山田風太郎のレビュー一覧
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山田風太郎の「人間臨終図巻」全4冊をほぼ読み終わったところです。
この本の中には、内外の 英雄、武将、政治家、作家、芸能人、犯罪者などの著名人の臨終の様をまとめて記載されています。
私は自分の年に近い第四巻(77歳~121歳)から読み始め、
今では寝る前に読む本の定番となっております。
また、家内も現在第二巻をベッドにもちこんでおります。
所で、この「人間臨終図巻」は亡くなった年齢の若い順に書き起こされております。
15歳で亡くなった八百屋お七から121歳で亡くなられた「泉 重千代」、それにナポレオンなど海外の人など923人方々の臨終の姿を書き起こしておられます。
例えばこうです。
ご記 -
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朝日新聞、1994年10月~96年10月連載。山田風太郎、72歳~74歳。
タイトルから、日々の晩酌と夕食の献立、まわりで起こる出来事と追想、そんな軽妙なエッセイを予想していたのに、まったく違った。
本人も、最初は、老いや死についての飄々としたエッセイを書くつもりだったのに違いない(冒頭では「アル中ハイマー」というダジャレも飛ばしている)。しかし、そうはいかなかった。若い頃に言ったり書いたりした老いや死についてのアフォリズムが自分の身にふりかかる。(医者の不養生とはよく言うが、医学を勉強しただけあって、72歳までしっかり不養生していたからね。)
ただの老化、ただの白内障、ただの書痙、ただの頻尿 -
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ネタバレ魔界転生衆との対決が描かれる下巻。柳生十兵衛は快男児かつ柳生の中でも異端でありながらも、その内面は人並みに怯えるしショックも受ける人間臭さに溢れており、他者視点で見るほどには万能ではなく、また完全無欠のヒーローというわけでもない。剣才に恵まれてはいるものの、単純な実力では魔界転生衆のほうが上であり、そんな怪物揃いの面々相手にどう立ち向かっていくかが本作の肝となる。それ故に戦いのほとんどはスポーツ的な競技性の強い真っ向勝負などではなく、奇策、計略、時の運がほとんどであり、そのほとんどの対決が一瞬で終わるあたりに無情性と真剣勝負ならではのリアリティがある。卑怯といえば卑怯なのだが、生前、どれだけ清
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ネタバレ山田風太郎が描く伝奇時代活劇の傑作。天草四郎、宮本武蔵、宝蔵院胤舜、田宮坊太郎、荒木又右衛門、柳生但馬守、柳生如雲斎という歴代の名うての剣鬼たちが忍法魔界転生によって蘇り、魔人となって幕府の転覆を図るというストーリーがまず面白い。それに挑む飄々とした主人公の柳生十兵衛もカッコ良く、柳生一族の異端児という設定もいい。他にも、話の中核である魔界転生は日本古来の忍法に西洋の魔術を掛け合わせたハイブリットであったりと、とにかく細部に渡って読み手のロマンをくすぐってくる。
能力バトルものの元祖というだけあってバトル描写は最高で、田宮流抜刀術の田宮平兵衛と関口流柔術の関口柔心という強すぎるジジイキャラ二 -
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敗戦日記の金字塔ともいえる『戦中派不戦日記』、本書はそれに先立つ昭和17年から19年までの日記。山田風太郎、20歳から22歳の日々。
上京は昭和17年8月。日記を付け始めるのはその3カ月後。欠かさず付けているわけではない。でもしだいに、日記はほぼ毎日、内容もかなりしっかりしたものになってゆく。「あとがき」では、「自分との対話」をしてみたかったのだろうと書いている。
前半は沖電気の社員、後半は東京医専の医学生。副題「滅失への青春」に示されるように、時代は重く暗く、どうにもならない状況に向かいつつあった。しかしそれにしても、風太郎青年はがつがつとよく食べる。同じく読書についても貪欲。そして五反田、 -
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山田風太郎、23歳、東京医専の医学生。その彼の昭和20年の日記、700ページ。授業と空襲、空腹と疲労、買い出しと疎開、そして所感と思索……日々起こったことを綴っているだけなのに、その完成度の高さに驚嘆する。本も読み続けている。医学書、科学書、哲学書、小説など、数えてみると150冊あまり。これにも驚かざるをえない。
東京大空襲や城南大空襲は知っていたが、爆撃機(B29)や戦闘機(P51)がほぼ連日連夜飛来していたとは! 驚いたのは、空襲や死が日常になると、ほんとうに危険になる間際まで逃げることなく、日常の生活を送り続けるようになったこと。最たるは、未明に東京大空襲があったその日、新宿の医専にたど -
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ネタバレ面白かった〜伊賀も面白かったけど、甲賀も面白かった。ぐんぐん引き込まれてあっという間に読み終わってしまった。
バトルロイヤル、もう少しそれぞれのキャラクターについてや戦いが掘り下げされても良いかもと思ったけど、そうすると人数も多いし冗長になってしまうんだろうなあ。
女性キャラの造形が男性が性的魅力を感じられるキャラのみになっているのは苦笑だし、全員が全員性的に描写されててはあ、、って感じ。と言いつつやっぱり陽炎と、朧が好きだったなあ。最後もハッピーエンド(?)で大変好みでございました。
弦之助と朧が最後言葉を交わさないのも良い。
…と、甲賀弦之助ははじめてさけぶと、朧の刀でみずからの胸を刺