原田マハのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ原田マハ自身の美術界へ足を踏み入れたきっかけ、題名通りモネの一生を世界情勢や実際足を運んで見た景色を交えて書かれていてとても分かりやすかった。
お金が無い中オシュデ家族を受け入れ、養い、妻が亡くなりそれでもオシュデ家族を養い続けた懐の広いモネを芸術家としてはもちろん人間としてももっと好きになれた作品。
1番印象に残ったのはモネが描いた「日傘をさす女」は3枚あり、一番最初に書いた絵は妻カミーユと子供をモデルとし、顔までしっかり描かれているが、2、3枚目に描いた絵では妻が亡くなり、第2の妻となったオシュデ アリスの娘シュザンヌをモデルとし、顔をぼかして書いてある。
妻が亡くなってから女性の絵をほと -
Posted by ブクログ
難しい言葉や読めない字もあって、なおかつボリュームもある作品だったので、じっくり時間をかけて読み進めた。
作中に出てくる絵画が気になって、実際に調べながら読んだことで、より深く作品世界に浸ることができ素敵な読書時間でした!
特に心に残ったのは、松方のこの言葉。
「ナポレオンでなくとも、誰であれ、おのれの行く末のことはわからんものだ。
行く末どころか、明日のこともわからんものだよ。
だからこそ、いまこの瞬間をどう生きるべきか、考えている。
一瞬を面白く生きずして、面白い人生にはできぬ。」
読んだ瞬間、胸がじーんと温かくなった。
“未来がどうなるかなんて誰にも分からない。だからこそ、今をど -
Posted by ブクログ
世界一周旅行を成し遂げた日本人達とその実に隠された女性パイロットを巡る物語。
原田マハさんはアート系が好きで、そちらを中心に読んでいたのでなかなかたどり着かなかった。今回新装版ということで手に取ったけれど、もっと早く読めばよかった!
エイミーと山田さんはもちろん、ニッポンの乗組員もエイミーの仲間たちも、現代パートも、皆かっこいいんだよなぁ。物語としても十分面白いうえ、あとがき等にも書かれていた通り、今の世界にとっても大切なテーマが書かれている。
これぞ原田さんという感じで、初期の作品と知ってびっくり。現実とフィクションの境目がわからなくなるほどのリアリティと、展開、その中での人物がまたみ -
Posted by ブクログ
いじめから引きこもりとなり、やることは携帯ゲームしかなかった青年。ある日突然母親が居なくなり、途方に暮れた主人公は一枚の年賀状を見つけ、幼い頃大好きだったマーサおばあちゃんに会いに行くことに。
引きこもり、離婚、認知症、就職活動の難しさ等、色んな悩みを抱える登場人物たちが自身の弱さと向き合い、成長していく過程が良く、元気を貰いました。
マハさんの優しさの雰囲気と、心を奮い立たせるかのような文章が素敵です。
この物語の大事なテーマとして米作りがあり、
私たちの生活に欠かせない米が出来るまでどれだけ労力や、繊細さが必要なのか…知っていたものの、読んでみると衝撃を受けました。
全ては支え合って生きて -
Posted by ブクログ
ゴッホの有名な作品を数点と、なんとなくの知識で生前苦労していて自殺したことと、死後有名になった人という程度の知識しかないし、パリで日本美術ってこんな風に扱われてたんだ〜程度のものすごくふんわりした知識しかない、芸術に疎い自分を激しく後悔しました。
知識があったらもっともっと何倍も楽しめたはず…!
それでもフィクションだけどもしかしたら本当にこういうやりとりがあったのかもとワクワクさせてくれる会話が主要人物たちの間で繰り広げられていて、とても濃い内容でした。
ただ知識がない故に、フィクションと史実の境目がわからないのでこれを読んだだけでゴッホ兄弟と林忠正さんを知ったつもりにならないようにしよう。 -
Posted by ブクログ
ひとつひとつの物語がまるで夜空に浮かぶ星のように、静かに心の奥で光を放つ短編集でした。日常のなかに潜む小さな奇跡や、人と人との絆のあたたかさが、やさしい筆致で描かれています。
どの物語も穏やかな温度を持ちながら、ふとした瞬間にせつなさが胸を締めつける、そんな感情がページをめくるたびに広がっていきました。
特別なことが起こるわけではないのに、登場人物たちの想いや選択が、静かに「生きる」ということの意味を問いかけてきます。読後には、誰かを思い出したり、見えないやさしさに気づいたりするような、あたたかい余韻が残りました。
まさに“暖かくも切ない、心にグッとくる”一冊でした。 -
Posted by ブクログ
国立西洋美術館が、松方コレクションが、もっと特別なものになる一冊だった。
松方幸次郎は、「日本の将来が明るいものになるように」、「日本の若者たちが本物に触れられるように」という想いで莫大な私財を投じ、怒涛の勢いでタブローを集めた。だがそのコレクションは戦禍に巻き込まれ、フランスに取り押さえられてしまう。
そのタブローをどのようにして取り返すかが描かれた、史実に基づく物語。
多少史実と照らし合わせると誇張されている部分もあるだろうし、批判もあると思う。だけど、やはり、原田さんは心を揺さぶる天才だと思った。
熱い志をもつ実在した人物を、もっと魅力的に描き出し、章が終わるたびに鳥肌がたった。
( -
Posted by ブクログ
大好きな原田マハさんの作品。はぁー、面白かったー。先にピカソの「暗幕のゲルニカ」を読んでいたので似た感じだなーとも思った。本書に出てくる物語を読んでいると、ルソーやピカソの時代に自分もタイムスリップしたみたいで心がウキウキする。新時代の熱量ってすごい。私的にはアンリルソーは聞いた事あるかなーくらいの認識でした。でも天才ピカソに、天才と言われるルソーって!時代が追いついてないだけって!原田マハさんの作品はフィクションながら、芸術家と作品とを心に、記憶に、留めてくれる教養本の様です。そして綺麗にまとまって清々しく終わる。ラストはティムの気持ちに私の心も乗り移りニヤニヤしちゃいました。また深掘りした