原田マハのレビュー一覧
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世界一周旅行を成し遂げた日本人達とその実に隠された女性パイロットを巡る物語。
原田マハさんはアート系が好きで、そちらを中心に読んでいたのでなかなかたどり着かなかった。今回新装版ということで手に取ったけれど、もっと早く読めばよかった!
エイミーと山田さんはもちろん、ニッポンの乗組員もエイミーの仲間たちも、現代パートも、皆かっこいいんだよなぁ。物語としても十分面白いうえ、あとがき等にも書かれていた通り、今の世界にとっても大切なテーマが書かれている。
これぞ原田さんという感じで、初期の作品と知ってびっくり。現実とフィクションの境目がわからなくなるほどのリアリティと、展開、その中での人物がまたみ -
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ひとつひとつの物語がまるで夜空に浮かぶ星のように、静かに心の奥で光を放つ短編集でした。日常のなかに潜む小さな奇跡や、人と人との絆のあたたかさが、やさしい筆致で描かれています。
どの物語も穏やかな温度を持ちながら、ふとした瞬間にせつなさが胸を締めつける、そんな感情がページをめくるたびに広がっていきました。
特別なことが起こるわけではないのに、登場人物たちの想いや選択が、静かに「生きる」ということの意味を問いかけてきます。読後には、誰かを思い出したり、見えないやさしさに気づいたりするような、あたたかい余韻が残りました。
まさに“暖かくも切ない、心にグッとくる”一冊でした。 -
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国立西洋美術館が、松方コレクションが、もっと特別なものになる一冊だった。
松方幸次郎は、「日本の将来が明るいものになるように」、「日本の若者たちが本物に触れられるように」という想いで莫大な私財を投じ、怒涛の勢いでタブローを集めた。だがそのコレクションは戦禍に巻き込まれ、フランスに取り押さえられてしまう。
そのタブローをどのようにして取り返すかが描かれた、史実に基づく物語。
多少史実と照らし合わせると誇張されている部分もあるだろうし、批判もあると思う。だけど、やはり、原田さんは心を揺さぶる天才だと思った。
熱い志をもつ実在した人物を、もっと魅力的に描き出し、章が終わるたびに鳥肌がたった。
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Audibleで聴読
1日中夢中で聞いていた。渡辺えりさんの朗読が見事で、我慢が出来なかった。もともとこの作品を読もうと思ったのは、この朗読のサンプルがきっかけだったので、聴き放題期間が終わる前にどうぞという誘い文句に勝てなかった。
棟方志功の名は知っていたし、作品も数度見ていた。エネルギーのある作品だと思っていたけれど、刺さるところまではいかなくて、もう少し知りたいような、そうでもないような。
でも、この朗読を聴いたら、作品を見直したくてたまらない。日本のゴッホになりたいと願った棟方。
時間軸でいくと、ゴッホ→棟方志功→ゲルニカ…という流れがあって、先日『暗幕のゲルニカ』を読んだばか -
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「たゆたえども沈まず」の解説と著者によるゴッホの人生や作品の解釈、ゴッホゆかりの地の現在の様子の紹介で構成されている。様々な画家の作品を解説してくれているが、無知な私はその都度画像検索して学んだ。ゴッホは浮世絵の影響を強く受け、日本人画家もまたゴッホの影響を強く受けたこと、日本美術と印象派の面々はお互い刺激し合って新しいアートを発生させるに至ったという事実が何だか嬉しい。ゴッホは「情緒不安定な人」という認識だっただけに、自分を追い込んで寂しさや孤独感を画に昇華させたゴッホの強さを知ることができて良かった。また、ゴッホ兄弟が亡くなったあと、女手一つで息子を育て、ゴッホ兄弟とゴッホの作品を世に出し
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ネタバレ家の近くの書店に平積みされていて、原田マハさんの新作なんだ!と思ってあらすじ読んですぐに買ったら新装版だった(笑)
トータルでとても私好みの作品、実在のアメリカの女性パイロットと、これまた実在の日本の国産飛行機ニッポン号の話。
世界でドンパチやっていて、無人航空機が殺人兵器として使われている今、この本に出会えてよかった。技術は常に人間の暮らしをより豊かにするために生まれて、結局人を傷つけるために応用化されるのだと思うと悲しいが。だからこそ、エイミーの「世界は、ひとつ。」「空から見れば国境などない」という言葉が胸に響いた。
あとは第二次世界大戦期や戦間期をテーマにした作品は多々あるけれど、 -
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ゴッホと言えば、印象派で「ひまわり」や「夜のカフェテラス」などの作品があり、精神的に病んでしまった画家というイメージがあった。
ただ、私の中で、色彩の表現力、カンヴァスの物の配置に引き寄せられるものがあり、とても好きな絵の一つだった。
この度、ゴッホ展に行く機会があり、ゴッホの初期の絵画から晩年の絵画まで観ることができた。その時に生い立ちや一生について、すこし知ることができ、もっと色々知りたいと思い、この本を手に取った。
ゴッホの絵の中に浮世絵の絵があることもあり、日本を好きでいてくれたようで、嬉しく思った。
ただ、本を読んで思ったのは大変苦労したということ。コミュニケーションがうまくとれない -
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久しぶりのマハさん!
PHP文芸文庫15周年のスペシャルカバーに
なっていたので唯一持っていなかったこちらを
入手しましたがずっと気になっていたので
一気読みでした!
やっぱり!マハさんは天才!
序盤こそ緩やかに進んだ物語が中盤以降どんどん
進みハラハラしたり、時に嫌悪したり
(登場人物がクズすぎた、笑)
京都を舞台に展開される美術小説だと
思いましたが読み進めると、京都小説のような
夫婦小説のような、ミステリーっぽくもあり
ラストそう来たか!と。
マハさんの文章に引き込まれていって
毎回ですが寝不足になります。
アート小説ガチガチではないけど読後感は
スッキリとしました。
未読のマハさ