原田マハのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
心揺さぶられる一冊。
ピカソのゲルニカは10年ほど前に実際に鑑賞することができた。中学校の教科書にも載るほどの傑作は、そこにあることが当たり前のように力強く存在していた。
あの時、必死にこの絵からメッセージを読み解こうとしていたことを思い出しながら読んだこの小説は、ピカソに心を揺さぶられた人達の物語だと思う。
そして、戦争という誰のものでもないが、僕たちの物語として、避けることのできない出来事に振り回された人々の物語でもあると感じた。
ゲルニカの作者はピカソではなく、攻撃を行ったナチスのもの。そして、ゲルニカは人類皆のもの。
ゲルニカは作者や国境を越えて今もなお、戦争に対してのメッセージ -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編小説のようになっていて、
それぞれが女性の物語であった。
私が印象に残ったのは、夏をなくす。
夫の心舞い上がってるっていうメッセージを見た時の主人公の強さ。
自分も不倫してるからただ頭を抱えただけなのかもしれないけど。
乳がんになったことを夫に言えなくて、不倫相手とは関係がおわりそうで。
そこであの決断をしたあの島に残るとして、生き抜くことを決めた女性は強いとおもった。
青柳が事情を抱えているのも驚いた
幸せになって欲しいとおもう
青柳が海におしっこしてるシーンで
海とセックスしてるみたいって言ったセリフが
何故か頭にすごく残る
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Posted by ブクログ
日本の美術館に所蔵されている絵画にまつわる6篇の短編集。登場人物は皆それぞれが人生の壁にぶつかり、悩み、もがき、疲弊してしまった者たち。そんな彼らが絵画を通して、人との繋がりや希望を見出し、新たな道を切り開いていく。
この作品のタイトルでもある、「〈あの絵〉のまえで……」という表現が色んなシチュエーションで多用されている。その表現と絵画の描写を通して、人との出会いへの感謝、奇跡の再開への願いや、清々しいまでの爽やかな惜別など、それぞれが抱く様々な感情が自分の中に流れ込んできたように思う。
どのエピソードも生き生きとした感情描写があり、読むごとに心が軽くなるような、豊饒な気持ちになれる。