山田風太郎のレビュー一覧

  • ラスプーチンが来た ――山田風太郎明治小説全集(11)

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    豪放磊落な主人公・明石元二郎の魅力に負うところも大きいが、多くの怪人・奇人が跳梁跋扈し、悲劇・悲恋に彩られているにもかかわらず、全体的にユーモラスで爽やか。タイトルにもなっている怪僧ラスプーチンの何を考えているかわからない不気味さもいい。

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    2015年01月27日
  • 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)

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    ネタバレ

    やっと読みたかった本が読めた。
    期待通り面白かった。
    絶対に殺されるわけないと思える能力を持つ忍者たちが、あっさりと討ち取られていく。
    超常的な身体特徴や業を持っていても、やはり中身は人間。
    油断や過信で簡単にやられてしまう。
    本当にこの結果で跡継ぎが決まったかはわからないけど、歴史を知ってればどちらが勝つかはわかる。
    そこにドラマがあったんだ。

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    2014年12月04日
  • 妖説太閤記(上)

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    草履取りから天下人へ・・・
    日本史上最大の成り上がり者・・・
    豊臣秀吉・・・
    日本の英雄の1人・・・
    天下を取るまでの政略、外交、軍事の天才的な冴え・・・
    恐ろしいほどの強運の持ち主・・・
    お調子者で陽気で人から好かれ・・・
    武将だけども人を殺すのが嫌い・・・
    多くの人を取り込む人たらし・・・
    大体の秀吉モノ(太閤記モノ)はこの秀吉の陽性にクローズアップ・・・
    日本人が好きな秀吉モノはこっち・・・
    天下を取ってからの転落していく秀吉の暗部にはあまり触れない・・・
    落差がありすぎて酷すぎるから・・・
    まるで別人かと思うくらいの変貌を遂げるので・・・
    秀吉好きな人も引いちゃうくらいなので・・・

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    2014年11月13日
  • 十 ~忍法魔界転生~(3)

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    今回もめっちゃ面白いぜ~!

    十兵衛かっこいい!惚れる~(*´▽`*)

    そして父上の髪型は反則的にかわゆい!

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    2014年11月06日
  • 太陽黒点 山田風太郎ベストコレクション

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    ああ素晴らしい。
    純文学かと見紛うほどの綺麗な文体とストーリー展開。
    しかしそれでいて本作は第一級のミステリでありノワール小説なのだ。

    いままでこんなにも規模の大きい◯◯◯殺人(読めばわかる)は見たことない!!

    この結末だけをとって、やれリアリティがないだの、実現不可能だとか言うのは全くの見当違いだろう。

    作者がやりたかったのはこの結末ではなく、この時代に行きた人達の慟哭を文字にして伝えることではないだろうかと僕は思うのだ。
    その過程でミステリの体裁をとってしまっただけのこと。
    まぁ、そこが山風らしいのだが…

    正直、平成生まれの僕は登場人物たちの気持ちを理解できたとは言えない。
    きっと

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    2014年10月07日
  • 戦中派虫けら日記――滅失への青春

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    一庶民の視点から見た、太平洋戦争中の日本の描写と感慨であり、貴重な史料である。山田が有名にならなければ世にでることはなかっただろう。

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    2014年10月06日
  • 新装版 戦中派不戦日記

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    一庶民の視点から見た、敗戦前後の日本の描写と、個人の感慨であり、貴重な史料である。山田が有名にならなければ世にでることはなかっただろう。

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    2014年10月06日
  • 太陽黒点 山田風太郎ベストコレクション

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    ネタバレ

    「遠隔操作 」の殺人
    明も容子も自分の意志で選んでたのに…操られている当人さえも気がつかない…
    自分が「遠隔操作」されてないか、不安になる本です。

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    2014年09月24日
  • 新装版 戦中派不戦日記

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    若き医学生、山田誠也青年による、運命の昭和20年の記録。何に驚くといって、この過酷な世界の中で、ほとんど毎日何かしらの本を読んでいることである。案外戦中派の人達の中には「あの頃が一番本を読んだ」という人が多いらしい。一種の現実逃避だったのかもしれない。ところで、この日記は日々をライブとして記録しているのかと思ったら、実は出版にあたって少し編集しているところがあったらしく(後に出た「焼跡日記」におなじような記述が見られる等)、それに気付いた時にはちょっとだけ興醒めした。とはいえ、若かりし頃の作者の冷静と情熱がひしひしと伝わってくる事には変りはない。しかし、これほど知的探究心に富み、怜悧な洞察力を

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    2014年08月30日
  • 奇想小説集

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    約10年前、『ドグラマグラ』とともに、カリパクされ、買い直した作品。
    久々の読み返しにも関わらず、その面白さは抜群。
    若かりし頃、山田風太郎の忍法帖モノに手を出したが、頓挫したのも懐かしい思い出。
    この作品は全九編からなる短編集。
    前半なかばからの素広平太博士、三部作(各話には関連性なし)。「紋次郎の職業」の性的作品は個人的に大好物。
    はたして、素広平太博士三部作中の「満員島」のように制慾帯を造らずとも、現実の政府は、子どもを育てるのに金が掛かるようにして、爆発的人口増加を防いだ。一方で、素広博士が危惧した高齢化は厳しい現実のモノとなった。
    また、最後の「黄色い下宿人」はホームズ作品へのオマー

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    2014年08月24日
  • バジリスク~甲賀忍法帖~(4)

    購入済み

    決めて

    かかると返り討ち

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    2014年08月01日
  • 柳生忍法帖 下 山田風太郎ベストコレクション

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    怒涛の一気読み。
    面白すぎて止められん。
    ここまで心が騒ぐとは思わなかった。
    漫画本も買っちゃったじゃんかよ~。

    もうこのシリーズ、全巻読破してしまおうと心に誓った。
    とにかくお勧め。

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    2014年04月10日
  • 柳生忍法帖 上 山田風太郎ベストコレクション

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    怖ろしやー。
    電車で夢中になって読んでたら、
    降りる駅すっとばしてもーた。

    もーすばらしく面白い。
    文句なくアクション活劇の横綱。
    ページをめくる手が止まらん。

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    2014年04月06日
  • 太陽黒点 山田風太郎ベストコレクション

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     昭和30年代後半、苦学生の鏑木はバイトで訪れた屋敷で社長令嬢と出会う。鏑木は特権階級への反抗の意思から、彼女に近づくのだが……

     他の本や映画のalwaysではこの時代は貧しくても希望があった時代だとか、頑張ればそれが給料に反映された時代だとか、どこか希望的な側面で語られやすいのですが、この小説に出てくる登場人物たちは、将来への希望をなくしていたり、時代に疑問を持っていたりしています。

     敗戦からおよそ10数年、復興や高度経済成長のイメージが強い時代ですが、その時代の暗部というか、語られにくいところを見事に描き切った作品だと思います。

     中でも印象的だったのが鏑木が将来への希望を持てな

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    2014年03月24日
  • 十 ~忍法魔界転生~(4)

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    うーん、すげえ。いややっぱすげえ。「何も言わなくても絵だけで凄い」漫画。『バジリスク』は徹底的にナレーションを廃してたけど、これはナレーションをも効果的に演出している感が。
    ここにきて「わかりやすすぎる転生衆のビジュアル」が効果的になっている気がする。正直、転生衆と言っても生前最盛期の力+α程で、人間の物理的限界を超えるようなケレン味溢れる超能力を持っているわけではない。しかしあの「霧の中の魔軍」の迫力!正直、ケレン味が溢れすぎる物語にどっぷり使っている現代人には、(真面目な時代劇でも良いんですが)やはり絵的に派手なほうがいいと思うんですよ。原作だって、当時にしてみたらそれなりに無茶苦茶な話だ

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    2014年03月11日
  • 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)

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    甲賀と伊賀に、互いに憎しみを抱く忍者の里在り。孫の竹千代と国千代のどちらを三代将軍の座につけるのか、迷いあぐねた徳川家康は、それぞれの一族から選ばせた十人づつを闘わせ、どちらが生き残るかによって後継者を決めようとする。折りしも甲賀と伊賀の棟梁の孫である弦之介と朧は、愛し合い、因縁を断ち切ろうとしていた。しかし運命に押し流されるように、血で血を洗う死闘が始まる。

    次々と繰り広げられる奇想天外の忍法。なんじゃこりゃ、と思う間もなく、ストーリーに絡め取られて夢中になって読んでしまう。一種のSFだと思えば良いのかも知れない。読み物としてはかなり楽しめた。

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    2015年05月15日
  • 幕末妖人伝 時代短篇選集1

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    いわゆる傑作群「明治もの」長編への胎動が感じられる珠玉の短篇集。どれもが切れ味鋭くハズレ無し。長編のような情緒はないものの濃縮したアイディアがよりストレートに味わえます。全部好きですが「からすがね検校」「東京南町奉行」が特に良かったです。

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    2013年12月27日
  • 新装版 戦中派不戦日記

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    敗戦後の焼土と化した東京の惨状の生々しさに圧倒されました。罹災民の中でも老人や戦災孤児の姿は哀れであります。闇市に群がる人々や買出しの満員列車に揺られる人々の今日を食いつながなければならない逞しさと同居する悲しさに私の親世代の苦労に頭が下がる想いでいっぱいであります。そして、巻末の作者の 「日本は亡国として存在す。われもほとんど虚脱せる魂を抱きたるまま年を送らんとす。いまだすべてを信ぜず。」が辛く悲しい。嗚呼。

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    2013年12月01日
  • 柳生忍法帖 下 山田風太郎忍法帖(10)

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    クライマックスは映像が脳裏に鮮明に浮かぶような、非常にスペクタクルな盛り上がりを見せるものの、それまでの死闘のやりとりが他の作品と比べると強引で繊細さに欠ける印象を受けました。それにしても十兵衛のあの啖呵には感動。ラストは本当に屈指の名シーン。

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    2016年02月07日
  • 十 ~忍法魔界転生~(3)

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    ようやく、主人公なる人物・柳生十兵衛が登場。

    泰然として春の風のように穏やかで、、
    時折、夏の陽光の激しさと、冬の冷たさをも垣間見せて。

    そして明らかになる黒幕と、その先兵となる7人の“魔人”。
    その魔人たちと主人公・柳生十兵衛との邂逅は未だならず。

    それにしても“天・地・人”の設定は結構エグイですね、、
    エログロ系が苦手な方は、少々ご注意を。。

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    2013年11月01日