原田マハのレビュー一覧

  • さいはての彼女

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    『さいはての彼女』
    『旅をあきらめた友と、その母への手紙』
    『冬空のクレーン』
    『風を止めないで』

    短編集なのに、軸となる部分は変わらない。
    「生きてきて、よかった。」「人生を、もっと足掻こう。」

    この短編に出てくる女性4人は仕事を逃げ出したり、家族のことを想ったりと振り返りしている。嫌悪感に近い部分もある。例えば、自分にとって不都合なことがあると脳内消去をしてしまうなど、逃げることがあるかと思うじゃないですか。それを引きずって行く人生なんてもったいないなと。
    新たな一歩を踏むことはその壁を超えなければいけないし体力だっている。でも周りの人達との支えや言葉、行動がきっかけとなって進められる

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    2025年08月11日
  • 新装版 翼をください【毎日文庫】

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    著者 原田マハさんのファンであり、今回の新装版は仕事でお世話になった矢部さんと原田さんの対談が最後に収められているとのことで読んでみた1冊。飛行機に憧れ、世界一周を夢見た世代の実在の人物を描いた物語はとっても面白かったし、社会情勢を反映したリアリティも感じる作品でした。
    いつの時代も自分のやりたいことを実現するためには社会情勢と折り合いをつける必要があったり、どんな苦労も乗り越える覚悟と実際の行動が必要だったり、助けてくれるのは仲間だったり、変わらないんだよなと思うところもありました。

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    2025年08月10日
  • 独立記念日

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    少し読んでは時間が空いて、また読み始めて、時間空いて、、っていう繰り返しでゆっくり読んだ。登場人物何人かいて、その一人一人の「独立」の話なんだけど、一つの世界で繋がっているから(マルチバース的な)、多角的に世界を見れるのが面白いなと思った。わたしが買ったのは装丁がゴッホの文庫版で、正直ジャケ買い&タイトル買いだったけど、意外に最近読んだ本の中でも、これはずっと手元に置いておきたいなと思える作品だった。他の原田ハマさんの作品も読んでみたいなと思います!

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    2025年08月08日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    ゴッホ展に行く前に美術に関連した本が欲しくなり購入しました。
    原田マハさんの本をはじめて読んだのですが、一章目を読み終わった時点ですっかりファンになりました。
    美術館との縁で知ることができ、本を読んでさらに美術館へ足を運びたくなりました。

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    2025年08月07日
  • さいはての彼女

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    ネタバレ

    とっても良かった
    いろいろな問題を抱えた人たちが最果ての地で、新しい事を経験して人生が変わっていく物語
    テンポよく話が進んでいくし、文章での表現が見事で、まるで映像を見ているかのように情景が浮かんできた

    特に一つ目の話が好き
    バイクの話なのだが、バイクが好きな自分からしたら共感できる事ばかりで、すぐにでもバイクに乗りたくなった
    登場人物も全員魅力的で、この作品の世界をいつまでも見ていたいと思える

    心に残る作品でした

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    2025年08月06日
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh

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    ネタバレ

    一気に読んだ。板画への想いとチヨの支えが真っ直ぐ伝わってきた。
    章の書き出しも、棟方の笑顔も全部が良かった。

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    2025年08月05日
  • 星がひとつほしいとの祈り

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    どれも女性視点の短編集。妻子持ち男との子を孕んだ女、父不明母が大女優の娘、元華族の老婆の話を聞く売れっ子コピーライター、アラフォー女女の旅行で出会った25歳の喪服女、娘とトキを見に行く、夫を死別した妻の娘夫婦との旅行、元娘が人気歌手だが大麻の罪を、

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    2025年08月05日
  • 永遠をさがしに

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    指揮者の父とチェロ奏者の母のもとに生まれた和音。ある時突然いなくなってしまった母。父と2人で暮らしていた突然新しい母がやってくる。

    原田マハさんというだけで前情報なしで購入したら、ラブカに続けてまさかのチェロと音楽に関わる人たちの物語。

    大人たちはみんな、和音に自分たちが求めてきたり持っていた煌めきの欠片をを感じている。けれど今の和音には決して押し付けない。そばにいたり待ったりすることは難しいことだと思う。それが大切で期待する子ども相手ならなおさら。

    真弓さんもお父さんもお母さんも親友の2人も、みんな素敵。愛があってだからこその厳しさもあって。原田さんのアートを題材にしたフィクションとノ

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    2025年08月03日
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh

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    棟方志功美術館がその昔、私の家の近所にあり、身近に感じていた版画家だった。美術館は閉館してしまったけれど、原田マハさんが小説にしてくれたことによって、またもや身近な人となった。

    彼の人生を観ていても感じるが、天才や才能ある人はすべての「もしも」の分かれ道に最善の道を選んでいる。そして自分を見出してくれる恩人との奇跡とも言える出会いがある。
    妻、ちや子との愛情溢れた家庭で育った4人のお子さん達は幸せだったことだろう。

    弱視の版画家。顔を板すれすれにこすりつけ、這いつくばって、全身で板にぶつかっていく。
    見る者をおのれの世界へ引きずりこむ強烈な磁力の持ち主。
    版画の可能性をどこまでも広げる驚異

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    2025年08月03日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    ネタバレ

    最後の晩餐の絵の前で会った少年の名前を聞いた場面、ワクワクドキドキどんな名前かな?ミケランジェロ。うん?と思ったら、その後にカラヴァッジョ!!私の心の中はこんな史実を元に絶対になかったとは言い切れない物語を作れるのやっぱり原田マハさんすごーいと舞い上がった。あー面白かった。

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    2025年08月03日
  • 生きるぼくら

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    ハラハラドキドキほぼなく、
    終始心が冷たくなったり温かくなったりしていました。
    私の印象としては
    「これは映画になって欲しくないな、、」と思いました。
    美しい田舎の景色やお米の艶、食堂の「めし」の暖簾、全部私の頭の中の景色のままにしていたくなります。

    今の私たちはAIや便利な機器に囲まれて生きているけれど、『生きるぼくら』を読んで「自然の中で生きること」の力を強く感じました。
    人間も作物もすべて自然の一部で、その中で生きるからこそ、どんなにどん底に落ちてしまった人でももう一度立ち上がれるのだと思います。

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    2025年07月31日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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     風神雷神を描いた俵屋宗達の物語である。風神雷神は、京都博物館で見た。また、建仁寺でも見た。
     その雰囲気とバランス、二神の画面からはみ出た躍動感が素敵だ。色彩も鮮やかで、特に白の雷神と緑の風神の対比がいい。その作品を描いたのが、俵屋宗達である。

     俵屋宗達、1570年〜1640年とされている。生まれた年も、死んだ年のもよくわかっていない。そして、素性も不明である。残された真筆の画は少ない。その時代は、織田信長1543年〜1582年本能寺で自害の時代だった。織田信長に寵愛されたのが狩野永徳、1543年〜1590年で47歳で死す。
     それにしても、この物語の虚構性の着目が素晴らしい。天正遣欧少

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    2025年07月31日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    絵画も景色も感情も、すべてが目の前に開いていく感覚が初めてだったし、絵画を見る楽しさをこの本が思い出させてくれる。それぞれの人生と作家の想い、すべてが融合して私の心を揺さぶった。

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    2025年07月28日
  • サロメ

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    ビアズリー展に足を運んだことがあり、オーブリー・ビアズリーについての前知識があった。そのため、物語がスラスラと入ってきて、とても面白かった。姉が自分に利益があるように嘘をついたりするのが女っぽくて、客観的に見る分にはとても面白かった。

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    2025年07月28日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    原田マハさんの本と出会い、
    原田マハさんを好きになった理由の本です。

    短編小説でとても読みやすい本でした。
    また、本が苦手だった私を本好きさせてくれましたし、美術館はもともと好きですが、もっと大好きにさせてくれました。

    私の色んな好きをこの本で救い上げてもらった大切な一冊です。

    この本を読んで、いろんな絵が美術館には展示されていますが、その中でも一枚自分にとっての特別を見つけられればそれで十分ですし、その一枚を大切にしたいと思うようになりました。

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    2025年07月27日
  • さいはての彼女

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     気持ちの良い短編集。凪ちゃんのバイクに乗ってツーリングしているような爽やかな風を感じる短編集だった。ハーレーを颯爽と乗りこなす凪が登場するのは最初と最後のみだが、どれも爽やかでゆったりできる旅のお話。正直さほど期待していなかったので、全編素敵な話で嬉しい誤算。
     中でも「冬空のクレーン」が好みで、とても印象に残っている。タンチョウヅルの聖地行ってみたい。旅をすることで視点が変わり、自身を俯瞰できるというメリットを改めて思い出す。ひとり旅は現状難しいが、子育てが落ち着いたら行ってみたい。

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    2025年07月27日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    上下巻、読み終わりました!
    天正遣欧少年使節と宗達と、一緒に旅をしている感覚でした。長い旅路でしたが、良い人々に会えて、時空まで超えられて達成感。

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    2025年07月26日
  • リーチ先生

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    西洋美術系の原田マハさんの本は結構読んだことはあるが、この前板上に咲くを読んで以前から気になってた民藝にとっても興味が湧きこちらの本を読むことに。
    大人になってからでも同じ興味を持ってる人とはこうも簡単に友達になれるんだなって羨ましく思ったし、こんな高い志を持った人々が民藝を広めたんだなと思ったら行動した結果がはっきりと歴史に残されていて納得がいった。
    この本を読む前はなかなか覚えられなかった人物名も物語を読むことですらすらと頭に入ってきた。
    そして何より私が大好きなイギリスが出てきてまた行きたいところが増えた。リーチポタリー行ってみたいなーランズエンドの方も。

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    2025年07月23日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    上下巻のボリュームになかなか食指が動かず1年以上積読していたが、面白かった!!!!!
    もちろん俵屋宗達の風神雷神は見たことがあったものの、遣欧少年使節団や琳派のことは、うっすらとした知識しか持ち合わせていなかったが、特に織田信長が出てきてからは面白すぎて、ページを捲る手が止まらなかった。
    俵屋宗達のキャラクターが本当に魅力的で、実際は謎が多い方だし、織田信長や狩野永徳と邂逅した史実はないみたいだけど、読んでいてとてもワクワクしたなあ〜。

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    2025年07月22日
  • 総理の夫 First Gentleman 新版

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    これまでの原田マハ作品とは少し違う雰囲気で新鮮でした。
    「もし日本に初の女性総理大臣が誕生したら、どんな行動をとるのだろう?」と気になりながら読み進め、500ページ近くありましたが、一気に読んでしまいました!

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    2025年07月19日