あらすじ
自らの横恋慕の成就のため、戦国の梟雄・松永弾正は淫石なる催淫剤作りを根来七天狗に命じる。その毒牙に散った妻、篝火の敵を討つため、伊賀忍者・笛吹城太郎が立ち上がる。予想外の忍法勝負の行方とは!?
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Posted by ブクログ
読み終えてみれば切ない史実となりました。伊賀の忍笛吹城太郎の愛の復讐劇。謎の幻術師果心居士の弟子七天狗との死闘と淫な欲望。これが1967年に発行されたものとは…今読んでも全く古さを感じさせない内容でした。甲賀忍法帖とはまた違う魅力があります。
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城太郎と右京太夫の身分違いの恋は古典的だが、一周回って新しい。大仏内の仮住まいのシーンが印象的だ。しかし、物語は予定調和で終わらず、城太郎が闇落ちして終わる。その後の果心居士と城太郎が銀河皇帝とアナキンのような関係としたら、右京太夫はパドメ、新左衛門=オビワン、伊勢守=ヨーダだ。弾正はジャバ・ザ・ハットかな。15年後に弾正を討ち果たしたあと、城太郎はどうしたのだろう。SWのように果心居士を倒したのだろうか。
Posted by ブクログ
エログロ表現で毎度吐きそうになりながら読んでいます。
いつもここで挫けそうになるのですが、乗り越えれば! 面白いから! と岩にしがみつくくらいの気力を振り絞っています。
本当、めっちゃくちゃ面白いんだもの。エログロスルーさえできればすっごい面白い。たまらないワクワク感。
敵が沢山出てきて名前を覚える前に消えていくとかもう慣れたし、そんなことお構いなしに読みたい、読みたいようと思わせてくれる。
ああ、山田風太郎。なんて面白いんだろう……娯楽小説という言葉がぴったりです。
そうだ。笛吹城太郎、いつ笛吹くんだろうと待っていたら終わってしまいました。関係なかったんですね。
Posted by ブクログ
講談小説でありながら強かにも他作との仄かな繋がりというかリンクを残しながらも圧倒的な情報量でそこへ向けられた意識を一気に押し流す豪快さ。そして復讐譚でありながらも主人公は決して鉄血の士ではなくむしろ酷く脆くて氾濫した河に蛙を投げ入れる様な先への不安さを抱かせつつも話の興は二転三転させる妙。感服。
Posted by ブクログ
『甲賀忍法帖』に輪をかけて奇想天外でアダルト路線。ありえないよなぁ と漏れ出る感想を一蹴するストーリー展開と忍法のおもしろさ。
新左衛門の暗躍が鮮やか!