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Posted by ブクログ
『八犬伝』が映画化するということで手に取った本。
山田風太郎作品は忍法帖シリーズを中心にいくつか読んでいるが、どれも良い意味で荒唐無稽で面白い。
これぞジャパニーズニンジャ! ジャパニーズサムライ! みたいな部分もあり、エロもグロもあり、涙とアクションもある。
『八犬伝』もファンタジー、伝奇要素を絶妙に織り交ぜながら紡がれている。
その『八犬伝』の虚の部分に、この物語を書いた滝沢馬琴周りの実の部分が交互に描かれていく。
上巻は虚の部分が面白かった。
まるで漫画やゲームのパーティが集まるかのように個性豊かな登場人物たちが何かに導かれるかのように集まっていく。
そこに敵の手も迫ったりと、盛り上がり続ける展開であっという間に読んでしまった。
ちなみに映画は原作の良さの100分の1も伝わらない。
何なら原作が端折られすぎてて、原作を読んでないとよくわからない気がする。
余りにも酷い出来だった。映画を観るチケット代で原作買ったほうが絶対良い。
Posted by ブクログ
映画公開前に予習しておこうと(なんせ忘れているからね)、平成元年の文庫本(よくぞ置いておいたものだ)を引っ張り出して再読。馬琴の手による『八犬伝』の部分を「虚の世界」、それを執筆する馬琴と物語の筋をきかされる葛飾北斎とのやりとり等を「実の世界」として交互に配置。面白いのなんのって! 馬琴と北斎の人物造形、やりとりの楽しいこと楽しいこと。こちらの方が面白いかと思いきや、八犬士達の因縁の絡み具合出逢い、八犬士達が窮地に立たされ、それを逃れていく筋の展開、こちらは馬琴の構想によるのだろうが(たぶん。原作読んでいないから定かではない)めためた面白い! 多分原作では長々とあれこれ微に入り細を穿って描いているんだろうが、スピーディに息もつかせぬよう描いていく山田風太郎の筆致もすごい! さすが天才老人! 下巻も楽しみ♪
Posted by ブクログ
滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』は、千葉県民としてはぜひとも読んでおきたい物語。だから岩波文庫のボックスで買ってあるのですが、なにしろ原文でございますので敷居が高く、まだ踏み込めずにおります。
そこで、この山田風太郎の『八犬伝』。滝沢馬琴が葛飾北斎に、「こんな物語を書こうと思ってるんだけど、どう?」と話して聞かせている、というのが大筋。なので、『南総里見八犬伝』そのもの(虚の世界)と、江戸にいる馬琴&北斎の物語(実の世界)が交互に進んでいくという、一冊で二度おいしいお得なご本となっております。
上巻では、「虚の世界」では安房の滝田城城主里見義実の危機から始まって、八犬士のうち6人の犬士が出現、そして7人目だろうと思わせる人物が登場したところまで。「実の世界」では、馬琴が47歳、北斎が54歳の時点から7年間が描かれております。
べらぼうにおもしろい。「虚」パートでは、出来事も人物も、無関係だと思わせておいて実はみぃんなつながっていたりするので気が抜けません。無駄な話が一切ない。登場人物が多く、読んでいると系図が欲しくなるので人物名や関係をメモしておくことを強くおすすめします。
また「実」パートでは、虎タイプのどっしり馬琴と、竜タイプのしなやか北斎、正反対の2人が良いコンビです。武士気質のカタブツ馬琴をおもしろがって見ている北斎、という図がほほえましく、会話に笑ってしまったりも。
上下巻を左右に並べると、カバーイラストがつながって一枚の絵になるところも良いですな。
それでは下巻へいざゆかん!
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