原田マハのレビュー一覧
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自分の無知さ加減に嫌気を感じながら読み進めた。ピカソは有名だし奇抜な絵も知っている。もちろんこの作品はフィクションなのは分かっているが、1つの絵にこんなにもバックグラウンドがあるのかと興奮しながら読んだ。ゴッホの時もそうだが、著者原田マハさんから学ぶアート作品背景は私にとって膨大である。歴史も学べる。『絵』だけ見るだけなんて勿体無い!歴史的背景、人物的背景、なぜ名画と言われるか、もっと学ばなくてはならないこと、勉強しなくてはならないことが、たくさんあるなと感じた作品だった。
ピカソが生きた時代と米国同時多発テロ事件、2つの時代が対になって進むストーリー。ピカソの強さが印象に残った。
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心が温まるだけではなく、驚きや悲しみを感じられて面白い一冊。
父と母が離婚して、父と2人(実際には父がボストンに行くので1人)で過ごすことになるかと思いきや、突然再婚相手だと言われた女、真弓と主人公、和音が2人で暮らすことになってからもう面白い一冊であることを確信した。
そのあと、様々な困難等がありながらも和音と真弓の関係性が出来上がって良い3人家族になっていくのかと予想しながら読んでいたらそんな単純なものではなく、飼っていたカナリアが逃げたのは何故なのか、離婚した母、時依が何も言わずに突然居なくなったのは何故なのか、真弓が再婚相手の父について行かず和音と2人で暮らすことを望んだのは何故なのか -
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原田マハさんのアートをモチーフにした短編集。
女性たちの挫折と成長がテーマの物語なので、美術に興味がなくても楽しめます。
傷ついたり、落ち込んだりしている人に読んでほしい物語です。
8月6日生まれの広島の女性のお話『ハッピー・バースデー』は、母子の絆をひろしま美術館のゴッホの絵が繋いでくれます。 すごく心が掴まれる物語です。
他にも、肉親を亡くしたり、ハラスメントで心を削られた女性たちが、偶然出会ったアートによって生きる力を取り戻す姿が描かれています。
作者も略歴も知らなくていい。ただ〈 あの絵〉のまえで純粋に絵をみつめること。きっと、それが大事なんだと思います。 -
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『お帰り キネマの神様』は、原田マハさんの小説『キネマの神様』の続編ではありません。
山田洋次監督によって映画化された『キネマの神様』の内容を新たに小説化したものです。
例えるなら「原作→映画→新作」でしょうか。そもそも、このノベライズ企画は山田洋次監督が『キネマの神様』を映画化する際、原作をかなり改変してしまったからなんです。
山田洋次監督は『小さいおうち』の時もちょっと原作のイメージと違う映画だったから、原作ファンは嫌なんだよなあ…。
そしてまた、映画のノベライズを原作者にやらせるなんて、いくら巨匠とはいえさあ…。
と思ったら、面白いんですこれが!
映画全盛期のワクワク感と、家族 -
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原田マハさんの作品はいつも“実物を見たい!”と思わせてくれる。
今回のテーマは、パブロ・ピカソ作《ゲルニカ》。
ピカソの絵画はいままで興味をもてず、知識もなかった。そんな私でも、ピカソの代表作として思い浮かべるゲルニカ。恥ずかしながら、漠然とした絵画のイメージは浮かぶものの何がどのように描かれているのか全く知らなかった。ゲルニカの描かれた背景、時代、込められた想い、発するメッセージ。戦争やテロの愚かさを絵画で訴える勇気のある行動。なかなかできるものではない。ピカソに対する興味が湧いた。
いつもながらマハさんの作品はフィクションが含まれているとは思えないようなその時代への没入感がある。1人 -
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恩田陸の作品を読んだ後だったこともあり、ドビュッシーやラヴェルといった19世紀末から20世紀初頭の音楽家に触れたことを思い起した。彼らがパリで印象主義を音で表現する際の源泉となったのが、ドガやモネが描いた滲み出る色彩であった。その描写を通じて、当時のフランスの空気をうかがい知ることができた。
モネらが印象派へと移行できた背景には、写真・蓄音機・印刷機といった技術革新がある。芸術が記録や複写の役割から解放され、より自由な表現が可能になった。また、その芸術が広く民衆に行き渡り、華やかな時代を築いていたことが伝わってくる。
さらに、本書では多くの女性が評価される立場を求めながらも、不条理な社会に