原田マハのレビュー一覧

  • 生きるぼくら

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    引きこもりの青年が、祖母の昔ながらの米作などを通して更正していく物語。その更正の過程での人との関わりと繋がり、あえての面倒な作業からの気付きとか、大切な人への思い、相互の思いやり思いやられ関係とか、心暖まる素敵な物語でした。引きこもりもそうだけど、父の死、祖母の認知症、介護とか、身近な社会問題にもなっているような題材もあり、切なくもありいろいろと考えさせられたけども、やっぱり人の一生は、人の繋がりでできてるんだなと思いました。
    父を癌で亡くした経験も相まって、初めの年賀状のエピソードは、目が熱くなっちゃいました。電車では読めませんね(笑)

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    2025年12月09日
  • さいはての彼女

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    仕事に疲れたときに読んだら凄く気持ちが晴れた、女満別の話と一人旅の話が特に良かった、読んでよかった!!

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    2025年12月08日
  • 楽園のカンヴァス

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    「本日はお日柄もよく」は私には合わなかったんだけど、こちらはめちゃくちゃ良かった。
    フランスとアメリカと日本。
    ルソーにまつわるストーリーが世界を舞台に繰り広げられる。
    ティムと織絵の距離感も抜群に良かった。

    あぁ、ほんとに素敵な物語だったなぁ…

    感嘆。

    関係ない話だが、この本を読む時にずっとお気に入りで使い込んだ深緑色の革のブックカバーをつけていたのだけれど、この小説に「緑色」がよく出てくるので、なんとなくこの小説のテーマカラーとして合っていたような気がして、満足度が非常に高かった。

    ブックカバー付けずに読む方、もし良ければお気に入りを探してぜひ本につけてみてほしい。

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    2025年12月08日
  • 奇跡の人 The Miracle Worker

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    れんが成長していく過程がもっと見てみたい。普通とは違う高度な教育を受けてきた安が固定観念を打破していく過程がれんの成長が見せてくれる。読んだり、聞いたり、話したりすることがありがたいことだと思う。

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    2025年12月07日
  • 美しき愚かものたちのタブロー

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    松方コレクションの壮絶な物語が、心に染みた。私までタブローの魔力に駆られたくなったし、命を懸けて守り抜いた人々の想いを背負った松方コレクションを、この目で見てみたくなった。

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    2025年12月06日
  • 総理の夫 First Gentleman 新版

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    電子版で読みました。
    総理がどうというより、夫婦模様、心情描写的に、グッとくるものがありました。☆4.5くらいが一番しっくりくるかな。

    女性総理のことも、これが書かれたのが2013年で、ニュージーランド首相が出産したのが2018、今、日本で初めて女性総理が生まれたことを思うと、なんか変な感じ。

    そして、前に読んだマハさんもスピーチ重視で、これも(笑)。なんか変な感じ。

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    2025年12月06日
  • 楽園のカンヴァス

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    ネタバレ『夢をみたんだ。君に会う夢を』綺麗な終わりかた。読書家の先輩に勧められた本。間違いなくいい本で、誰かに紹介したくてたまらない。自力でこんないい本に出会いたい。それまではこの本を紹介することにする。ルソーからブレずに展開が素晴らしく、綺麗な終わりかた。映画化はされていないのか?次はゲルニカを読もうかな。とりあえず大原美術館に行ってきます。

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    2025年12月06日
  • 黒い絵

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    読み進めていくほど物語は深みを増し、読者を魅了する。やっぱり原田マハさんの作品は趣がありおもしろい。

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    2025年12月06日
  • 風のマジム

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    久しぶりに星5つけたい本に出会った。まごころ込めて物作りに挑む大人たちの物語、ずっと爽やかな風が吹いていた

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    2025年12月06日
  • さいはての彼女

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    現代社会で懸命に生きてきた女性たちが、それぞれの旅先で新しい景色を見たり、人と出会ったりすることで、ゆっくり息をしながら自分を見つめ直して、新たな一歩を踏み出していくようなそんな短編集。
    一生懸命ぎりぎりと生きていると、知らない間に視野がギュッと狭くなっていることがある。私にもそんな時期があった。そういう時に、一生懸命頑張っていたことが上手くいかなくなると、その一本の柱がポキリと折れてしまう。その時の絶望的な気持ちたるや。まさに「なにやってんだろ、あたし」だ。

    社会的な肩書きを外した丸裸の自分が、舞台を降りた途端にどれだけ無力でちっぽけな存在か。社会から振り落とされまい負けまいと必死に食らい

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    2025年12月05日
  • 旅屋おかえり

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    ネタバレ

    旅をすることの良さは私も知っている。
    旅をした先で待っている人との繋がりや故郷になる安心感、そして幸せを感じること。
    読み始めて中盤くらいから涙が出て、終わりごろのにも涙が出た。人情深いという言葉があてはまるのだろうか。
    ずっと読みやすく優しい書き方であった。
    旅屋をメインに話しながらも、バックストーリーがしっかりあって軸がぶれず惹き込まれた。

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    2025年12月04日
  • たゆたえども沈まず

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    ゴッホ兄弟の物語は苦しい。苦しいのが分かっているのに、何でこんなにゴッホ兄弟に惹かれるのだろうか。ゴッホがテオの息子の誕生を祝って贈った「アーモンドの木」の絵画の下で、まるまると幸せそうな赤ん坊の寝顔を涙ぐみながら兄弟で眺めていた時間は、どうか物語ではなく真実でありますように。【再読】

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    2025年12月03日
  • さいはての彼女

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    ハーレーっていいなあ、旅っていいなあと思った。行き当たりばったりの出会いや予期せぬ発見は、新たな価値観と出会わせてくれたり、自分を客観的に見つめ直すきっかけになったりするのだと思った。読んでいて「旅したい」と思えたし、綺麗な景色を実際に見ているような気持ちにさせてくれる文章がとても素敵で好きだった。
    このお話が好きだった……と書こうと思ったけど、全部好き。強いて1つ挙げるなら、「冬空のクレーン」。

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    2025年12月03日
  • 夏を喪くす

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    ネタバレ

    短編小説のようになっていて、
    それぞれが女性の物語であった。

    私が印象に残ったのは、夏をなくす。

    夫の心舞い上がってるっていうメッセージを見た時の主人公の強さ。
    自分も不倫してるからただ頭を抱えただけなのかもしれないけど。

    乳がんになったことを夫に言えなくて、不倫相手とは関係がおわりそうで。

    そこであの決断をしたあの島に残るとして、生き抜くことを決めた女性は強いとおもった。
    青柳が事情を抱えているのも驚いた
    幸せになって欲しいとおもう

    青柳が海におしっこしてるシーンで
    海とセックスしてるみたいって言ったセリフが
    何故か頭にすごく残る

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    2025年12月03日
  • 〈あの絵〉のまえで

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    日本の美術館に所蔵されている絵画にまつわる6篇の短編集。登場人物は皆それぞれが人生の壁にぶつかり、悩み、もがき、疲弊してしまった者たち。そんな彼らが絵画を通して、人との繋がりや希望を見出し、新たな道を切り開いていく。
    この作品のタイトルでもある、「〈あの絵〉のまえで……」という表現が色んなシチュエーションで多用されている。その表現と絵画の描写を通して、人との出会いへの感謝、奇跡の再開への願いや、清々しいまでの爽やかな惜別など、それぞれが抱く様々な感情が自分の中に流れ込んできたように思う。
    どのエピソードも生き生きとした感情描写があり、読むごとに心が軽くなるような、豊饒な気持ちになれる。

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    2025年12月02日
  • 黒い絵

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    ちょっとまってーーと内心悲鳴が出ながら一編目を読み終えた
    いつもひだまりのような温かみをくれる小説家として認識している原田マハ、読ませるなーーーこんな黒い一面を知らなかった、こっちもいけたんだ
    だけど、締めくくり方は原田マハだ、どうしようもない胸糞ではない、ちゃんと彼女なりに救ってくれる
    私はそのセンスが好きだ

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    2025年12月01日
  • 太陽の棘

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    ネタバレ

    私は沖縄に行ったことがない。近くて遠い沖縄。日本だけど、日本ぽくない場所、沖縄。 この小説を読んで、沖縄に行ってみたいと思った。 沖縄から見る、日本やアメリカはかなり本州から見るのとは違うのかもしれない。

    この小説は第二次世界大戦直後に米軍沖縄基地に派遣された若きアメリカ軍医と沖縄の地元民の交流のお話。アメリカ兵の目を通しての日本人、いや沖縄人の明るさ、哀しみや苦しみ、強さなどが繊細に描かれている。 

    原田マハさんの小説を読むと、最後のページを閉じた瞬間に自分の気持ちもそこで止まるのではなく、むしろそこから様々ま想いや考えが湧き出てくる。今回も、自分のアイデンディティ、戦争、さらにはこの小

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    2025年12月01日
  • 永遠をさがしに

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    何に感動するのか、感動する場面がちょくちょくでてくる。何かに一生懸命な人って、人に感動を与えてくれるよね。

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    2025年11月30日
  • サロメ

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    やはり原田マハさんは面白い。これまでゲルニカをめぐる平和の話とか、ゴッホ兄弟の愛と確執とか、カラバッジオと宗達とか、綺麗で切ない物語が多かったが、今回はかなり異なる。サロメの作者であるオスカー・ワイルドと挿絵を提供したオーブリー・ビアズリー、その姉と、ワイルドの男性愛人ダグラスの四角関係。サロメの斧語りさながらのドロドロの関係。同性愛、近親愛、宗教や伝統の否定など、ダークな要素がふんだんに盛り込まれている。でも、なぜかどんどん読み進めてしまうのは、この世界に惹き込まれているからなのかも。こわいこわい。

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    2025年11月30日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    美術館に行きたくなりました。私も絵と対話をしたい。美術品との向き合い方を教えてくれる。たかが絵、されど絵...。いい意味でも悪い意味でも人の心を写し、時代を経ても誰かの心を写していくんだなァ。ゆいを。

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    2025年11月29日