原田マハのレビュー一覧

  • デトロイト美術館の奇跡(新潮文庫)

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    デトロイト美術館の危機からの存続を、まるで美術館を人間の一生に例えたような本だった。デトロイト美術館が辿ってきた時間と、その中にある絵画に、一瞬でも心を奪われた人々の美術館へ駆ける思いが本書からとても感じられた。また、物語の中に出てくる一文にこんな素敵な言い回しが目に止まった。「アートは私の友だち。だから、DIAは、私の「友達の家」なの。」このように、アートを友達という視点で捉えることやアートがある場所、すなわち美術館を友達の家と表現することで、少し堅いイメージがあるアートや美術館を親密に表現していることに心にグッと掴まれる体験をした。美術館へ訪れる人々はそれぞれ気が合う友達(アート作品)と出会い、それを守るために寄付をする。友達を守ることは当然でしょう?という言葉が本書から伝わってきて、いつかそんな素敵な出会いが満ち溢れているデトロイト美術館を訪れたいという夢ができた。

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    2026年03月23日
  • フーテンのマハ

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    旅行が好きなので、沢山共感できることがあり、楽しく読むことができました。ルーヴルもオランジュリーもまた訪れたくなりました。そしてなにより友人とふらっと旅行したくなりました。

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    2026年03月22日
  • 美しき愚かものたちのタブロー

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    国立西洋美術館の礎となる「松方コレクション」をめぐる物語。

    どこまでが史実でどの辺までが創作なのかが分かりませんが、心熱くなりました。
    解説によると、作品を買い集めるのに協力し、さらにフランスからの返還交渉を進めた田代雄一が矢代幸雄さんの偽名で、ほかは実名とのこと。

    松方幸次郎の「美術館を作る、そのために美術品を買い集める」という想いは熱い。
    そして、その想いのもと、協力した人たち。

    ビジョンあるところに、人が集まり、それが行動となって、引き継がれ実現されていく。

    それを最も感じたのが、日置釭三郎の物語。
    戦時中、ナチに占領されたフランスで、命がけでコレクションを守り通した彼の生き様に熱いものがこみ上げてきます。
    さらに、パリへの脱出はハラハラドキドキでした。

    そんな想いを田代が引き継ぎ、返還交渉に。

    戦火の中、コレクションを守り通した男。
    敗戦後、コレクションを寄贈返還を実現した男たち。

    こういうの涙腺が弱いのよね。

    田代の振り返り言葉が熱いです

     戦闘機じゃなくて、タブローを
     戦争じゃなくて、平和を

    そして

     ほんものの絵を見たことがない日本の若者たちのために、ほんものの絵が見られる美術館を創る

    これは、とってもお勧め!

    国立西洋美術館に行かないと(笑)

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    2026年03月20日
  • 総理の夫 First Gentleman 新版

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    政治という堅いテーマでありながら、人の温かさが丁寧に描かれている点が印象に残った。特に、夫が妻の多忙さを理解し、「無理しすぎないでね」と何気なく声をかける場面に、特別な言葉でなくても支えになるのだと感じた。どんな立場にあっても支え合う関係は変わらないということ、そして日常の中のささやかな思いやりが、信頼を築くのだと気づかされた。
    「この国を変えたい。誰一人として置き去りにしない社会をつくる。あなたを決して見捨てない。」
    相馬凛子のスピーチに感動し、涙が止まらなかった。

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    2026年03月18日
  • デトロイト美術館の奇跡(新潮文庫)

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    ネタバレ

    車椅子に乗る奥さんとそれを押す旦那さんが正面入口からはいるシーンが涙、、
    もっとアートに対する知識や都市に対する知識があったらもっと面白く読めたのかな
    デトロイトに行ってみたいとおもった

    諦めないこと
    ほんとに大切にしたいものはなんなのか
    発想の転換
    守りたいものは守ろう
     ということが、学べた

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    2026年03月18日
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

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    ドラ.マールと瑤子、時を超えてピカソに心を奪われた二人の物語。
    続けて2回読みました。

    一私たちは断固戦う。戦争と。テロリズムと。負の連鎖と。私たちは、ピカソの遺志を継いで、アートを通して戦うのだ。

    今こそ指導者たち、私たちは〈ゲルニカ〉と向き合う時ではないかと感じます。

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    2026年03月17日
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh

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    板上ってどんな意味?って思って読み始めた。

    宗像志功という人物の創作に向かう圧倒的なエネルギーとそれを献身的に支える妻チャの物語。

    宗像志功は自分の作品を版画ではなく、板画と呼んでいた点が印象的だった。そこには木の板そのものの生命力を生かそうとする考え方があり、思想があるのだと感じた。

    浮世絵には関心があり、これまで何度も観に行ったことがあるが、宗像志功の作品も見てみたいと思った。
    (数点は観たことがあるが)

    青森県立美術館
    福光美術館(富山)
    遠いけど行ってみたくなった。
    倉敷国際ホテルも。

    原田マハの「リーチ先生」を読んで民藝運動に関心を持ち、「板上に咲く」を読むと、その民藝の思想が宗像志功にも繋がっていると知った。

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    2026年03月17日
  • ゴッホのあしあと

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    【2026年読書記録No.2】

    まさに原田マハさんと共にゴッホのあしあとを辿らせてくれた一冊。この副読本を読むことでより「たゆたえども沈まず」という小説の魅力を感じることができる。そして原田マハさんの優しい囁きと共にフィンセントがどのような生涯を生きたのかを感じることができるよう。
    改めて原田マハさんという作家が描く、事実では解明されていない部分をいかに魅力的にフィクションとして描くかという真髄に少しばかりふれることができた気がする。ほんの数ヶ月で私にとってゴッホ兄弟と林忠正はとても惹かれる人物になった。いつかたゆたえども沈まないパリの街、そしてフィンセントにとっての日本があったアルルの街を巡りながら彼の生涯をこの足で辿ってみたいと思った。

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    2026年03月14日
  • 新装版 翼をください【毎日文庫】

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    5つの星では到底足りないほど、いい作品に出会えた。

    この話は20世紀初頭
    女性初の単独飛行で世界一周へ挑む
    エイミー・イーグルウィングが完走目前で
    機体もろとも突然の失踪を遂げたこと。

    また1939年に第二次世界大戦開幕の直前の時期、
    民間機(現 毎日新聞社)として
    純日本製の飛行機「ニッポン号」が日本人7人を乗せ
    赤道を2回通過する正真正銘の世界一周飛行を
    果たした2つの事実を織り交ぜたフィクションだ。

    読んで率直な感想は
    「めちゃくちゃ長かったけど、ものすごく良かった」。

    私自身は
    エイミーのモデルになった、アメリア・イアハートのこともニッポン号のことも全く知らずに生きてきしまったので、読みながら検索して事実をもとにしていると知りとても驚いた。

    飛行機が安全に目的地へ飛ぶことへの過酷さ、
    また軍用機として使用される悲惨さ、
    女性の地位が低く、そのなかで世界一周に挑戦し、女性活躍のアイコン的存在になったパイロットがいた事など、今からたった100年前の出来事なのに
    ずいぶん遠く感じてしまうのは、私が平和ボケしているからか。


    エイミーとトビアスの掛け合いが
    微笑ましく、離れていてもお互いを想い温かい言葉を交わす姿が好きだった。トビアスとエイミーの再会を願わずにはいられない。

    ニッポン号7人の偉人のことも
    今回を機会に、もっと知りたいと思う。
    7人がどんな景色を見たのか。
    世界はひとつ、空の上には国境はない と感じたか。
    平和の親善として飛行したけれど、着陸した国によっては攻撃的な祝福をされたり、飛行機を通して当時の世界情勢や戦争勃発と紙一重な状況など
    過酷な飛行もあったことが伺えた。

    世界一周を遂げた後、乗組員の1人は
    その後の戦争に召集され空の上で亡くなったと調べて知った。
    世界一周を果たした7人とささえた人々へ
    最大限のリスペクトを送りたい。

    そしてやっぱり、
    原田マハさんが大好きだ。
    膨大な参考文献と事実をベースに
    ラブな要素もはいることで戦争や政治的な冷たい内容だけでなく、温かく、自然とエイミーとニッポン号を応援したくなる物語だった。

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    2026年03月14日
  • 夏を喪くす

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    どの作品も秀逸です。胸の奥がキュッと切なくなり、女性の悲しみ、辛さが描かれている。でも、悲壮感は感じられず、前を向いていこうという強さも感じられる。
    本当に秀逸です。

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    2026年03月13日
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh

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    目標に出会えた幸せ。
    それを支えてくれる人に会えた幸せ。
    色々な試練を乗り越え、脇目も振らず
    突き進んだ生き様は、それこそが尊い。

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    2026年03月12日
  • いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画

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    アートは画家やその作品の背景などを含めてアートなんだなと改めて実感した。
    教科書に出てくるような有名な物から近代美術まで様々な絵をその画家の生い立ちから著者との出会いまで描いてくれていて絵に対する想いや深みが伝わってきた。
    大好きなエドガー・ドガの「エトワール」が出てきて嬉しかったし、東山魁夷の「道」は感情移入して思わず泣いてしまった。

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    2026年03月11日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    短編であり、珍しいストーリーではないのに、チープな印象もなく、行間や終わり方に含みがあり読む人の想像に委ねられる部分のある複雑な仕立てになっている。さすが原田マハさん、、。
    美術に対する向き合い方、それぞれの人生との関わり方が描かれており、特に群青のツアーコンダクターのお話には引き込まれてしまい、わたしもこんな企画があったら参加したいなぁと思った。

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    2026年03月10日
  • 異邦人

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    京都の文化や情景を織り交ぜつつ、少しだけドロっとした風習とビジネスと家族関係、菜穂の一直線な想いと行動とそれを支援する人達の想い、樹の環境
    最後は軽いどんでん返しもあり、面白い物語でした

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    2026年03月08日
  • 美しき愚かものたちのタブロー

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    最後の一ページ、泣きます
    ありがとうございます。松方さん。
    圧倒的な指導者がいて、それを導いた人がいて、それを支えた人がいて、その人達が日々葛藤と闘いながらどうしても成し遂げたい思いがあって今がある。
    史実に基づき小説に仕上げる原田マハさんの技術にハマります。

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    2026年03月07日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷…誰もが知る画家が描いた実在する絵画を題材にした6つの短編小説集。

    巻末の素晴らしい解説に勝る感想は述べられないのだけど、読み終えて浮かんだのは静かな展示室で絵画と向き合う時間は自分自身と向き合う時間なのかもしれないということ。
    特に印象に残った章は『群青 The Color of Life 』と『道 La Strada』で、静かなラストシーンに心が震えるような感覚。
    久々に美術館に足を運びたくなりました。

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    2026年03月07日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    原田マハさんの小説は史実とフィクションの境界が本当にわからない、あくまでベースは史実だけど、「もし〇〇だったら」という架空の設定を取り込んで練られる構成がすごい。
    しかも、その設定というのが、ロマンがあって、ワクワクする。
    今回のお話も最後のエピローグで「えー、これってフィクションだったの」と驚かずにはいられないくらい500年前の世界に本当にタイムスリップして壮大な旅をしたかのような気分。
    それくらいリアリティがある登場人物の設定と解像度の高い描写によって、読み手を引き込ませる魅力がある。

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    2026年03月07日
  • サロメ

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    とてもおもしろかった。ワイルド、ビアズリーのコンビはあの絵と共に有名だが、ここではオーブリー・ビアズリーの姉メイベルを軸に物語が展開していく。このメイベルが魅力的。まだ年若いのに野心と責任感から実に強かに生きる。太く短いオーブリーの人生は芸術そのもので痛々しい。いつの世も人々はゴシップネタが大好き。それでも生まれた作品の輝きは褪せない。そういえばビアズリーのサロメを私に教えてくれたのは中学時代のクラスメートのSさんだったな、と突然思い出した。今の首相と同じ名前

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    2026年03月02日
  • モネのあしあと

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    原田マハさんの視点で、モネが生きた時代や、モネ自身の取り組んだ内容が、すっと入ってくる。関連する絵画の写真も入っているのも良い。美術初心者でも読みやすいと思う。
    私が好きな点は、マハさんが、絵画を見に行くことを「友人に会いに行く」と表現すること。この本の中にもその表現が入っている!

    来週、アーティゾン美術館のモネ展へ行くのでその前に再読した。美術館での鑑賞がより楽しみになった!

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    2026年03月01日
  • 総理の夫 First Gentleman 新版

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    国民第一の理想的な首相をそばで見守る、"総理の夫"による日記。

    途中、ひよりー!!って叫びたくなるくらいヒヤヒヤする場面があったけど、夫婦愛、家族愛を感じてよかった。総理も、ひとりの人間なのよね〜。

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    2026年02月28日