなお話ばかりで、こういう世の中も有るんだなと、へぇ~、ふーん・・・、しか出てこない。

短編だからお付き合いできるのかもしれない、というのがシリーズ12まで読んでようやく至った結論か。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年11月12日

池袋のトラブルシューター、マコトの活躍を描くこのシリーズも14作目。

持ち込まれたトラブルを、培ってきた人脈を駆使して鮮やかに解決します。時には“痛み分け”になるような時もありますが、世の中、白黒はっきりしていることの方が少ないので、その方が現実的に思えます。

今回も、ネット上で盛り上がっている...続きを読むデスゲームの管理人を追う『七つの試練』、億ションの最上階に響く謎の音の正体を突きとめる『幽霊ペントハウス』、首を絞めるという変態プレイを好む客に困っている出会いカフェからの依頼を受けた『鏡のむこうのストラングラー』等、Gボーイズのキング、タカシの手を借りながら解決していきます。

一番印象に残ったのは、タカシの親友で、俳優の鳴海一輝がスキャンダルに巻き込まれた話『泥だらけの星』です。
遊びの写真を撮られたことで困った立場になった一輝をどうやって救うのか、どうやったらダメージが少なくすむのかマコトも悩みます。
結局、無傷での解決は難しく、一輝はCMを失います。
でも、俳優さえ続けられればいいという一輝、落ちても這い上がる強さを持っています。
その姿に元気をもらえました。

0

Posted by ブクログ 2020年10月27日

シリーズ14になってもついつい読んでしまうIWGP。テーマや背景は時代と共に変わってきても、歳も取らず変わらないマコトとキングの予定調和的な活躍と解決。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年10月09日

「泥だらけの星」
近頃は定期的と言っていいほどある、スターの未成年スキャンダル。
未成年だってわかってて、結果スキャンダルっていうならまだしも、未成年側が嘘ついてても罪に問われるのは成年スター側っていう構図に、ずっと違和感があったけど、これでひとつ納得した。
嘘をつかせるひとがいるわけだ、そしてそい...続きを読むつが得するわけだ。
今のご時世、テレビで公開処刑されるのはスターだけだとしても、未成年側もネットで社会的攻撃を受ける。それもわからないほど未熟なんだから、成年側がしっかりしろってことかと思ってた。
そのパターンもあるとは思う。
でもこの話のように、どちらともを嵌めて、私欲を満たすやつがいるんだ。
そんなやつにマコト達の助けで仕返しする話。
彼彼女が一番大事にしたいものを、身を削って取り戻す話。

登り詰めたスターが、下流でやり続けるのは心が強くないと無理。これも響いた。
「七つの試練」のゲームメーカーは、この強さがなかったのかな。

今巻はやたらと結婚を意識させられてたマコト。
結婚して子供とかできて、守らなきゃいけない弱みを抱えたなかでも、トラブルシューティングするマコトももうそろそろなのかな。
わたしもいい歳になったから、そういう奮闘も見たいぞ!共感して勇気づけられたいぞ!

0

Posted by ブクログ 2020年09月16日

おぉ~新刊出てる。安心・安定のIWGP。
今回、懐かしのストラングラーとか書いてあったので一巻を読み直してみました。シュン君ってここにも出てたのか…となんか新たな発見。

イイネに踊らされる子供の話、今どきだなぁ。自己承認欲求とみんなでやれば怖くない、的な。マコトは子供と男性には好かれるんだよなぁ(...続きを読む笑)

そしてアニメ化だそうで。私はかの有名なIWGPのドラマは見たことが無いのですが、色々な媒体でこの作品を知っていく層が増えるのはうれしいかな。マコトの足るを知ってる所とか、タカシの自分の信念を曲げないスタンスとか、色々な人が居て色々な考え方があるし、みんな頑張って生きているんだ、ということを教えてくれる作品だと思うので。今の社会は自分と違うものを排斥しようとする世の中になってきているように思えるので余計にそう思います。

0

Posted by ブクログ 2020年09月11日

IWGPシリーズ14弾!

やっぱりこのシリーズのスピード感は最高ですね。

この先もマコトとタカシに会いたいので、これからもずっと続いていってください。

0

「小説」ランキング