山田風太郎のレビュー一覧

  • 甲賀忍法帖 山田風太郎ベストコレクション

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    ここまで完成度が高い小説はなかなか見られない。日本版ロミオとジュリエットと帯で書かれていたがその通りだと思う。忍者がおかしな術を使うので世界的な作品とまでは言えないかもしれないが、漫画化、アニメ化され、それぞれ完成度が高い。しかし画として見なくても納得の文章表現力だ。


    「愛する者よ、死に候え」(バジリスク)

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    2011年12月27日
  • 魔界転生 下 山田風太郎ベストコレクション

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    怒濤の展開で、上巻後半から一気読み(前半の背景説明と敵の紹介はちょっとだれた)。常識にとらわれない展開で、骨太の大活劇エンターテイメント。昭和53年に書かれたというけど、最近の小説にない大雑把で豪快なストーリーにベタ惚れしました。柳生十人衆の面々がおちゃめでかわいいし、魔人どものかけあいも妙に可笑しい。山田風太郎はミステリしか読んだことが無かったけど、忍法ものも読もうと思います。

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    2011年12月26日
  • 幻燈辻馬車(下) ――山田風太郎明治小説全集(4)

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    感想は概ね上巻の方に書いてしまいました。
    下巻、この物語のエンディング、決着のつけ方がいい。
    痺れました。
    上下巻、読んでよかった。楽しませてもらいました。

    ちくま文庫版の下巻には3つの短篇が収録。
    なかでも「絞首刑一番」がおもしろかったです。
    構成の妙。
    読み終えて、あらためてタイトルに唸りました。

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    2011年12月19日
  • 幻燈辻馬車(上) ――山田風太郎明治小説全集(3)

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    ミステリ、怪談、チャンバラ活劇にスパイアクション、カーチェイス。
    時代物の中にこれでもかと盛り込まれたサービス精神。
    これぞエンターテインメント。
    実在の多数の人物、多数の事件が虚実入り交じり、干潟干兵衛と孫娘お雛をのせた辻馬車を軸に収束していく様は見事。
    明治時代の独特の雰囲気もいいです。

    角川文庫版もありますが、ちくま文庫版の装丁のほうが味があって好きです。

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    2011年12月19日
  • 妖説太閤記(下)

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    これぞ人間。精一杯生きた。後半腹立たしくなかなかページをめくる手が動かなかったが死んでみると寂しくも思えた。

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    2011年12月14日
  • 魔界転生 下 山田風太郎ベストコレクション

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    上巻で、転生衆の一人田宮坊太郎を破った柳生十兵衛。
    下巻では、残りの衆と十兵衛の闘いが展開される。
     宝蔵院・荒木又右衛門・柳生但馬守など、魔物と化した
    剣豪集団が十兵衛に襲いかかる!はたして、十兵衛に秘策は
    あるのか?そして待ち受ける衝撃の結末とは?
     これを読み終えた時、あなたは、山田風太郎の魔法に掛って
    いるかもしれないー。

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    2011年11月29日
  • 魔界転生 上 山田風太郎ベストコレクション

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    宮本武蔵・天草四郎など、歴史の中ではメジャーな人物たち
    が、時代の枠を超えて剣豪、柳生十兵衛と対決するー。
    これだけでも想像しただけで、ワクワクしてしまう。

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    2011年11月29日
  • 幻燈辻馬車(下) ――山田風太郎明治小説全集(4)

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    下巻に入り物語はさらに加速。自由党を巡る騒動が激しさをます中、登場人物の意外な正体が明らかになり、干兵衛の過去の因縁にも決着が。
    自由民権運動という革命の正体や、それをも利用する政府の非情さを暴き立てる批判精神も素晴らしい。

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    2011年11月10日
  • バジリスク~甲賀忍法帖~(5)

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    ネタバレ

    能力バトルのパイオニア。名作。

    弦之助は、頭領としてはやはり失格でした。最後の最後で、生来の甘さと、自身を信じてくれた者への愛が出てしまった。
    あの瞬間、隠れ里という小さなコミュニティの中で交配を繰り返す異形の忍者たちの時代は終わったんだな、と思います。というより、すでに終わっていると分かっていたからこそ、弦之助はああしたんだと思いますね。

    どちらが勝っても変わりはない、と。

    弾正たちの時代で一度綻びかけたものが、ようやくほどけてくれたという感じです。ドラマチックで、とても良いラストだった。

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    2011年10月26日
  • 魔界転生 上 山田風太郎ベストコレクション

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    日本史に詳しくはない私でも知っているようなメジャーな剣士がばんばん出てきます。上巻はまだ戦い始まらずといったところで、これからどうなるのかが大変楽しみ。

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    2011年10月23日
  • 柳生忍法帖 下 山田風太郎忍法帖(10)

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    ネタバレ

    忍法帖モノ、柳生十兵衛三部作の第一弾。

    ぶっ飛んでる忍法はそれほど登場しません、が、敵役の会津七本槍に、その首領芦名銅伯は強烈な個性を持つ悪役です。7人の女の敵討ちを助太刀する柳生十兵衛がヒーローで、3部作の最初であり大人気のヒーローですから、萌えところ満載ですね!

    面白いこと間違いないです、「魔界転生」より好きだな…ラストの『柳生十兵衛死す』は読んでないけど…

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    2012年06月08日
  • 地の果ての獄(下) ――山田風太郎明治小説全集(6)

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    さまざまな人物の交錯する場所として監獄を舞台に設定したのは、さすがにうまい。ファンタジー的な味付けがあるのが本作の特徴。珍しく後味よし。

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    2011年09月24日
  • 風来忍法帖 山田風太郎忍法帖(11)

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    大傑作!敵も味方もキャラ立ちまくり。まず香具師の奮闘振りが痛快。彼等の特性がことごとく最後に生かされ(特に馬左衛門、すごい...)、伏線として機能している。ラストもめちゃくちゃ泣ける。

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    2011年09月24日
  • 幻燈辻馬車(下) ――山田風太郎明治小説全集(4)

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    幻想ホラー歴史スパイ小説!? すげー贅沢。

    歴史の波に乗り遅れた人々の哀愁。死に場所を求める哀しい男達。

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    2011年09月24日
  • 魔界転生 下 山田風太郎忍法帖(7)

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    なんと言っても、決闘シーンが白眉(とくに武蔵との対決は凄いな)。長い話だが、主人公の魅力で引き付ける。

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    2011年09月24日
  • 警視庁草紙(下) ――山田風太郎明治小説全集(2)

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    警視庁VS江戸町奉行の対決という構図が素晴らしい。開化の時代の人々の心情などがよく描けていて、この時代でしか成立しえないミステリーになっている。

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    2011年09月24日
  • 明治断頭台 ――山田風太郎明治小説全集(7)

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    短編集なれど最後に仕掛けが...。まさか◯◯が◯◯とは...。反則すれすれのところ、動機に説得力あってセーフ。

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    2011年09月23日
  • 風来忍法帖 山田風太郎忍法帖(11)

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    ネタバレ

    時は天正18年、豊臣秀吉き下2万余の軍勢に対し、わずか数百人の手勢を率い北条方の小城・忍城を守る美貌の麻也姫…文庫の裏表紙にはこうあります。おや?これはこれは石田三成の手による武州忍城の水攻め、最近読んだ『のぼうの城』と同じです。史実を独自の解釈でアレンジし奇想天外な忍法を掛け合わせ一大エンターテイメント時代小説に仕立てあげるのは、山田風太郎氏の得意とするところです。しかしながら…


    裏表紙はこう続きます、姫を陰に陽に守るのは、忍びの者として天下に鳴る風摩組。中に割って入る戦場荒らしの七人の香具師は、摩也姫の貞操を狙う。香具師vs風摩忍法、武州の地機智と詐術を巡らす縦横の戦い!香具師?どう

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    2012年06月08日
  • 山風短(3)

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    今回は時代物じゃないのか~ と一瞬がっかりしたけど、やっぱり面白い山風短。
    やはり、せがわ先生の描かれる美少年はたまらん…まるで匂い立つようなフェロモンを纏っていると思います。いけないと思います。

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    2011年08月31日
  • 警視庁草紙 上 山田風太郎ベストコレクション

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    山田風太郎作品、初めて読みました。こんなに面白かったとは!
    近代化を進める明治初年の警視庁と、御一新が気に入らない元江戸南町奉行所の面々との知恵比べ。私たちは「明治維新」により江戸から明治にスパッと時代が切り替わったように思ってしまいがちだけれど、人の心や社会というのはもちろんそんなものではなく、新しい時代と古い時代のはざまで人は揺れ動きながら日々を生きているんだな。
    脇役として西郷隆盛から新撰組斉藤一まで綺羅星のごとく登場し、いい意味であっという間に読める、歴史・娯楽ミステリの連作集。

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    2011年08月22日