原田マハのレビュー一覧

  • 原田マハ、アートの達人に会いにいく

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    原田マハの様々な美術関係者との対談集。
    私の世代にとっては歴史上の人物に思えてしまう人々も、少し上の世代にはつい最近まで生きていたリアルタイムの人物であることにハッとした。
    画家やキュレーターあたりまではイメージができるんだけど美術館の運営や美術コレクターになってくると、存在を意識したことがなかったのでとても興味深かった。

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    2024年05月28日
  • 太陽の棘

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    戦時下及び戦後間もない沖縄で根付く人々の生活と葛藤を、米軍駐留兵の精神科医として赴任した主人公の目線を通して巧みに描写する名作品。あくまで沖縄住民の目線ではなく、米軍医師という外の人間の目線を通して描かれている点が大きな特徴である。アートという媒体を通して、現地住民と米軍の間に存在する大きなわだかまりを融和していく過程を描く。しかし、その過程は不完全に終わるし、タイラやヒガへの悲劇を通じてそれがいかに困難なものであるかを伝えてくる作品。それでもヒューマニズムにはまだ希望があるというメッセージを、作者はおそらく最後のシーンを通して語りかけようとしているのではないか。

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    2024年05月26日
  • お帰り キネマの神様

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    キネマの神様も読んでないし、映画も観てないけど、これだけで十分参加した気になる。

    そして、やっぱり文章が上手だなと改めて思う。
    それこそ、まるで、映画を観ているような、すんなり情景が映像で浮かぶって凄いこと。
    文字をたどるだけで想像させることができるって凄い。

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    2024年05月26日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    前から読みたかった原田マハさんの小説。
    狩野派・琳派。俵屋宗達。
    同時代を生きたルネサンスからバロックの絵師たち。
    大航海時代がつなぐ。

    少年たちの描き方が漫画的で好きではないのだが、終盤の迫力は良かった。

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    2024年05月25日
  • 原田マハ、アートの達人に会いにいく

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    アート界をリードする著名な33人との対談、最初の写真が素敵だ。
    マハは対談相手によって、服装、立ち位置を変えている。慎ましやかに少し離れて、ほぼ横並び、時には腕を組んで、
    私の知らないアートの達人との交流は、美術館の扉を開いてくれる。訪ねてみたい美術館が増えた
    ドナルド・キーン:インタビューを終えて
    先生の向こう側に、谷崎が三島が、川端が見える。憧れの文豪たちが先生を通して語りかけてくれるような錯覚を覚えた。日本を愛し、日本の文学に生涯を捧げたまっすぐな人。その背中を追いかけていきたい。まっすぐに

    大野和士:カザルスの鳥の歌
    演奏前にカザルスが言ったんです。「私たちの国はないんだ。カタルーニ

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    2024年05月15日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    ネタバレ

    最初は日本史の教科書をおぼろげに思い浮かべながら「歴史はどうも苦手なんだよな……」と読んでいたのが、気づけば天正の時代の世界観に入り込み、遣欧使節の彼らと同じ視点でローマやヴァチカンなどの絵画の数々に感動している自分がいました。物語の基盤となる史実が、しっかりと書き込まれているのにも関わらずスルスルと頭に入ってきて、フィクションの部分にまで現実感を与えています。
    また、登場する少年たちの人物像や掛け合いがとても魅力的で愛おしく、本文では描かれなかった彼らの未来を思うと胸が苦しくなってしまうほどでした。
    上巻同様、短い間隔で何度も同じ表現(特に「凪いだ海のような」という形容)が出てくるので、その

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    2024年05月13日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    ネタバレ

    俵屋宗達の人物像が面白く、生没年すらも判然としていない人物をここまで生き生きと描ける技量に驚きました。また日本画の技法についての細かな説明が興味深かったです。
    同じ表現や説明が何度も書かれており少ししつこいと感じる箇所もありましたが、文章が易しく明瞭で、全体的な読みやすさとしては申し分ありませんでした。

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    2024年05月10日
  • 原田マハ、アートの達人に会いにいく

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    その道の達人の言葉には、やはりキラリと光るものがある。それを引き出す作者も素晴らしい。
     またいろんなジャンルの人が登場するので、自分のアートの場がずいぶん拡がりました。

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    2024年05月01日
  • お帰り キネマの神様

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    なんで原田マハさんはこんなに綺麗な文章がかけるのだろう。
    原作もよかったけどこちらもよかった。
    映画も見てみようかな。
    心があったまりました。

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    2024年04月05日
  • ロマンシエ

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    ネタバレ

    個性的であることを認めるというより、個性的であることを付加価値としているような、温かい人たちがいっぱいで感動した。
    リトグラフについて知らないことばかりでしたが、また美術館で違った見方ができるなと思いました。

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    2024年04月05日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    ネタバレ

    おもしろい!!
    普段ならば下巻まで読んでから感想を書くのだけど、上巻だけで、なんなら第一章だけでも壮大なストーリーに引きこまれた!

    でもフィクションと史実の区別がつかなくて困る。
    狩野永徳が信長に贈った『洛中洛外図屏風』は上杉謙信にわたって、いまは米沢市上杉博物館にあると。
    読み終わってないけど気になって調べてしまう。
    戦国時代が目の前に広がるよう。いつか見に行きたい。

    ちょうどいま、皇居三の丸尚蔵館の開館記念展で狩野永徳の『源氏物語図屏風』が見れるというのでこれから行ってきます!!



    誤植コレクション
    『イエズス会にとっても、イエズス会にとっても、まさしく快挙であった。』なんでこうな

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    2024年03月28日
  • フーテンのマハ

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    旅好きのマハさんならではの旅エッセイ
    旅仲間の千鈴さんとともに巡るぼよグルだったり、芸術家の生きた証を辿る旅だったり、最後のお父様のお話では涙したりもして旅に自分も出てるような感覚になる1冊

    マハさんの文章は温かく、友達みたいに「この旅のさ
    ー」と話してくれているみたいな感覚で読めるので今回もあっという間に読めてしまった

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    2024年03月24日
  • いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画

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    アートには、歴史とのすごく深い関係性があることを知った。
    時代背景の理解なくして、アートのことは理解できないのだ(アートのことが本当に理解できるわけではないのはわかってはいる)。
    歴史が苦手な私が、アートやアーティストと一緒に学ぶとすごく楽しく学べるとは思わなかった。

    そして、この本を読んでいるうちに、クレパスで思いっきり画用紙に描きなぐりたい衝動に駆られた。全然絵心とかあるわけではないのだけど。早速、クレパスと画用紙買ってこようかな。
    なぜクレパスかというと、私はカラフルな色使いが好みらしいということを、読んでいて何となく認識したのである。不思議。

    いつかは、この本に出てくる色んな美術館

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    2024年03月22日
  • ジヴェルニーの食卓[電子特別版]

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    原田マハさんの作品は初めてだけど文章が1つ1つ丁寧でかつ、繊細な表現で美しいなぁ。より印象派の画家たちが好きになった。

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    2024年03月21日
  • いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画

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    とても分かりやすく書かれていて、とても美術を好きになる文章。頭の本当に良い人の書く文章ってすごいなと改めて感動しました。美術史を大学で学んだ私は、美術の初心者とは言えないけれど、長年にかけて学んだことよりも、こちらの一冊をしっかり読めば良かったんじゃない?(笑)と思うほど、原田マハさんの知識の深さや、書きたいことは他にも沢山あるだろうに、要点をしっかりとまとめて書き上げるところに感激します。

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    2024年03月21日
  • フーテンのマハ

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    ネタバレ

    マハさんの小説が好きなのでエッセイも読んでみました。終始ゆったりした雰囲気の旅をされていて一つ一つのエピソードにほっこりしましたし、自分の理想的な生き方だな〜と感じました。
    最後のお話はそれまでののんびり旅とは一変、お父様との別れを綴られていて切なくもあたたかい気持ちになり、読みながら涙が滲みました。最後にあの話を入れることで、本として締まるので流石だなと感じる1冊でした。

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    2024年03月13日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    ネタバレ

    自由奔放な信長が
    これまた自由奔放で屈託のない
    伊三郎本人と絵をいたく気に入り「宗達」と名づけ
    物語りが進んで行く

    マルティノと宗達は親友となり
    中浦ジュリアン、伊東マンショ、千々石ミゲルとも
    船旅の序盤で理解し合い友情が芽生える

    本編最後では宗達とその両親の話を
    マルティノが聞きそして涙する
    読んでいる私も、、、

    またキリスト教と全く無縁に
    生きてきた自分だが
    本作品を読んだことにより
    非常にこれに興味が湧き、近所の教会の主日礼拝に
    一度くらいお邪魔させていただこうかと
    思っている

    原田マハさんのアートに関する創作は
    だいたい裏切らない。

    面白いの一言

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    2024年03月10日
  • やっぱり食べに行こう。

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    旅したくなるー!
    やっぱり美味しいものを食べるのが、旅の醍醐味

    出てくる美術館や、レストラン検索しまくりました!!

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    2024年03月09日
  • エール!(3)

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    働く女性の生活の一部を切り取った短編アンソロジー

    女性視点で描かれる各小説から、働く女性の悩み、苦しみ、喜びを感じ取ることができ、不覚にも「クール」で涙した。
    他にも、伊坂幸太郎さんの書いた短編は短いながらも伏線が貼られており、読んでいて点と点がつながる心地よさを感じることができた。

    エール3作を通して、「働くこと」「社会とつながること」の二つについて考えるきっかけを得れたと思う。今までは社会の歯車というマイナスイメージを持っていた会社員も、見方を変えれば誰かを喜ばせる素敵な仕事のように感じた。
    社会人になったのちも、誰かを喜ばせる仕事をしたいし、その喜ばせれるかも知れない機会を「面倒だか

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    2024年03月06日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    俵 宗達の絵を直ぐにでも観てみたい、風神雷神をこの目でと思わせる作品でした‥楽しく、時に悲しく、最後には幸せな気持ちで読み終えた。

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    2024年02月28日