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八犬士の活躍150年後の世界。里見家に代々伝わる八顆の珠がすり替えられた! 珠を追う八犬士の子孫たちに立ちはだかるは服部半蔵指揮下の伊賀女忍者。果たして彼らは珠を取り戻し、村雨姫を守れるのか!?
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Posted by ブクログ
犬田小文吾の死に様がかっこよくてそこから一気に引き込まれた。相変わらず忍法は突飛だけどすごく面白かった。
山田風太郎作品はどれも計算され尽くされている物語の展開が読後に「うわぁ!もー!すごい!」となって、読み返したくなります。今回も、この順番で戦わなかったら…という素晴らしい展開でした。甲賀忍法帳と同じようなシチュエーションでありながら、一人一人戦っていくことになる理由付けがきちんと書かれているのが素晴...続きを読むらしい。特に今回はその理由が色恋なだけに読みやすかったです。
山田風太郎作品のエログロにいい加減慣れて参りまして、いちいちショックを受けずにすむように……なってきたはずなのに、相変わらずの奇想天外忍法に驚かされてしまいます。 これだけえげつないのに、なんでこんなにおもしろいんだろうとつくづく不思議。「えげつない」部分を除くと涼やかできらめいて美しく、かつ息を...続きを読むつかせぬエンターテインメント作品だからかな。「SHINOBI」はそれと知らず見て、なんて美しいのだろうと感心し、後に山田風太郎作品アレンジと知りましたがまさにそう。美しい。 村雨さまの美しさもこう、なんというか眼の前におられるかのように白く輝く肌が見える。里見の殿からうばってしまいたいわほんともう。 ※そうして元ネタの「南総里見八犬伝」のさらに元ネタ、「水滸伝」を読もうと決心。なんとなく避けてた中国古典創作物語だけれど、いいきっかけをいただきました。
安房の里見家に伝わる伏姫の珠がすり替えられてしまった!? 仁義礼智忠信孝悌の八つの珠に変わるのは、狂戯乱盗惑淫弄悦の偽の珠。全ては里見家取りつぶしを狙う本多佐渡守の仕業――自分の所為で里見が狙われたと思い、奔走する村雨姫。彼女の為に八犬士の子孫、けれどもろくでもない男ばかりの面々は甲賀で修業した忍術...続きを読むを駆使し、伊賀くノ一八人衆に立ち向かう。凄絶かつ妖艶な珠の奪い合い、ここに開幕! 山風の八犬伝は読んだことあるけど、思えばちゃんとした彼の忍者小説を読んだのはこれが初めてでした。忍法~の方を先に知ってたんですけどね。読むのが大分遅れてしまった。最初雑事があってなかなか読書が進まなかったけど中盤に入るにつれじわじわ面白くなっていったので結構さくさく読めた気がする。忍者もの、どう反応すればいいかよくわかんないのだけど、現代の異能ものバトルみたいな感覚で読んでました。忍術すげーわ! でも、そもそも自分は忍者にそんなにひかれないのである…あと久々に読んだ時代ものだったからかな? こういうアホで外道でいかれちゃってる犬士達は好きでございます。しかし解説の京極氏の文を読んで初めて気付いたけど、この八犬伝の犬士八人揃わねえww!すげえ!醍醐味潰してるわ! 一人一人死んでいくのが意外で、最初小文吾が脱落した時はまたまた~影武者だよね? って思ってたのだ…毛野ちゃんが好きなタイプだったので早々にリタイヤして残念であった… 村雨姫に惹かれる犬士どもはアホでバカでとにかく可愛い。特に信乃と姫が入れ替わった時の角太郎が可愛過ぎる。でも村雨姫自身にはそんなに惹かれなかったなあ…お姫様らしい誇りの高さがあってそれは良かったけど……まあヘタに活躍してもあれだけど。むしろこの作品の狙い目はこのファムファタルのような姫の為に命を散らしていく男達を描くことにあるんだろうな。 ラストが切なかったですね。つうか寂しかった。本編が荒唐無稽で面白かっただけに。ある意味では八犬伝の原典のラストに通じる切なさとか寂しさだと思います。
山風作品は甲賀忍法帖・魔界転生はすでに読んでますが、今回も面白かったです 血みどろの戦いに次ぐ戦いですが、最後のシメはさわやかさすら感じます 最後の一文が大好きすぎる
のっけから始まるスピード感溢れる展開に、あれよあれよと乗せられてすぐに読み切ってしまいました。忍法が奇想天外なものばかりで面白い。 多数のメインキャラクターが死んでいく血腥い小説なのに、最後の一文があるだけでこの話全体を綺麗な英雄譚に仕立てあげる。山田風太郎の言葉のセンスに脱帽です。
風太郎先生の小説はどれも外れがない。 今回は里見家が八犬伝由来の「伏姫の珠」を将軍家に献上するという設定下で、八犬士の子孫と伊賀忍者との間で戦いが繰り広げられるのだが、ヒロインの村雨が戦いの渦中に入るところから手に汗握る展開が加速し最後はハッピーエンド。 ああ面白かったで終われる娯楽小説。
山田風太郎は本当に天才作家だと思う。 小説というのは、【終わりよければすべて良し】理論が適用されうるものだ。内容がいくらおもしろくても、結末が微妙だと中々記憶に残らない。 山風作品は、ストーリーのおもしろさは言うまでもないが、締め方まで完璧だ。その作品にふさわしいラストがいつも用意されている。そして...続きを読む、これは私の感想なのだが、どの作品も【切ないのに清々しい】読後感が残る。切ない結末の作品は世の中に数多くあるが、切ないのに清々しい作品はそうないだろう。 本作でも、最後の一文が素晴らしい。胸が締め付けられる切なさを感じるとともに、長く甘い夢が覚めたような清々しさも感じられる。 村雨という1人の女性を救うため、血気盛んな8人の若者たちが戦いに挑み死んでゆく。荒唐無稽なストーリーとその中に紛れもなく存在する純愛。このアンバランスさも、また山田風太郎らしい。
設定がいいですよね。 自由奔放に生きている青年たちが好きな女の為に命を賭けて使命を果たそうとする・・・。ワクワクするお話です。 この八犬士たちがお互いさほど仲いい訳じゃないってのがまたいい味出していたように思います。 確かにね、皆村雨を狙っていると知っているなら、変に手を取り合うよりも抜け駆けも辞さ...続きを読むぬ、いい所見せたいと考えるのが自然でしょうから。 忍法合戦については・・・、ちょっと意図が分からない点もあったかな? 意図と言うか、なぜそこまでして性を絡めようとするのか。 犬坂毛野のち●こ切り落として影を作る忍法とか、作者にとってち●こじゃないとダメな理由って何かあったのかな?と変な所が気になりました。 犬塚志乃が最期に球をスリ『入れる』部分、格好良かった。これでようやく任務が完了したんだ、と読んでいて嬉しいような切ないような、そんな気持ちになったなぁ。
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