原田マハのレビュー一覧

  • ジヴェルニーの食卓
    「この花をこの花瓶に活ければ、先生が恋をなさるのではないかと」
    アンリ・マティスの家にマグノリアのマダムからマグノリアの花を届けるよう、使いに出された家政婦のマリアはマティスに好きな花瓶に活けるよう言われた。目に止まった翡翠色の花瓶に活けてマティスの前に置いたところ、「君はどうしてその花瓶を選んだの...続きを読む
  • 楽園のカンヴァス
    ルソーの作品と彼の人生をより鮮明に感じ取れる作品だった。
    美術作品に馴染みがなかったけれど、MoMAに行ってみたいと思えるほど。

    読み進めるにつれてルソーの作品の謎が徐々に紐解かれていく、それと同時に主人公たちを取り巻く謎も次第に明らかになっていくので、最後までワクワクしながら読んでいた。

    冒頭...続きを読む
  • 楽園のカンヴァス
    どこまでが史実でどこまでがフィクションか。原田マハさんの現実と虚構の織り交ぜ方が本当に巧みで、世界観にどっぷりと浸かってしまった。知られざる「名作」を巡り、様々な人の思惑が交錯する中、ルソーをこよなく愛し精通するティムと織絵が、謎の古書を通じて何を感じどのような真相を解き明かすのか。結末が読めそうで...続きを読む
  • 独立記念日
    好きな作品だった。短編で読みやすい。
    前の短編で脇役で出てきた人物が、次の短編で主人公になる構成。誰かの人生の脇役であるように感じてしまう瞬間もあるけれど、みんな自分の人生においては必ず主役であり、それぞれがそれぞれに悩みや葛藤を持ちつつ生きている、というメッセージも感じた。
  • 翼をください 下
    せ・か・い・は・ひとつ。エイミーの思い、ニッポンの思い。そして平和を願う皆の思い。世界一周の冒険から国の陰謀?友情、そして愛情。様々な思いを抱いて飛ぶ物語に読み手が止まりませんでした。
  • 翼をください 上
    その名はエイミーイーグルウィン!もう次が気になって気になって…あっと言う間に上巻を読み終えました!さぁ、下巻へ!
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh
    棟方志功の人生と作品を、妻のチヤの目線を通して語るアート小説。『リーチ先生』の語り手がフィクションで、その分民藝運動全体の動きを俯瞰していたが、これは妻目線であることで棟方志功1人に的を絞ってある。

    チヤの深すぎる愛に涙が出る。
    芸術家が芸術に殉じる為には、必ず深い理解者が必要だ。芸術に命を注ぐ代...続きを読む
  • 生きるぼくら
    はじめての原田マハさんの作品。
    生きる希望を失いつつあるときに、タイトルに惹かれて購入。
    最初はとっつきにくかったけど、どんどん話に吸い込まれて…
    主人公が変わっていく姿に読む手が止まらなくなった。おばあちゃんや出てくる人々がみんな素敵で元気をもらった。何度か涙したり。本当に好きな作品です。
  • 黒い絵
    今までに何冊か原田マハさんの本を読んできたが、これほどまでに官能的な描写の作品はなかったと思う。でもさすがは美術に詳しく、また文学的な描写も上手い。わかりやすく、すーっと内容が入ってきた。さすがだ。
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh
    マハさんのアート小説はどれも本当に素晴らしいです
    何回読んでも、フィクションなんだよね!?と思わせてくれる
    棟方志功の世界にどんどん引き込まれていきました

    こうやって知っていくと美術館に行きたくなるし、アートに触れたくなるんです
    この作品は、どんな想いで作られたんだろう
    そこにどれだけの価値がある...続きを読む
  • 〈あの絵〉のまえで
    絵画の歴史や背景とともに、「色々あるけど前向きに生きていこう」と読者の背中を優しく押してくれるような、ほっこりする物語が心を温めてくれました。
  • たゆたえども沈まず
    これきっかけで美術館に行くのが好きになった。

    今までは作品そのものだけを見ていて、その作品を描くまでの過程や作者の心情に想いを馳せることはなかった。でもこの作品のおかげで美術作品それだけでなく、その裏にあるものまで感じらられるようになった。
  • 独立記念日
    悩んだり落ち込んだり、気持ちが落ち込むこともあるけれど、そんな時、ちょっとしたことが前を向くきっかけになったり、明日へと続く一歩を踏み出す力になることもある。偶然の出会いや偶然の一言…偶然でもあり必然でもあったり。そのちょっとしたことに気づける気持ちをいつも持っていたいと思った。
  • 生きるぼくら
    人との交流を通して成長する姿が清々しいし、米づくりの厳しさも学んだ一冊。
    自分に1番近いのは純平かなぁ、などと昔の自分を振り返る機会にもなった。
  • 本日は、お日柄もよく
    スピーチの醍醐味、ここにあり。

    みんな出来すぎなくらい上手くいったね、マハさんらしい展開と終わらせ方。
    安心して読める内容だった。

    大事なスピーチを依頼されることがあったら再読しよう。
  • 本日は、お日柄もよく
    「言葉が人を動かすこと(良くも悪くも)」「日本語の繊細さと美しさ」を実感できて、営業として胸が熱くなった。

    前者では、相手が何を求めているのか、どうすれば伝えたいことが相手に上手く伝わるのか、といった「相手の本質的な欲求」に応える内容構成と調査が不可欠だと思った。

    そして、内容構成を解像度高く再...続きを読む
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh
    棟方志功、名前はどこかで聞いた事があるぐらいの認識。奥さん目線で書かれた本。棟方志功の板上に掛けるもの凄い情熱、命懸けの取り組みがズシンの心に刺さる。棟方志功がいかにして世界のムナカタになったのかがわかりました。
  • 風のマジム
    沖縄の風や香りが漂ってきそうな、やさしくて柔らかくて底力のある文章に引き込まれてスルスル読めた。沖縄産のラムがとても飲みたくなってしまって、お話のもとになるラムを早速注文してしまった。
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh
    事実として知っていらっしゃる方も多いと思うので全部ネタバレで書きます。





    棟方志功の妻となったチヤ子が語る棟方志功の生涯。

    二人が出逢ったのは棟方とチヤの故郷の青森市。
    チヤは18歳で看護師を目指していました。

    棟方は17歳でゴッホの<ひまわり>を見てひと目で心を奪われ東京で青森の絵の仲...続きを読む
  • お帰り キネマの神様
    なんで原田マハさんはこんなに綺麗な文章がかけるのだろう。
    原作もよかったけどこちらもよかった。
    映画も見てみようかな。
    心があったまりました。