原田マハのレビュー一覧
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京都の方言や地名や祭りの名称など、言葉が難しいのだが、なぜかスラスラ読み進めることができた。それは物語の内容が凄く面白いからだと思う。展開が早く、作中様々な出来事が連続して起こる。読んでいてこちらまでヒヤッとする展開で面白かった。
原田マハさんの言葉遣いが綺麗で、京都についての知識も増えた。また、自分の宝物である絵と、同じく宝物である家族そして新しい命。主人公菜穂が何を犠牲にして何を取るのかという展開が気になり、早く続きを知りたいと思い読み進めていった。人生の大きな難しい選択に何度も迫られながらも、菜穂のサバサバした性格が気持ちよかった。強く生きる女性は素敵だなと感じた。一方ただひたすら一輝が可哀想だけども、、
いつかこの作品に出てきた京都の名所を実際に訪れてみたいと思う。 -
Posted by ブクログ
「そうかあ。そりゃ、親不孝だね」
清音の白い顔に、その日初めて雲がかかるのがわかった。
「でもさ。幸せになんなきゃ、もっと親不孝だよね」
その言葉に、清音は小さくうなずいた。
『キネマの神様』 / 原田マハ
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39歳独身の歩は突然会社を辞めるが、
折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、
多額の借金が発覚した。
ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を
投稿したのをきっかけに歩は編集部に採用され、
ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。
映画の神様、が壊れかけた家族を救う、奇跡の物語。
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タイトルが『キネマの神様』なのに
英題が『The Name above the Title 』なの気になってたけど、
最後にマハ先生がおしゃれにタイトル回収してた、さすが。
映画好きにはたまらない小説だったのと、
やっぱり映画は映画館で見よう、と思えた。
名画座ってのも気になる。
最後は家族の愛にちょっとうるっとするんだけど、
解説が片桐はいりさんでおもしろくてニヤニヤしながら本閉じれた。
#原田マハ さん #キネマの神様 #文春文庫
#読書感想文 #読書記録 -
Posted by ブクログ
史実に基づいて、この小説家が現地に出向いたり、関係者への取材などで得た情報を基に書かれた傑作だと思います。
ただ飛ぶ事が好きだったのに国に利用される事に気付き、行方不明になった平和を願うアメリカの女性飛行士。
日本に保護された事をきっかけに、日本の新聞社が「ニッポン」と名付けた飛行機で世界一周に挑戦する影の一員となる。
その当時の時代背景も錯綜しながら、「ニッポン」に搭乗した8人の物語が、飛行機の進路とともに色々な事に巻き込まれながら物語が進んで行きます。
取材に裏付けされた言葉の描写や表現は、読んでいてシーンが絵に浮かんで来ます。
感心しながらドキドキしながら感動しながら、読み進められました。
いい小説に出会えました。ありがとう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「リボルバー」ゴッホのひまわりを表紙に、ゴッホが自殺に"使った"リボルバーを題名に掲げられてる本書は、ゴッホが主人公かと思いきや、まさかのゴーギャンがメインとして描かれていることに読みながら驚かれされた。
ゴッホとゴーギャンの関係についてはアルルでたった2ヶ月、互いに過ごしたことはよく知られていることだが、その期間で彼らが互いをどのように思っていたかは真相はわからない。また、2人は不遇のうちに生涯を閉じた。と、残された史料から自然と導き出されると本書は語っていたが、また、このようにも語っていた。
「好きなように生き、誰にも指図されず、自由に描き、タブローの新しい地平を拓いた。それは間違いない。とすれば、彼らは幸せだったと言えないだろうか。ーふたりはぶつかり合い、傷つけ合い、苦しみ抜き、のたうち回りながらも、「新しい絵」を描くというただひとすじの道を歩み、誰も届かない高みへと時の階段を上り詰めていった。彼らはタブローの自由を勝ち取るために闘った。その事実は、彼らに画家としての幸福をもたらしたと言えないだろうか。」
ゴッホとゴーギャンの間に起きた不幸な物語がある上で、原田マハさんが心から2人に対しての希望のようなものがあることを必死に訴え続けていることが私にはとても心に響いた。ゴッホが本当に自身を終わらせるためにリボルバーを"使った"のか、あるいは大好きな友達を守るために"使わざるを得なかった"のか。私は原田マハさんが描いた後者を信じたい。
ゴーギャンついての解像度が上がった。
ひまわりを庭に植えてみたりして。 -
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瑤子とドラ。ナチスドイツとアメリカへのテロ攻撃そしてアメリカによる空爆。
2つの時代を行き来しながら、そこにいる人物の想いが交わり繋がっていく様子は、単なるアートサスペンスではなく、時空を超えた人々の芸術や表現に対する情熱を感じる物語である。
ゲルニカという絵は教科書などで見て、存在は知っていたが、そこに描かれたものや、描かれた背景については全然知らなかった。
もちろん本書はフィクションであり、全てが真実ではないにせよ、ピカソやドラのようにゲルニカに関わった人たちの思いや情熱を知ることができてよかった。
史実を元にしたフィクションということもあり、読んでいても不思議な感じがあった。
戦争とはどんなものか、家族や愛する者を失う悲しさ、芸術が持つ底知れぬ力強さ、自由さ、だからこそ権力がそれを排除しようとする恐ろしさ、さまざまな感情が頭を巡り、物語の中に入り込んでいくようなそんな面白さがあった。 -
Posted by ブクログ
傷ついた人たちの再生の物語。
紫紋は職を失い、死の影がチラついていた。所持金は千円。19歳の浅川悠太が自殺したのだ。海沿いを走るバスに乗り、所持金の額になったところで降りた。歩いていると「まぐだら屋」とある料理屋さんの前に差し掛かった。マリアと名乗る女性がご飯を出してくれた。食べてしまった。無銭飲食だ。食堂を手伝うことになる。
また行き倒れをマリアが拾う。丸狐くんという。紫紋の家で世話をする。元引きこもりらしい。母を殺したという。
丸狐くんの母が生きていたことがわかって、丸狐くんは帰っていく。マリアが指のない男と去る。紫紋はひとりになる。もともと体調の悪かった女将さんが、いよいよ危なくなる。