原田マハのレビュー一覧

  • キネマの神様

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    ゴウちゃんとローズ・バッドの友情に、最後の方は涙が止まらなかった。ゴウちゃんの人柄が現れているまっすぐな文面、心に響くよなあ。ばるたん君が最初に惹かれたのも、よくわかる。

    個人的に好きなのは清音ちゃん。
    歩が退職のデスク整理をしている時、ある報告書を見つけ、「いや。ください。お願い。だってこれ、歩さんの本心でしょう」と見抜き、シュレッターにかけさせまいと、『書類を全身で抱きしめた』。この描写に、人の想いを敏感に嗅ぎ取り、粗末に扱わず、丁寧に大事に包み込む。そんな彼女の人柄が出ているなと感じた。
    国も言葉も違うゴウちゃんとローズ・バッドが、ブログを通してかけがえのない友情を育めたのも、翻訳をしてくれた清音ちゃんの存在があってこそだなと思う。

    冒頭に『幕開けとともに一瞬にして観るものを別世界へ連れ出してしまう。名画とはそういうものではないか。』という一節がある。これは小説にも当てはまるなと思っていて、原田マハさんの小説はまさに読者を一瞬でその世界に引き込んでしまう魅力がある。

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    2026年07月19日
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh

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    川上澄生の初夏の風が出てきたが、確かに棟方志功と画風が似ていると感じた。棟方志功が富山へ疎開し、奥様が板を家財にくくりつけて疎開させて救われた事は有名。実話かは不明だが気を奮い立たせる源のひまわりが空襲で焼失したシーンは居た堪れないものがあった。

    強く鮮やかな色面で構成される木版画は、絵の具を塗り重ねて陰影や奥行きを作り立体感を出す油絵の手法とは、技法も表現方法もまったく異なっていた。棟方が木版画に強く惹かれた理由のひとつは、弱視の彼の目に木版画の単調な鮮やかさがくっきりと美しく映ったからだった。それは幼い頃「目に飛び込んでくるみでだ」と夢中になったねぶたや津軽凧を思い出させた。
    木版画は油絵制作とくらべてより身体的な動きを必要とする。油絵は筆触、つまり筆先の動きが重要だが、木版画は彫刻刀で彫り込むので、腕、肩、指、上肢の動きが必要になる。
    目視よりも手先、技術力よりも集中力に出来栄えが左右される。かつて浮世絵は絵師・彫師・摺り師の共同作業で作られていたが、棟方はこの三つの作業のすべてをひとりで担った。構想を練り、下絵を薄紙に描き、それを裏返して版木に貼り、彫る。多色摺りの浮世絵の場合は、描線と色面を分けて彩色して摺るので、同じ版下を複数枚作るのが通例だった。つまり多色摺りには版木と絵の具が余計に必要になる。棟方には多色摺りの木版画を創る経済的余裕がなかった。彼が自黒の木版画に絞って制作したのには、そうした理由もあった。一方で棟方は、西洋では「色」と見られていない「黒」と「白」の魅力に気づいてもいた。日本には古来水墨画が存在している。また、やまと絵の基本は墨で描き出す描線である。日本人画家にとって黒と白は基本の色であり、れっきとした色彩だ。黒と白は棟方にとって赤と青であり、金と銀だった。どんな色にも変幻する、それこそが日本の色、黒と白なのだ。
    何よりも棟方が夢中になったのは、版画がもつ広がりだった。わずか三•センチ四方の板に描く世界。それなのに無限な広がりがある。この世界のすべてを板上に表現できる気がした。

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    2026年07月19日
  • 永遠をさがしに

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    なんてきれいな作品なんだろう

    音楽を奏でていたからこそ
    共感できる部分がたくさんあって
    またじっくり読み返したい。

    ずっと本棚にいてほしい作品だった

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    2026年07月19日
  • 独立記念日

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    皆何らかのしがらみを持って生きていて
    それを解放して生きていこうとする
    前向きな人たちの物語

    原田マハさんが紡ぐ優しい言葉の数々に
    思わず口角が上がっちゃう

    短編集も楽しいなぁ
    落ち込んだ時に、
    元気をもらいたい時に、
    ふと手に取りたくなるような本

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    2026年07月19日
  • あなたは、誰かの大切な人

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    自分を大切にするのは自分自身なのかなと思う
    大好きな人と美味しいものを食べること
    それだけでこんなに幸せなんだなっていうのは
    ものすごく共感できて嬉しい

    孤独に包まれた時、また何度か読み返したいな

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    2026年07月19日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    原田マハの文章は、情景も心情も目や心に浮かんでくるから大好き!
    本作上巻では、どこまでも真っ直ぐで自分の信じるものを疑わない、そんな宗達を主軸にストーリーが進んでいく。
    宗達の姿は周りを明るく照らす太陽のようで、自然と人が集まってくる。でも、その真っ直ぐさは時に雷のように人々を驚かせ、時に風のように周囲を巻き込みながら、新しい景色を生み出していく、、、。
    宗達だけじゃなくてマルティノたちも同じように、自分の信じるものを胸に生きているように感じた。その揺るがない芯があるからこそ人はこんなにも強く、美しくいられるのかもしれない、、、私もそんな風になりたいな。

    信じるものは人それぞれ違う、けど!それでもそれを大切に抱き続ける姿には、不思議と心を動かされる!
    信じるものがある人は強いというのは普遍で、いつの世も輝く星みたいにキラキラしてるのかな。宗達みたいに。

    下巻では、宗達が巻き起こしたこの風がどこへ吹いていくのか、とても楽しみ!早く読みたい!明日からすぐに!

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    2026年07月16日
  • 新装版 翼をください【毎日文庫】

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    ネタバレ



    本当に没入させるのが上手で、惚れ惚れ。

     私の好きな飛行機とその時代の話。とは言っても、「ニッポン」や「アメリア・イヤハート」のことをほぼ知らなかった。欧米列強の時代に国産機で世界一周を果たしていたなんて、なんて偉大なことを成し遂げてくれていたんだと感動した。きっとフィクションだろうと思いながら読んでいた。そのくらい、原田マハさんはフィクションと史実を織り交ぜるのがお上手。だから、どこまでが本当で何がフィクションなのか想像しながら読むのも楽しかった。
     恋愛の要素が散りばめられているなと思ったけれど、『ラブの要素』を求められていたというのが腑に落ちたし面白い後日談だった。
     淡いようで情熱的で、そして切ない恋愛模様が心地よかった。こんなにも切ない、けれど側から見れば愛が通じ合ってるように思う行為があるのか、、。と思わされた。
    エイミーが指輪を投げ捨てたの好き。
     この物語では、飛行機が平和の象徴であり、証明できることを希望に世界一周を乗り越えようとしたクルー達に相反し、軍事利用や戦争へ導く道具であることを同時に証明できてしまった酷さ。
     きっと人の運命というのは数奇で残酷でもある。
     差別の模様が少し垣間見えて辛いなと思った。

    本当に飛行機のこと、史実を詳しく調べて書かれているのが伝わった。勇気や感動をもらえる物語りであるとともに、今の時代に響く内容だった。
    面白かった〜!

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    2026年07月16日
  • たゆたえども沈まず

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    「強くなってください」
    実際に本を読んでみると読む前と違ってフィンセントの絵を見て感じることが変化した。孤独を感じながら命を削り描いたところにとても心を動かせれた。そしてテオからの支援が必要不可欠でそのおかげで今も愛され続ける傑作が誕生したと思う。フィンセントとテオの素晴らしい兄弟に感激した。

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    2026年07月12日
  • 星がひとつほしいとの祈り

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    母と子の短編集。やがて子を持つ母も含む。

    テーマ的に不倫の話も多々ありましたが、嫌悪感を持つことなく読めました。しみじみと優しい一冊です。

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    2026年07月10日
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh

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    棟方志功、全く興味がなかったはずが、読み終えたら作品を検索している。弘前弁の話しっぷり、志功の人柄が伝わってくる。
    妻チヤ子の献身ぶり、妻あっての芸術家志功。

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    2026年07月09日
  • キネマの神様

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    私のとっておきの一冊は、原田マハさんの『キネマの神様』です。
    原田マハさんの作品は『本日は、お日柄もよく』に続いてまだ2作目ですが、この作品でも何度も感動の波が押し寄せ、涙なしでは読めませんでした。読後は、しばらく放心状態になるほどの余韻が残りました。
    登場人物は現実には私の周りにはいなさそうな人たちなのに、不思議と身近に感じられ、「どうか皆が幸せになってほしい」と願いながらページをめくりました。その願いが叶った時には、物語の結末だけでなく、自分の心まで救われたような気持ちになりました。
    本を閉じた後、「なぜこれまで原田マハさんの作品を読んでこなかったのだろう」と本気で悔やみました。一冊の本との出会いが、これから読みたい作家との新たな出会いにもつながった、私にとって忘れられない特別な一冊です。

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    2026年07月13日
  • サロメ

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    ネタバレ

    ちょっと、面白すぎた。。。
    久々に寝る間を惜しんで読み進めた本だった。
    中世ヨーロッパの様子の浮かぶ描写だったり、現代を基軸にして物語が展開されていく様だったり、不穏な空気感と先が気になるワクワクがあった。

    サロメはメイベルだったのか、、、
    結局、ワイルドも、オーブリーも、ダグラスも、全てメイベルの行動により破滅したし、クライマックスも痺れた。

    「サロメ」自体を知らないし、そこまで期待してなかったけど、やっぱり原田マハ文学は最高だ。

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    2026年07月07日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    とても興味深い。どこまでがフィクションなのかよく考える。出てくる象の絵や洛中洛外図を鑑賞しながらの読書。次回ローマに着くのか

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    2026年07月07日
  • 独立記念日

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    ひとつひとつのお話は短い。
    けれど少しずつ登場人物が繋がっているのが、独立記念日ってタイトルだけど人との繋がりも感じられてよかったです。

    独立記念日って文字でみると凄く大きなことを
    成し遂げなければいけないと、長い人生の中で
    小さな独立での達成感を味わうことで、
    自分を少しずつ認められたり、
    好きになれるのかなと思えました。

    小さな独立を重ねて
    自分をもっともっと好きに、
    大切にできて、
    「ひなたの道を歩かなくっちゃ、なんだか人生もったいない」
    って温かな道を歩んでいける人になりたいと思えた1冊です!

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    2026年07月05日
  • 異邦人

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    再読する少し前に京都に行った。冒頭で登場する智積院に行ったのだけど、もっときちんと見ておけばよかったと後悔。もしくはもう少し前に再読して智積院でじっくり長谷川等伯を見たかった。
    美に対して尋常じゃない執着を見せる菜穂が少しこわい。一輝には同情を覚える。奈穂は一輝も母親も自分を信用していないと思っているけど、たかむら画廊の現状を知って、一輝からモネを売却しないか?と相談されていたらどうしていたんだろうと考えてしまうな。こういうのはやはりタイミングなんだなと思う。タイミングが少しでも違っていたら奈穂と一輝が別れたり菜穂が京都に残るという選択もしなかったのかもしれない。
    この本を読むと京都に行きたくなるし、もっと京都のことを知りたくなる。

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    2026年07月05日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    ネタバレ

    少年絵師俵屋宗達、ダ・ヴィンチの聖母子像を観て、ミケランジェロの天地創造、最後の審判を観て…

    カラヴァッジョに会えてよかった。ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の前で。やってきた少年、カラヴァッジョだと思ったよー。

    俵屋宗達は、ルネサンスに学んでバロック(カラヴァッジョ)に出会った。確かに風神雷神図屏風って、バロック!

    面白いこと考えるなー。

    ※俵屋宗達「風神雷神図屏風」は京都国立博物館所蔵。いつか観たい。

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    2026年07月03日
  • 旅屋おかえり

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    とても旅に出たいなと思える作品でした
    旅屋を始めるきっかけとなった初めての依頼先は『角館』
    数年前に一人旅で行った事のある角館が舞台となっておりより話しに入り込めました
    自分が行った時は夏で桜は見れなかったので桜の時期に行ってみたいなと思いました
    旅の楽しみが詰まった作品と思いますので旅賀好きだと言う人、これから旅をしてみたいなと思ってる人、何か悩みを抱えてる人におすすめです
    自分も旅にまた出たいなと思えました

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    2026年07月03日
  • 奇跡の人 The Miracle Worker

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    原田マハさんが描く、「奇跡の人」。ヘレン・ケラーとアン・サリバンの物語が、明治の津軽で展開される。まず、読んでください、読後感動で涙が止まらなくなります。

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    2026年07月02日
  • 新装版 翼をください【毎日文庫】

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    世界一周を実現するために、大志を抱いてそれぞれ乗組員が奮闘する姿に、とても元気付けられた。
    時代背景もあり、各国の航空技術に対する緊張感がある中、世界に国境はないという信念に突き動かされ、夢を追い続ける姿が格好よかった。
    困難な状況下でも、仲間を信じ、夢に向かって全力で取り組む大切さを教えてくれていると思う。

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    2026年07月02日
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh

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    芸術家、棟方志功を支え続けた妻、チヤが語る夫の生涯。「ワぁ、ゴッホになる!」からどうやって版画を極めていくのか?原田マハさんのアート小説はやっぱり面白い。これを読むと、実際の版画作品に会いに行きたくなります。2人の家族愛も良かったです。

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    2026年07月01日