原田マハのレビュー一覧

  • 太陽の棘

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    ネタバレ

    戦後の沖縄で、アメリカ軍医と地元画家たちがアートを通じて友情を育む実話ベースの物語。文化も立場も違う者同士が、絵筆で心を通わせていく。著者が描き出す廃墟と化した沖縄の空の青と刺すような太陽の光が、痛みと希望を包括しているように感じる。

    勝者と敗者、アメリカ人と日本人、そして沖縄人。それぞれの視点が交差する中で、アートが唯一の共通言語になる瞬間に何度も涙腺崩壊。優しさだけじゃない、戦争という歴史の棘もグサグサ刺さって心が痛い。

    マハさんの美術系小説はやっぱりハズレなし。本の表紙になっている自画像も含めて、ニシムイコレクションはぜひ現地で見たい。沖縄行くか。

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    2025年08月29日
  • 新装版 翼をください【毎日文庫】

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    560ページでボリュームたっぷりに描く史実を基にした長編航空スペクタクル。ストーリーの構成も見事で、冒頭の現在軸から一気にタイムスリップして読者を未知なる冒険へと誘ってくれる。国境を越えた人々との出会い、別れ、衝突をまるでその場にいるかのような臨場感たっぷりに丁寧に描写してくれる。匂いや振動が伝わってきて手に汗を握る展開も随所にあるので全然飽きない。やっぱりエイミーという素晴らしいキャラクターが物語の魅力を通底していて、後半は完全に虜になる。

    毎日新聞の世界一周が元ネタらしいけど不勉強で全然知らず、ウィキを見ても情報が少なかったので戦後80年の今、もっと注目されていいのでは?

    読み終わった

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    2025年08月28日
  • 異邦人

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    今日も関東は激暑でした。
    本当に日本はどうなってしまったのか。
    先日沖縄に旅行に行った友人が、沖縄は涼しかったよと言っていて、夏の沖縄は避暑地だったっけ?と不思議な感覚でその話を聞いていた。

    庭のお花達の面倒を見るのも難しく、水を遣るのがせいぜい。しかも大汗かくので、大急ぎで終了する。庭の水撒きは、心のオアシスだったはずなのに。なんという違いだろう。
    日本の古き良き夏は、どこへ。。

    で、異邦人ですが。
    久しぶりに星5としました。
    面白い!よくできたお話でした。
    特に、京都を舞台としているので、その京都らしさと画家の作品とがコラボしてなんとも言えぬ、世界観を醸し出していて、美しかった。

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    2025年08月24日
  • まぐだら屋のマリア

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    色んな事情を抱えた人たちが、優しく生きて、最後は自分の場所に帰っていく。そういうありふれたほっこり話かと思いきや、こんなに泣かされるなんて。みんな自分の帰る場所が見つかるといいな。自分の場所で、大切な人たちと、毎日を大切に生きていこうと思った。

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    2025年08月24日
  • アノニム

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    2025.8.21
    ジャクソン・ポロックという画家もそのペインティング手法もこの本で初めて知った。美術館に行っても「抽象画の良さってさっぱりわかんないなー」と思っていたけど、こんな背景があってこんな気持ちで描いてたんだと思うと見る目が変わる。最後はハラハラしつつあっという間に完読。やっぱり原田マハさん物語の進め方が秀逸。

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    2025年08月22日
  • 風のマジム

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    なんて素敵な作品なんだろう!
    沖縄への旅路の行き帰りで読んだのがまた大きなバイアスになっていることは否めないものの,旅立つ前から「これはこのタイミングで読むしかない!」と決めていた.読むシチュエーションまで決めていたのだから,それはすっかり織り込み済みなのだよ.

    僕のルーツは半分沖縄.そこに「旅」と「酒」が加われば,没入感は間違いなしだった.もちろん,それは本当に臨場感あふれる作品であればこそなのだけども.本作はまさにそんな一冊だった.沖縄の風や匂いまで感じられるような,あたたかくて胸に残る物語.

    僕は東京の地元のバー(といっても「深夜食堂」みたいに,深夜から明け方に飲み疲れた人が〆を食べ

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    2026年02月22日
  • 奇跡の人 The Miracle Worker

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    明治時代の津軽で、弱視の女教師が見えない、聞こえない、話せない三重苦の少女が人間らしく生きられるよう導く物語。先生の気持ちの強さ、覚悟か凄くて、様々な困難を乗り越えるのに引き込まれていった。

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    2025年08月14日
  • リーチ先生

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    2025/08/11
    とても読み応えがありました。延べ600ページくらいあって初めてこのくらいの分量の小説を読んだのですが、どんどん話に引き込まれていく感覚があります。
    実在したイギリス人陶芸家のリーチ先生(バーナード・リーチ)や日本の文化を担っていた実在の人物たちの史実における交流や変遷を、沖高市とその父である沖亀之助という架空の人物をおりまぜることで進んでいく陶芸という芸術ジャンルの国際交流や、陶芸という世界を目指す人たちの当時の奮闘を描いたお話しです。
    高市のいる町にリーチ先生が視察にやってきて、そこで高市がリーチ先生と過去に深いつながりのあった亀之助の息子であることが分かる。その後、亀

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    2025年08月11日
  • 新装版 翼をください【毎日文庫】

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    著者 原田マハさんのファンであり、今回の新装版は仕事でお世話になった矢部さんと原田さんの対談が最後に収められているとのことで読んでみた1冊。飛行機に憧れ、世界一周を夢見た世代の実在の人物を描いた物語はとっても面白かったし、社会情勢を反映したリアリティも感じる作品でした。
    いつの時代も自分のやりたいことを実現するためには社会情勢と折り合いをつける必要があったり、どんな苦労も乗り越える覚悟と実際の行動が必要だったり、助けてくれるのは仲間だったり、変わらないんだよなと思うところもありました。

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    2025年08月10日
  • 星がひとつほしいとの祈り

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    どれも女性視点の短編集。妻子持ち男との子を孕んだ女、父不明母が大女優の娘、元華族の老婆の話を聞く売れっ子コピーライター、アラフォー女女の旅行で出会った25歳の喪服女、娘とトキを見に行く、夫を死別した妻の娘夫婦との旅行、元娘が人気歌手だが大麻の罪を、

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    2025年08月05日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    ネタバレ

    最後の晩餐の絵の前で会った少年の名前を聞いた場面、ワクワクドキドキどんな名前かな?ミケランジェロ。うん?と思ったら、その後にカラヴァッジョ!!私の心の中はこんな史実を元に絶対になかったとは言い切れない物語を作れるのやっぱり原田マハさんすごーいと舞い上がった。あー面白かった。

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    2025年08月03日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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     風神雷神を描いた俵屋宗達の物語である。風神雷神は、京都博物館で見た。また、建仁寺でも見た。
     その雰囲気とバランス、二神の画面からはみ出た躍動感が素敵だ。色彩も鮮やかで、特に白の雷神と緑の風神の対比がいい。その作品を描いたのが、俵屋宗達である。

     俵屋宗達、1570年〜1640年とされている。生まれた年も、死んだ年のもよくわかっていない。そして、素性も不明である。残された真筆の画は少ない。その時代は、織田信長1543年〜1582年本能寺で自害の時代だった。織田信長に寵愛されたのが狩野永徳、1543年〜1590年で47歳で死す。
     それにしても、この物語の虚構性の着目が素晴らしい。天正遣欧少

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    2025年07月31日
  • サロメ

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    ビアズリー展に足を運んだことがあり、オーブリー・ビアズリーについての前知識があった。そのため、物語がスラスラと入ってきて、とても面白かった。姉が自分に利益があるように嘘をついたりするのが女っぽくて、客観的に見る分にはとても面白かった。

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    2025年07月28日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    上下巻、読み終わりました!
    天正遣欧少年使節と宗達と、一緒に旅をしている感覚でした。長い旅路でしたが、良い人々に会えて、時空まで超えられて達成感。

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    2025年07月26日
  • リーチ先生

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    西洋美術系の原田マハさんの本は結構読んだことはあるが、この前板上に咲くを読んで以前から気になってた民藝にとっても興味が湧きこちらの本を読むことに。
    大人になってからでも同じ興味を持ってる人とはこうも簡単に友達になれるんだなって羨ましく思ったし、こんな高い志を持った人々が民藝を広めたんだなと思ったら行動した結果がはっきりと歴史に残されていて納得がいった。
    この本を読む前はなかなか覚えられなかった人物名も物語を読むことですらすらと頭に入ってきた。
    そして何より私が大好きなイギリスが出てきてまた行きたいところが増えた。リーチポタリー行ってみたいなーランズエンドの方も。

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    2025年07月23日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    上下巻のボリュームになかなか食指が動かず1年以上積読していたが、面白かった!!!!!
    もちろん俵屋宗達の風神雷神は見たことがあったものの、遣欧少年使節団や琳派のことは、うっすらとした知識しか持ち合わせていなかったが、特に織田信長が出てきてからは面白すぎて、ページを捲る手が止まらなかった。
    俵屋宗達のキャラクターが本当に魅力的で、実際は謎が多い方だし、織田信長や狩野永徳と邂逅した史実はないみたいだけど、読んでいてとてもワクワクしたなあ〜。

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    2025年07月22日
  • 異邦人

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    ジャンル分けするとミステリになるのだろうか。導入部の不可思議さと、結末に舌を巻いた。まるで不可思議な絵画の世界に迷い込んだようなふわふわとした奇妙な感覚がある(そんな話では全くないのに)。
    芸術や美しさを見ると心が洗われる人間がほとんどだが、それを見ると狂わされる人間もいる。例えば古の神話に姿を見ただけで狂うものがいるように、美しさはある特定の人間にとっては劇薬以上の何かの役割を果たすのではないか。
    本作の登場人物たちも、美術や芸術の美しさによって狂わされていく。ある者は性愛に、あるものは金に。不思議なのは狂わされた人間たちが誰一人として欠片も自らを省みない事だ。運が悪かった、とでも言うように

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    2025年07月20日
  • お帰り キネマの神様

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    ネタバレ

    最高。
    大好き。
    『キネマの神様』は、あくまで歩が主役でって感じだけど、『お帰り、キネマの神様』は、ゴウや淑子、テラシンの若かりし頃のお話がたくさんあって、これを読んだ上で、もう一度『キネマの神様』読み返したい。
    コロナ禍の話題も盛り込まれていて、志村けんの名前も出ていて…。
    それもなんだかグッときてしまった

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    2025年07月15日
  • 小説 星守る犬<新装版>

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    犬との絆。自分の気持ちが他にいっている時もいつも側にてくれる。大切なものは近くに寄り添っていてくれる。結晶のように透明で純粋な幸せ。

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    2025年07月13日
  • デトロイト美術館の奇跡(新潮文庫)

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    映画化されたら面白いと思った。
    美術館にある作品とそれを愛する町の人々の様子を交互に写し、セザンヌの絵を最後に1回だけ登場させるなど。

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    2025年07月12日