原田マハのレビュー一覧

  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    下巻はいよいよ大正遣欧使節の4人の少年と宗達がローマに到着し、ローマ教皇に謁見する。宗達はフィレレンツェでレオナルドダビンチの描きかけの祭壇画、ローマのシスティーナ礼拝堂のミケランジェロの天地創造の天井画、ミラノのでレオナルドダビンチの最後の晩餐に出会うのだ。ミラノでは少年のカラバッジョとも出会い友となる、という奇想天外な展開だが時代背景からは在りうるのでますます入り込んで読んでしまう。
    4人の遣欧使節の帰国後の過酷な運命、カラバッジョの非業の死を思うと少年の頃の彼らの清々しさが少し痛ましかったりする。読み応えのある物語だった。

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    2024年11月26日
  • ロマンシエ

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    ポップでライトな子供向けの読み物なのかな?と思いきや、とんでもない情報量と熱量をベースにした素敵な物語でした。
    著者のアートへの愛とパリへの愛を感じます。
    また、後書きまで読んで、この物語の奥の深さにもう一度驚かされました。
    くー、リアルタイムで出会いたかった。残念。

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    2024年11月26日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    京都国立博物館研究員である望月彩のもとにマカオ博物館学芸員レイモンド・ウォンが現れる現代から、キリシタンの若き少年達天正遣欧使節4人がローマに向かう織田信長の時代に話が遡る。なんと俵屋宗達がこの遣欧使節に同行しローマは行った、という設定。もちろんフィクションなのだか生没年さえも不明な俵屋宗達なのでそんなこともあるかも、と思ってしまう。
    上巻は俵屋宗達がローマに行くことになった経緯、有馬のセミナリオ(小神学校)が開設された経緯、ここで学ぶキリシタン大名たちの子供らのことが書かれている。遣欧使節となる4人の少年達と宗達の出会いがとても自然でまるで史実のようで著者 原田マハの構成の巧みさに感嘆した。

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    2024年11月24日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    俵屋宗達がとても魅力的な人物
    洛中洛外図をこの目で観てみたい。
    風神雷神は迫力があって素晴らしい。
    この本を読んでもう一度鑑賞したくなった。
    パードレ達との壮絶な旅 枢機卿との面会
    最後はこう来たか… と思わせてくれる。
    さすが原田マハさん 
    長編だけど場面場面が頭に浮かんで
    読み進むのが楽しい。
    原田マハさんの作品はどこまでがフィクションなのかノンフィクションなのか、だから面白い。

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    2024年11月21日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    原田マハさんの作品に出てくる人物はみんな魅力的だ。
    俵屋宗達が絵にかける想いに目頭が熱くなった。これだけ何かに情熱を持って心血を注いで時間を忘れてまで取り組める何かを持っているって本当に素晴らしいことなだと思う。羨ましいと思った。

    宗達が狩野家で洛中洛外図屏風を描く時、初めての師匠とも言える狩野永徳と菅次郎に尊敬の意を持つ描写がとてもぐっときた。(織田信長はやはりここでもかっこよい…。)

    マルティノと宗達がお互いを認めて、尊敬し合って、頼りあってローマを目指す姿も本当に素敵だった。
    ハラハラしながら自分も一緒に長崎からローマまでを旅しているような気持ちになる。
    果たして下巻ではどう話しが進

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    2024年11月19日
  • モダン

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    MoMAに初めて行った時は衝撃を受けたことを思い出した。
    あんな美術館が身近にあっていつでも行けるニューヨーカーが羨ましい。

    この本を読み出そうと、持って行った行先が大山崎美術館で、ちょうどアンドリュー・ワイエス展をやってて、すごい偶然に鳥肌が立った。

    一章目の「クリスティーナの世界」の話はすごく切なくて涙が出た。

    大地震やテロ、戦争を前にし、アートは人間が生きるのに最低限必要なことではないけれど、だからこそアートの力を感じる。
    人間を人間たらしめているのはアートなのだと思う。
    私はアートの力を信じている。

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    2024年11月18日
  • リーチ先生

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    個人的に「民藝ブーム」だった当時、それならばと友人から勧められたのが本書。これがきっかけで原田マハさんのファンになりました♡ 日田の情景がリアルに目に浮かぶような描写が印象的で、今もよく記憶しています。

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    2024年11月08日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    若き天才俵屋宗達、織田信長に謁えるの段。
    天正遣欧使節と共に大海原に漕ぎ出でる大冒険の始まり、はじまり。

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    2024年11月06日
  • リーチ先生

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    史実でありフィクションでもある、
    マハさんのこちらの小説。
    民藝という物を余りよく知らない人でも、
    素直に内容が頭に入ってくる、尚且つ民藝のもつ魅力に気付かせてくれる。とても温かな一冊です。


    イギリス人のバーナード・リーチが日本の美に触れ、民陶に触れ、自分の郷里でやりたいことを成し得るまで。

    まずはマハさんの膨大な知識量に脱帽いたしました。リーチ先生はじめ、登場する柳宗悦や濱田庄司などの見事なまでに性格や思考の癖を捉えた言葉遣い。1人1人の人物の心の豊かさが、マハさんを通して温かく伝わってくる。

    また、解説でも述べられていたがバーナード・リーチの伝記ということもあり、本書を読むだけで、

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    2024年11月04日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    まだ下巻が読めてないけど、既に面白すぎる!
    歴史苦手だけど、そんな事どうでも良いくらい楽しく読めます。安土城や南蛮寺、作品、人物等スマホ片手に読み進めました。マハさんのアート小説は久々ですが、史実なのかフィクションなのかその絶妙なバランスがやっぱりいいです。もはや史実であってほしいです。絵を描くシーンはこちらも息が苦しくなるほど没頭して読んでしまいました。物語のメインやはり風神雷神だと思いますが、洛中洛外図が見たい!狩野永徳が描いた洛中洛外図屏風は米沢市の上杉博物館にあるそうなので、いつか絶対に行きます。マハさんの小説はいつも色々な場所へ導いてくれます。

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    2024年11月01日
  • モネのあしあと

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     最近モネに興味を持ち、とにかく気軽にモネに触れ合ってみたいと思い手に取った一冊です。絵画題材に小説を書いている作家、原田マハ先生の存在を初めて知り、心躍らせながら読み始めました。

    モネに関してだけで無く、絵画の楽しみ方まで教えてもらいました。絵画見方を変えられたと思います。
    とにかくフランス旅行に行きたくなりました⭐︎

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    2025年07月01日
  • モダン

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    原田マハさんの作品はハズレなし!!ニューヨーク近代美術館を舞台にした、ピカソとマティスを題材にしたお話。暗幕のゲルニカも読みたくなってきた。

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    2024年10月24日
  • ロマンシエ

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    人生に迷うみちのすけの、苦境ながらもいつだって明るくおしゃれに頑張る姿が目に浮かび、まさにこれからに期待。

    現実の人物や場所などが出てきながらも、小説でしかあり得ないような展開もあり、まさに原田マハさんの力技というか、才能を感じるような、圧巻の読みごたえ。
    さらに、小説に出てくる展覧会と、現実で行われた展覧会が重なっているなんて、あまりにワクワクする発想!

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    2024年10月24日
  • 丘の上の賢人 旅屋おかえり

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    旅屋おかえりの1作目にハマり、2作目のこちらも読んでみました。
    おかえりさんの、自分の複雑な気持ちを秘めつつ、みんなの気持ちをほどいていくところに、私は魅力を感じているようです。
    読み終わると、なんか良かったな、と思う1冊でした。

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    2024年10月11日
  • さいはての彼女

    購入済み

    少女ナギの魅力に完敗

    キャリアウーマンが自分はえらいと思い込むようになって壁にぶち当たり、意図しない旅に。
    そこでとても魅力的な少女と出会い再生してゆく物語
    少女ナギがとても魅力的に描かれていて心に突き刺さった
    ハーレーダビットソンへの愛で結ばれた人々も生き生きしていて読んでいて気分が良い

    #胸キュン #アツい #癒やされる

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    2024年10月11日
  • ゴッホのあしあと

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    ゴッホは狂ってなんかない。みんな自分や誰かのために苦しみすぎてそういう決断をしてしまう。

    ようやく絵だけじゃなくて人も知ることができました。ありがとう原田さん。

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    2024年10月05日
  • モネのあしあと

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    昔東京でやっていたオルセー美術館展で初めてモネの「かささぎ」を見て、なんて綺麗な光なんだ、と雪の日の朝を思い出して涙が出そうになった。(雪国出身ではなく、むしろ雪降らない都市育ちなのに)

    そこからしばらくの年月を経て、最近改めてモネを知ったことで、もともと好きなマハさんがモネについて書かれた本書を読んでみた。

    なぜ私がかささぎや他のモネ作品で涙が出そうになるのか、マハさんの見解で理解ができた。

    いつかフランスに行って、私もモネのあしあとを辿ってみたいな。

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    2024年10月05日
  • ゴッホのあしあと

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    マハさんの推測通り、私もゴッホに「狂人」という印象を持った一人だった。
    たゆたえども沈まずを先に読んでいたが、本著でマハさんが込めた想いなどを知れてよかった。
    そして、マハさんの願い通りゴッホに対する印象や思いが変わり、読んでいる間も、読みながらゴッホ作品をスマホで見ている間も、ずっと涙が止まらなかった。

    私は日本人として日本を誇りに思っているが、とは言え日本を美化しすぎることが苦手なので、ゴッホが日本に憧れていたを強調するのはいかがなことかと思っていた(研究されていてそれが本当だったとしても)。
    だから、第四章の「小説に込めたもう一つのメッセージ」を読んでマハさんのことがもっと好きになった

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    2024年10月05日
  • 異邦人

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    ノンフィクションのよく知っている京都の地を舞台にフィクションの登場人物が飾る大変面白いお話でした。

    京都のイケズをはんなりと綴られ、衝撃の真相がいくつか続き、えっ!とおもわず声に出してしまうほど引き込まれて。

    重要部分の2つほど、読者に想像させて任せる部分は個人的には原田マハさんに描いて欲しかったですが、絶妙のお預け?状態でした。

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    2024年09月29日
  • いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画

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    原田マハさん大好きです!
    美術も文学も行き着くところは人間の根源。どちらも読み取るにはそれ相応の訓練のようなものが必要だと思う。訓練してない私でも、分かりやすいように小説で描いてくれていて、新しい世界を知ることができる。
    読んでいて、自分は絵を見たり本を読んだりしていろんな人間のことが知りたかったんだなぁと分かった。
    終始メランコリーに苛まれたムンクの生涯にすごく興味を持った。次はムンクの小説を読もうと思う。

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    2024年09月23日