太陽黒点 山田風太郎ベストコレクション

太陽黒点 山田風太郎ベストコレクション

682円 (税込)

3pt

”誰カガ罰セラレネバナラヌ”――ある死刑囚が残した言葉が波紋となり、静かな狂気を育んでゆく。戦争が生んだ突飛な殺意と完璧な殺人。戦争を経験した山田風太郎だからこそ書けた奇跡の傑作ミステリ!

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太陽黒点 山田風太郎ベストコレクション のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年06月12日

    法月綸太郎さんと若林踏さんのトークライブ、ワットダニットの回で話題にのぼった本。

    とある青年の堕落劇かと思いきや……

    冒頭と真相をうまく繋いだこと、とある人物の怪演技首を捻りながら、しかし、どんな高尚な理由をつけたとしても結局は「羨望」なのかもしれないなと。氷河期世代を起点にその上下世代に向け...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年02月11日

    これほどまで怨念に満ちて、それでいて間接的な殺人があるだろうか。さきの戦争そして戦争後の「幸せな」時代への呪詛。
    15歳で日中戦争、19歳で太平洋戦争を経験した著者のミステリー。

    この本は一生の記憶に残る。

    「太陽黒点」、太陽でもっとも低温のシミのような場。

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    Posted by ブクログ 2021年11月22日

    この小説の魅力は、最後の真犯人の独白シーン、この迫力に尽きる
    やはりミステリは、種明かしシーンがいちばん盛り上がらないとね
    あらすじ等は目にしないで読むことをすすめます(ネタバレに配慮しないあらすじ紹介もあるので。廣済堂文庫のほうはあらすじでネタバラシしてます要注意)

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    Posted by ブクログ 2014年10月07日

    ああ素晴らしい。
    純文学かと見紛うほどの綺麗な文体とストーリー展開。
    しかしそれでいて本作は第一級のミステリでありノワール小説なのだ。

    いままでこんなにも規模の大きい◯◯◯殺人(読めばわかる)は見たことない!!

    この結末だけをとって、やれリアリティがないだの、実現不可能だとか言うのは全くの見当違...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年03月24日

     昭和30年代後半、苦学生の鏑木はバイトで訪れた屋敷で社長令嬢と出会う。鏑木は特権階級への反抗の意思から、彼女に近づくのだが……

     他の本や映画のalwaysではこの時代は貧しくても希望があった時代だとか、頑張ればそれが給料に反映された時代だとか、どこか希望的な側面で語られやすいのですが、この小説...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年03月14日

    再読。苦学生・鏑木明はアルバイト先で社長令嬢・恵美子と出会い……。
    甘く切ない恋愛小説風の流れをある独白によって一転させ、物語の真の構図を浮かび上がらせる手腕が見事。そこに込められた戦後日本への怨念も戦中派の著者ならでは。

    やっぱり廣済堂文庫のネタバレはひどかったなぁw

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    Posted by ブクログ 2019年11月25日

    やっと、初山風。期待も大きかった半面、乱歩や横溝あたりを殆ど楽しめない自分には、きっと山風も…みたいな不安もあったりして。で結果、概ね感じた不安の通りだった。やっぱり自分、古めかしい会話とかを根本的に受け付けないのですね。古い貞操観念とかも含め、基本的に自分とはあまり相容れない世界観でした。

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    Posted by ブクログ 2016年12月11日

    山田風太郎といえば忍法帖。なのだけれど、あえてこれを読んでみた。かつてどこかの本屋で偶然見かけて以来、ずっと気にかかっていた本。何年か経った今再び出会って読んだのも、すべては天の巡り合わせだろうと思う。今このタイミングで読むべし、ときっと誰かが言っていたのだろう。
    さて、なんの予備知識もなく読み始め...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年11月10日

    昭和30年代後半(=1960年代前半)の東京で、
    アルバイトしながら大学に通う青年が、
    金持ちの娘と知り合い、ブルジョワの毒気に当てられて、
    勤労や苦学には意味がないと思い始め、
    上手く立ち回って「逆玉(の輿)」に載った方が利口だ、
    と考えるようになり、周囲の人間を憎悪しながら野心を燃やす
    という筋...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年04月10日

    ラストの独白が全ての小説ではあるがそのほかの登場人物のその後も知りたかった。前半ひたすら落ちぶれていくキャラクターにページをめくる手が重くなった。

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