原田マハのレビュー一覧
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560ページでボリュームたっぷりに描く史実を基にした長編航空スペクタクル。ストーリーの構成も見事で、冒頭の現在軸から一気にタイムスリップして読者を未知なる冒険へと誘ってくれる。国境を越えた人々との出会い、別れ、衝突をまるでその場にいるかのような臨場感たっぷりに丁寧に描写してくれる。匂いや振動が伝わってきて手に汗を握る展開も随所にあるので全然飽きない。やっぱりエイミーという素晴らしいキャラクターが物語の魅力を通底していて、後半は完全に虜になる。
毎日新聞の世界一周が元ネタらしいけど不勉強で全然知らず、ウィキを見ても情報が少なかったので戦後80年の今、もっと注目されていいのでは?
読み終わった -
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今日も関東は激暑でした。
本当に日本はどうなってしまったのか。
先日沖縄に旅行に行った友人が、沖縄は涼しかったよと言っていて、夏の沖縄は避暑地だったっけ?と不思議な感覚でその話を聞いていた。
庭のお花達の面倒を見るのも難しく、水を遣るのがせいぜい。しかも大汗かくので、大急ぎで終了する。庭の水撒きは、心のオアシスだったはずなのに。なんという違いだろう。
日本の古き良き夏は、どこへ。。
で、異邦人ですが。
久しぶりに星5としました。
面白い!よくできたお話でした。
特に、京都を舞台としているので、その京都らしさと画家の作品とがコラボしてなんとも言えぬ、世界観を醸し出していて、美しかった。
芸 -
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ネタバレ結婚式という人生の大きな節目に登場するスピーチライター・久遠の言葉がとにかくかっこよくて、心を鷲掴みにされた。人の想いを代弁し、場を一瞬で変えるスピーチの力に圧倒され、「スピーチライターってこんなにも人を感動させられる仕事なんだ」と強く感じた。
また、千華の結婚式でこと葉が披露したスピーチが最も印象的だった。後半は政治の話が中心になり少し難しさもあったが、それでも冒頭の2つのスピーチによる感動だけでこの本を読んで良かったと思えた。
この小説を通して改めて「言葉には人の心を動かし、人生を変える力がある」ということを実感した。読後には、自分も人を勇気づけたり感動させたりできるような言葉を紡ぎた -
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2025/08/11
とても読み応えがありました。延べ600ページくらいあって初めてこのくらいの分量の小説を読んだのですが、どんどん話に引き込まれていく感覚があります。
実在したイギリス人陶芸家のリーチ先生(バーナード・リーチ)や日本の文化を担っていた実在の人物たちの史実における交流や変遷を、沖高市とその父である沖亀之助という架空の人物をおりまぜることで進んでいく陶芸という芸術ジャンルの国際交流や、陶芸という世界を目指す人たちの当時の奮闘を描いたお話しです。
高市のいる町にリーチ先生が視察にやってきて、そこで高市がリーチ先生と過去に深いつながりのあった亀之助の息子であることが分かる。その後、亀 -
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長期間読んでたけど、のめりこんだ!
「だが、あまり思い悩まないほうがいいだろう。君たち兄弟に共通しているのは、よくも悪くも物事をとことん突き詰めて考えるところだ。画家と画商なのに、まるで哲学者の兄弟みたいだ。いつもこう、眉間にしわを作ってさ」
重吉は、大げさに間にしわを寄せてみせた。その顔がおかしくて、テオは、つい笑ってしまった。
「その調子」と重吉も笑った。
考え込んでも、どうにもならないことだってあるさ。どんな風がやって来ても。やがて通り過ぎる。それが自然の摂理というものだ」
風が吹き荒れているときに、どうしたらいいのか。小舟になればいい、と重吉は言った。
「強い風に身を任せて揺れていれ -
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風神雷神を描いた俵屋宗達の物語である。風神雷神は、京都博物館で見た。また、建仁寺でも見た。
その雰囲気とバランス、二神の画面からはみ出た躍動感が素敵だ。色彩も鮮やかで、特に白の雷神と緑の風神の対比がいい。その作品を描いたのが、俵屋宗達である。
俵屋宗達、1570年〜1640年とされている。生まれた年も、死んだ年のもよくわかっていない。そして、素性も不明である。残された真筆の画は少ない。その時代は、織田信長1543年〜1582年本能寺で自害の時代だった。織田信長に寵愛されたのが狩野永徳、1543年〜1590年で47歳で死す。
それにしても、この物語の虚構性の着目が素晴らしい。天正遣欧少 -
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西洋美術系の原田マハさんの本は結構読んだことはあるが、この前板上に咲くを読んで以前から気になってた民藝にとっても興味が湧きこちらの本を読むことに。
大人になってからでも同じ興味を持ってる人とはこうも簡単に友達になれるんだなって羨ましく思ったし、こんな高い志を持った人々が民藝を広めたんだなと思ったら行動した結果がはっきりと歴史に残されていて納得がいった。
この本を読む前はなかなか覚えられなかった人物名も物語を読むことですらすらと頭に入ってきた。
そして何より私が大好きなイギリスが出てきてまた行きたいところが増えた。リーチポタリー行ってみたいなーランズエンドの方も。 -
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ジャンル分けするとミステリになるのだろうか。導入部の不可思議さと、結末に舌を巻いた。まるで不可思議な絵画の世界に迷い込んだようなふわふわとした奇妙な感覚がある(そんな話では全くないのに)。
芸術や美しさを見ると心が洗われる人間がほとんどだが、それを見ると狂わされる人間もいる。例えば古の神話に姿を見ただけで狂うものがいるように、美しさはある特定の人間にとっては劇薬以上の何かの役割を果たすのではないか。
本作の登場人物たちも、美術や芸術の美しさによって狂わされていく。ある者は性愛に、あるものは金に。不思議なのは狂わされた人間たちが誰一人として欠片も自らを省みない事だ。運が悪かった、とでも言うように -
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こんな爽やかな小説があるのか!
原田マハさんというのは有名だったので一度読んでみようと思って最初に手にした本
空色のソーダみたいに爽快でキラキラで透明感があって
びっくりするほど さわやかとっても読みやすかったの と 心温まり そして ユーモア もあります
文章と構成がうまいなあと思いました
そして、たぶん書いてる人の心がキレイなことに読み手が癒される
この他にも原田さんの作品はいくつか読んだんですけど、出てくる人がみな良い人過ぎて不安になるわ とか、ちょっといい話すぎない?みたいなところがあるんですよね(多分にこちら側のモンダイ)。この本はちょっと短めなので そういう意味でも、そういう