山田風太郎のレビュー一覧

  • 明治バベルの塔 ――山田風太郎明治小説全集(12)

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     歴史上の人物が次々と登場する短篇集。一番よく出てくるのは幸徳秋水。他に登場するのは黒岩涙香とか福地桜痴とか。風太郎にとって明治とはアナキズムとジャーナリズムの時代だったのだろう。一番傑作なのは、今も東京博善が経営している町屋斎場の社長であった木村荘平を主人公に立てて、最初の「客」を奪い取ろうと死者やこれから死に行く人々に七人のセールスマンをひたすら派遣し続ける「いろは大王の火葬場」(pp131-211)。

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    2025年12月31日
  • 魔天忍法帖<新版>

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    山田風太郎という人は、いったい、どういう脳ミソを持っているんだろう?と、つくづく思う。いつも、あり得ないような、荒唐無稽な話を造り出す。この作品も、あれよあれよ、という間に、訳の解らない展開に強引に引っ張り込まれてしまった。それなのに、あまりにも面白すぎて、止められない。一種の麻薬みたいなもんだ。解説が、北森鴻だったのも、嬉しかった。

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    2025年12月25日
  • 誰にも出来る殺人/棺の中の悦楽 山田風太郎ベストコレクション

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    「誰にも出来る殺人」
    夢野久作みを感じた。
    各話ごとのオチはいまいち…ただ住人たちの素性や秘密が徐々に明らかになる構成には非常にわくわくさせられる。
    例のあの人にいったいどんな思惑があるのか楽しみにしていたのに、わりと大したことなくて肩透かし。
    最後よくわからなかったのだが◯下ろししたったってことでいいんですかね…
    ずっとドアの押し合いやってるの想像するとシュール。

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    2025年12月06日
  • 明治断頭台 山田風太郎ベストコレクション

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    本格ミステリ作品としてマニアの評価は高いけど、ミステリとしての魅力を挙げれば、真の主役は誰かというレッドヘリングにあると思う。

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    2025年12月06日
  • 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)

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    山田風太郎は本書から入る
    今ではテンプレートになっている多人数VS多人数のバトルもの
    奇想天外なたたかい
    昭和三十年代にこの設定は天才
    魁男塾は山田作品の模倣かしら

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    2025年12月06日
  • 明治断頭台 山田風太郎ベストコレクション

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    ラストが名作とよく聞くので読みました。なるほどこれはと感嘆。
    日本史を専攻していたので歴史小説としても楽しめる内容。これだけ教養があったら歴史上の人物や出来事で創作できるのかと尊敬。

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    2025年12月01日
  • 銀河忍法帖

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    復讐を決意した謎の女、朱鷺に惚れ、ひょんなことから協力を申し出た風来坊、通称・六文銭の鉄。そんな二人に大久保長安率いる科学忍法を使うくノ一集団と、伊賀の手練れが襲いかかってくる中、前代未聞の逃避行と暗殺舞台劇の幕が上がる──。

    まず主人公である六文銭の鉄がカッコいい。野生児のルパン三世のような3枚目キャラであり、動物的な反射神経と雄臭い絶倫の下半身で物事を片付けていく様は爽快感がある。とりあえず見つけたら敵の妾を犯しまくるインモラルな作風ではあるものの、敵のくノ一も色香を武器に挑んでくるわけで、山田風太郎世界観においては当たり前のように性技や交合すらも立派な戦いであり生存戦略の一つなのだ。

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    2025年11月05日
  • くノ一忍法帖 山田風太郎ベストコレクション

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    ネタバレ

    5vs5の忍法合戦。甲賀で猛威をふるった左衛門に近い能力持ちが、初戦であっさりやられるのに驚く。鼓隼人は忍法も名前もかっこいいので好きだった。他シリーズに比べて、このくノ一達は殺意が高すぎる。

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    2025年10月28日
  • 伊賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(3)

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    忍法帖シリーズ第三弾は映画にもなった伊賀。
    このように忍者をただの隠密ではなく人間離れした術の持主としたのは山田大先生であり、世界的な忍者ブームの火付け役だと考えると偉大です。
    今回はあまりにエログロな内容なので、流石に映画では本筋をある程度なぞりながらもマイルドな表現になっていました。

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    2025年10月04日
  • 柳生忍法帖 上 山田風太郎ベストコレクション

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    山田風太郎さんの作品は、いつもブッ飛んでいる、というか、「こんな事書いて良いの?」と思うような作品ばかりなので、楽しみ(?)だ。この作品も、出だしから、残酷な殺戮シーンに、どうなるものか、と心配したけれど、やっぱり面白さが勝って、何か、発禁書物を読んでいるような、罪悪感を感じながら読んだ。早く、下巻も読みたい。

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    2025年09月16日
  • 忍法忠臣蔵 山田風太郎忍法帖(2)

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    赤穂浪士の討ち入りの陰に、それを未然に防ごうとする勢力と応援する勢力があり、またその攻防に伊賀と加賀忍びが暗躍するといったお話。
    加賀女忍が繰り出す性的な技はいかにも山田風太郎大先生の作品ですが、後書を読んで忍者を超人的な技を持つ存在として確立したのが大先生だと知って驚いた。
    それまでは単なる諜報員に近い存在と認識されていたのでしょうか?
    だとすればものすごい偉業なのに、その割に知名度がそれほど高くないのは何故だろうか。

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    2025年08月05日
  • 警視庁草紙 下 山田風太郎ベストコレクション

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    ネタバレ

    すごすぎる。嵐の中で必死にしがみついてゴールにたどり着いたような感覚だった。
    どこまで史実なんだ?と思うものが大体史実でびっくりさせられる。
    とくにむささび吉五郎の、吉田松陰の手紙を島流しにあってもずっと持っていた、(河鍋暁斎のすんごい絵はオトリだった)という逸話が面白かった。
    河鍋のところはフィクションだとしても。

    ずっとフンワリと対峙してきた、もと江戸奉行の駒井の御隠居様と兵四郎vs草創期の明治警察・川路とその部下たち(けっこう極端な過去を持つ人もたくさんいた。刀を失った人々のいく先がここになりうるとも言えるなあ)。
    別に正面からの対戦でもなかったけど、こんな形で決着がつくとは。

    消え

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    2025年07月27日
  • 野ざらし忍法帖 ――山田風太郎忍法帖短篇全集(2)

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    講談社文庫で読んでいたが、ちくま文庫で再読。

    「忍者車兵五郎」3…敵討ちを返り討ち。水面と水面下
    「忍者仁木弾正」4…粘土で型取った顔に変身。伊達のお家騒動
    「忍者玉虫内膳」3…出血技 vs. 意図的部分壊死
    「忍者傀儡歓兵衛」4…まるで生き写しのようなドール制作。意外なオチがいい
    「忍者枯葉塔九郎」5…切られても再接着する醜男忍者が美人妻をゲット
    「忍者梟無左衛門 」4…子宮を反転させる忍法が世直し大明神へ
    「忍者帷子万助」5…身体中の水分を放出しミイラ化。オチがおもしろせつない
    「忍者野晒銀四郎」3…死から蘇る忍法でかつて愛した女を救う?
    「忍者枝垂七十郎」4…御庭番御用達の大丸呉服店女

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    2025年07月15日
  • かげろう忍法帖 ――山田風太郎忍法帖短篇全集(1)

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    ネタバレ

    どういうジャンルに当たるんだろう。
    著者のシリーズでは忍法帖とくくられているが、時代物+活劇?ミステリ? 収められている一遍に創作秘話的なものがあるけれど、著者としてはミステリのトリックに通じるものがあったそうだ。
    ともあれ、どの話も面白いのには驚いた。
    『佐渡上』『服部半蔵』ときて『帷子乙五郎』の時代経過にも面食らう。

    読みたいシリーズが増えたのが、実に嬉しい。

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    2025年05月30日
  • 甲賀忍法帖 山田風太郎ベストコレクション

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    慣れていないからか、とっつきにくさがあった。しかし、時代ものも面白いものだ。
    語りが前面に出てくるのはしょうがないところもありそう。

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    2025年06月30日
  • 甲賀忍法帖 山田風太郎ベストコレクション

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    時代ものには苦手意識があったけど、読みやすかった。この本が初めて読んだ時代もので良かった。山田風太郎作品今後も読んでいきたい。

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    2025年02月25日
  • 人間臨終図巻 1

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    ビブリアに出てきたので読んでみました。全然知らない人、名前しか知らない人、大体どんな人か知ってても「そういえばそのごどうなったの?」と思うような人がたくさんで亡くなった時ことを知ってたのは大石内蔵助・主税親子と織田信長と上杉謙信など一部。死因は知っててもその様子までは知らないから興味深かった。全4巻とのこと、他のも探して読んでみたいな。

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    2024年12月08日
  • 八犬伝 上

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    最近公開された映画の原作。私たちの世代は八犬伝の映画といえば薬師丸ひろ子主演の角川映画を思い出す。
    本作は山田風太郎の傑作と言っても良い。現実の滝沢馬琴の創作生活と北斎をはじめとする周囲との交流を描きながら、虚の八犬伝の物語を進めていく。これにより単に八犬伝の物語を読むだけでなく、28年もの歳月をかけた馬琴の苦労もひしひしと伝わる。そもそも八犬伝自体が現代でもファンタジーRPGに出来るレベルのクオリティだ。このはっちゃけた物語をお堅い馬琴が書いたという対比も非常に面白い。

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    2024年12月08日
  • 魔界転生 上 山田風太郎ベストコレクション

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    エンターテイメントとは、セックスとバイオレンスやな〜、なんてなことを痛感する1作。あの名作、深欣東映映画とは筋書きが違うので、初見の方は改めて楽しめるはず。個人的には、十兵衛が紀州に乗り込んでヴィランと初顔合わせするまでのくだりが最高潮(ピーク)です。その後も当然としてオモローですが

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    2024年11月11日
  • 幻燈辻馬車 下 山田風太郎ベストコレクション

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    ネタバレ

    山風の明治モノ、大好き。もっと読みたいと思っていたので、前評判の高いこれらを読むことにした。

    上巻…どうにも話が細切れで読みづらいときもあるが、幻想的な物語の枠に惹かれて読み続ける。

    舞台は明治15年。
    会津の武士であり、同心も経験したことのある、中年の馬車引き、干潟。
    孫娘のお雛をのせてメイジ・トウキョウを今日も行く。
    お雛には2人の幽霊がついており?、それはお雛の父親であり干潟の息子である蔵太郎と、その母であり干潟の妻でもあるお宵の2人。
    彼らはお雛が呼べばそれなりにこの世にくるが、不死の身である以外は特殊なことはできず、全知全能でもない(笑)。
    このあたりのやりとり、かなりシュールで

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    2024年11月09日