山田風太郎のレビュー一覧

  • 地の果ての獄 上 山田風太郎ベストコレクション

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    明治の北海道を舞台にした物語。実在の人物がでてくるが、話は筆者の創作。明治時代の様子を思い描ける貴重な作品だと思う。明治18年頃が舞台だが、御一新から20年近く経っても、北海道は一部に鉄道が走るとはいえ、未開の地。そんな場所に最重刑の囚人が収容される集治監(今の刑務所)がある。そこに赴任した主人公が、偶然赴任の途上で知り合った日本人教導師から「何でもよいから囚人の話を聞いてやってほしい」といわれた言葉を無視しようとしながらも徐々に話を聞くようになる。御一新で生活が一変してもがきながら生きる人の交々が哀しい。

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    2013年10月27日
  • 山風短(1)

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    トンデモ時代劇を至極真面目に振り切ってやりきり、泣かせ処まで作ってしまうというこの力技。
    「無いだろっ」と思う驚愕の展開。
    ツッコミ処を指摘するのは野暮というものです。
    山田風太郎の短編をせがわまさきが漫画化。
    愉しめました。

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    2013年10月11日
  • 十 ~忍法魔界転生~(3)

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    表紙がまさかの主人公!

    物語も、ようやく「敵の編制」が終わり、本編に。といってもまだ「事件の起こり」くらいの段階ですが…
    何気に、初お目見えとなった魔人武蔵。これまで山風短にも出てきた彼が、「こう」なってしまったと思うと感慨深いものが。

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    2013年10月08日
  • 柳生忍法帖 下 山田風太郎忍法帖(10)

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    敵の本拠地に乗り込む後半戦。

    「甲賀忍法帖」の陽炎や「風来忍法帖」の篝火のように、この「柳生忍法帖」にもおゆらというバイプレイヤーが登場する。
    山田風太郎の本にはよく正ヒロイン以上に魅力的なサブヒロインが登場して、愛憎織り交ぜてストーリーをぐっと盛り上げてくれる。

    せがわまさきの「Y十M」も併せて読むと二度おいしい。

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    2013年09月24日
  • 明治かげろう俥 時代短篇選集3

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    山風明治短編選集、最終巻は、明治ものを手がける以前の、たまたま(?)明治を扱った短編を集めたもの。

    しかしここで扱われている作品は、図らずも「時代の大きな事件の影で、その人生を破滅へと向かわせることになった人々の物語」が集められているように感じた。そのため、読んでて実にキツいものが多かった。

    それにしても、表題作の登場人物、向畑治三郎の本当どうしようもない人生の変遷を描き、最後に「この無類に好人物の、哀れな、罪のない男の幸福な晩年を祈りたい。」と表する、作者の度量の深さに驚嘆する。それとともに、その思いを裏切るかのようなラストの"史実"にもまたどうしようもない人間のあり

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    2013年09月03日
  • 誰にも出来る殺人/棺の中の悦楽 山田風太郎ベストコレクション

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    アパートを舞台に人間関係の綾が織り成す傑作ミステリー。下宿人に書き綴っていくという形式は面白い。もう一編のリレーの如く女に次々と金を使っていく話といい読者を飽きさせない。

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    2013年08月28日
  • 柳生忍法帖 上 山田風太郎ベストコレクション

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    加藤家の凄惨たる非道さも七人の女性たちの魅力もおゆらの切なさも十兵衛のかっこよさも全てよくまとまっていて、読み応えのある作品だった。

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    2013年08月25日
  • 忍びの卍 山田風太郎ベストコレクション

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    登場する忍法はエロいしグロいし、
    他の忍法帖に出てくるものと比べると
    そう大したものではないのだが、
    物語の展開においては必須だっただろう。
    刀馬の変貌ぶり、お京の決断には悲壮さが滲み出ている。
    忍び三人衆の受けた密命が明かされるラストは圧巻。

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    2013年08月18日
  • 斬奸状は馬車に乗って 時代短篇選集2

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    その人間の性質に対し、一番試練となるイベントをぶつける。
    そこらへんの手腕が猛威を振るっている短編が収録された本作。

    明治幕末を舞台に、愚直に己を貫くものも、誘惑に負けて欲望に生きるものも、もれなく不幸になるような話が主です。
    そして勝利するのは大悪党。

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    2013年07月25日
  • 誰にも出来る殺人/棺の中の悦楽 山田風太郎ベストコレクション

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    『太陽黒点』が非常に面白かったので、もっと騙されたいと思って購入(笑)
    中編「誰にも出来る殺人」と「棺(かん)の中の悦楽」の二本立て。
    共通しているのは、恋心を持て余した男の悲しみ、といったところで、
    どちらも切なく、やるせないけれど、愚か者の悪あがきがシニカルな笑いを誘う。

    ■『誰にも出来る殺人』
     舞台は昭和30年代の場末のアパート「人間荘」。
     二階建てで、部屋は全部で16室。
     12号室の新しい借り主が押し入れに残された厚いノートを発見し、読んでみると、
     その部屋の歴代の住人の中でノートの存在に気づいた者による手記が綴られていたが、
     それは単なる日記ではなく、いずれもこのアパート

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    2013年07月14日
  • 魔界転生 下 山田風太郎ベストコレクション

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    ヒロインを守る集団というパターンは他の忍法帖でも使われているが、今回も全員役に立って死んでくれる。

    魔剣士たちとの戦いも、必ず十兵衛がさまざまな工夫を凝らして1対1で倒す。おざなりにしている闘いはひとつもない。こういう隙のなさというか、こだわりが「さすが山田風太郎だなあ」とか「苦労したんだろうなあ」とかの感慨を催す。

    敵も味方も殺し合って最後にはきれいさっぱりになってしまう。それは哀愁でありカタルシスでもある。

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    2013年07月13日
  • 魔界転生 上 山田風太郎ベストコレクション

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    上巻の半分近くまで主人公である柳生十兵衛は名前しか出てこず、7人の魔剣士の登場に尽くされる。本書は中学生の時初めて読んだのだが、最初は柳生如雲斎が主人公だと思っていた。途中から出てくるへらへらした奴に殺されてしまって「???」だった。

    とはいえ、あまりに敵が魅力的なので主人公が出てこなくても全く気にならなかった。しかし、こんな書き方は、しかも連載小説で、山田風太郎しかできないのだろうなあ。

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    2013年07月13日
  • 信玄忍法帖

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    忍法合戦よりも武田軍の苦心や苦悩がメイン。僕は甲府生まれなので登場する武将や地名に馴染みがあり、その分余計に楽しめたのではないかと思いました。

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    2013年07月07日
  • 妖説太閤記(上)

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    下劣な野望を抱きつつ、人を魅了していくカリスマ秀吉の成り上がり一代記。時代の全てを見通してきたかのような竹中半兵衛が冷酷な軍師として暗躍。

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    2013年07月04日
  • 十 ~忍法魔界転生~(2)

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    一人、また一人、魔界転生の剣士が生まれる中、未だ出ることのない十の人。柳生十兵衛の登場を待ち続けるけど、主役不在でここまで物語が引っ張れるというのは凄すぎ。

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    2013年06月26日
  • 十 ~忍法魔界転生~(1)

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    これ、これ。
    これが読みたかったんですよ。

    せがわ まさきの「魔界転生」。
    お話はまだ、はじまったばかりです。

    たしか、これ、主人公の十兵衛って、半分ぐらい話が進むまで、出てこなかった気がしますが。

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    2013年06月14日
  • 幕末妖人伝 時代短篇選集1

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    幕末の妖人達(そのセレクションもまた素晴らしい)の、凄まじい生き様を描く連作集。

    短編としてはどこかで読んだことのあるものばかりでしたが、この形態(具体的には、ラスト1行の有無)で読むのははじめてで、読後のインパクトが倍になるよう感じました。

    後世に名を残すような偉人は、良くも悪くも関わる人間を巻き添えにするといったあたりはラストの「伝馬町から今晩は」に最も印象的に描かれているところであります。

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    2013年06月05日
  • 太陽黒点 山田風太郎ベストコレクション

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    昭和30年代後半(=1960年代前半)の東京で、
    アルバイトしながら大学に通う青年が、
    金持ちの娘と知り合い、ブルジョワの毒気に当てられて、
    勤労や苦学には意味がないと思い始め、
    上手く立ち回って「逆玉(の輿)」に載った方が利口だ、
    と考えるようになり、周囲の人間を憎悪しながら野心を燃やす
    という筋立てだと思ったのだが……一杯食わされた。
    なんという理不尽な苦悩、そして死(二重の意味で)!
    なるほど、これは戦争体験者にしか書けないだろうなぁ。
    被害者もかわいそうだし、犯人も悲しい、
    じゃあ誰が悪いのだと問えば「それは君たち読者だ!」と
    指を突き付けられる気が――って、あ、それじゃ某「奇書」と一

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    2017年11月10日
  • 十 ~忍法魔界転生~(2)

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    表紙は坊太郎だけど、宗矩巻。魔人宗矩のビジュアルが超良い。

    しかし相変わらず、単行本の区切りが悪いなぁw

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    2013年05月27日
  • 十 ~忍法魔界転生~(2)

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    圧倒的な面白さ。せがわまさきの山田風太郎サーガの最高傑作間違いなし。人間の未練、妄執が痛いほどページをめくるたびに伝わってくる。これだけボルテージが上がっているのに主人公はまだ登場せず。次巻の刊行が待ちきれない。

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    2013年05月24日