山田風太郎のレビュー一覧
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400年来の宿敵として対立してきた甲賀・伊賀の忍法二族。彼らは服部半蔵の約定によって、きわどい均衡を保っていた。だが慶長19年、家康によってついにその手綱が解かれる。三代将軍の選定をめぐる徳川家の紛争を、両里から選ばれた精鋭各10名に代理させようというのだ。秘術の限りを尽くし、凄絶な血華を咲かせる忍者たち。だが、そこには流派を超え、恋し合う2人の名も含まれていた…。
相手を欺きながらの壮絶な忍法バトル、弦之介と朧たちの純愛、軟体の技や蜘蛛など昆虫のような技や昆虫を操る技や体液の毒を使う技や肉芽を含んでいるが故の不死の術や無敵の瞳術やかまいたちなど奇想天外な忍法バトル、無垢な朧や栗山千明的なク -
4.0 (1)ネタバレ 購入済み
表紙が可愛い
ちいかわと東リベのコラボの表紙が凄く可愛いです。ちいかわのマンガは相変わらず食べ物が美味しそうで見ていて楽しいですね。
猫奥も面白かったです。 -
ネタバレ 購入済み
ちいかわが可愛い
ちいかわの描きおろしがあるときいて購入しました。大好きなキャラの栗まんじゅうの登場が嬉しかったです。栗まんじゅうはお酒飲みでよく酔っ払ってますが優しくて気遣いが出来て素敵です。今回努力家な面も見られて良かったです。
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油戸巡査の悲哀が、物語にいい塩梅を与えてくれるとは。なんというか、こんなに憎めない役柄だったかなぁ。出世したい出世したいの一念が空回りしているのが、可愛らしいというか。
隅の御隠居に大警視・川路利良と、両陣営の大親分級が登場して役者が揃った感の警視庁草紙の第二巻。そして、斎藤一こと藤田五郎が本格的に物語に登場です。
怪談牡丹灯籠から、岩倉具視暗殺事件へと繋がり、川路利良の怜悧さを知らしめて終幕。次なる一幕は「地獄狩り」と、警視庁と鎮台兵の喧嘩始末。
明治になって権力を振りかざす警視庁と鎮台兵を、どう虚仮にしてくれるのか。
女のために一肌脱ぐが、真剣になっても洒落を忘れちゃいけないよ、といっ -
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ネタバレ山田風太郎は本当に天才作家だと思う。
小説というのは、【終わりよければすべて良し】理論が適用されうるものだ。内容がいくらおもしろくても、結末が微妙だと中々記憶に残らない。
山風作品は、ストーリーのおもしろさは言うまでもないが、締め方まで完璧だ。その作品にふさわしいラストがいつも用意されている。そして、これは私の感想なのだが、どの作品も【切ないのに清々しい】読後感が残る。切ない結末の作品は世の中に数多くあるが、切ないのに清々しい作品はそうないだろう。
本作でも、最後の一文が素晴らしい。胸が締め付けられる切なさを感じるとともに、長く甘い夢が覚めたような清々しさも感じられる。
村雨という1人の女 -
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ネタバレ恋愛小説が、青春小説が、一気にひっくり返される。
”操りもの”では間違いなく最高傑作だろう。登場人物それぞれの苦悩をしっかり描いているからこそできるトリックだ。まさかサラッと日記の中で書かれているビスマルクの外交政策が伏線になっているとは思いもしなかった。そしてその種明かしまでの部分もグイグイ読ませるのだからもう文句はない。
動機も、戦争に全くなじみがない自分たちの世代には実感はないが、確かに日本は戦争に負けたにもかかわらず「もはや戦後ではない」などともてはやされ、瞬く間に世界でも有数の経済大国にのし上がった。しかし戦争で命をかけて敵国に立ち向かい、その結果として青春を全て戦勝に捧げた人にと -
購入済み
山田風太郎のおどろおどろしい
山田風太郎のおどろおどろしい世界は、腕のいい作画家にかかるとこのような作品になるのだ ということを実感させる作品である。特に剣劇のシーンは絵で見たほうが文字で読むより遥かにわかりやすい ということがわかった。ストーリー展開は山田風太郎の XX忍法帖 に共通したやや現実ばなれした 技を描き出しているがそれはそれでとても面白い。
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ネタバレ山田風太郎の「戦中派不戦日記」を勝田文がコミカライズした最終巻。
風太郎以外にもこの時期に大学にいたような人たちが戦後の日本を復興させていき、その下の世代が食い潰すのですが(^^;)大体歴史というのはそういうローテーションになっているようですね。
勝田さんのコミカライズは素晴らしく、その一方で、連載時のモーニングは(自分たちの企画でありながら)どうも作品への理解力が足りてなかったキライがありますね。本編への解説なんか全く不要なのにそのためにページを割いたり・・。
ともかく、内容は単行本3巻と、気になれば原作に当たれば良いです。面白かったです。 -
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ネタバレ山田風太郎すごすぎるな…どれ読んでもハズレがない。柳生忍法帖に続く十兵衛シリーズ2作目。1作目では、敵より十兵衛のほうが圧倒的に強くて、最後まで余裕が感じられたけど、今回はかなり精神的ダメージを食らっているようでハラハラした。柳生忍法帖を読んだ身からすると、変わってしまった父と対峙するシーンが辛いな。
どの戦いも迫力があったけれど、やっぱり武蔵との対決の描写が凄まじすぎる…沈みゆく島、真っ赤な夕陽、向かい合う武蔵と十兵衛の姿が目に浮かぶ。
また、脇役の使い方もうまいなあ。前作は、坊様たち、今回は柳生十人衆。みんな死んじゃうから、残酷なんだけど、それぞれにちゃんと立派な最期が用意されている。
今