山田風太郎のレビュー一覧

  • 忍法八犬伝 山田風太郎ベストコレクション

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    南総里見八犬伝 の続編のような話。
    ここでも甲賀と伊賀の戦いが繰り広げられ、山田風太郎ワールドにどっぷりと浸かれる一冊です。
    ただ個人的にはもう少し硬派な忍法合戦であってくれると良かったかなと笑
    せっかくなので八犬伝もそのうち読みたいです。

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    2026年10月06日
  • エイトドッグス 忍法八犬伝 (1)

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    ネタバレ

    黒地に白文字がオリジナル

    仁義礼智忠信孝悌がオリジナル。
    これにも元ネタがあって5文字から始まってるらしい。
    悌とか使う単語見ないので、今日では実質死語ですね。
    白地に黒の文字が追加されてます。
    まあ、お好みで

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    2026年09月24日
  • 甲賀忍法帖 山田風太郎ベストコレクション

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    【甲賀忍法帖】
    時代小説なので読みづらさは感じましたが表現の巧みさと展開の面白さですぐに気にならなくなりました。
    半世紀以上前に書かれたとは思えない作品かつ、オリジナリティに溢れた内容はアングラ的でもあり心を奪われた一作。

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    2026年08月30日
  • 人間臨終図巻 1

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    壮絶な死を迎える人は、生きている時も壮絶
    時代もあるけどあの頃って有名になると殺されるし、普通にしてたら喀血をおこすし、生きるの大変すぎるわ、、

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    2026年08月11日
  • 戦中派不戦日記 山田風太郎ベストコレクション

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    山田風太郎の昭和20年の1年間の日記が読める本
    何やらバジリスクの方が一般的なレベルで知名度が高くなったような気がして悲しいもんです
    けっこうな頻度で読んだ本のタイトルも記載されておりジャンルも横断しまくり。その知識と興味で人間臨終図巻を描かれたのだろうと合点がいきました

    当時を知る人は懐かしさやエッセイとして読めるのかもしれないが昭和後期生まれの僕からするとテレビで散々ネタにされてきた「昔はこうだった」の枠でまったく知り得ない風景、環境にほぼ全てのページ夢中で読んだ
    銭湯に行くと必ず履物を盗まれる
    銭湯がとにかく汚くて検査した所、道頓堀のどぶと同等の細菌がいた なんてエピソードが面白くて仕方がない

    そんな中3月に東京大空襲 ここで文体が口語文に変わる。いつ以来だろうか?文字に速度と筋肉があるのを久し振りに読んだ ここは必見

    6月には疎開、見た自然を文字にする技術、素直さ、見え方 惚れてしまうような文字の連続

    後にこんな風に本として世に出るとは当時は考えていなかっただろうに、とても頭の良い若者が書いた後世にも余韻を与える素晴らしい日記でした
    こんなのがあったとは しらなんだ 傑作。

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    2026年07月26日
  • 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)

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    1958年から始めた「忍法帖」シリーズとは思えない登場人物(忍者)たちのキャラ設定、忍法の豊富さ、ストーリー性、全てが現在でも十分通じるほどの内容。
    かと、思いきや。
    多数対多数の戦い、あらゆる忍法(技)の種類、敵同士での恋物語など…数えればキリがないほど、現在のアニメや漫画は勿論、全てのバトル系の元となった物語なのだと聞いて納得!
    まだ読んだことが無い方は、是非読んでみてほしい作品です。

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    2026年06月27日
  • 八犬伝 下

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    ネタバレ

    南総里見八犬伝を基に、エンタメ要素をしっかり織り込んでいて、楽しく読みました。
    虚の世界と実の世界の使い方も上手く、交互に見せることで答え合わせの要素もあり、内容もより深まります。
    読みやすく一気読みしてしまいました。
    南総里見八犬伝も読んでみたいと思いました。

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    2026年06月19日
  • 八犬伝 上

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    ネタバレ

    南総里見八犬伝を基に、エンタメ要素をしっかり織り込んでいて、楽しく読みました。
    虚の世界と実の世界の使い方も上手く、交互に見せることで答え合わせの要素もあり、内容もより深まります。
    読みやすく一気読みしてしまいました。
    南総里見八犬伝も読んでみたいと思いました。

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    2026年06月19日
  • 虚像淫楽 山田風太郎ベストコレクション

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    山田風太郎は「捕まって刑務所に入る悪人を最下等、証拠を残さず悠々と社会生活を営む悪人をその上に、さらに他人を教唆して自分の手を汚さぬ悪人を最上級」と分類している。(解説より)
    こちらの短編集でも、自分は一切手を下さず、言われた本人も覚えていないくらいのさり気なく、しかし効果的な言葉を聞かせて殺人を導く犯人が出てくる。さらに医学部出身のため、それぞれの短篇では不思議な病気もでてくる。


    『眼中の悪魔』
    「自分は手を下さない殺人」の一つで、暗い気持ちで「裁かれなければいけない」と思った相手を自分は一切手を出さずに殺していく物語。しかし「殺人者」の心は更に沈むばかり。
    大学生の橘は珠江という娘と恋に陥った。しかし珠江は家庭の経済的問題を解決してくれる年上の片倉氏と結婚する。「橘さん、あなたをいつまでも愛しています」という言葉を残して。
    橘は片倉氏との交流から、片倉家を訪問し、片倉家の事情も知ることになる。珠江には、義兄でロクデナシの定吉がいた。定吉は片倉氏に金をせびりに来ている。
    それも踏まえて結婚した片倉氏は余裕を見せていたが、ある頃から橘に不安を打ち明けるようになる。「珠江が、見えているようで見えていない、いや、見えないふりをしているのではないか。そして珠江は定吉と情を通じているのではないか?」
    医者の卵の橘には、珠江の態度にはある医学の問題があることが分かった。しかし橘はそのことを片倉氏にも、片倉夫人になった珠江にも告げない。そのことにより「死」がもたらされた。


    『虚像淫楽』
    聖ミカエルに毒物を飲んだ女が運び込まれた。彼女は以前この病院で看護師だった弓子で、自分で以前の勤め先だったこの病院を指定したのだった。付き添うのは弓子の夫の弟である酒井卯助(うすけ)。うすけ少年は、美しい兄嫁の弓子に恋慕を持って見つめている。そして翌日うすけ少年から「兄(弓子の夫)も毒を飲んで死んだ」と知らせてくる。弓子の以前の上司で内科の千明医師は、酒井氏、弓子、うすけ少年との間にある感情のもつれを感じる。
    サディズム、マゾヒズム、相手の歓心を買うための行動、美と醜さ、思春期の心の惑い、幻惑とそれが覚める時。人間心理が絡まりあう。
    最後はちょっとは前向きに。

    『逗子家の悪霊』
    山形県の旧家逗子家は、顔の傷を隠す仮面をかぶる当主の荘四郎氏、後妻の馨子夫人、先妻の息子で精神病理者の弘吉、荘四郎と馨子の娘の芳絵。ある日馨子の死体が見つかった。近くを片目を潰された犬がうろつき、「逗子家の悪霊だ」と歌い踊る弘吉がいた。逗子家には「片目の犬」に関する因縁話が会ったのだ。弘吉の容疑は晴れ、第二容疑者は遊びに来ていた東京医科大学(山田風太郎の母校だ!)の伊集院篤医学士。だが彼の容疑も晴れた。
    それは、担当の轟警部補に真犯人からの手紙が届いたからだった。東京医科大学の葉梨(はなし)博士は、弘吉と芳絵を伴って伊集院の部屋を訪れる。
    その後、それぞれが語る事件の真相は、二転三転、四転五転くらいまでしていきます。なんというか『藪の中』をはっきり犯人示したお話みたいな感じ。事実は同じなんだけど、それぞれが自分の立場から話すとまさに二転三転四転…。読みながら「ええ?今誰の容疑が晴れて誰が犯人なんだっけ?」と思いながら読んでいった。山田風太郎本人の評価は高くないようだけど、あっちこっち振り回されるし、人間の心のぐちゃぐちゃ〜が絡み合って面白かった。


    『蝋人(ろうにん)』
    矢柄(やがら)は、高校生の頃に恋した相手が旨を患い儚く死んでしまってからは現実の女との関係を結べない。欲望はあるのだが、相手の人間としての手応えに嫌気が差すのだ。
    ある日、神宮の森の巨大な木の洞に隠れ住む男女を見つける。二人は地方の村から出てきた兄妹で、傴僂の安二郎と、骨が柔らかくなる奇病に掛かった弥々(みみ)だった。安二郎は妹の病気を直してもらうためにもう歩けなくなっている妹を背負ってきたのだが、東京で荷物を盗まれ、どうしようもなくなり木の洞に妹を隠してなんとか日銭を稼いでいるという。
    ヤガラは食べ物を運んでやっているうちに、ミミに欲情し、力付くでモノにする。都会の真ん中にこのような奇病の兄妹が隠れ住み、妹は水母娘。ヤガラの背徳心が大いにかきたてられたのだ。やがてミミは妊娠し、それを知った安二郎は結婚してやってほしいと頼むが、ヤガラは冷たくあしらう。
    そんなヤガラの死体が見つかるのだが、その死体の様相は…。


    『黒衣の聖母』
    学徒出陣から帰ってきた蜂須賀だが、言い交わしてた女性のマチ子は空襲でどうやら死んでしまったらしいことを知る。いつまでも待っていると言って、身体も許したマチ子が死に、とても生きては帰れないと思った自分が帰ってくるとは。
    ある日彼は「鏡子」と名乗る売春婦に誘われる。鏡子は美貌を持ち性質も明るい医学生で、言い交わしたが帰ってこなかった相手との間に子供がいて、学費と子供をを立てるために体を売っているという。だが彼女は自分の住まいで服を脱ぐ時、そして情事の最中には暗闇にした。聖母のような鏡子は暗闇では売春婦となり、「もう来ないで。…いえ、すぐにまた来て!」などの表裏ある言葉を投げかける。ある晩情事の終わりに突然電気がついた。そこにいたのは、蜂須賀の知る鏡子ではなく…。

    『恋罪』
    山田風太郎に、学生時代の同級生から事件相談みたいな手紙が届いているという形式。
    新納(にいろ)は学生疎開で見知った黎子(れいこ)に淡い恋心を抱いていた。戦争が終わり再会したレイ子は、伊皿子(いさらご)という飲んだくれ画家の妻になっていた。伊皿子は毎晩のようにレイ子には逢引相手がいるんだとか言って彼女を縛って嬲っているらしい。新納はなんとかしたいと思う。だがある日伊皿子が殺され、容疑者としてレイ子が警察に捕まった。
    山田風太郎くん、推理小説家の君の力を貸してくれ給え。
    この後事件はコロコロ転がり、さらに思いがけない手紙が届き…
    新納の山田風太郎に対する評価が、山田風太郎の自己評価?

    『死者の呼び声』
    苦学生の旗江は、実業家で苦学生育英会にも投資している会社の社長の事務員に選ばれた。何ヶ月かして、旗江は社長から求婚される。一週間後に返事を欲しいと言われた旗江の家に手紙が届いた。
    それは「お嬢様、わたくしは貴女を知りません。けれど、貴女がお美しく賢いお嬢様でいらっしゃることは存じています。どうかわたくしの願いをきいていただけないでしょうか。」という文で始まる不思議な「探偵小説」だった。そこでは、ある新婚夫婦の披露宴で暴露された、新婦の前妻への罪が語られ…。
    なかなか凝っている。旗江に届けられた「探偵小説」の真相は?なぜ、誰が、旗江に届けた?そして旗江と社長とこの「探偵小説」の関係は?ここでまた「自分では手を下さず殺人を犯す」犯人が出てきます。やっぱり山田風太郎うまいなあ。


    『さようなら』
    共産主義の若者と、その恋人が警察に捕まり拷問された。女は生きて釈放されたが、男は死んだ。女は、男の弟に復讐を吹き込む。
    だが関係者を二人殺し、警察からの命がけの逃亡、そして戦争を経て、女は気が触れてしまった。やっと探し当てたかつての恋人の弟は、彼女の記憶を取り戻すために大掛かりな仕掛けを…。
    これも凄いなあ。かつて弟と女を追い詰め、今は「十年前のあのときと違う場所なのに同じ町にいる」と気がつく二人の警察官の戸惑いには読者も一緒に「今自分はどこにいるんだろう」と惑う。


    『黄色い下宿人』
    シャーロック・ホームズに捧げるっていうかパスティッシュ。ロンドンである男が行方不明になる。ホームズが解決してすっきり!かと思ったら、黄色い肌の日本からの顔色の悪く落ち着きのない留学生が「たいへん不躾ですが、私にはあなたのその推理にちょっと異論があるのです」という。
    歴史上のあの人とこの人が出会っていたら?という小説のパターンの一つなんだけど、「彼」ってシャーロック・ホームズ(が実在したら)と同じ時代だったのか!かなり大変だった「彼」だけど、ロンドンでこのくらい評価されていたらいいよなあ。

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    2026年06月05日
  • 魔界転生 下 山田風太郎忍法帖(7)

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    下巻では転生によって甦った剣士たちと十兵衛の闘いが続きますが、単なる剣の勝負ではなくそれぞれの舞台を生前のエピソードとリンクさせたり、柳生十人集や弥太郎、3人の娘たちを上手く絡ませたり、かの知恵伊豆や紀州大納言を好き勝手に利用したりと、見事なまでの遊びが満載です。
    風太郎大先生の忍法帖の中でも最高峰と言われるに相応しい超力作でした。
    沢田研二さんの方の映画を観たことがありますが、流石にこのスケールは映像化できなかったのか、かなり異なる内容だった記憶があります。

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    2026年05月10日
  • くノ一忍法帖 山田風太郎ベストコレクション

    購入済み

    驚天動地の物語

    この物語が書かれたのはなんと昭和35年、大阪夏の陣から家康が死ぬまでの歴史をしっかり押さえたフィクションである。エログロではあるがこれほど大衆エンタメの極致のような面白い小説を初めて読んだ。何しろ頼秀が自害する寸前に真田幸村が配下のくノ一5人に頼秀の子を産ませるように性交させる。そのくノ一と家康に恨みを持った千姫が脱出しそのことを知った家康側の伊賀忍者5人と服部半蔵の忍者衆が豊臣の血筋を絶たんと戦闘を繰り広げる。ともに忍術で相手の性欲を爆発させたりするが、なんと人間の本質に迫った描写だと驚くべき表現である。しかし一番良かったのは今後読む方のため詳しくは書かないが最後のなんともすがすがしい幕のおろし方である。過去何度かシリーズ映画化されているらしいが今ではコンプライアンス上、不適切にもほどがある!でしょうね。

    #シュール #ダーク #感動する

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    2026年05月05日
  • 伊賀忍法帖 山田風太郎ベストコレクション

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    この荒唐無稽さは今の感覚とは合わないかもだけど昭和おじさんにはドストライク。過激さばかりに目がいくが実在の人物や史実をうまく使った構成は素晴らしく、城太郎と右京大夫の想いは純粋そのもの。「わたしはあの茶は服みませんでした。でも…」がなんとも切ない。

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    2026年04月17日
  • 人間臨終図巻 1

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    山田風太郎の「人間臨終図巻」全4冊をほぼ読み終わったところです。
    この本の中には、内外の 英雄、武将、政治家、作家、芸能人、犯罪者などの著名人の臨終の様をまとめて記載されています。
    私は自分の年に近い第四巻(77歳~121歳)から読み始め、
    今では寝る前に読む本の定番となっております。
    また、家内も現在第二巻をベッドにもちこんでおります。

     所で、この「人間臨終図巻」は亡くなった年齢の若い順に書き起こされております。
    15歳で亡くなった八百屋お七から121歳で亡くなられた「泉 重千代」、それにナポレオンなど海外の人など923人方々の臨終の姿を書き起こしておられます。

    例えばこうです。
    ご記憶でしょうか? 市川房枝さん(行年八八歳)
    昭和54年女性雑誌の「好きな女性の顔」ベスト1にえらばれました。
    その時の二位の山口百恵を倍近く引き離して。
    「化粧したのは昭和3年に一度だけ」と本人が語った彼女の唇に
    看護婦さんたちが紅を塗って差し上げ納棺されたということです。
    わずか数行の方から4~5頁にわたる方まで、彼・ 山田風太郎の琴線に触れた方々のエッセンスを巧みに紹介されております。
    この本を家内の主治医に紹介しますと、医学的にも興味がわいてこられたのでしょうか、
    学会などの移動時、車内で走り読みするの最適だとおっしゃってました。

    さて、グーグルAIさんによりますとこれまで地球上で累計誕生者数は約1,170億人だそうです。
    そうしてみると、923人というのは本当に限られた人々です。
    まして山田風太郎氏の死後の人々は無掲載です。
    どうです、我と思わん方は新たな人々の発掘をされてみては? リライトも可。
    また、国も違えば取り上げる人物も変わろうというモノ。
    第二、第三と類書が出てくるのも楽しいかもしれません(

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    2026年04月05日
  • 人間臨終図巻 1

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    難解なためではない

    文庫本1冊を読み終えるのに思ったより時間がかかった。難解なためではない。一人一人の臨終場面にため息をついたり、本を置かざるを得なかったからだ。要するに、重かった。
     この巻は、十代で死んだ八百屋お七から四十九歳で死んだ山下清までを収録している。読後、頭の中を回らして、特に印象に残ったのは、マリー・アントワネットか。

     断頭台に上るとき、偶然処刑人サンソンの足を踏み、サンソンが「痛い」とさけぶ と、彼女はふりむいて、「ごめんあそばせ、ムッシュウ、わざとしたわけじゃありま せん」と、いった。(本文より)

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    2026年03月27日
  • あと千回の晩飯 山田風太郎ベストコレクション

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    朝日新聞、1994年10月~96年10月連載。山田風太郎、72歳~74歳。
    タイトルから、日々の晩酌と夕食の献立、まわりで起こる出来事と追想、そんな軽妙なエッセイを予想していたのに、まったく違った。
    本人も、最初は、老いや死についての飄々としたエッセイを書くつもりだったのに違いない(冒頭では「アル中ハイマー」というダジャレも飛ばしている)。しかし、そうはいかなかった。若い頃に言ったり書いたりした老いや死についてのアフォリズムが自分の身にふりかかる。(医者の不養生とはよく言うが、医学を勉強しただけあって、72歳までしっかり不養生していたからね。)
    ただの老化、ただの白内障、ただの書痙、ただの頻尿だと思っていたのに……糖尿病とパーキンソン病、しかもかなり進んでいる、加えて大腿骨を骨折。入院治療のため、連載も途中で中断せざるをえなかった。半ばからは、エッセイは実況中継風になってゆく。でも、筆は冴えている。
    山田風太郎は2001年7月28日に亡くなった。享年79。この7月28日は、彼の敬愛する江戸川乱歩の命日。乱歩先生もパーキンソンで苦しんだ。

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    2026年02月10日
  • 幻燈辻馬車(下) ――山田風太郎明治小説全集(4)

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    どう感想を書けばよいか迷いますが、とにかく面白い。明治初期の混沌とした日本の様子を、これだけ生々しく虚実織り交ぜて描いた作品は他にないと思います。

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    2026年01月02日
  • 忍法八犬伝 山田風太郎忍法帖(4)

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    山田風太郎大先生のもう一つの八犬伝。
    かの名作において北斎と馬琴との掛け合いを絶妙に交える発想は秀逸でしたが、本書ではさらに伊賀と甲賀の奇想天外な忍法合戦という豪快なひと捻りまで加えており、いったいどれだけ才能豊かだったのでしょうか。
    エンターテイメント作品として文句なしの仕上がりです。

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    2025年12月31日
  • 八犬伝 上

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    この話もすこいし、滝沢馬琴もすごいし、山田風太郎もすごい。なにもかもすごい。南総里見八犬伝自体もよみたくなっているが、この小説を読んだ限りでは、しんどいか。

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    2025年11月12日
  • 魔界転生 下 山田風太郎忍法帖(7)

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    ネタバレ

    魔界転生衆との対決が描かれる下巻。柳生十兵衛は快男児かつ柳生の中でも異端でありながらも、その内面は人並みに怯えるしショックも受ける人間臭さに溢れており、他者視点で見るほどには万能ではなく、また完全無欠のヒーローというわけでもない。剣才に恵まれてはいるものの、単純な実力では魔界転生衆のほうが上であり、そんな怪物揃いの面々相手にどう立ち向かっていくかが本作の肝となる。それ故に戦いのほとんどはスポーツ的な競技性の強い真っ向勝負などではなく、奇策、計略、時の運がほとんどであり、そのほとんどの対決が一瞬で終わるあたりに無情性と真剣勝負ならではのリアリティがある。卑怯といえば卑怯なのだが、生前、どれだけ清廉潔白であっても対する相手は欲にまみれて魔道に堕ちた魔人たちであり、だからこそこちらも手段も選ばないという塩梅が実に良かった。途中の柳生十人衆の犠牲もまた十兵衛の定命が尽きるまでのカウントダウンになっている点も面白い。


    そして残り数十ページになっても作品のテンションは落ちることなく、最後の最後まで気の抜けない展開が続く。ラストの宮本武蔵との一騎打ちは魔界転生のくびきからも逃れた武人との戦いであり、最後に相応しい本作一番のベストバウトであるといえよう。仲間もいなくなり、今までの奇策もほぼ通用しない中で、振り下ろされた木剣を割るようにして叩き斬ったという豪快さとそれ以外に策はなかったという結末が絶妙である。そして波打ち際の中でゆっくりと去っていく十兵衛の姿という寂寥とした終わり方。変にダラダラせずにこの余韻で終わったのも見事だったし魔界転生は傑作だと思う。

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    2025年10月15日
  • 魔界転生 上 山田風太郎忍法帖(6)

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    ネタバレ

    山田風太郎が描く伝奇時代活劇の傑作。天草四郎、宮本武蔵、宝蔵院胤舜、田宮坊太郎、荒木又右衛門、柳生但馬守、柳生如雲斎という歴代の名うての剣鬼たちが忍法魔界転生によって蘇り、魔人となって幕府の転覆を図るというストーリーがまず面白い。それに挑む飄々とした主人公の柳生十兵衛もカッコ良く、柳生一族の異端児という設定もいい。他にも、話の中核である魔界転生は日本古来の忍法に西洋の魔術を掛け合わせたハイブリットであったりと、とにかく細部に渡って読み手のロマンをくすぐってくる。

    能力バトルものの元祖というだけあってバトル描写は最高で、田宮流抜刀術の田宮平兵衛と関口流柔術の関口柔心という強すぎるジジイキャラ二人が追っ手を阻むという展開も素晴らしかった。展開的に負けフラグかつ噛ませ犬ではあるものの、凡百のバトル描写と違って戦いの内容に密度がある。

    田宮は馬の足を抜刀術で切り飛ばしてバランスを崩すも、魔人となった胤舜は脅威の反射神経を見せて空中で反転して田宮を迎撃。かわせないと見るや、槍に貫かれたまま相打ちを図るも、田宮坊太郎が介入し、一族の長を切るーー。この一連の読み合いと流れには感嘆してしまった。

    関口柔心は青竹を敷き詰めてトラップを作り、無手となって敵を誘って隠し持った逆手に持った十手で又右衛門の刀を受けると、少林寺の足技で攻撃。相手が青竹を踏んでたたらを踏んで転んだ所を追撃、という作戦もさることながら、そこに割って入った宮本武蔵が持ち前の腕力で十手ごと重心を押さえ込むと同時に、もう片方の小刀を抜き、二刀流で切るという離れ技による対策も凄まじい。

    この二つは短いながらも上巻のベストバウトであり、やはり山田風太郎のバトル描写は傑作であると思う。下巻も期待。

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    2025年10月10日