原田マハのレビュー一覧

  • 異邦人

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    ジャンル分けするとミステリになるのだろうか。導入部の不可思議さと、結末に舌を巻いた。まるで不可思議な絵画の世界に迷い込んだようなふわふわとした奇妙な感覚がある(そんな話では全くないのに)。
    芸術や美しさを見ると心が洗われる人間がほとんどだが、それを見ると狂わされる人間もいる。例えば古の神話に姿を見ただけで狂うものがいるように、美しさはある特定の人間にとっては劇薬以上の何かの役割を果たすのではないか。
    本作の登場人物たちも、美術や芸術の美しさによって狂わされていく。ある者は性愛に、あるものは金に。不思議なのは狂わされた人間たちが誰一人として欠片も自らを省みない事だ。運が悪かった、とでも言うように

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    2025年07月20日
  • さいはての彼女

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    こんな爽やかな小説があるのか!
    原田マハさんというのは有名だったので一度読んでみようと思って最初に手にした本
    空色のソーダみたいに爽快でキラキラで透明感があって
    びっくりするほど さわやかとっても読みやすかったの と 心温まり そして ユーモア もあります
    文章と構成がうまいなあと思いました
    そして、たぶん書いてる人の心がキレイなことに読み手が癒される
    この他にも原田さんの作品はいくつか読んだんですけど、出てくる人がみな良い人過ぎて不安になるわ とか、ちょっといい話すぎない?みたいなところがあるんですよね(多分にこちら側のモンダイ)。この本はちょっと短めなので そういう意味でも、そういう

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    2025年07月19日
  • お帰り キネマの神様

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    ネタバレ

    最高。
    大好き。
    『キネマの神様』は、あくまで歩が主役でって感じだけど、『お帰り、キネマの神様』は、ゴウや淑子、テラシンの若かりし頃のお話がたくさんあって、これを読んだ上で、もう一度『キネマの神様』読み返したい。
    コロナ禍の話題も盛り込まれていて、志村けんの名前も出ていて…。
    それもなんだかグッときてしまった

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    2025年07月15日
  • 小説 星守る犬<新装版>

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    犬との絆。自分の気持ちが他にいっている時もいつも側にてくれる。大切なものは近くに寄り添っていてくれる。結晶のように透明で純粋な幸せ。

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    2025年07月13日
  • デトロイト美術館の奇跡(新潮文庫)

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    映画化されたら面白いと思った。
    美術館にある作品とそれを愛する町の人々の様子を交互に写し、セザンヌの絵を最後に1回だけ登場させるなど。

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    2025年07月12日
  • モダン

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    原田マハさんの書く文章が、スッと胸に入ってくる感じがして、好き。
    MoMAは行ったことがないけど、絶対行こうと思った。

    最近涙脆く、「中断された展覧会の記憶」と「新しい出口」で泣きそうになった。

    心があったかくなる話。好きな本に加わった!

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    2025年07月10日
  • まぐだら屋のマリア

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    読み始めた頃は、なんかありきたりだなぁと思っていたが、読み進めていくとストーリーの中に引き込まれていった。
    ものすごく深く重たいものだった。
    マハさんのファンとして、このような小説を書くんだと驚かされた。
    最後に解説のところで、
    自身も傷持つ者は、他者の痛みに対して優しくなれるのだなあと、心がじんわりとあたたまる。
    とあったが、まさしくその通り。
    やはり、マハさんの長編小説は読み応えがあり、
    大満足!

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    2025年07月10日
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

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    ピカソのゲルニカを巡る物語。
    ドラ、ピカソ、パルド、ルース、瑶子それぞれの思いと覚悟。
    ゲルニカとはなんなのか。
    芸術と戦争。

    史実とフェイクが入り混じる構成だけど、違和感なく読みやすい物語。

    拉致からの流れがなんとなくえっ?ってなってしまう気がしたけど、全体的にとても面白かった。

    楽園のカンヴァス に続いてだったので、あっ、ティムだ!wっと嬉しくなる場面も^_^

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    2025年07月09日
  • 総理の夫 First Gentleman 新版

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    仕事がうまくいかなくて、目標が見つけられなくて、光を見つける思いで手に取った本
    凛子の真っすぐでしなやかな強さが心に響いた
    まわりの声に耳を澄ませて、手をつないで、一緒に歩いていける人でありたいと思う

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    2025年07月08日
  • モネのあしあと

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    なんとなくの知識が、マハさんの言葉ですっと自分に入ってきた。

    いつかフランスにこの本を持っていきたい。

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    2025年07月06日
  • 奇跡の人 The Miracle Worker

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    日本版ヘレン・ケラーのようなお話。
    大人になって中々読書できずにいたけど、たまたまこの本を書店で買って、読書愛が再発(*ฅ́˘ฅ̀*)♡読書が楽しいことを思い出させてくれた1冊。

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    2025年07月06日
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

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    とても綺麗な話だった。
    ピカソは奇を衒った芸術家のイメージがあったけど、感性豊かでそれでいて強い信念や深い思考を持った人だったのかな。
    原田マハらしく、事実とフィクション、過去と現在の交錯の瞬間が気持ちよかった。
    あの人たちがまた登場してちょっとほっこり。

    最後の方のドラが鳩の絵の写真を撮る描写が綺麗で美しい。
    自由、開放感、平和で穏やかな空間を感じた。

    マドリードでゲルニカを観て圧倒された記憶が蘇ってきた。
    また行きたいな

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    2025年07月06日
  • 永遠をさがしに

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    色々な登場人物が出てくるなか、真弓さんみたいに若者たちを勇気づけられる人になりたいと思った。人のために生きる事は、自分の生きる意味をも教えてくれる気がする。

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    2025年07月03日
  • スイート・ホーム

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    ネタバレ

    初めから暖かい雰囲気で始まって、『ツバキ文具店』や『今宵も喫茶ドードーのキッチンで』みたいな柔らかさと安心感を感じた。登場するどの家族も暖かさがあるし、ハラハラするような事件は起きないから安心して読み進められる。
    でも暖かさが胸に沁みて涙が出てくるから注意!

    いっこおばちゃんが旅行中の怪我で歩けなくなって真っ暗なトンネルに入ってしまった時、晴日の結婚報告がきっかけでリハビリを頑張るようになる。家族が暗闇から救ってくれる存在になっているって理想的だなぁと思う。

    初出に、阪急不動産株式会社ホームページって書いてあって調べたら、阪急不動産の「阪急宝塚山手台」とコラボした書き下ろし小説らしい。

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    2025年06月29日
  • キネマの神様

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    ネタバレ

    『本日はお日柄もよく』があまりにも素敵すぎて、ロスになったところで、家にこの『キネマの神様』があると気づいて、めちゃくちゃ嬉しかった!!
    ずっと読みたい読みたいとは思ってて、読んでなかったんだけど…。
    もーう、感激!!
     
    名画って、ちょっとハードルが高いよなーって思うけど、この本が、私の扉をそっと開いてくれる気がしてる!!
    『ニュー・シネマ・パラダイス』絶対見ようと思う!!

    そして…読みながら思いを馳せたこと…父と、過ぎていく時間のこと。
    読んでいるうちに、昔より少し丸くなった父のことを考えた。
    まだまだ元気な父だけど、やっぱり年取ったんだなって思うこともあって。退職した後ってどんなふうに

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    2025年06月28日
  • キネマの神様

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    公共の場で読んでいたにも関わらず、不覚にも幾度も目元をハンカチで押さえなければならなかった。
    原田さんの変幻自在の語り口はもちろんのこと、自身の映画および映画館への深い愛情がこの文章を産み出してるんだろうな。
    ちょっと話が出来過ぎ感を感じなくはないが、だからといって白けた気分には全くならないのも、原田さんのすごい所と改めて思う。
    フィールドオブドリームズ、また映画館で見たい。

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    2025年06月28日
  • キネマの神様

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    初めての原田マハさんの作品。
    あまりにも面白くて続きを読みたすぎてあっという間に読み終えてしまった。

    悲しい、辛いシーンではないのにこんなに泣いたのは初めてだった。

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    2025年06月27日
  • サロメ

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    作家も画家も、誰もが自分にしか見えない世界を具現化するために手数を尽くすわけで。
    もし、自分と同じ世界が見える人間に出会ってしまったとしたら。それはもう愛とか恋を超越する根源的な欲求として惹かれ合ってしまうのかなとも思う。

    誰もが誰ものサロメ。狂い狂わせあって地獄に落ちていく。その様が情念深くて美しい。

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    2025年06月25日
  • 美しき愚かものたちのタブロー

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    国立西洋美術館、松方コレクションの秘話。
    いかにしてコレクションされて、戦争を逃れて日本にやってきたのかを知れて感動!はやく国立西洋美術館にもう一回行きたい

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    2025年06月24日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    この本のおかげで、食わず嫌いの日本美術に興味が持てるようになりました。今となっては、風神雷神図の大ファンです。

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    2025年06月12日